最新の観てきた!クチコミ一覧

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TanPenChu -​ ♡​

TanPenChu -​ ♡​

猫のホテルプレゼンツ 表現・さわやか

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/09/05 (土) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★

かもめんたる岩崎さんが面白すぎた/約115分(終演後あいさつ込み)
 恋ネタをメインに据えたコント集。どのネタも面白いが、そんなにトンガりすぎてもなく、肩肘張らず気楽に楽しめる、ちょうどイイ温度の短編集でした。
 
 特筆すべきは、かもめんたる岩崎さんの面白さ。
 これは推測ですが、本作、岩崎さんが稽古場で飛ばしたアドリブを少なからず取り入れていたのではないでしょうか?
 そう思わされるくらい、岩崎さんのセリフの多くに岩崎センスが感じられた。
 岩崎さんの面白さには感染力があって、出演コントはどれもが隅々まで岩崎カラーに染まっていき、暗めのポーカーフェイスを保ちながらジットリした口調で繰り出す独特のボケが場を支配。
 作中に「パンデミック」という言葉が出てきますが、全体通じて岩崎パンデミックが猛威をふるっていました。

ネタバレBOX

 いちばん笑ったのは、プロポーズしようとカノジョを某天丼チェーンに連れてきた岩崎さんが、カノジョのためにサプライズを仕掛けるネタ。
 あらかじめ抱き込んでおいた店員たちに天丼屋さんの店内でフラッシュモブをやらせるって、面白すぎ♪
 カノジョさんのドンブリにフラッシュモブ風アクションでエビ天を足そうとする男性店員のパフォーマンスは今でも脳裏に焼きついてます(笑)。
MEIDO IN HEAVEN

MEIDO IN HEAVEN

合同会社シザーブリッツ

劇場MOMO(東京都)

2015/09/08 (火) ~ 2015/09/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

楽しい
面白くて、楽しかったですよ。

Unbreakable -アンブレイカブル- 第二章

Unbreakable -アンブレイカブル- 第二章

演劇レーベルBo″-tanz

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

満足!
期待していた作品。出演者のレベル高し。前回より大きなスクリーンで風景・その他がより効果的に見せられている。更に前回の“オヤジ達のグダグダ”も軽く良いテンポで流れる。確かに聞きなれない単語の多い舞台ではあるが、あまり囚われずに観ていれば、本筋が見えてくると思う。ラストの敵も味方も戦いには関係ないはずのものも、皆がひとつに目を向けていく仕上がりが見事!次の終結がどんな話になっていくのか?いまから楽しみな作品。

美内すずえ×ガラスの仮面劇場「女海賊ビアンカ」

美内すずえ×ガラスの仮面劇場「女海賊ビアンカ」

ネルケプランニング

【閉館】AiiA 2.5 Theater Tokyo(東京都)

2015/09/09 (水) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

演出のレベルアップ!!
前回は良い出演者が上手く使われずに“もったいない”とため息をついて観た作品だっだか、今回は演出のレベルが格段に上がり、見応えある舞台となった。オープニングの美郷さんとアンサンブルの流れからドラマチックで期待感を上げてくる。ベースは変わらないが“魅せる演出”が随所にあり。大沢さんの怪演もパワーアップ!イケメン多数、そして主演の演技も上っていた!(前回同様、7年という時間のビアンカの変化は少ないが)あまり期待していなかったので、その変化に驚かされた!もう1回観たかった!!

【東京千秋楽!!】ブリッジしたのはカンガルー(※当日券若干枚!!)

【東京千秋楽!!】ブリッジしたのはカンガルー(※当日券若干枚!!)

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ワーサルシアター(東京都)

2015/09/09 (水) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★

残念ながら
皆さん、芝居が出来る方揃いで、わかばやしめぐみさんの「おぼんろ」とはまた違った雰囲気は面白かったのだが、どうも私には合わない笑いだったようで・・・トークゲストの末原さんのパチンコ玉の話だけが印象に残ったという感じ。

あの日はライオンが咲いていた

あの日はライオンが咲いていた

PocketSheepS

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★

素敵なお話でしたが・・・
お話としてはかなり面白かった!が、出演者の芝居がデフォルメ過ぎるというか、こなれていれば問題はないのですが、しっかり消化されてないまま勢いで演じている感が感じられてしまった。カラフルでチープな衣装もゴチャゴチャではなく、シンプルな方が逆にファンタジック感が上ったのではないかと思う。(出だしの病院の職員がキラキライヤリングにネックレスは違和感あり!次の出番までつける時間くらいあったと思うが・・・。)なんかもっとシンプルな造りにしたほうが心に沁みるような気がしたのは私だけだうか?

舞台『なつのロケット』

舞台『なつのロケット』

宇宙食堂

吉祥寺シアター(東京都)

2015/07/06 (月) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★

子供大喜び
原作は、少年漫画だけあって活発で快活な舞台展開だった。それだけに、大人になると起承転結の先読みをしてしまい、結末が自分の想像通りだと少し残念な気持ちになってしまう。主人公が、夢をかなえて同級生と勢揃いしてロケットを飛ばす場面など、そんなに世の中は上手くいかないよと、心の中で発言する残念な自分がいる事に気が付かされた。子供と、一緒に観劇するには面白い舞台だと思う。

よみ人シラズ

よみ人シラズ

ナイスコンプレックス

吉祥寺シアター(東京都)

2015/09/09 (水) ~ 2015/09/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

知らなかった
国家「君が代」の誕生物語で、初めに劇場に入って、目に入った大きな「日の丸」に、反戦左翼の説教じみた、プロパガンダ演劇だと思って、期待できないと思ってしまった。しかし、舞台が進むにつれて国家に秘められた思いと主人公の葛藤が重なり、思いを伝えられない人々の苦しみと成長の人間ドラマで楽しかった。お目当ての役者さんだった、「モリタモリオさん」の演技も面白い場面で大活躍して満足した、舞台観劇だった。

ネタバレBOX

国旗国歌と言う重苦しいテーマだが、国歌が生まれる明治の人々の悪戦苦闘は喜劇で、終戦は悲劇、歌詞の誕生は悲哀に満ちていた。知らないことばかりで、結末のまとめ方は客席に考えさせる問いかけ式で良かった。国旗国歌が持つ、思いが伝わらない難しさを主人公に置き換える演出も良かった。なかなか、主人公を障害者とする場合には演出も難しと思うが、本当に良く演出されていて舞台に吸い込まれるようだった。
あの日はライオンが咲いていた

あの日はライオンが咲いていた

PocketSheepS

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★

よかった
工夫された展開でとてもおもしろかった。心にしみるお話だった。

亀とウサギと砂漠の華と

亀とウサギと砂漠の華と

光楽宴project

ART THEATER かもめ座(東京都)

2015/09/09 (水) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★

よかった
じっくり味わうお話だった。

島 The Island

島 The Island

キダハシワークス

芸能花伝舎(東京都)

2015/09/06 (日) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★

二人芝居の密度
この日は劇場をハシゴしたが、この手作り感のある平場での芝居が、「見るに値した」と最も記憶に残る芝居な気がする。 南ア戯曲、何27年ぶりで上演、という惹句に、うかうかと足を運んだが、観て良かった。
 アパルトヘイトの時代、政治犯の投獄は後を絶たず。一つの「珍しくない光景」から、戯曲を立ち上げた。27年前が「書かれた」時だとすれば、アパルトヘイトは徐々に雪解けに向かう時期。90年代前半でマンデラが大統領になった、その激しい道行きのさなか。・・(あまり詳しくはないが、アパルトヘイトは上からの改革で廃絶したのでなく、立ち上がった民衆のうねりに一歩一歩後退しついに撤廃となった、という事らしい。つまり熱い時代だった。)
 舞台は二役者が、幅広く豊かな演技で「閉塞」した空間のプライベートな人間の多様なカラーを演じ、時に取っ組み合い、喜怒哀楽をぶつけ合う。キャラ作り、緩急は見事だった。
二人の関係は単なる「相部屋同士」「仕事上の相方」でなく、ある願望によって、もう一つの色彩が加わっている。ここが仕掛けだ。
 極限状況で光る台詞の散りばめられた、優れた戯曲。
劇場の様子もよかった。

無頼茫々

無頼茫々

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2015/09/12 (土) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

大正時代の「マスコミ」=新聞
現代は当時の比較でない状況であるが、にせよ、「新聞」というシステムが、国民に広く情報を提供するツールに育って行くと同時に、「国民意識」の醸成にも深く噛んで行くという時代、国家権力介入は必定。 今そこにある「事実」、記者としての使命と、「情勢」とのはざまで右往左往する人々。その中にあって純粋一徹な新聞人魂を痛快に見せる人物も登場し、「新聞とは何か」を問いかける劇であった。
 ジャズ&ダンスの転換(大正時代をデフォルメ?)で、新聞社と、記者の知己宅の二場面を往復し、伏流になるドラマも進行する。 最後の最後に、不在者の再登場での強引ともいえるエピソード挿入に、なぜか泣かされた。役の佇まいが的確ではまっていた。他の役にも、はまり具合を気味良く見れた人が多くいた。演技面でのクオリティが印象に残る。

その頬、熱線に焼かれ

その頬、熱線に焼かれ

On7

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

おんなななふしぎ
いつもそっけない感じのこまばアゴラの出入口あたりが、華やか。舞台のほうも、女7人の舞台は否が応でも華やかである。だが劇団チョコレートとの共同は、やはり濃く重かった。「重さ」は、そこに役ごと埋まる事で(リアルさを帯びることで)息を飲むような時間になる。 冒頭、尾身美詞の底辺から立ち上がるような声、はかなげに笑む智子役に始まり、渋谷はるかの割り入りの流れはすごみがある。 個人的には渋谷の急角度の演技の入り方は快楽である。昨年夏か、『父と暮らせば』での広島弁を思い出し、彼女にとって一連なりの仕事に見えたが、その価値のある仕事に思える。仰ぐように見る女優の一人。 他の6名はほぼ初の女優も多かったが、今回の舞台で全員、印象に刻まれた。劇団チョコレートとのコラボ、想像に違わず、重く、濃い。ノリの良さげなユニット名とはギャップのある舞台だったかも知れないが、「その頬・・」のタイトルと布の垂れた装置の意味が女優の登場と同時に氷解して以後、息詰まる時間を味わう演劇の快楽。

ネタバレBOX

登場する女性のほとんどは顔がケロイドで、何度目かの手術になる者、まだ進まない者、手術を終え帰国間際の者、そして腕をやられ顔は綺麗なままだった女性が亡くなった。手術のミスらしく、動揺が走っている。その夜が舞台である。
顔に負荷を負った事の意味が、外見からひしと伝わって来る。またそれが、女優らの演技の熱にもなって行くようだった。見た目の良さが女優の条件である、という一般的な認識はその通り、彼女らの自意識でもあるに違いないが、ギャップある役と向き合い、締った舞台へ昇華させた女優たちの立ち方が、感動の源だったのだろうと思う。
5に近い4☆
RED レッド

RED レッド

シス・カンパニー

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2015/08/21 (金) ~ 2015/10/04 (日)公演終了

満足度★★★

中日を過ぎての観劇
映画「スカイフォール」や「ラストサムライ」等を書いたジョン・ローガンの戯曲。
アメリカ戯曲の文化背景はわかっているようで薄い知識しかもっていないので、ここで「ユダヤ人」「移民」等のセリフが出てくるとそこで話を理解するのに時間がかかる。戯曲の中にその手のセリフがなくても、多少の説明も入れて欲しいが、そうすると変更したと思われて上演規定に触れちゃうのかな?

キャンパスへ一気呵成に描く迫力は見てる側も体力がいる。
名声を得た画家にしてはなんだか若すぎるような‥なんというか巨匠オーラがまだ薄めに見え、あと10歳ぐらい老け込んだ体つきにしてもらえたら印象も違っていたかもしれない。
舞台上を照らす灯りの加減が、宗教的な明るさにも似て、漠然と宗教的芸術の高揚感を見ているような味わいある舞台だった。
約95分。

ネタバレBOX

富(?)と名声を既に手に入れている抽象画家と、そこへ助手としてやってきた青年ケン、2人による濃密会話劇。
好きを一生の仕事にし、作業開始前には一定の行動を儀式化するような創作方法を取っている画家。商業画家になった故の葛藤、生き様。
その彼の元へ助手としてきた青年(戯曲上の架空人物)は、幼少時ある経験から触れて欲しくない過去があった。傷口をえぐるように話を聞き出す画家。そこから2人の関係も微妙に変化し軟化したりそうでもなかったり。月日が流れるうち、疑似的父子のような関係を彷彿。
ロスコが血だらけなって死んでる、と勘違いした青年が、駆け寄り抱き起こす場面があったが、子どもの頃に受けた経験のことを思い出すのかなと思ったが、ナニごともなく話が進んでいったので、いつの間にか克服したのかー?セリフでそんなこと言ってたっけ?と自分の考えが止まってしまった。
最終的にロスコが青年をクビにして部屋を出て行き終了するが、あの叱責行為はロスコなりの餞のような行為だったのかな。

抽象画の類はテレビ番組の美術系番組で補完し、解説を読みながら見ないと理解できないのが正直なところ。今回の抽象画もなぜあの赤色なのか、浮かび上がる背景を理解しようしたら観劇しながらはなかなか難しい。劇場にロスコ絵画の常設?展示館のリーフレットあったが、千葉県か‥見に行くにしても家からは遠いな…。
國語元年

國語元年

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2015/09/01 (火) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★

工夫を凝らした演出
井上ひさしのこの作品はあちこちで取り上げられ、かなり知名度が高い。栗山民也演出のこの舞台は、見ている人たちを飽きさせない、工夫を凝らした作品で、何回見ても楽しめる。

南郷清之輔を演じる八嶋智人だけでなく、多彩な方言を使ってでてくる人たちの個性が存分に発揮され、そういう意味での群像劇である。見ていて飽きないのは、そういう台本になっているからだとも言える。

井上ひさしが訴えてきた言葉の大切さ。例えば、政治家の言葉が今ほど軽く扱われているというか、軽い発言ばかりで自ら言葉を毀損している、そのような世の中だからこそ、國語元年を見直したいのである。

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

劇団競泳水着

新宿眼科画廊(東京都)

2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

Nice to
70分。こちらも人間模様を描いた良作だ。

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

劇団競泳水着

新宿眼科画廊(東京都)

2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

嗾け上手
85分。風俗嬢を中心とした人間模様がコメディタッチで描かれる。設定にかかわらず清涼感もある。風俗嬢役の中野あきがよい。

MEIDO IN HEAVEN

MEIDO IN HEAVEN

合同会社シザーブリッツ

劇場MOMO(東京都)

2015/09/08 (火) ~ 2015/09/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

team A
110分。コツコツと積み重ねたネタふりがじわじわ効いてきて、テンポもいいし、よくできたコメディーだ。

蒸発

蒸発

intro

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2015/09/04 (金) ~ 2015/09/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

崩れていく物 崩れない 家族 湿気で腐るんだ
家族 自分勝手 兄弟 幼なじみ 知られたくない事 秘密 家族 分かる 崩れていく物 崩れない 家族 湿気で腐るんだ 心の不快を音と体の動きで表現 物語も表現もとても面白いお芝居。 

ネタバレBOX

大雨ね音 雨漏りを受けるバケツ なべ 傘立て。 カッパを着た6人 雨が止む 犬がなべの雨水を飲もうと、 だめだめ、お邪魔します。りょうちゃんは、 ただいま えっ 何だよ これ ねえ 雨漏りする家なの どうしたのこれ 雨漏り、 上杉さん さっきまでいたのに、 20年ぶり、 いつから 直す、 いいんだ。 俺の部屋 卒業アルバムとか ミイちゃんの部屋は・・・・、 スマ君:俺の事 覚えてる、アツシ:えーっと、 ご飯の支度でもしようかね スマ君 ビニール 持って来てくれたの、 スマ 帰れよ (バリバリバリバリ) おばさんまた来るね 来なくていい りょうちゃん 友達でしょう 友達じやない いじめてた 1週間。 嫌だ喋りたくない(ジリジリジリジリ)あっちゃん 入れ あっちゃん俺んち来いよ 1人がいい 我慢している(ギリギリギリギリ)。 雨がずっと降っています 外へ出れない。 ミイちゃんてどんな顔 覚えてない お母さんミイと何かあったの // 泥沼 下着泥沼 みんな知っている ピンク 水玉 りょうちゃんはもう盗んでいない 今 買っている 知ってたの りょうちゃんは 可愛いパンツが好き
なの ・・・・ // ここはもう あなたが知っている家じやない // 母さんは 私に触りません // トルル トルル はい はい いません そんな人はいません // ケーキ 皆で食べる ミイちゃんの誕生日

家族 自分勝手 兄弟 幼なじみ 知られたくない事 秘密 家族 分かる 崩れていく物 崩れない 家族 湿気で腐るんだ 心の不快を音と体の動きで表現 物語も表現もとても面白いお芝居。 
よみ人シラズ

よみ人シラズ

ナイスコンプレックス

吉祥寺シアター(東京都)

2015/09/09 (水) ~ 2015/09/14 (月)公演終了

満足度★★★★

知ることで愛せようになるんだなぁ、と思いました
こちらの団体の役者さんが客演しているお芝居を観て、
そこから1月の本公演を拝見したのが縁で今回も観劇。

2時間15分くらい。休憩なし。

開演前の諸注意の声が機械的だったのも、
作品の設定に準じたものだったのだと気づいて、いい効果だなと思いました。


相手が喋ってる時にもう一人が声をかぶせる会話が多く、
彼らの言わんとしていることはわかりましたが単語として認識しづらかったです。

テーマがテーマだけに楽しいものではなかったのですけど、
興味深く観れたし、見せ方も工夫されてて面白かったです。

ネタバレBOX

国歌「君が代」がテーマのお芝居ということで、
最初は緊張気味に観ていたこともあり、
序盤は誰が「人間の役」で誰が「概念の役」なのかで戸惑いました。

それがだんだんはっきりしてくる中盤以降には気持ちも落ち着いて、
特定の人物ではなく概念としての「政治の世界」の描き方、
「歌に衣を着せる」行為があらわす意味、
パイプ椅子で作った橋を渡る歌の「披露」など、
THE・演劇! な鮮やかな表現方法に見とれました。

役名は、登場人物がほとんど自己紹介をしないので
最後まで一致しないキャラクターもいましたが、立ち位置はわかりやすかったです。
(当日配布のパンフレットがすごく助けになりました)


国歌の是非とかそういう思想的な話ではなく、
服を着せたり檻に閉じ込めたりするように、
別の思惑・解釈を加えていくことで
本来の姿や関係が失われる様子とか、
それを繰り返すことで土台が失われるのでは、という懸念とか
「国歌」や「国家」に関すること以外にも言えるなぁ…と思いました。

「君が代」や「【君が代】が本来向けられていた対象」を擬人化することで
ストーリーがついていきやすくなっていたし、
感情移入もしやすくなっているなぁと思いました。


時代を超えて姿が変わっても「概念」たちは演技の根が変わらずの安定感で、
それを利用した会議のシーンの時代の飛び方が面白かったです。

「キミ」役の林野さんの立ち姿とオーラ、衣装の似合いっぷり、
玉音放送を現代語で語っている際の視線吸引力が素晴らしかったです。

聾唖の少年「アキラ」の(現実世界での)喋りは、
前後の様子でだいたい言いたいことわかったのでヤキモキせずに観られました。
聾の字を上下にわけて
「耳が聞こえない」ことを「龍の耳を持つ」と表すのはここで初めて見ました。
オリジナルの言い回しなんでしょか…格好いい表現だなぁ。


彼が持つ、サポート機械(スマホのアプリ?)の音声についても、
父親役の森田さんの表情だけでも
「あ、これお母さんの声なんだ」ってわかるようになってて
演出、演技力ともにすごいなと思いました。
森田さんの帝王のような揺らがない様が恐ろしく、目をひきました。


ぶっちゃけ「さわらぬなんちゃらにたたりなし」という認識で
特に意味も調べようと思わずに、ただ歌っていた「君が代」。
(恥ずかしながら「岩音鳴りて」だと、学生の頃は本気で思っていました)
知るきっかけ、深く知ろうと思うきっかけになって、良かったです。

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