最新の観てきた!クチコミ一覧

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ラムネ

ラムネ

みどり人

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/11/12 (木) ~ 2015/11/17 (火)公演終了

満足度★★★★

ラムネ
寸劇7話からなる本作、まるで“人格のカタログ”を見ているかのようで面白かった。

7話それぞれがしっかり作られていて、その繋がり方もよく練られていると思った。

作家曰く、「ストーリーに重きを置かず、ただ人を描きたいがために始めた寸劇集」とのことだが、
いやいや、ストーリーにも惹き付けられました。

役者の皆さんも好演されてました。
特に、“そぎたにそぎ助”さん、“辻川幸代”さんの演技が光った。

「タイタス・アンドロニカス」「女殺油地獄」

「タイタス・アンドロニカス」「女殺油地獄」

劇団山の手事情社

吉祥寺シアター(東京都)

2015/11/06 (金) ~ 2015/11/16 (月)公演終了

満足度★★★★

「女殺油地獄」観劇
話そのものは近松戯曲なのに、貨幣価値は現代、変形マイムなのにすっごい緻密な動きに魅せられる、シンクロナイズ油ダンス。ビデオドリームみたいな油映像もなかなか変で面白い。古典文学なのにクズダメンズの与兵衛の衝動的な行動が今っぽい鬼畜さが見えたりして。面白かった。約90分。

からゆきさん

からゆきさん

劇団青年座

紀伊國屋ホール(東京都)

2015/11/14 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

日本という国は・・・・。
貧しさゆえに家族のために身をひさいだ女たち・・・・国も男たちも彼女たちを利用し、入らなくなったら棄てた。そんな時代を、無かったように私たちは生きている。舞台の上で、繰り広げられる世界は、とても生々しく、彼女たちの生き様を伝えてくれました。多賀次郎の綱島剛太郎さんの無教養で、俗悪でいながら、どこか抜けている男がとても良かったし、それぞれのからゆきさんからにじみ出ている諦めと悲しみがせつなかったです。
舞台セットが工夫されていて、とても良いです。
特に二十六番館の内部の下手に作られた階段が、気に入りました。
ここにからゆきさんたちが立って、話を聞いているシーンがとても美しいです。

虚言癖

虚言癖

劇団暇だけどステキ

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2015/11/06 (金) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

物語と現実、過去と現在が倒錯するダークファンタジー、好きです♪
前回は(フライヤから全く予想できない)内容にビックリでしたが、今回は、フライヤの雰囲気通りのダークな感じのファンタジーでした。
 
男は幼少期の少女を救えなかった事を悔い、成長した少女を救うために、物語を紡ぐ…、そして「少女が笑って『いただきます』を言えるように…」と神に祈る!
 
少女の数奇な幼少期、そのあまりにも非現実的な出来事に少女をかばいきれなかった男。
その幼少期の呪縛から抜け出せず成長した少女、その少女を救えなかった事を悔い続ける男。
そして男が少女を救うために紡いだ物語の世界…。
それぞれの時代や世界が倒錯する。
果たしては少女は救われるのか…?
 
かなりダークな感じですが、とっても良かったです♪
 
追伸、終演後、前回のDVDを購入。何とお安い♪
今作のDVDも次回購入しよう♪
 
追伸の追伸、関東の劇団さんに比べ、(個人的な私見ですが)関西の劇団さんのDVDは高い事が多いような…。
劇団暇だけどステキさんは良心的でした。

ベッドサイド

ベッドサイド

やくぶつ

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/11/12 (木) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

A
いろんな方向にぶっ飛んでいて、何を楽しむのか自分の焦点が定まらず、まだ自分には早いようだ。今後もっと観れば「やくぶつ」中毒になる予感はする。

シュツットガルト・バレエ団2015年日本公演 『ロミオとジュリエット』

シュツットガルト・バレエ団2015年日本公演 『ロミオとジュリエット』

公益財団法人日本舞台芸術振興会

東京文化会館 大ホール(東京都)

2015/11/13 (金) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★

-
第1幕55分、休憩20分、第2幕30分、休憩20分、第3幕40分。クランコ版は初見、結構気に入った。特に第2幕の振り付けが面白かった。ロミオ役のカマルゴはロミオ顔で似合っていた。ジュリエット役のバデネスは初々しい少女らしくてよかったが、笑顔が大げさなのでもっと自然だとよい。数あるロミジュリの中では気に入ったほうだが、マクミラン版のほうが好き。

舞台「攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE」

舞台「攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE」

㈱NEGA

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2015/11/05 (木) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★

革新的3D
CGが多用されているとチープに感じてしまうのですが、今回は3Dとあって面白く感じた。CGによる演出を10年進めた作品。今後の進化にも期待。

メガネ温泉

メガネ温泉

劇団オンガクヤマ

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2015/11/13 (金) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★

行ってみたくなる温泉
未見の劇団であり、温泉での会話劇というシチュエーションに興味を持った。その話は面白いしテンポも良い。温泉に浸かっているような心地よさを感じる。このメガネ温泉の効能が舞台正面に掲げられているが、本当にあったら行ってみたい。このステージカフェ下北沢亭という小さな空間が、本当に温泉宿の一空間を醸し出している。簡素な作りであるが、そのイメージ作りは見事である。

また、制作サイドの対応も気持ちよい。宿のおもてなしを受けるようだ。このカフェのトイレは出入り口の反対側の奥まった所にある。トイレに行く際、舞台上を1~2歩 歩くことになるが、その面にはバスマットを敷くなど違和感のない工夫が施されている。また上演時間は60分という案内であり、その通りであった。時間を守るということは前提にしつつ、自分は多少の開演・終演時間の誤差は気にならなかった。せっかく温泉に来て、のんびりとした時間を過ごすのだから。
良い点が多いが、自分の拘りとして気になるところが...。

ネタバレBOX

梗概は説明抜粋...「温泉効能を知ってか知らずか訪れた一人の女。彼女は どうしても譲れない事情を抱えていた。そこに居合わせた3人の男。 メガネ温泉の湯上り処で、複雑な事情が交錯する。」というもの。登場人物は4人(女1人、男3人)で、女がニット帽を被った男が脱衣所から出てきたことに興味を持ったことが始まりである。その後に現れる男との会話...恍け、誤解、思い込みなど、会話のズレが面白く描かれる。その組み合わせは「男・女」「男・男」「男3人」「全員」という全てのパターンを観せる。

舞台セットは、中央に腰高さの畳縁台1つ、上手は男女浴場暖簾、下手は渡り廊下のイメージである。正面壁にはメガネ温泉の効能が掲げられているが、普通の「腰痛」などの他に「失敗」「失恋」「ストレス」などの文字がある。そして小物はメガネ温泉の名入り手拭、団扇、牛乳瓶のラベルなど細かいところにも配慮している。

脚本や演出、演技も恍けイラッを感じつつも温かく見守ることができる。全体を通じて好印象であるが、自分の拘りとして冒頭シーンのキッカケが不自然過ぎる。違和感がある姿で脱衣所から出てきても、あそこまで興味を示すだろうか。そしてニット帽の意味するところが終盤近くになって明らかになる。この伏線への工夫があってもよかったと思う。
この温泉の近くに霊験あらたかな神社があり、それに対するフェティシズムのようなものらしい。効能と同じように、この近辺の観光案内を貼るなど神社の存在を示めせると思う。

先にも記したが、公演(制作サイド含め)は丁寧で、内容的にも面白い。
次回公演を楽しみにしております。
ストリッパー薫子

ストリッパー薫子

BuzzFestTheater

シアター711(東京都)

2015/11/11 (水) ~ 2015/11/17 (火)公演終了

満足度★★★★★

満足しました!
脚本、役者、演技、すべて素晴らしい!内容と劇題名にに引かれて小演劇の聖地の下北沢に大阪から初めて行きましたが、感動しました。ストリップ小屋の人情話かと思いきや、破壊的でショッキングなラストでした。あっという間の2時間でした。見応えありました。ええ芝居をほんまにおおきに!!

ニホンオオカミはいなかった

ニホンオオカミはいなかった

十七戦地

小劇場 楽園(東京都)

2015/11/11 (水) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

多角的な思考
表層的な話は「ニホンオオカミ捏造詐欺事件」の顛末が中心であるが、その物語が進展する中で、生態系、自然環境など現代人が考えなければならないテーマが織り込まれ、複眼的に問題提起しているようだ。

本筋は、次の展開を待ち望むようなスリリングさ、テンポ良く観せ飽きさせない。そして登場人物は本当に必要な役柄のみ。その人物像もしっかり性格付されている。

クリミナル・ホームドラマ...それは骨太の内容であるが、観せ方は巧緻である。

ネタバレBOX

梗概は、福岡県の林業一族・辻交(つじかい)家の当主が亡くなり、広大な山林が遺された。同時に莫大な相続税を課せられるが、その納税に”ニホンオオカミの目撃談”をでっちあげ、研究機関や財団から「ニホンオオカミ保護基金」を詐取するが、その足元では破滅の影が忍びよる、というもの。

ニホンオオカミは明治時代に絶滅したといわれている。食料(家畜)被害を防ぐため捕獲し続けた結果だという。しかし、現在では鹿による食物被害が深刻になっているという。本来、鹿の天敵であったオオカミがいないため動物の生態系がおかしくなっている。
ちなみに、観劇した日のある新聞の記事...他国での話であるが、オオカミが馬を常食している。村人は馬が捕食されても放置しているという。実はオオカミを保護している。ヨーロッパオオカミは絶滅の危機に瀕している。野生馬がいればオオカミは無理して羊や牛、鶏を襲わない。馬は肉も多くは取れないから、犠牲にし他の家畜を守ると同時にオオカミの絶滅を防いでいると...。

他方、山林を育てるには50年以上必要で、伐採したら将来その(木の)恩恵を享受することができない。先祖代々守ってきた林木...所有権は辻交家にあるかもしれないが、目先の対応(欲)で将来の自然(環境)は保たれるのか。

この公演では、相続(税)という期限のある事柄を上手く利用し、緊急かつ切迫した状況を自然に作り出している。無理なく進む話、一定期間内に決着させる必要があるための山場作り。しっかりした脚本に基づく観せる演出は見事であった。特に食事シーンは登場人物を一堂に会させ、その役割セリフを言わせる。その濃密な会話がその場の空気を引き締める。

この公演は物語の面白さと、そこに内包している数々の問題を投げかけているようだ。語弊があるかもしれないが、芝居という見世物に知的な問いかけ...実に見事な公演だと思う。

次回公演を楽しみにしております。

【追記(2016.1.9)】
東京新聞に次の見出記事が掲載
「ニホンオオカミ 信じて探す」
早大探検部OB
「百十年前に絶滅したとされるニホンオオカミだが、その生存を信じ、調査を続けている民間グループ「ニホンオオカミ倶楽部」(東京)が、、新たに三重県松阪市の山中で調査を開始する」...と。
愛してるぜ、雑音。

愛してるぜ、雑音。

GORE GORE GIRLS

インディペンデントシアターOji(東京都)

2015/11/10 (火) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★

ごめんなさい
ぼくはナンセンス感覚がよくわかりませんでした。つまらないとも言えないけど、そんなに面白いかなあと、正直。
役者のみなさんが、ナンセンスなシチュエーションをホントに信じてリアルに演じられれば、面白くなるのかもとも。でもそんなにリアルじゃなかった。
こうやれば面白いでしょう?みたいな感じがちょっと。スンマセン。

ネタバレBOX

お話の前後関係なんかもよくわからなかったです。
冒頭で分厚いラブレターもらったんだけど。途中で書いたとこに出くわしてたし。そのへんがわかりませんでした。
コーラスも寸止めで終わってしまって。いやいや、そっからが観たいのに。そっからが演劇なのにと。
「タイタス・アンドロニカス」「女殺油地獄」

「タイタス・アンドロニカス」「女殺油地獄」

劇団山の手事情社

吉祥寺シアター(東京都)

2015/11/06 (金) ~ 2015/11/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい演劇!
野崎参りは,印象的な始まりだった。遊女・小菊は,なじみ客による舟遊びの最中のようだ。しかし,わがままな彼女は,船は乗り心地が悪い,もはや,野崎参りもあんた一人でいけばいいと騒いでいる。この場面は,意外とおもしろかった。客はたいがい遊女にバカにされて,振り回されるものなのだろう。

次におかしかったのは,野崎参りの場で,与兵衛は喧嘩に巻き込まれ,人妻のお吉が助けるところだ。亭主が,娘に何があったか尋ねた。すると,楽し気に二人で裸になって,一つ部屋に閉じこもったままであるという。確かに,子どもにはそのように見えたが,悋気な亭主は邪推するのだ。

最後の見せ場は,油まみれになったお吉のセリフだ。子どももいるのだから,後生だから命だけは助けてくれ!というのを無視して,与兵衛は残忍な人殺しに徹するのだ。その罪を隠して,しゃあしゃあと法事の席に出て,悪事が暴露されていく。近松門左衛門の世界は意外にも現代的なシーンが多かった。

悪魔はいる

悪魔はいる

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2015/11/11 (水) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★

結構高度
言葉の裏表、意味、力、重要性…。言葉がもつ魔力と暴力。
「言葉をめぐる戦争物語」は様々な事を考えさせられ想像しながら楽しめた。
悪魔は何処にいるのか?一人一人が持つ悪意と偽善。
個人的には悪気のない事が最大の悪であるが…。
台詞の一つ一つ、役者の一挙手一投足、
舞台上の全てを体感して楽しむ大人のお芝居。
しかしながらちょっと難しかった。
意識の高い方々にはしっくりくるのかもしれないが、
わたしレベルではついて行くのがやっと。
人間関係や設定などの情報がもう少しあれば、楽だったかもしれない。

ネタバレBOX

物語が進むにつれ、やっと理解する生島とエミリの関係性。
しかし序盤2人の会話が、角度的にちょうど重なり、生島の背中しか見えず、
女性の表情も所作も見えず、うまく話が入ってこなかった。
こういう物語だからこそ、役者の立ち位置なども計算してほしかった。
新釈・ロクモンセン

新釈・ロクモンセン

4121

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2015/10/28 (水) ~ 2015/11/03 (火)公演終了

いまさら
『観てきた』書くのを忘れてた(汗)
だいぶ遅くなってしまいましたが感想を。
キャストさんがたくさんいて、殺陣のところは『誰が誰だか』っていう状態でしたが(苦笑)、楽しかったです。
前回かわいい忍者やってた笠原くんが最後まで見つけられず、お友達に教えてもらって驚愕でした(笑)

ストリッパー薫子

ストリッパー薫子

BuzzFestTheater

シアター711(東京都)

2015/11/11 (水) ~ 2015/11/17 (火)公演終了

満足度★★★★

秀逸なエンターテインメント
昭和の遺産を継承する場末のストリップ小屋を舞台に
華麗に舞い踊る美しき蝶たち…かと思いきや?
徐々に現れる人間の業の醜さと闇。
少々強引な展開でもあるが、
TV取材をきっかけに、シリアスで重厚な物語へと誘われる。
初見の団体で役者さんもはじめてでしたが、ヒロイン薫子の背負う業を露わにし、一つの問題に決着をつけるTVディレクター岡本が素晴らしかった。
最後のあいさつで劇団の代表とな、なるほどうなずけた。
喜怒哀楽から暴力、変態、社会問題まで、
深刻なまでに落とし込まずに物語の主軸の絡めて見せる本も秀逸でした。
やはりそれを体現できる役者さんの力も素晴らしかった。
ヒロイン薫子、ディレクター岡本はもちろんですが、
踊子のリーダー格くるみ姐さんの要所を締める存在感と、
場末の小屋に気品を持たせる気風がとても良かった。
劇場前でパフォーマンスするパントマイムの方、案内のミツバチさん、
廊下に飾られた踊り子さんの写真に、RIP座の手作りチラシなどなど、
細かな演出も見事!
エンターテインメントとしてまとまった素敵な舞台でした。。

ネタバレBOX

ラストシーン岡本の回想で現れる少女はやっぱり薫子さん?
それとなぜ物語は1997年だったのだろう?ちょっと気になる。
追伸
あまりいう事ではないかもしれないが、芝居が良いだけに運営が気になった。
開場前の整列、集まった順で入場を開始。
いただいた入場整理番号は?「関係ありませーん!」とはなぜ?
開演後の入場者の誘導と席作りはどうだろう?
開演前に席を作ってタイミング良く暗転などで入場できないものか?
目の前で長々と作業されても…せっかくの演技もブラインドされ見られず、
役者さんにも失礼かと。
きぐるみ着るより、お水配るより、
芝居を見せる事を一番に考えてほしいと思った。
解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話

解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話

埼玉県高等学校演劇連盟

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2015/11/15 (日) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1657(15-346)
いままでと違う「Q体」。高校生が演じるとこうも弾けるのかと思いました。

本作は、趣向で2011/5(@KAAT)、2015/2(@トラム)、アムリタで2015/6(@プロト)と3回観ています。
「この戯曲だから」と観に行くのはこれとサラ・ケイン(滅多にないけど)のものくらいです。

4回目はだいぶ印象が違いました。とにかく若さでいっぱい。個人的には劇中の歌(せめてインストにしてほしい...脚本に書かれている以外の「コトバ」はいらないと思います)は不要だし、元気良さに戸惑いを覚えるのですが、終わってしばらくすると、戯曲を自分たちの物としてとらえているということなのかなと思うようになりました。

照明の使い方は綺麗でした。

舞台「攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE」

舞台「攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE」

㈱NEGA

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2015/11/05 (木) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★

足りないものが多すぎる
アニメ「ARISE」全4話の総集編的ストーリー。舞台の上演時間では、やや詰め込み過ぎで、「攻殻」予備知識のない人には分かりづらい内容だったのでは。日本初の3D映像との融合は、所々に差し込まれる3D効果を目新しく感じましたが、見慣れてくると映像デザインの未来感のなさが気になりました。劇中の兵器使用も同じで、銃に詳しくはありませんが、アクション映画などで見慣れているM16系のアサルトライフルでは未来感ゼロです。銃声も重々しさがなく、武器の暴力感、ミリタリー感もゼロ。義体によるアクロバティックな縦横のアクションも再現されることはなく、横移動の平凡な殺陣となっており、アニメを舞台で再現という試みは伝わるのですが、丁寧に再現しようとしすぎて、逆に「攻殻」という世界観を生かしきれていない、芝居として中途半端な仕上がりに思えました。個人的には3Dメガネ使用は、視野が狭まり、色がくすんで見えるので、劇後半はほとんど外して観劇していましたが、支障なしでした。

からゆきさん

からゆきさん

劇団青年座

紀伊國屋ホール(東京都)

2015/11/14 (土) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

女優陣に拍手!
 「からゆきさん」に登場する娼館の女性は、一人一人が重い物語を負っている。それでいて、いやそれゆえにか、皆お互いを思いやる優しさに満ちているという人物像を女優陣が好演し、それが悲惨な状況の中での救いになっていた。
 
 最近小劇場の芝居を観る機会が多く、それと比較して改めて役者の演技力の重要性を感じた舞台でもあった。立ち姿・表情にも惹きつけられたが、何より発声がいい。当たり前のことなのかもしれないが、紀伊国屋ホールの後ろから2番目という席で、台詞がちゃんと聞き取れるというのにはある意味感動してしまった。

ネタバレBOX

 正確ではないが、お紋の「体は売っても心は売らぬと思っていても崩れてしまうものがある」という台詞に共感した。
親戚の話

親戚の話

コマイぬ

古民家シェアサロンasagoro(東京都)

2015/10/02 (金) ~ 2015/10/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

人物それぞれの「距離感」を実感
従弟の結婚式で久しぶりに石巻に帰省した新婚夫婦と披露宴にも出席しなかった従妹との会話劇。
比較的ライトに始まりながらやがて震災や“親族の暗部”について掘り下げてゆき、それを埋める方向に転じたかと思わせてまた掘る(笑)という構成と、登場人物3人はもちろん彼らの会話に名前が出てくる人物たちまでそれぞれの「距離感」がまるで自分の身内のそれのように実感できるのが見事。

我が猥褻、罪なき罪

我が猥褻、罪なき罪

MCR

駅前劇場(東京都)

2015/11/11 (水) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

漫画家トリオが出たかどうかはやはり秘密/約100分
複雑でややこしい人間模様をしっかり書き抜く筆力を持つ櫻井さんなればこそものせた名作。
めっちゃ深かった。
この先3日くらいは折に触れこの芝居のことを考えてしまいそう。

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