最新の観てきた!クチコミ一覧

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ホテル・ミラクル2

ホテル・ミラクル2

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★

遅ばせながら
見てきました。
シアター・ミラクル初来場でした。

客電が暗い。
劇場さんに客電がないのかな・・・。
パンフやアンケートが見れない。

全編通してメッセージ性がどこにあるのかよくわかんなかった。

内容はネタバレに。

ネタバレBOX

「本番前に」
あー、前説なのね。
そんな気はしたけど。
でも、携帯の電源とかは暗くなる前に言ってほしいな・・
前の人が光ってたから。
あと、高校生役なんですよね?(2幕目にちょっと続いてたから)
見えない。

「こうかん」
ん、と、、、
メッセージ性はどこ・・・
ちょっと、エロおもしろい みたいな?
うん。

「砂と棒」
これもまたしかり。
こんな風俗嬢いねーだろー(風俗嬢さんに出会ったことないけど)
それが狙いだからいいのかな。
客席から見るとあんまり巨乳に見えなかった・・・
服装と下着の問題かもしれない。色気はなかった。
あ、それも狙いか。
うーん。

「初恋は消耗品」
一番好きだった。
多分役者さんが一番うまい。というか自然。
高校生に見えたー。
アーティスト役の方も良い渋さww
売れなさそー!w
全部の話そうだけど、あらすじ読めばコト足りちゃうのが残念。
もう一声!って感じです。
コメディ要素も一番私好みでした。

「獣、あるいは、近付くのが早過ぎる」
一番意味わかんなかった←
女のひと情緒不安定。女はみんな不安定だからいいのか。
ちょースタイルよかったけど。
緊急事態じゃないと、思い切ったことできないってとこなのかな。
現実離れした話が私好みではなかったのかも。

全体通して、「濃い」とパンフにあったのにそんなにエグくはなかった。(エグいとは書いてないしね)
まぁ、でもチューあって、おっぱい出てたし、充分か・・・
んー、色っぽさが足りないのかな?
見てて「きゃっ💛」って感じにはならなかった。
あと、登場人物達が比較的皆「純」だったイメージ。
エロに直結してないかんじ。

個人的に有名な楽曲を使うとそっちに意識が持ってかれてしまって一瞬冷めるので好きではない。
「あ、また林檎だ」
ってなる。

好みや主観で感想書かせて頂いてすみません。
第2弾とのことでしたので、是非3弾もやってほしいですね。

P.S
「初恋は消耗品」に出演の女性役者さん。
公演後ナンパ(スカウト)しちゃってごめんなさい。
最後の舞台ってことだったので残念です。
気が変わったら連絡下さいww
夜と星と風の物語

夜と星と風の物語

Contondo

SPACE9(大阪府)

2015/09/19 (土) ~ 2015/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★

別役さんの不思議な世界を体験♪
SPACE9の対面客席に、オリジナル楽曲に、生演奏に、別役さんの不思議な世界にと、とっても気持ちの良い、不思議な世界に誘って頂きました♪

過去公演の記録を拝見すると、朝日など、拝見したい演目ばかり!

また観劇しに伺います!

追伸、アフタートークで、和音を出せない楽器だけのオリジナル楽曲の作曲が大変だったとの事。なるほど!
それから、キャンセル待ち、増席などのご案内など、丁寧にご対応頂きまして、ありがとうございました。

タイタス・アンドロニカス

タイタス・アンドロニカス

チョコレートカンパニー改めディ・ショコラーデ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/09/23 (水) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ひえ~、なんというか、
かなり目まぐるしい残虐なお話で、ローマ人えぐいな~と・・・・。こういうお話が当時受けたんだろうか。これ、台詞が難しいんでしょうね、台詞の頭からつっかえたりするケースがかなりあり、朗々たる古典劇らしい台詞が一転、チープな現実に引き戻される。パンフにあるように、演出として、この劇自体を「見世物小屋」での劇として設定しているのだろうか、美術衣装ともにそれらしいチープな感じが面白い。テープで作られた人形、紙芯、明らかにポリエステルの衣装など、面白い試みだ。それでも、いつの間にか古典的な台詞の流れに聞き入っていると、また台詞の噛みが発生し、「見世物小屋」の現実になるという、なんだか、二重構造的な不思議な面白さを味わった。アーロンは奴隷なのだろうか、その悪意、その底なしの残虐性、そして激しい父性愛など、メイクや衣装とともに面白い人物像だった。

ネタバレBOX

漫画「7人のシェイクスピア」で描いてあったように、当時は街の実力者が劇団のパトロンとなり、自分の人気を高めるために様々な劇を上演させたらしいのだが、この劇ってまさにそういう感じだったなぁ・・・。いかにも大衆受けしそうな感じで。現代ではかえってこういう劇、難しいですね。すごく意欲的な試みだと思います!
OZ♀4♂3

OZ♀4♂3

チームジャックちゃん

ザ・ポケット(東京都)

2015/09/23 (水) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

ドロシー旅立まで 【道チーム】
「オズの魔法使い」という有名な童話...ドロシーが旅立つ13年前に遡る物語である。
大胆な発想と豊かな感受性で紡ぎだす、ファンタジーの世界観は観応えがあった。しかし、そのファンタジーという語感からイメージする浮揚感とは大きく違い、どちらかと言えば重厚な人間ドラマのようであった。
また舞台美術が素晴らしく、この物語をわかり易く観せる最大の効果を発揮していたと思う。
上演時間2時間15分(途中休憩なし)。



ネタバレBOX

舞台セットは、中央に2階相当の高さまで2並行(繋ぎ)の階段があり、場面によってそれが斜め左右に開く。舞台中央にも出入り口があり、2階部・1階部から役者が出入りする。さらに中央客席側にも舞台の一部を張り出(盆のよう)させ、占い(祈祷)祭壇をイメージさせる。スモークなど幻術・幻想場面の演出を魅せる。

さて、「オズの魔法使い」原話は、アメリカ・カンザス州に暮らす少女ドロシー(Dorothy)は竜巻に家ごと巻き込まれて、飼い犬のトトと共に不思議な「オズの国」へと飛ばされてしまう。途中で脳の無いカカシ・心の無いブリキの木こり・臆病なライオンと出会い、それぞれの願いを叶えてもらうため「エメラルドの都」にいるという大魔法使いの「オズ」に会いに行く。

それに先立つ話であり、原話にどう結びつけるか、その物語の構成とそれをしっかり印象付ける演出は見事。さらには、それを体現する役者の演技力も感情移入してしまうほどである。物語の展開はそれほど難しくないが、当日パンフは見開きオールカラーで、人物相関図もあるので、上演前に観ておくのもよいだろう。そして本作でオズは、東の国エメラルドの宰相、同じく宰相(のち南の魔女)、そして東の国の王妃の3人を中心に物語はエメラルド国における権力闘争というファンタジーとはかけ離れた人間臭いドラマになっている。しかしその演出・雰囲気は夢...そのギャップも面白い。

この団体「チームジャックちゃん」は、多くの人に親しまれてきた童話をベースに大胆な構想と演出で「誰もが知っている物語の見たこともない姿」を描き出す、ことを目指しているという。本公演は本当に原話と連動してループしている、そんな楽しめる作品になっている。

その描く本質は、壮大なロマン(政治的思惑)の中に、しっかり人間の本質を描き込んでいる。それは綺麗事だけではなく、嫉妬・裏切・羨望などの醜悪な面も見える。それでもその根底にあるのは人間愛である。その結晶として生まれたのがドロシー...彼女の冒険の旅の始まりは、この公演・団体の飛躍の始まりでもあろう。

次回公演も楽しみにしております。
OZ♀4♂3

OZ♀4♂3

チームジャックちゃん

ザ・ポケット(東京都)

2015/09/23 (水) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

次作はなにを・・・、とても楽しみ。
〔道チーム〕を観劇。

「ドロシーが旅立つ13年前の物語り」、う~ん、とても面白かった。

メインのストーリー、そして登場人物それぞれのドラマ、とても魅力的に描かれていた。

“「誰もが知っている物語の見たことない姿」を描き出す。”という、
“チームジャックちゃん”、次作はなにを・・・、とても楽しみ。


ネタバレBOX

“ロシーヌ”(里仲景)が妊った子を堕胎するか、出産するかを巡っての、“グリンダ”(大森さつき)と“ロシーヌ”のシーンが、印象に残った。

PANDORA ~Op.4 樹の章~

PANDORA ~Op.4 樹の章~

Project UZU

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2015/09/19 (土) ~ 2015/09/22 (火)公演終了

満足度★★★★

悔しい。
今回初参戦。
前回までのあらすじなど有り物語的にはわかったけれど
やっぱりきちんと1から観たかった。
次回が最終章だなんて『ちょっと待って~』って感じ。
少年アガタもラスもピュラも好き。
商人の奥田さんもナイスキャスティング。
そして何より物販が安い!
次回も絶対に行きます!!!

Kのトランク

Kのトランク

魚クラブ

パシフィック・シアター(大阪府)

2015/09/20 (日) ~ 2015/09/22 (火)公演終了

満足度★★★★

久しぶりの桟敷席。
娘にせがまれ桟敷席。
体勢の辛さで芝居に集中できないのではと心配だったけれど
全然大丈夫だった。
悲惨さや狂気など感じはしなかったものの家族の言動から事件の匂いを感じた。家族が明るければ明るいほど背景の事件が思い起こされ恐ろしくも有り悲しくも有り。

ゆりさんの替え歌が最高でした。

私もカトリーヌ・ドヌーヴ

私もカトリーヌ・ドヌーヴ

『私もカトリーヌ・ドヌーヴ』を上演する会

上野ストアハウス(東京都)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

(私も…)のようになりたかった!
フランス人の性質と教育や家族の姿が浮き彫りになっていました。
日本人にはわかりにくくて当然!
個性的な芝居で淡々と芝居が進行するが、母親だけは別でした。

劇団めばち娘旗揚げ公演「ツチノコの嫁入り」

劇団めばち娘旗揚げ公演「ツチノコの嫁入り」

OFFICE SHIKA

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2015/09/17 (木) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

まさにエンタメ!
お下劣なことば、セクシーな姿、卑猥パンツ姿の男優、オカマ等個性的なキャラ登場。そして全部のキャラクターがスポットがあたる演出は良い!
衣装が綺麗で面白い、暗くなくて明るいナンセンスを織り交ぜた楽しい
浅くて深い芝居でした。私はこの類の芝居は他では観られないで大好きです!

ピッピピがいた宇宙

ピッピピがいた宇宙

あひるなんちゃら

OFF OFFシアター(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★

無気力が面白い
初見だったが、ゆる~い感じで面白かった。
ちょっとゆるすぎる所もあったけど、全体的には面白かったし、笑わせてもらった。
次回公演も観てみたい。
自分が観た回は、電車が遅れてるとのことで急遽主宰の方が前説をすることに
なったが、無気力でやる気ない感じがして、前説が一番面白かった。

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

劇団競泳水着

新宿眼科画廊(東京都)

2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★

店長が好き
「嗾け上手の初恋」」。
こちらも良かった。
大学院生の役には共感出来る部分があり、分かるわぁと思いながら見てしまった。
あと店長役が好きだったな。
個人的には、ちょっと間延び感を感じてしまったのが残念かな。

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

「Nice to meet you, My old friend」 「嗾け上手の初恋」

劇団競泳水着

新宿眼科画廊(東京都)

2015/09/11 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

優しい余韻が残る
「「Nice to meet you, My old friend」 。凄く好きな話しだった。
女優さん5人共に適役に感じてしまう程、上手くハマってた。
上野さんは女優さんをより素敵な女優に見せる演出が本当に上手いと思う。
岩崎緑さんと龍野りなさんが特に好きだったな。
観た後、余韻が凄く残り優しい気持ちになった。

愛すべき部屋

愛すべき部屋

GOLDENBOY

吉祥寺櫂スタジオ(東京都)

2015/09/21 (月) ~ 2015/09/22 (火)公演終了

満足度★★

何を伝えたかったのか?
初見の劇団で情報も無しに観劇したが、合わなかった。
セットや導入は不思議な雰囲気を醸し出していて、どうなるのか期待したが
変なギャグ?(ギャグだったのかも良く分からないけど)とか入ったりして
不思議な雰囲気も無くなり、ミステリー?サスペンス??にしたいのか
全体的に内容がふわっとして、どういうことがやりたかったのか自分には分からなかった。
あれなら、変なギャグとか無くした方が良かった気はする。

俺、HEROらしいよ。

俺、HEROらしいよ。

演劇ユニットちょもらんま

pit北/区域(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★

派遣さんが好きだった。
あらすじとか読んで、がっつりのコメディかと思ってたが、そうでもなくて個人的には残念だった。
中々邪魔が入ってヒーローに変身出来ない所等は面白かった。
派遣さんの役が好きだったな。

ホテル・ミラクル2

ホテル・ミラクル2

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★

エロさUP
第1弾に比べてエロさがUPして、笑いの面が減った印象。
個人的には笑えるのが好きなので、ちょっと残念ではあった。
「こうかん」の加藤さんの真面目な顔と良い声で卑猥なこと言うのに笑った。
あと「初恋は消耗品」が一番好きだった。
加瀬さんが素敵だった。

ホテル・ミラクル2

ホテル・ミラクル2

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★

四者四様
ひとつのラブホテルの一室で、通常行われるであろう行為とは別にそれぞれの男女間での攻防、面白かったです。ただ、どの作品ももう少し先を観たかった感じでした。いわゆる寸止めのちょっと前までで終わった感じとでもいうのでしょうか!?意図的なのかはわからないですが、登場人物の関係性がそれぞれ違っていたのはよかったです!!

ホテル・ミラクル2

ホテル・ミラクル2

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★

もう少し赤裸々でも…
ラブホテル内の人物像…。しかもホテル街のおひざ元で上演。
結構期待して観に行きました。

もっと人間の中の”性”に対するドロドロした作品なのかな?と思ってたのですが、ラブホテルを舞台にしたライト・コメディというような内容でした。

各々、それなりによく描かれていて楽しめました。
が、期待していたものとは違ったので困惑。素直に観れなかったかも。

「何を期待してたんだ?」という批判を覚悟で云えば、R15(R18もあったようですが…)という表示までくっつけて、あれはないだろう!というのが正直なところです。
スワッピングは何故そこに活路を見出したのか?抱かれる妻の反応とそれを観る主人公の反応(悔恨なのか、興奮なのか)をメインに描いて欲しかった。
砂の女に関しては、何故東京が砂の町なのか?全く解らなかった。知性と欲望のせめぎあいを見せて欲しかった。
消耗品に関しては、ただただ???ストックホルム症候群?そうとも言えないし…。
獣…に関しては、狂おしいばかりの状況下での欲望と失意の交錯をもっと前面に出してほしかった。
くどくど書いていますが、結局は、もっと<セックス>を描いて欲しかったという事になるのでしょうか。

他の動物たちと違い、人間のセックスは単なる種の保存というより、精神的な欲求が深くかかわっていて、その欲望との戦いや対峙が演劇の題材としては面白いと思うのですが。勿論、文芸の題材としても。

そこのこだわりが希薄だったような気がします。

フライングパイレーツ〜ネバーランド漂流記 featuring GUY’S

フライングパイレーツ〜ネバーランド漂流記 featuring GUY’S

SHOWMAN’S

新宿村LIVE(東京都)

2015/09/18 (金) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★

折角の面白い舞台が・・・。
演奏が録音なのは許せますが、歌も録音がほとんんどで残念でした。
生うた(私が思う限りⅠ曲)もマイク使用、せめてピンマイクでお願いしたい。
話も面白いし、衣装も良い、若い可愛い女性、イケメンなので、歌なしのほうが良かったかも。

そぞろの民

そぞろの民

TRASHMASTERS

駅前劇場(東京都)

2015/09/11 (金) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

初見。素晴らしい濃密な2時間半
初見。素晴らしい濃密な2時間半だった。ひたすら食い入るように観劇した。何より脚本が凄まじく良い。しかも役者も隙のない演技派が揃っている。

何故私はこのような作家、このような劇団を今まで未見だったのだろう? 本日の観劇の興奮とともに、今まで見逃してきたことが悔やまれてならない。

安保法案はもちろん、昨今の日本の状況に少しでも問題意識を持っている人に強くおすすめしたい、必見の作品。秀逸な作品なので恐らく再演されるのではないだろうか、しかし、それで見るのでは遅い。これは、安保法案が可決されてしまった「今」の思考で見て感じることに意義のある作品。

「現代」劇は数多くあるが、これは中でも現代の「今」に焦点を絞っている。

物語は、安保法案が可決された当日、ある年老いた父親が自殺することから始まる。「父親は何故自ら死を選んだのか?」遺された息子達、家族が対話を繰り広げるという家族劇だ。

舞台セットは、超スーパーリアリズム。生活感のある台所と和室の居間がドキュメンタリーかと思うくらいに完全に再現されている。場面は、日本家屋内での通夜の夜と翌朝。繰り広げられるのは対話のみ。全くもって地味な地味すぎる芝居である。では何がそこまで素晴らしい作品なのか? それは終始繰り広げられる「対話」であり「議論」である。あの国会では全く成立しなかった「議論」がここにはある。

これは家族劇の体裁をとっているが、作者が描きたいのは決して家族ではない。この一家族は、現在の日本社会の縮図として描かれている。主役はいない。作者は誰にも肩入れしていない。いや、或いは、登場人物全ての言葉に肩入れしているのか。

ネタバレBOX

立場・発言・思想の異なる登場人物一人一人。観劇する側の立場・発言・思想によって、どの登場人物に親近感を持つか思い入れは異なることだろう。一種のリトマス試験紙のような。

あなたは、このうちの誰の苛立ちにシンパシーを感じるか? どこの言葉に突き動かされるのか? あなたはこれから何を考えるか? 作者からの問いかけの連続。

「利口な者は、沈黙する」「自主規制し我慢することが美徳」「協調性は大事だ」・・・そんなことを思っているのか、もの言わぬ平和主義者、事なかれ主義者。

サイレントマジョリティの心理を鋭くえぐるカタストロフィがこの容赦ないディベート劇の終盤には待ち受けている。

涙がこぼれた。このような社会を作ってきた社会の一員なのだ私は。固唾をのんで見守る客席で静かに泣いた。
(仮)の事情

(仮)の事情

アンファンテリブル

中野スタジオあくとれ(東京都)

2015/09/17 (木) ~ 2015/09/24 (木)公演終了

満足度★★★★★

阿部定モノ。「(仮)の事情」=「カリの事情」?/約105分
阿部定事件の肝は押さえつつ、複層的な劇構造のもと自由に話を展開していて、グイグイ引きつけられました。
前川麻子さんの体当たりの演技、寺十吾さんの飄々としたキャラクター、吉村公佑さんの無骨さ‥‥役者陣も皆さん良かった。

ネタバレBOX

ジトジト、ドロドロしたシーンもあるものの、定の罪意識より定の奔放さ、スケベっぷりを強く打ち出し、全体に明るくカラッとしているのが何より良かった。

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