最新の観てきた!クチコミ一覧

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彼女にとって無敵の世界

彼女にとって無敵の世界

ライオン・パーマ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/10/29 (木) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

ライオン・パーマ版 哲学的『ソフィーの世界』
店員A「初入閣を 果たした高木 復興相ですが、地元 福井県での疑惑から『パンツ大臣』との呼び声も一部では あがっています」



店員B「女性閣僚3人は 早くも辞任を要求する声明を だしました」



店員A「ださねえよ!本人も、週刊新潮や週刊文春の記事は、『事実では ない』って全否定だし、いくらエモーションすぎるよ!」




店員B「 『安心してください、ちゃんと、穿いてますよ、アタマに』」



店員A「政治家として矜持くらいもっとけ!そして、『劇団ライオン・パーマ』は どこいった!」



店員B「あぁ、そうか。『ライオン・パーマ』、初のファンタジー作品でしたけど、あれ、落語の三題噺だろ?『浦島◯◯』と『走れ◯◯』と『銀河◯◯◯◯◯』がハードボイルドに混ざり合い、短編集とも、長編とも、オムニバスとも 表せない、それこそ、 “ファンタジーの靄”だったよな」



店員A「コメントに文句は ないけど、伏字の箇所 気をつけろよ」



店員B「まぁ、私も、伏字の箇所に ついては不適切だとか、そういう認識は ありますが、なにせ、調査委員会が そう いうもんだから‥」




店員A「おまえ、『吉田調書』か!」





店員B「あと、『ライオン・パーマ』のジョークは好き です。演劇の熟成肉だと思います」


ネタバレBOX

店員A「わかる。銭湯を『男湯』『女湯』で分けるのでなく、それが『濃』『平』だったのは、シュールな笑い が溢れていましたね」



店員B「『メロス』が『平』へ消えていく。その後、仲間が追うように入ろうとするんだけど、番頭が『あなたは 違う』って(笑) 演劇から したら 『感動の再会』が お約束であった。それは予定調和だともいえる。しかし、初歩的な オトボケが その予定調和を崩す。『コントの笑い』だぜ」



店員A「当て書き でしょうね、おそらく」













演劇計画Ⅱ-戯曲創作- 山崎彬 作・演出 「また愛か」

演劇計画Ⅱ-戯曲創作- 山崎彬 作・演出 「また愛か」

京都芸術センター

京都芸術センター(京都府)

2015/10/24 (土) ~ 2015/11/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

山崎さんのこんな作品が観たかった!
山崎さんのこんな作品が観たかった‼︎
休憩を挟んでの2時間半!
二面性のある刺激的な舞台

前半は緊張感の糸がピン張り詰めた展開
それはサスペンスドラマを見ている様な⁉︎
役者さんの隙のない演技が素晴らしい!
中でも主役のお二人 玉置玲央さん(柿喰う客)と
田中良子さん(ブルーシャトル)の演技が印象的

舞台のセットの切り替わりも美しい
二幕目が開いた時にやられた〜!とニヤリとさせられる
最後まで見応えある全てが上質なお芝居!

夜に虹は見えるのか

夜に虹は見えるのか

空き地の会

カフェ+ギャラリー can tutku(大阪府)

2015/10/23 (金) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★

『夜に虹』JAZZスタンダードと思い出話が交差
今は無き、音楽好きの集まるお店!
そのお店を思い出しつつ、各役者さんの思い出話も…。
そして生演奏とJAZZスタンダード。
少し贅沢な感じの公演でした。

ネタバレBOX

生演奏のピアノが素晴らしい♪
役者さんの歌は普通な感じでした(普通に聞けるだけで凄いんですが…、むっちゃ上手という訳では…)。

そして公演の中で、各役者さんの思い出みたいな物が紹介され、結構面白かったです♪

追伸、少し棒読みな感じの役者さんが目についたのが残念!
最後に歩く道

最後に歩く道

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/11/01 (日) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

命に対する想像力
 科学少年だった。生物学者になりたかった。だが、生き物が好きでそういう道に進みたいと思ったのに、そうなる為には、大好きな生き物を殺さねばならぬ現実が待っていることを知った。結果、大学では文学を選んだ。言葉によって訴える術を持たぬ動物たちの為にも、弱者の為にも、言葉によって彼らを生かす為に。(追記後送)

10,11月のコントライブ

10,11月のコントライブ

サツキ

シアターシャイン(東京都)

2015/10/30 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★

う~む
大和 鳴海(A)、相原 真志(B)、中島 羽飛(C)の3人が書いた①友達のままで(A)②将来の夢(B)③君の隣のジャビット君(C)④お願いお父さん(C)⑤諦める(A)⑥私を旅行に連れてって(C)⑦ハーフ&ハーフ(C)⑧馬につぎ込む住民税(C)8編をオムニバス形式で仕込んだコント集。各パートがキャラ的に繋がっていたりというのはあったりするのだが、各挿話間をどう繋ぐのかのトータルな視点は余り無いようである。イマイチメリハリが効いていないように感じた。また、時に政治的な話題や、シュールな手法が取られるが、これも徹底性や卓越した批評意識が乏しい為、切れがない。(追記後送)

最後に歩く道

最後に歩く道

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/11/01 (日) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

ペット・・・
〔プレ公演〕観劇。

動物愛護センターを舞台に、「人間にとってペットとは」、「ペットを飼う責任と義務」、人間としてのモラルを問う、ドキュメンタリー・タッチの作品。

ストレートな作り故、主題がブレずに伝わってきた。

考えさせられます。。。

全員、片想い

全員、片想い

アンジュ

銀座みゆき館劇場(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

片想いだからこそ、儚い。
『全員、片想い』というオムニバス朗読劇を観てきた。

一人相撲なんだから、2倍熱い、火傷してしまいそうな恋心は、実ることも、失ってしまうこともない。
ただ儚く、切なく、狂おしいこの感情は、告げることができなかった分、いつまでも色褪せることない宝物として、美しい想い出として、胸に一生残り続けるだろう。

そんな彼女ら(と彼)の傷つきたくない、傷つけたくないという優しさに包まれた涙ぐましい物語が観れて、本当に和まされた。心の琴線に触れた。
そして不器用過ぎて、臆病過ぎて、孤独過ぎて伝えられなかった、キュンとする自分の過去を想いだして、ついついもらい泣きしてしまった。

特に、第六章『片想いスパイラル』の中で、男としての生き方、自由を追い求めて日本留学を決めた韓国人女性のソヨンが、親友のユキちゃんにずっと恋焦がれるも成就せず、最後に発した「私は、私が私らしくいられるために来た、この国の雑踏の中に、ゆっくりと、歩みを進めた」という言葉には、完全に自分を投影してしまって、いてもたってもいられない気持ちにさせられた。

僕が大検をやって16歳に東大に受かって日本に来たのも、彼女と同じく、内心の自由、居場所を探してだ。
兵役や言論統制、先輩風吹かして物事を通そうとする風潮と、それを是とする周りには、ずっと違和感を覚えていたし、それは僕の中でどんどん膨らんでいき、じわりじわりと僕を苦しめていたから。

でも、憧れていたお隣の国に勇気をしぼって来たからといって、それで幸せが、自分らしい生き方が保証されるわけではない。
あくまでもギリギリ戦える土俵に立てただけ。
異邦人として偏見の目に晒されながらも、納得いかないときは戦っていける土俵に。
そう、僕の物語はまだまだ続くのだ。

とはいえ、この経験は僕にとってコンプレックスなだけではないし、ましてやこの国に来たことを後悔してるわけでもない。
たとえば視点、審美眼のようなものを僕にもたらしてくれた。
表情や服装、仕草などから、簡単にその人の気持ちや人となりを察することができるようになったし、多角的に計算して心に響く物語を紡げる文章力だって手に入れた。
それに何よりも、僕は今のほうがずっとイキイキしている。

なんか話がそれたみたいだけれど、「命短し恋せよ乙女」言うし、もっともっと青春しきゃもったいないんで、学業も、研究も、そして恋愛も全力でぶつかっていきたい。

平成舞姫

平成舞姫

第27班

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/08/29 (土) ~ 2015/09/06 (日)公演終了

満足度★★★★

グループD「しばらくは木の家」
女性限定シェアハウスの住人と周辺の人物が織り成す物語、個性的な住人とその友人(泣き過ぎ?(笑))を演じる4人の女優とやや誇張した演技が強烈な印象を残す男優2人ががっぷり四つな感じ。
そんな面々が時間をかけて調えた状況が一気に開花する終盤はドミノ倒しの如き快感。
冒頭をはじめとした時を表す場での手法も面白い。(唐突と言えば唐突だが)

シー・ザ・ライト

シー・ザ・ライト

もぴプロジェクト

高田馬場ラビネスト(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★

淡々としたお芝居でした
少し単調な演技で、淡々としたお芝居でした。有島武郎を知らないと冒頭に言わせてましたが、理解の切り口が最後まで判りませんでした。

錆びつきジャックは死ぬほど死にたい

錆びつきジャックは死ぬほど死にたい

ポップンマッシュルームチキン野郎

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★★

さすがの完成度
練られたストーリー、迫力の殺陣、クオリティの高い舞台美術の数々
さすがPMC野郎さん、と思わせる内容でした。

複数の時代を往き来しますが、分かりやすい構成になっていましたので、
戸惑うことは無かったです。
今回はいつものエグいネタ、下ネタは抑え気味な感じ。
そういうのを期待している人には物足りなく感じるかもしれません。

演技ではジャックの動きがすごい良かったです。

ネタバレBOX

ウラギリウス、オンナスパイ、ハヤジニウスなどなど(笑)、
名前で分かるシリーズがすごいツボ。好きです。

殺陣のラジオ体操は前作で似たようなのをやってましたよね?
心中天網島

心中天網島

遊戯空間

上野ストアハウス(東京都)

2015/10/29 (木) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい!
『心中天網島』は,男と女の話だ。治兵衛は,意に添わない結婚で子どもまでいるが,気が付くと遊郭の小春に夢中になって身を崩していく。実の兄はひどく心配する。自分の娘を傷ものにされたと,おさんの父親は激昂する。二人は,世間の厳しい批判の中で,心中にいたることになる。

言葉の使い方が,特殊なので全体的にわかりにくい部分があった。しかし,それはそれでよく聴いているとなんとなく感じとれる。かえって,迫力があった。

今回一番の魅力が,三味線と,琵琶と,横笛だった。邦楽を聴く機会は意外と少ない。とりわけ,笛の演奏に興味がわいた。

近松門左衛門の世界は,歌舞伎とか,浄瑠璃の世界。そこは,少し敷居が高い。そちらの世界はマニアが,古典芸能を支持し,守っているところ。私は,たまにはのぞいてみたいと思うが,チケットが手にはいるか,心配がある。

彼女にとって無敵の世界

彼女にとって無敵の世界

ライオン・パーマ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/10/29 (木) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

アリス
面白い。120分。

ネタバレBOX

父・君彦(樺沢崇)の現実的な御伽噺を聞かされるまこと(柳瀬晴日)は、話の登場人物になりたいと願い、アリスとして話に加わる。話の中で死んでいる良太(伊崎光祐)の最期を見守り、現実に戻るまことの前に、列車が止まり、君彦と永遠の別れを知る…。

構成的には、一つの話の中でコントチックな場面が続きつながりという、ライオンパーマな感じだけど、ギャグ(ボケとツッコミ)も各シーンで冴えててキャラ設定などのバランスが良くて、満足の作品だった。父と亮太の重なりとか物語的な部分も見ごたえあったし。

実は死んでる父の最期の語りをまことが受け止めるという成長的な部分は、もうちょい厚めに描いてもよいと思ったけど、こんくらいサラっとしたほうがよいのかも。
中身のジョーク部分が良かったので、それを包み込む現実的なシリアス部分でキュっと鋭く締め上げてくるような感じはもうちょいあってもよいかな。

開幕の亀を助けるとことか、アニキ対決とか、楽しかった。ストップウォッチネタはウケた。
最後に歩く道

最後に歩く道

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/11/01 (日) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

重苦しい
動物「愛護」センターでの殺処分をめぐる舞台。よく取り上げられる話題ではあるが、作・演出の大西氏の詳細な調査と取材により、殺処分の実態とそれを行う職員の仕事、心境がつぶさに表現されていた。音と光の舞台演出、役者の動きで、この問題の重苦しさを観客に効果的にアピールできていたと思う。1時間50分の時間の長さを感じない、引き込まれる作品である。見る価値は十分にあると思う。

お披露目〜死体編〜

お披露目〜死体編〜

日本コメディ協会

小劇場B1(東京都)

2015/10/30 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★

驚いた!
4本とも死体を題材にしっかりコメディしていてとても面白かったです。
ただ、どの作品も死体そのものは笑いの主題ではなく、サブ的な位置づけになっているように感じました。
死体が存在する、というシチュエーションから笑いに持っていくのはやはり難しいのでしょうか。

Vol.1
すれ違い、勘違いの連続でコメディの王道のようなお話ですね。
楽しかったです。

Vol.2
唯一死体が存在したお話。
黒岩家の謎が明らかになるくだりの雰囲気が好きです。

Vol.3
例のシーン、大変驚きました!場内どよめいてました(笑)
インパクト大ですね。
空気の読めない五十嵐くんがツボでした。

Vol.4
大変面白い試みですね。
その構成力には驚くばかりですが、演じきった役者さんたちも凄い!
2chの結婚前、結婚後のコピペのようなお話。

ネタバレBOX






[memo]
1.「先生と私」
 先生(脚本家)、殺し屋、編集者、暴力団○○組、幼稚園の○○組の勘違いとすれ違い
2.「黒岩家のしあわせ家族計画」
 お爺ちゃんはとっくに死亡している。年金の不正受給。
 次はお祖母ちゃんを。
3.「キャンピング・デッド」
 全身ユニクロの2人。
4.「リバースするのに遠慮はいらない」
 バグが発生して登場人物の一部のセリフだけが逆順に。
彼女にとって無敵の世界

彼女にとって無敵の世界

ライオン・パーマ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/10/29 (木) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しいひとときであった。
ライオン・パームは,これで四回だ。最初は,王子で観た。このときたいへん印象的だった。その後,回を重ねてメンバーの顔もなじんでいる。この劇団の魅力は,ひとりひとりのキャラクターが強烈だということ。一度会ったら忘れないような濃い,なんらかの特徴があって,その寄せ集めだと思う。

今回は,非常におもしろかった。例のごとく突然会場から亀が出て来た。カメが,いじめられていつのまにか,竜宮城に。いじめの現場をYouTubeにアップすることで,手を汚さず警察権力を意のままに動かす,そんなことが皮肉られていた。このあとなぜか,太宰文学の世界に突入する。

走れメロスの世界観を,これでもかと思うくらい変形させていく。そこは,不思議のアリスがからむ。ただ,メロスをからかっているかと思うが,結構工夫されていておもしろかった。今回一番おもしろかったのは,歌上手なあやの演じる役が,頻繁に,女将さん役の女性と早変わりしたところだ。

ほかにも,ピストルのことは,はじき。など,ハードボイルドというか,サスペンス劇場という世界は,言葉の使い方に特徴がある。そのあたりをコントにいて笑いを取っていた。王子での,『タンパン』あたりのことも懐かしく思い出した。楽しいひとときであった。

彼女にとって無敵の世界

彼女にとって無敵の世界

ライオン・パーマ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/10/29 (木) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめました
本格的ファンタジー(?)なのでしょうけど、いつものライオン・パーマな作風でしたね。いつものように楽しめましたけど、ちょっとだけ切なかったかな。

最後に歩く道

最後に歩く道

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/11/01 (日) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

辛い悲しい劇でした
いい意味で疲れる劇でした。途中何度も、「ならお前はどうなんだ」と言われているようで、辛く、そして悲しい気持ちで見ていました。
「愛護」とはなんなのか。人間の都合で飼われたり捨てられたり殺されたりすることが、どんな価値観でもって受け止めていったらいいのか、私自身、混乱します。脚本家の方の真摯な姿勢がうかがえ、ああこの劇団にはいつも「芯があるな」と思いながら足を運んでいます。
見慣れてきたせいもあるのでしょうが、見るたびに役者さんの「個性」も大きく成長してきていると感じます。
重いテーマではありますが、私の胸に押し込んで、考え考え生きていきたいと思えた劇でした。ありがとうございます。

最後に歩く道

最後に歩く道

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/11/01 (日) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

生命とは【公開ゲネプロ】
芝居の魅力とは何であろうか。波瀾万丈の物語か、虚実皮膜の世界であろうか。もちろんその要素は大切であるが、やはりその作品で何を訴えようとしているのか、その力強さではないか、そのことをこの公演から強く感じた。この公演は、直接的には動物(犬、猫)の「生」と「死」であり、人間のことではない。しかし、描かれる動物愛護センターでのことは、犬、猫という動物を対象にすることによって、その行為を行う「人間」そのものが描き出されているようだ。
この公演は、しっかり取材(ネット情報はもちろん、実際熊本市動物愛護センターの実地見学)を行っており、その内容が台詞の一言一言に重みとなって伝わる。その言葉が共鳴し合い、公演全体を重厚感あるものにしている。そして単に芝居を観せるという域から記憶に残すというメッセージを感じる。

ネタバレBOX

生命という大きな命題を描くため、その「生」をイメージさせる人間のことば、動物の鳴き声が明確に伝わる演出である。一方、車の走騒音など無機質な音響を挿入することで、生を感じさせない。逆にその効果音が人間も動物も持っている思いのようなものを際立たせる。
人間であれば、喜怒哀楽を「嬉しい」「憤り」等を言葉に当てはめて表現する。言葉は発した先からその感情はこぼれ落ちるかのようだ。言葉は手段であり、その奥には思いがある。相手(人間であれ動物)への膨大で深い思いが愛情や感謝であろう。その生きものがそこにいる、その存在が喜びであり驚きである。その肯定なくしてこの世でのあらゆる生きしものとの共存は難しいであろう。そんなことを改めて考えさせる素晴らしい公演であった。

次回公演も楽しみにしております。
最後に歩く道

最後に歩く道

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/11/01 (日) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

何故捨てられるのか
殺処分をめぐる動物愛護センターで働く人の葛藤を描いた舞台でした。どうすれば良いのか分からない非常に難しい問題ですが、切実な脚本と役者さんの熱演で改めて考えさせられました。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

以前より問題となっている殺処分問題。悪質なブリーダーや飼いきれなくなったペットを捨てる人等、完全な人のエゴによる問題である。舞台中で、ペットを買う人がいるから、この問題は起きるという台詞があったが確かにそれも要因の一つだと気付かされた。何気なくペットショップで見る生後間もない可愛い犬や猫も、売れ残ったり、生まれた時点で障害がある子の何割かは捨てられているのだと考えさせられた。
最後の選択も悲しく、正しいとも間違っているとも言えない現実を突き付けられた。
Rebirth

Rebirth

革命アイドル暴走ちゃん

あうるすぽっと(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

1日13時
泣いても笑っても千秋楽。
どの回も甲乙つけがたいほど良かった。
私は、この演劇を支持します。

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