最新の観てきた!クチコミ一覧

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くそったれの世界

くそったれの世界

ソラトビヨリst.

ギャラリーLE DECO(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめました
3本オムニバスで65分。内容はとても楽しめました。ただ若干あっさり終わっちゃった感も。もうちょっと尺があってもいいかな。十分膨らませられるネタだったのでね。

もともと演劇用の劇場ではなく、貸しホールだったので、中央に大きな柱。これを活用しようと努力している姿は評価したいです。ただ、座席の位置によっては、何が起こっているのかわからない可能性あるなぁと心配したり。

「おこらないで」女性はすぐ死んじゃうのかぁ。ここで女性キャストが出てたらより楽しめたと思うのですが、次の作品の準備があったんでしょうな。しょうがない。

シー・ザ・ライト

シー・ザ・ライト

もぴプロジェクト

高田馬場ラビネスト(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★

切迫感が感じられない
とある映画製作集団のお話。今はインディーズの映画を撮影して、賞を取るのを目指しているわけですね。ぶっちゃけ今は映画製作での収入はないわけです。
もうそんなに余裕はない・・・その悲壮感、必死さが伝わってきませんでした。
あまりに恵まれすぎている気がするのです。事務所を持って。野菜の配達サービスなんか頼んだりしてて。その財源はどこから来るんだろう。
自主映画や演劇をやっているなら、これらの苦しみは身近に見ているハズなのに・・・。

ネタバレBOX

オープニングのダンス・役者紹介はプロジェクターをうまく活用して、今後の展開に期待したのですが・・・。
この映画製作集団が、あまりにリアリティがなく。だんだん見るのが苦痛に感じられました。自主で映画を撮る人、少しは取材したのでしょうか。
そもそも、映画の脚本というのは皆でアイデア出しながら、合議制で作るものかなぁ。また話の最初から、順番に最後まで書いていくものなのかなぁ。
やっぱり(金銭的に)恵まれた環境で、まだまだプロになりきれない、作った映画が評価されないのは本気で作品を作っていないから、そんな印象を受けました。

役者さんは皆若く、20代前半が中心だそうで。女優さんにいたっては高校三年生だとか。
もうちょっと社会に揉まれて、深みのある作品を作ってください。
彼女にとって無敵の世界

彼女にとって無敵の世界

ライオン・パーマ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/10/29 (木) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

いつもと変らずよかった。
120分があっというまだったので。有意義な演劇体験だったかと。
物語的には、わたくしめの頭ではわからないこともあったような、なかったような。わかったような気もするけれども、わからなかったとも言えるかも。でもそんなの大した問題じゃないです。
ライブ感が充実した120分でした。
細かいですが、前説的に出てきた女性が薄ら笑いしながら、注意事項なんかを説明してたのが、なぜかすごく面白くて印象的でした。
これはすごく贅沢な希望かもしれないけど、ライオンパーマで泣いてみたいなあと。検討よろしくお願いいたします。

えのもとぐりむ作品集 第1部 人の類い、十二の亜種(子・丑・寅 編)

えのもとぐりむ作品集 第1部 人の類い、十二の亜種(子・丑・寅 編)

株式会社Legs&Loins

Geki地下Liberty(東京都)

2015/11/03 (火) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

ロングランのスタートにふさわしい作品
22公演ロングランのスタートを飾る本作
安楽死をさせられる施設に送られた「マウス」たちと、
そこで働く医師や科学者。
お互いの倫理、正義、道徳、それらが交錯しながら
物語が進んでいく。
テーマ的にも、考えさせられる作品だった。

ネタバレBOX

最後のシーンの毒ガス装置に入るNo1の演技で
一気に涙が流れてしまいました。
えのもとぐりむ作品集 第1部 人の類い、十二の亜種(子・丑・寅 編)

えのもとぐりむ作品集 第1部 人の類い、十二の亜種(子・丑・寅 編)

株式会社Legs&Loins

Geki地下Liberty(東京都)

2015/11/03 (火) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

涙腺崩壊です
3ヶ月ロングラン公演の第1弾、えのもとぐりむ作品集「マウスの道徳」初日公演を観てきました。中盤から涙腺弛みっぱなし。
心が浄化されました✨
でも、すごく考えさせられる内容。
僕たちの幸せは誰かや何かの犠牲の上に成り立ってるんだなぁとつくづく考えさせられました。
そのためにも今日この一瞬を精一杯悔いの無いように生きよう!

ネタバレBOX

八城まゆ(まぁぴょん)さん演じる03の最後のあやとりのシーンと、木竜麻生さん演じる01のクライマックス、「キスの合図したよ?」は、苦しくて苦しくて、これを書いている今もうるうるしちゃってるくらいです。
マウスたちの狂おしいほどの純粋さ、悲しみを抑え込むほどの強さには、ただただ涙です。
「私たちは人間です」
ストーリーが進んでいくにつれ、いろんな意味合いを孕んでいく言葉です。
えのもとぐりむさんの脚本の妙がここにある気がします。
『銀飯モンスーン』

『銀飯モンスーン』

ひげ太夫

シアター風姿花伝(東京都)

2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★

そのテがあったか!
毎度お馴染みの神話・民話的な世界と英雄譚的物語の融合。
今回はいつもより併行するエピソードが多目でそれらを経て最後のヤマを越えた時のカタルシスも大きい感じ。
また、長髪ザンバラの人物が登場(しかも二人)して「そのテがあったか!」(笑)。

ネタバレBOX

あと、恒例の「人気アニメキャラクターの顔」、今回はジャイアンで、ウインクした目を靴で表現したのも妙案。
こんなにもお茶が美味い

こんなにもお茶が美味い

ニットキャップシアター

生活支援型文化施設コンカリーニョ(北海道)

2015/11/01 (日) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★

家族の繋がりの深さ
弟が、いくら姉からの頼みとはいえ、身体の一部を素直にみせたのは、家族として信頼しているからなのかなと・・・妙に感心してしまいました。

真夏の夜の夢

真夏の夜の夢

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2015/10/31 (土) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

シェイクスピアを下敷きにして、野田秀樹+宮城聰の『真夏の夜の夢』
シェイクスピアの『夏の夜の夢』に野田秀樹さんが人間的な深みとユーモアを増し、それを宮城聰さんがスペクタクルな夢の舞台に仕上げた。

ネタバレBOX

シェイクスピアの『夏の夜の夢』に野田秀樹さんが手を加えた(潤色)作品。
オープニングで「そぼろ」(シェイクスピアの『夏の夜の夢』では「ヘレナ」)が発する台詞も「気のせい=木の精」「夏のせい=夏のせい」という具合に言葉遊びが乱発される。
劇中もほぼそんな感じで、いかにも野田秀樹さんの台詞であるな、と。

全体的にユーモアもあり、テンポがいい。
テンポの良さは、舞台正面後方で演奏されるパーカッションたちの要素もある。
演奏には俳優たちも加わり、テンポの良いリズムが刻まれる。
聞いたことのあるようなメロディ(例えば、ダウンタウンブギウギバンド『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』など)も加わり、それが内容とリンクして効果的であったりするので、さらに顔はほころぶ。

冒頭に「花金」という老舗料理屋? 旅館? が登場し、そこがシェイクスピアで言うところの「アマゾン国(王国)」であることがわかるので、これは『夏の夜の夢』ジャパネスク・バージョンかと思いきや、そうではなく、大胆に手が加わっていた。

妖精王のオーベロンと女王タイターニアが揉める原因となる「美しい少年=取り替えっ子」が舞台に登場するのだ。
この「取り替えっ子」は、シェイクスピアでは姿を表すことがないキャラクターだ。

「取り替えっ子」(この作品では「捨て子」と言っていたように思う)が、実は誰だったのかはストーリーをかなり先に進めないとわからない仕掛けになっている。
これがこの作品で大きなキーとなっている。

「取り替えっ子」は、悪魔メフィストフェレスであった。
彼は美しい少年に姿を変え、妖精の女王のもとにいたのだ。

シェイクスピアの『夏の夜の夢』は、受け入れられない結婚と恋愛関係を巡り、妖精の棲む森の中で起こる、一種のドタバタなのだが、「メフィストフェレス」という“黒い要素”を一滴垂らすことで、人間の内面にある醜さのようなモノを炙り出したとも言える。
それによって、物語に深みを増したのだ。

メフィストフェレスの登場により、混乱するストーリーはさらにこんがらがってくる。
メフィストフェレスがオーベロンやタイターニアと交わした契約書や、そぼろ(ヘレナ)が交わした契約書も出てくることで簡単に解決へと進まない(契約破棄には“1ポンドきっかりの言葉”っていうのは、たぶん『ヴェニスの商人』から来ているんだろうなあ)。
その展開がなかなか面白い。

「メフィストフェレスをこの森に呼び込んだのは誰か」ということで、そぼろが自分だと悟る。
つまり、どこかそういう暗い感情が自分にあったことに気づかされるのだ。
しかし、先に書いたとおりに、メフィストフェレスは捨て子の姿で自ら森に紛れ込んでいたことが、メフィストフェレス=捨て子ということからわかるのだ。

これは何を示しているのか。
そぼろが感じた「自分がメフィストフェレスを呼び込んでしまった」という感覚も間違いではなく、誰の心の中(根底)にもそういう“魔物”が棲んでいるということなのではないか。
自分たちが気づかぬうちに、知らず知らずにそういう魔物を引き入れてしまっているということなのだ。

シェイクスピアでは「取り替えっ子」と言っていたと思うが、ここでは「捨て子」である。
「取り替えっ子」は、妖精が人間の世界から勝手に子どもを連れ去っていく者なのだが、「捨て子」は違う。
自ら選択するものと、そっとそばにあるものという違いがある。
つまり、その違いも意味するところは大いにあると思う。

さらに、シェイクスピアの「取り替えっ子」は先にも書いたとおりに、王と王女の諍いの原因なのだが、台詞として出ててくるだけで舞台の上に姿を現さない。
それを「舞台の上に姿を見せた」のは、野田秀樹さんのの企みのひとつではないのか。
舞台の上に姿を現さない者の怨念であり、さらに“見えないモノ”に本質があるということを表しているのではないのか。

結婚式で芝居を披露する者たちの演目は、この作品では『不思議の国のアリス』である。
そこには、迷い込んでしまったアリスと、森に迷い込み、恋愛に迷い込んでしまった、そぼろを重ね合わせるという、言葉遊びにも似た面白さがある。

妖精たちの舞台衣装は、布に新聞紙をプリントしたようなものであり、薄いクリーム色地に黒のモノトーン。
舞台全体もそういう感じ。
宮城聰さん作品らしく、主張が強い衣装等だ。
対する人間たちは、白い衣装で、そぼろ(ヘレナ)だけが灰色の衣装。
メフィストフェレスは妖精と同じようであるが、黒の面積が大きい。
もう、衣装だけで、役割がわかってくる(見終わってからわかるのだが)。
とても素晴らしい衣装とセット、装置。

そんな妖精たちが舞台に溢れる様は、不気味であり悪夢のようでもある。

もちろん役者は、そんな“主張の強い衣装や装置”に負けることはない。
舞台に立つポール(ハシゴのような足を掛けるところが付いている)に上り、つかまったりもする。
パーカッションの音楽が鳴り響き、舞台の上のテンポを補助する。観客もそれに急き立てられる。

そぼろ役の本多麻紀さんと、メフィストフェレス役の渡辺敬彦さんが印象に強く残る。

客入れのときからオープニングまで、雑踏のSEが聞こえていた。
テント芝居を思い起こすようで、内容的にも(特に冒頭)アングラ度が強いためそれを感じた。
客いじりもあったりした。

エンディングは、確かシェイクスピアではパックの「われら役者は影法師……」という台詞で終わるのだが、この作品では役者がずらりと並びその台詞を客席に向かって放つ。内容に手が加わっていたかどうかはわからなかったが。

オープニングの雑踏SEから舞台作品に入り、ラストの台詞で観客はもとに戻ってくる、という仕掛けなのだろう。
お披露目〜死体編〜

お披露目〜死体編〜

日本コメディ協会

小劇場B1(東京都)

2015/10/30 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★

全体的には大雑把!
1本目の”先生と私”がストレートなコメディらしさで私にはウケました。
ベテランの仲居のアクセントがいい。
ホステス役の前田友里子さん”らしさ”がでてて良かったです。
そういえば、”紅白旗合戦”出演してましたよね。

薔薇色のfrontier

薔薇色のfrontier

RayNet

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/02 (月)公演終了

満足度★★★

主役の力量不足
脇に桜乃彩音さん・白華れみさんという、芝居も歌も上手い女優さんたち。そして泉見洋平さんというツワモノ!動きといい、台詞回しといい、歌もお見事な方(音響のせいでいまひとつ聞こえが悪かったのが許せないが!)。
更に、山田幸伸さん・平野勲人さんというキャラのある役者陣に囲まれ、主役小野健斗くん、一番存在が弱い。ずっと舞台の上にいるというのに・・・。立ち方一つ見ても、やはりまだ主役は早かったのではと思ってしまう。特に泉見さんがそばにいると、どうしてもその差が目に付いてしまう。ふと気づけば、ミュージカルなのに主役のソロがない?あれっ?と思っていると、ようやくラストに小野君の歌。お世辞にも上手いとは言えない。歌もまだまだ早かったんじゃないかと・・・。彼にとって良い勉強になったとは思うが、実力差が大きい舞台は観る側が辛い。





ヒミツボ -秘壺- 〜昭和歌謡短編集 其の二〜

ヒミツボ -秘壺- 〜昭和歌謡短編集 其の二〜

はぶ談戯

劇場HOPE(東京都)

2015/11/03 (火) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかったです
三つの話が最後に繋がる展開になるのには、ビッツリです。
こんな面白い脚本で、あんなに素晴らしい役者さんたちが演じてるなんて・・・
最高です。

薔薇色のfrontier

薔薇色のfrontier

RayNet

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/02 (月)公演終了

満足度★★★

素晴らしかった…と、思う
主人公エディは初主演の小野健斗さん。
長身でハンサム。気品もあり立ち振る舞いも美しく、ギャグシーンも下品にならず。その点は非常に強みのある役者さんだと思いました。
その他の演者はみなさん素晴らしく言うことなし。
特に桜乃彩音さんと泉見洋平さんは歌声も役柄も絶品で見ていて安心できた。全体的に最小限のセットで場面がどんどん変化するのも演出も全てが好感を持って見られた。

……しかし、主役の小野健斗さんが棒立ちの上に存在感の薄さが致命的。
演技も単調に見えてしまい周りとの実力差が浮き彫りに。
小野健斗さんの今までの演技より良くなっていただけにテーマ・役柄が難しすぎた印象。

期待していただけに残念。

ネタバレBOX

小野健斗さんのカーテンコールにはがっかりさせられました。
楽しいカンパニーだったのだろうと思いますが泉見さんがいなければロクに挨拶もできない始末。
都合3回見ましたが、どのカーテンコールも大丈夫なの?という印象。

千秋楽だというのに台詞を噛みフォローされる。
エディの気合は伝わるが演技の稚拙さだけが際立つ。
特に「え?」という疑問、問いかけのシーン。何一つ意外な感じもなく全てにおいてフラットな感じ。
誰と会っても何が起こっても意外な感じが無く台詞を言っているだけ。
力んだ声が篭り気味なのと聞き取りにくい箇所も。
すこし癖のある声なので、ちょっと自分でも変えているのか第一声「まだだ!」が、何かの擬音かと思ったくらい。
また、表情の作り方が平坦で薄く笑っているところが多め。もっとエディは表情がコロコロ変わるくらいでいいのではないだろうか?
特に冒頭、戦場最前線での発砲シーン。思わずカッとなる性格を表しているにも関わらず、どこか冷静な印象。では冷酷な役柄かというとそうでもない。また、アンナへの愛情表現も薄くセシルをアンナと間違えて抱きつくシーンもギャグとはいえ軽薄なイメージ。
周りの役者が見事に何役も演じ分けているだけに存在感がなければならない「翻弄される主人公」が薄っぺらく見えてしまう。ラストシーンのアンナとの再会シーンの心変わりがそれまでの薄っぺらな演技のせいで何故、どのきっかけで心変わりしたのか?どこで自分のfrontierを探そうと決意したのか? が、わかりにくく自分で補填して観るしかない。
同じような境遇の人達を見て、本当のfrontierを「自分で自分の気持ちに正直に」探さなくてはならない。格式に囚われず。という脚本の基本部分を理解していたのか疑問。
ただ、初主演で錚々たるメンバーに囲まれて演じきった努力と根性には拍手。薄ら笑いの笑顔だけなんとかしてもらえれば…時折みせる笑顔やおどけた表情、ラスト袖にはける時の吹っ切れたような笑みは素敵だっただけに残念。千秋楽はスペシャルバージョンということで歌がが、追加されていてそこはとても楽しめた。

今後に期待します。
新撰組 in 1944

新撰組 in 1944

月蝕歌劇団

ザムザ阿佐谷(東京都)

2015/11/03 (火) ~ 2015/11/05 (木)公演終了

満足度★★★★

祝30周年
2時間。月蝕おみぐじはほぼ完売で生産しながら少量販売。時空の交錯するこの作品、月蝕メンバーの醸し出す妖しい雰囲気が良く似合う。チラシにある30年間の上演記録をみるとすごい上演回数でひたすらと驚く。

お披露目〜死体編〜

お披露目〜死体編〜

日本コメディ協会

小劇場B1(東京都)

2015/10/30 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

観てきました
ハロウィンの日にこちらを観れて、本当に楽しかったです

司会のかたもハロウィン苦手ということで、私も興味なくて演劇で笑えた夜 ハロウィンより良かったです

眠れる森の美女

眠れる森の美女

劇団ふぉるむ

西宮市フレンテホール(兵庫県)

2015/10/23 (金) ~ 2015/10/24 (土)公演終了

満足度★★★★

別役実「眠れる森の美女」観劇
別役実さんの「眠れる森の美女」を観劇。
劇団ふぉるむさんの役者さんの熱演で、不条理さを満喫しながら、結構楽しく観劇出来ました。

サラリーマンの男は、未だ見たことのない婚約者の見舞いに病院に訪れるが…。
母から知らされた部屋番号には「誰もいない。別の部屋の間違いだ」と、待合室で待たされることに…。
そこに、入院患者か、医者か、看護婦か、よく分からぬ人たちが現れ、狼が吠えるとき、誰もいない部屋の扉が開かれようとする…。

何のために「眠れる森の美女」は目を覚ますのか…。
なかなかショッキングな結末でした。
面白かったです♪

ネタバレBOX

誰もいない部屋の扉が開かれたとき…。

サラリーマンの男が王子として、誰も居ない筈の病室で眠っている美女に、お見舞いの品を手渡すと、美女が目を覚まし、ハッピーエンド♪
とはいかなかった…。

魔女の魔法で、針に刺されて噴出した血!
血の噴出を止めるべく、美女を眠りにつかせた妖精!

しかし美女の体内には、ほんの少しの血しか残っていなかった。
美女が眠りから覚めたとたん、その血も流れ落ち、美女は死んでしまう。
入院患者や医者や看護婦となっていた父・母・従者・妖精に見守られながら…。

こうなることは分かっていた!
死ぬことは分かっていたが…、この先、未来永劫、眠り続けるよりは死を…。

目覚めさせた男は、気がつけば病院の外…。
そして、この病院は早々に取り壊され、二度と訪れることが出来ないと知らされる。
東京学生演劇祭2015

東京学生演劇祭2015

東京学生演劇祭

インディペンデントシアターOji(東京都)

2015/09/19 (土) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★

創像工房 in front「僕僕僕僕僕僕僕」
ある女性が漂着した島の主、「僕」は彼女の過去の知り合いらしいが彼女には覚えがなく…から始まる物語。
衣装・メイクによって虚構性を高めることで寓話っぽくして逆にメッセージを強く伝える感じは好ましいが、個人的には各キャラクターが多少クドく感じ、往き来する自制の中で演じられる場がいつのことなのかすぐに察することができないこともあったのが残念。

心中天網島

心中天網島

遊戯空間

上野ストアハウス(東京都)

2015/10/29 (木) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

共感して…
20代の頃、演劇研究者の故中山幹雄 氏から近世文学(鶴屋南北、近松門左衛門など)を学んだことを懐かしく思い出した。当時は、どれほど理解していたか定かではないが、「女殺油地獄」の朗読劇を発表したことがある。今でも写真とテープが残っており、恥ずかしいが記念でもある。

さて、近松門左衛門の作品についてはチラシ説明で詳しく書かれているが、その魅力は、登場する人物が皆追いつめられて破滅の道を選ぶ。追いつめられる状況が物語であり、その道を選択せざるを得えない、そこに共感が生まれるのだろう。
芝居は、その選択の過程が観客の機敏に触れることが大切だと思う。しかし、制作側が結果・結論を示しては面白くない。”どうして“は観客に委ねることで解釈が画一的ではない広がりが出来る。

本公演は、近松作品の物語としては忠実であるが、その演出は生演奏音楽、舞台美術としての映写文字など新しい試みで観(魅)せていた。

ネタバレBOX

近松作品は、当時実際に起きて世間を騒がせた事件をもとに創作しているという。その中でも「心中物」は、世間の好奇心や同情が集まり人気があったらしい。この頃の暮らしは、元禄バブル期から享保の質素倹約へ閉塞感が漂い始めた時期である。人々の不満など疲弊した状況を、今でいうワイドショーのような驚きと好奇な目で見ていたと思う。当時は心中事件が多く、幕府は世の乱れを憂い厳しい取締りをしていたという。そんな世相と近松作品...人間の本音を浮き彫りにしつつ、覗き見る感覚が庶民に支持されたようだ。

現代においても心中は世間の耳目を集めるが、今の心中動機としては、近松作品のような理由では弱いかもしれない。この心中という結末に向けての道行きが情感豊かに描かれるからこそ愛される。そこには今にも通じる人間の魂が観えるから繰り返し上演されるのだと思う。

本公演は物語(現代ではストーリーに新鮮味がない)こそ忠実のようであるが、観せる工夫として独特の台詞回しを字映し、当時のゆったりとした動作が緩慢に感じないよう、生演奏によって”情”という 間 をつくる、など多くの特長を持たせている。そこには古典芸能を現代でも観やすく、さらには面白くする創意が施されており感心した。

それにしても、江戸時代は庶民の娯楽であったものが、今では学問...本公演でも様式、丹誠というイメージがピッタリする。時を経て”伝統”的になっても、観られなければ廃れる。その意味で、この公演のような伝統を大切にしつつも新しい試みを続けてほしい。

次回公演を楽しみにしております。
『翔べ! スペースノイド』上映会

『翔べ! スペースノイド』上映会

劇団東京都鈴木区

遊空間がざびぃ(東京都)

2015/11/02 (月) ~ 2015/11/02 (月)公演終了

公演時と遜色ない面白さ
前作『翔べ! スペースノイド』をキャストの皆さんによる副音声付きで観ようという上映会。
劇場内に80インチほどのスクリーンを設置。
出演者は鈴木さん、宮岡さん、山口清裕さん、桐山さん、宝田さん、橋本さん、山口征秀さん、戸田さん。
皆さん当時の衣装を(一部)着用して登壇されていました。

上映された映像はカメラ4台を駆使したものだそうで、
編集が大変素晴らしく、普通に売り物になるレベルの出来だったと思います。
アングル一つでここまで笑えるんだと思ったり。大変楽しかったです。
是非DVD化を期待したいところです。(画角は4:3だったかな?)

いつの間にか客も出演者さんも作品にがっつり見入ってしまい皆無言に。
気が付けば副音声がほとんど無い状態になっていました(笑)

終演後には本編では観ることのできなかった「ホログラフ グラフティ」の振り付けも観ることが出来て
とても満足度の高いイベントでした。

ヒミツボ -秘壺- 〜昭和歌謡短編集 其の二〜

ヒミツボ -秘壺- 〜昭和歌謡短編集 其の二〜

はぶ談戯

劇場HOPE(東京都)

2015/11/03 (火) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

昭和の香り
3話のオムニバス。最後になってそれぞれが繋がっているという、見事な展開。劇中に流れた楽曲はオリジナル曲だが、まさにストーリーも曲も昭和を思い返すのに充分な内容。昭和生まれの40〜50代ならきっと心のヒダに沁みる物語を目の前にして、我が身を振り返りつつ自分の歴史と重ねてしまうだろう。この公演、一言で表現するならこまどり姉妹ではなく、ピンクレディでもない。あえて言うなら「ザ・ピーナッツ」を聴いたような印象、かな?
それにしても、このホンを書いた穂科さんの描く昭和感は、見る者の心のスキマを見事に埋めてくれる。

シー・ザ・ライト

シー・ザ・ライト

もぴプロジェクト

高田馬場ラビネスト(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

満足度★★★★★

三人の芸術家。そして、自分。
数日経ってもなお、自分の中での感想を整理しきれていないですが、
一つ思ったのは、この一つの劇から三人の生き様が描き出されているということです。

1人目は今回の主役の前嶋さん。映画人の役柄に対する、役者としての情熱のようなものが表れていました。
2人目は主宰の下平さん。これまでの演劇人としての原体験が、セリフの一つひとつにこもっていたように感じました。
もちろん3人目は有島武郎。"生れいづる悩み"を早速読み始めましたが、筆一本で食べていくという彼の覚悟をひしひしと感じます。

といった感じで、その点非常に見応えがあったと感じています。

…「何をしたか」より、「どう生きたか」ということを常に自分に問い続けていきたいですね。

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