満足度★★★★
ひえ~、なんというか、
かなり目まぐるしい残虐なお話で、ローマ人えぐいな~と・・・・。こういうお話が当時受けたんだろうか。これ、台詞が難しいんでしょうね、台詞の頭からつっかえたりするケースがかなりあり、朗々たる古典劇らしい台詞が一転、チープな現実に引き戻される。パンフにあるように、演出として、この劇自体を「見世物小屋」での劇として設定しているのだろうか、美術衣装ともにそれらしいチープな感じが面白い。テープで作られた人形、紙芯、明らかにポリエステルの衣装など、面白い試みだ。それでも、いつの間にか古典的な台詞の流れに聞き入っていると、また台詞の噛みが発生し、「見世物小屋」の現実になるという、なんだか、二重構造的な不思議な面白さを味わった。アーロンは奴隷なのだろうか、その悪意、その底なしの残虐性、そして激しい父性愛など、メイクや衣装とともに面白い人物像だった。