最新の観てきた!クチコミ一覧

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帰ってきたアンチョビー

帰ってきたアンチョビー

合同会社シザーブリッツ

上野ストアハウス(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

天国
A公演を観劇。

階段には『ファン有志一同』のスタンドが地階から1階まで溢れんばかりの数。
女優さんそれぞれアイドル並みの人気の様子。
それに合わせるかのように前列5列くらいは男性ばかり。皆肩寄せあって登場を待ちます。皆様異様な程に目が輝いてはる。

序盤のボケに関してはそれぞれのファンの方がそれぞれの女優さんのボケで笑ってくれる為『あ~この人はこの子推し』とわかりやすい。

が、反面ちっとも面白くない場面も声を出して笑うのでウザいって言えばウザいです。


芝居的には若い女の子ばかりの割に(偏見)殺陣も含め皆さん芸達者です。

後半になるにつれ『これ色々と大丈夫なのか?』と不安になりますがストレートに笑わせてきます。
意外にもウルッと来てしまうシーンも随所に見られます。


私のように偏見で観に行くリストから外しちゃった人、後悔しますよ。

白鯨-Moby-Dick-

白鯨-Moby-Dick-

文学座

文学座アトリエ(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/22 (火)公演終了

満足度★★★★

あの空間で、大スペクタクル。
まるで体験型アトラクションのような演出で、椅子、大きな布、やり、紐、板などの小物を使って、まるでそこが港の雑踏になり、安宿の一室になり、そして大海原に船出した船の甲板になります。アトリエの空間に役者さんたちが見る水平線や波や大鯨を一緒に見ました。
異次元、別世界をただよったような時間をすごしました。

1995

1995

劇団チャリT企画

座・高円寺1(東京都)

2015/12/09 (水) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★

1995というよりも
オウム事件にほぼ特化していたように思います。

芝居の構成が多重時間になっているのでややこしいです。

もっと1995の出来事を総括するのかと思っていたので肩すかしされたような気分でした。

もっとやりようがあったかなと思いました。

ネタバレBOX

1995からの20年なのか、或いは1995が我々の社会に与えた影響なのか、折角多重時間を使うならもう少し踏み込んだ表現が欲しかったと思います。

例えば、オウムの地下鉄サリン事件を扱うなら、1995での反応と2015になっての反応を同じ場所の同じ人たちが違った反応をしめすとか…そんな表現の方が有益かなと思いました。

タイトルが「1995」なのですから、その年がどんなターニングポイントになったのかを大局的に提示するべきだったのではないでしょうか?

携帯の普及、ゲームのポータブル化、PCの個人所有等々、「説明」に書かれているような題材が1995を出発点として20年の間に格段の普及と進歩を遂げた結果として、現代社会がどう変化したのか…とかいい面、悪い面を織り交ぜて表現するとか。

多重時間というツールと、出来事という素材を上手く調理できていないなと思いました。

地下鉄サリン事件にしても、司法への懐疑を唱えるなら、何故それが成されたのかという本質を描いて見せないと。
認定医の数とか司法制度とかの解説らしき事柄で終えているのはいかにも中途半端な感がありました。

失礼ですが、劇中の脚本家のように、書き切れなくて脱線してしまったという印象が強かったです。

残念でした。
【入場無料・カンパ制】アトリエ公演「桜歌」「RS」「忘却者来訪」

【入場無料・カンパ制】アトリエ公演「桜歌」「RS」「忘却者来訪」

ラビット番長

演劇制作体V-NETアトリエ「柴崎道場」(東京都)

2015/11/28 (土) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

エチュード 黒ラビット
見えない芝居でしたが、内容に色んな恐怖がありました。

東名人間現る‼

東名人間現る‼

順風男女

OFF OFFシアター(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白い!
コント集?どうかな〜?などと思いつつ観たが、面白かった。ショートコントなんだけどちゃんと起承転結があって、最後まで話しにスジが通ってるのが、うまい。それぞれのコントごとに「人間あるある」的なネタがチリバメられていて、ついつい笑いに引きこまれる。

その王国の夜は明けない

その王国の夜は明けない

シアターノーチラス

シアター711(東京都)

2015/12/09 (水) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

拝金主義の行き着く場所の先の微光
 企業や学校等、人が集まる立地条件の良い場所にあるカフェ。珈琲は不味くて有名。(追記2015.12.11:01:28)

ネタバレBOX

従業員の殆どが、金の為にのみ働き拝金主義の悪しき例に漏れず、表層的であるから、アイデンティファイすることができない。エパーヴのような存在であることだけは感じているから、自らに自信を持つことができず、他人の揚げ足取りや根拠の曖昧な噂話などをして、自らの虚ろを観ようとしない。オブローモフとまではゆかなくとも、何やら気怠い雰囲気の中を海月よろしく漂っている。面白いのは、誰も彼も、決定的に自己と対峙していないことである。従業員は、総て自己の総てを対象化する位置に立つことを選んでいない。即ち悩みも所詮他人事なのである。回りの人間から嫌われるとか排除されることが恐ろしくて、自らが宇宙的な孤独と向き合うことを1度たりともしていない。無論、チャンスは総ての個々人にあった。だが、敢えてそこに踏み込まない所が日本人的特質なのだと言えよう。その為、不良債権処理がいつまで経っても片付かず、原発問題がとんでもなく誤った方向を向いても正道につかせることができない。作中、1週間後には締めると決まったこの店に大量のコーヒー豆が配達され置き場に困ったスタッフが殆ど全員で、それをあちこち移動するシーンが長く続くが、このシーンを観ていてカミユの「シーシュポスの神話」に出てくるシーシュポスを思い出してしまった。シーシュポスは神の怒りに触れて大岩を山上に上げては落とされ、また上げるという作業を永久に続けねばならないという罰を課されたのだが、あのシーシュポスである。この従業員たちのしている他のことも総て基本的に反復。いつ終わるとも知れぬ反復で、偶々、1週間後に店を畳むと店長が発表したものの、それで最後に有終の美を飾ろうなどというインセンティブは微塵もない。それどころか、賃金が本当に貰えるのか?  
働く場所が無くなって生活はどうなるのかと切羽詰った金銭問題ばかりに縛り付けられ、縛り付けられていることが何を阻害しているかについての思考も働かない。遂に、彼らは、店長を王になぞらえ、このカフェを王国になぞらえて反乱を起こす。気勢が一旦収まるのを待って店長が、彼らのアイデンティティーを問うと誰一人答えられる者が無い。そこで店長が話し始めたのは彼がここにこの店を開いた当時の抱負であった。立地は良い。そこで、サラリーマンや学生たちが、ふっと立ち寄りいつものコーヒーを飲んで、命を新たにするように外へ飛び出してゆく。そんな願いを込めて開店した当初の自分の気持ちを。店長は、喫茶店の話を通して人として生きる方向性を示した。唯一、リーダーとして為すべき方向性を示したのである。今作は、このラストで、何の希望も生きる目的も無くなったように見える現在の我々に生に微光を灯してみせる。
宮地真緒主演  「モーツアルトとマリー・アントワネット」

宮地真緒主演 「モーツアルトとマリー・アントワネット」

劇団東京イボンヌ

スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/10 (木)公演終了

満足度★★★★

融合のむずかしさ
 記念すべき第10回公演とあって演目はモーツアルトとマリーアントワネット、演奏にも力が入っている。13時半に入場すると既にコンサートは始まっていて贅沢な気分に浸った。(ネタバレ追記2015.12.11:01時22分)

ネタバレBOX

 東京イボンヌはクラシックの生演奏と演劇を融合させたい、という理念で作られている劇団だから、今回も普段はイタリアで活躍している声楽家も招き豪華なキャストで臨んでいる。だが、異なるジャンルを過不足ないバランスを取りつつ上演するのは至難の業であることも事実だ。この難しさが今回も出たように思う。歌われる言語にしても何か国もの言語が用いられるので、聴いただけで全言語を理解できる日本人は稀であろう。字幕をつけるという配慮があれば、予算、翻訳者の確保等大変な作業が増えるが、観客には喜ばれよう。
 またシナリオは、若干説明的になり過ぎたきらいがある。鋭い煌めきを放つ科白も何か所もあるのだが、序盤、大状況を説明してしまうのは如何か? 演劇的にその悲惨な様を描くことで観客にそれと得心させる所に芝居の醍醐味はあると考える。
 音楽のレベルが高いだけに、それに見合う内実が欲しかった。音楽と演劇が融合していたのは、中盤マリーアントワネットとモーツアルトが初めてゆっくり語り合った場面で、このコラボレーションは見事であった。 
 フランス革命時、今作にも描かれているように庶民の生活は悲惨そのものであった。絶対王政の下、王が殺されるような凶事が起これば太陽が昇らなくなるという迷信が信じられていたとの噂を聞いたことがある。王権神授説を奉じて王の支配権を正当化していた以上、このような世迷い事が民衆に信じられていたとしても驚くにはあたるまい。実際、時の権力が如何なるものであれ、民衆が結果的にそのイデオロギーを支えなければ権力は生き延びることができないのは普遍性を持つ事実であろう。フランス革命後、恐怖政治を通じて民衆の支持を失った革命政権は短命に終わって、ナポレオンが王政を復活させた歴史は誰もが知る通りである。因みに自分がフランスに住んでいた1994年~5年に掛けてのフランスには、良くも悪しきもフランス革命の遺産が重い歴史の重圧としてフランス社会に影を落としていると感じていた。革命とはそのように多用な面を含む。その革命時、民衆がパンを求めたのも事実なら、マリーアントワネットが「パンが食べられないならケーキを食べれば」と言ったというのも良く言われることである。だが、今作で描かれたように本当に彼女が下々の生活を一切知らなかったのであったとしたら、この発言も単に彼女の不徳の致す所と断じる訳にはゆくまい。また、ルイ16世の鍵狂いも、彼の愛の形も、愛新覚羅 溥儀の虫狂いと正妻とのセックスレスとに通じるようで、王たる者の孤独・孤立・不自由・退屈を興味深く想像させる。一方、王ではないが、矢張り騒乱の時代を生きた貴族であるモンテーニュが、普遍的古典となった「エセー」を書き領主として驚くべき開放的精神の持ち主であったことをも考え合わせるならば、これは為政者としてコインの表裏を為すものかも知れない。まあ、為政者次第で人生を翻弄される民には、こんな論理は受け入れられないだろうが。天才芸術家と王妃、王妃と王との純粋恋愛の三角関係とも読める純愛を素直に受け取るのも楽しみ方の一つであろう。
沖縄の火種(ウチナーヌウチケビー)

沖縄の火種(ウチナーヌウチケビー)

オフィスワンダーランド・(一社)演劇集団ワンダーランド

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2015/12/09 (水) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★

琉球王国・・・
本作品、根底には“基地問題”、“安保問題”など深いものがあるのだが、
それらは「あくまでも隠し味という程度です。」という作者。

“琉球舞踏”や“歌”などが演出され、エンターテイメントとして楽しめる舞台となっており、観劇中、観劇後もヘビーな感じはないが、逆に、その明るさ故“心に訴える”作品と感じた。

海の五線譜

海の五線譜

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

二役の妙
大きな愛、この後が非常に気になります。

ネタバレBOX

宮崎と鎌倉を舞台に、現在と学生時代、新婚時代等の過去をテンポ良く転換させながら、やや若年性の痴呆症に罹り始めた妻が忘れてしまった重大な過去の秘密がそこはかとなく浮かび上がってくる話。

スプライトとかバヤリースは今も売られている商品ですが、大学生にスプライトとしゃべらせるだけで一瞬でみんなに時代を分からせるのはさすがです。

みかん好きの長女は丸い顔、次女は長い顔。長女役の大西さんは先輩の姉との二役で、長女の出生の秘密が窺い知れました。『星の結び目』で描かれた氷屋の長男と次男のようでした。

そして、夫もそのことを知りながら受容していました。先輩の甥と文通を続けている長女が宮崎の地でその人と出会ったときに、その人があれっ伯母さんに似ていると気づいてからどのような結果になるのか、即ち宮崎に縁があるということになるのか、あるいはやや近親過ぎるということになってしまうのか、期待と不安でいっぱいです。
帰ってきたアンチョビー

帰ってきたアンチョビー

合同会社シザーブリッツ

上野ストアハウス(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

Bチーム初日 観ました!
Bチーム初日を観てまいりました。安子の恋人を演じているのは誰か?それが話をヤヤコしく&面白くしていて、話はどんどん展開していきます。

今回、イイナ!って思ったのは、テレビ局のひと役の「大仲マリ」さん。主演陣がイロンナ事して見せ場が連続している中に上手く切り込みを入れる味のある上手いお芝居だと思いました。彼女の演技は以前にも観させて頂いたことあるんですが、今回はきっとアタリの役回りな事もあって、好演です!

あとは下のネタバレで・・ネタ・プロット自体には全く触れないですけど

ネタバレBOX

最初、え?って思ったのは、役者さんの声。いつもは綺麗に響くリリコスピントソプラノ美声の伊藤さんの声も含めて、なんか響きがなくて・・疲れてるのか男性陣なしで女性発声になっちゃってるのか・・なとも思いましたが、演じているかたによると声がステージ側に吸われちゃってるとのことですした。最初は、もう少し発声のポイント下げたほうがいいんじゃないかとも思いましが、後半は少し聞きやすくなった感じでした・・聞く側の慣れなのかもしれませんが。
でも役者さん達も客席が埋まった状態で演じるのは今回が初めてだったはずで、これからは本能的に会場の音響にあった声になるのかなとも思い、まだ観る予定なので、そのあたりも楽しみ(?)にしときますね。
もうひとつ書きますね。
シザーブリッツ舞台の演出って、役者が舞台に寝て演じるシーンが多いのですが、今回もそれがあって、暗転の後、照明が戻ったらビックリ!私、最前列で観てたので、目の前50㎝くらいのところに美女の皆さま3名が倒れて(寝て?)るんですもの~ これ、後方からだと良く見えないと思うので、最前列特典かなあ・・
Manhattan96 Revue vol.2~窓枠のパレード・パレード~

Manhattan96 Revue vol.2~窓枠のパレード・パレード~

Manhattan96

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2015/12/09 (水) ~ 2015/12/15 (火)公演終了

満足度★★★★

色々な窓枠
いろんなシチュエーションでの窓枠を使ってのお芝居。盛りだくさんって感じ。
お芝居あり、ダンスあり、マジックありですごく楽しませていただきました。
結構みなさん笑っていました。
バックにながれるミュージックやナレーションもよかったです。自分としては
クラシックの曲も流れていたので非常に気持ちよかったです。
あっというまの2時間で満足、満足でした。

宮地真緒主演  「モーツアルトとマリー・アントワネット」

宮地真緒主演 「モーツアルトとマリー・アントワネット」

劇団東京イボンヌ

スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/10 (木)公演終了

満足度★★★★

クラシックと演劇の融合
劇場に入って驚いた。白を色調にした舞台と衣装に、室内楽編成のオケ。ピアノもある。プレコンサートが始まった。声楽家が歌う。クラシックのコンサートという印象。
2時間の舞台が始まる。俳優が歌うわけではない。それではミュージカルかオペラだ。俳優、声楽家、演奏家が1つの舞台に載ってそれぞれの役割を演じる。新しい試みなのだろう。
テーマの意図は分かるが、…。それは使用曲が人気作品をつなげたもので、舞台の演技としっくりこないのかも知れない。
しかしながら、これだけの出演者で5,000円、リーズナブルだ。ゲストの声楽家の歌に感動した。

「Border Less」&「ホログラフィック・ウィズ・ユー」

「Border Less」&「ホログラフィック・ウィズ・ユー」

Cooch

宮益坂十間スタジオ(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

実験的作品とは思えない・・・
朗読劇、プレゼン、そして演劇・・・一見するとゴチャ混ぜ感がありますが、何の違和感もなく、あっという間に90分が経過しました。
シンプルな舞台はキャストさんの演技力が全てとなり、皆さんの力量の高さを窺い知ることができました。
個人的に応援している大野ひろみさん、大熊祐我さんの新たな一面を観ることができた、そのような思いがありました♪

宮地真緒主演  「モーツアルトとマリー・アントワネット」

宮地真緒主演 「モーツアルトとマリー・アントワネット」

劇団東京イボンヌ

スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/10 (木)公演終了

満足度★★★★

よくわかるフランス革命
次第にクラシックが本格的になり、大変充実して来たのは良いが、
その分芝居の方が軽くなった印象を受けた。
マリー・アントワネットのキャラと悲劇性が弱く、肝心な
“モーツァルトの音楽に救われた”感が薄いのが残念。
また、マリー・アントワネットぐらいは結婚後衣装替えがあっても良かったのでは?
囚われの身になって初めて夫ルイ16世と心を通わせるシーンはとても良かった。
神様役の吉川拳生さんが登場すると舞台が引き締まる。

ネタバレBOX

開演前のミニ・コンサートで、客席には豊かな歌声が流れている。
ロビーの花の香りと共にクラシックコンサートの華やかさが伝わってくる時間。
電子機器の電源OFFを歌で促すなどの工夫も楽しい。
舞台は奥に向かって階段状に高くなり、一番高いところにオーケストラが控えている。
舞台手前上手側にピアノが置かれている。

神の子モーツァルト(石井康太)は自信家である。
「自分の音楽で人間世界を変えてやる」と父である神(吉川拳生)に宣言、下界へと下る。
彼の音楽は熱狂的に受け入れられるが、やがて貴族や大衆、同業者ら世間の
気まぐれな感情に翻弄され、次第に疲弊していく。
そんな彼が出会ってすぐに愛したのが、あのマリー・アントワネットであった。
叶わぬ恋ながら、モーツァルトは彼女の悲劇的な運命を見守ることになる…。

挿入されるクラシック音楽が素晴らしく、物語がおまけになりそうな迫力。
その中でモーツァルト役の石井さんは頑張っていたと思う。
メリハリがあり、笑いのタイミングも良い。
ピアノを弾くシーンなども、シンプルながら良く工夫されていた。
神役の吉川さんが素晴らしく、ラスト「過ちを繰り返す人間をそれでも許す」と語るところは
舞台が引き締まるような台詞だった。

ちょっともったいなかったのは、マリー・アントワネットの影が薄かったこと。
宮地真緒さんは素のままの髪型で衣装替えも無かった。
“作らない”設定はもちろんありだが、クラシックの方々のいで立ちと迫力に
負けないだけの“生まれながらの王女”感があれば、さらに悲劇性が高まったと思う。
清楚で華奢なだけでは“知らなかった”と泣き崩れる説得力が弱い。
ルイ16世(鈴木貫大)との最期の別れは、不器用な人間の哀しさ切なさが伝わったが、
マリー・アントワネットの“寂しい豪遊”がもう少し丁寧に描かれていたら、
さらに高まっただろう。

鈴木さんのルイ16世、最後の最期に彼の特技を生かす場面が出来た、
その誇らしさと哀れさが伝わって来てとても良かった。

クラシック音楽と演劇の融合は難しい。
“クラシックだけよりストーリーが豊かで楽しい”とか
“芝居の中に本格的な歌が入って違和感がない”とか
そんな風に双方のファンから支持されるようになったら良いと思う。

福島さん、お身体に気をつけてまた素晴らしい“融合”を見せてください。

不完全パッケージ

不完全パッケージ

男〆天魚

テアトルBONBON(東京都)

2015/12/06 (日) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

おもしろい!!
とにかく皆さん一生懸命に感動…
とにかくかっこいい!!けど笑える!!笑った!!
クスッと笑ったり、あははって笑ったり…
今、何にも考えず笑いたいなら「不完全パッケージ」ですね。
テンポもよく、もうエピローグ?って思ってしまいました。
暖かい心に残る台詞もいっぱいなんで、劇場から出るとこころぽかぽかして
がんばろうって思いました…
また絶対行く!

Manhattan96 Revue vol.2~窓枠のパレード・パレード~

Manhattan96 Revue vol.2~窓枠のパレード・パレード~

Manhattan96

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2015/12/09 (水) ~ 2015/12/15 (火)公演終了

満足度★★★

いろいろと盛り込んでましたが
何となくチグハグな感じを受けたのは座席の窮屈さで足が痺れたりしたのが何割か混じってるよなぁと思えた約2時間強の作品

ネタバレBOX

個人的には、窓を開けると死んでしまう話>マジック>有名絵画の飛び出すモチーフが好みでした。

開演前の座の温め的なものは作中で使ったりと小技が効いてるなぁと思った
青いプロペラ

青いプロペラ

らまのだ

SPACE EDGE(東京都)

2015/11/20 (金) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★

こまやかに書かれたストレートプレイ
劇作家協会新人戯曲賞最終候補に残った作家・南出謙吾のユニットの第一回公演という事だ。地方都市。大型店舗の進出にあおられる既存スーパーが舞台(本店とその支店だけのようだ)。男女関係の発展・変容も話の展開に噛みながら、状況の変化に人物らがどう行動して行くか、変化を受け入れたり挑んだり自分を見詰める様を、観客はつぶさに見て行く。こまやかな作りと、それに適合した役者たちの魅力のバランスが大変よく、俳優の顔がよく見えるし心情もよく分かる、言葉が立ち、心地よい。ドラマ=時間が全体として不可逆に動いて行く硬質さも、spaceEDGEという小さな空間に組まれたセットの中で、しっかりと感じさせたれた。そんな中、不思議にファンタジーな時間が成立する瞬間もあり、それが全体の中に違和感なく、それらをくるめてとても上質な劇だと感じた。

宮地真緒主演  「モーツアルトとマリー・アントワネット」

宮地真緒主演 「モーツアルトとマリー・アントワネット」

劇団東京イボンヌ

スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/10 (木)公演終了

満足度★★★★

クラコメ=クラシックコメディだそうです♪
白を基調とした舞台に楽団を配し、中央と左右からの役者登場で展開する作品=約2時間強。

イメージ的には”二級天使”の焼き直し?とも言えましょうかな(^^)

さてプレコンサートのラストに面白く携帯等の電源オフを訴えたりしてくれてましたが、開演後に遅れて入場する観客にも強く電子機器等の電源オフや物音を立てないようにとマナーの遵守を言って欲しいと強く思った(=座席案内するスタッフさんが入場扉前でね)!

理由=開演時間過ぎて右隣に座った老夫婦が、まぁペットボトルを子気味良く音立てて開封するわ、何度も・・本当に何度も何度も折りたたみ携帯をパタン・パタンと開け閉めして情報確認二人揃ってするし・・・。普通に上演中に二人で会話するのは止められたが・・・本当にマナーが悪すぎた! ここまでマナーがなってない人間みたのは久しぶりだが、招待等での足運びで興味の無い作品なら寝てるか、ちょっと腰掛けて直ぐ退席するとかして欲しかった。=音が素直に楽しめなかったです・・・(-_-;) 

東名人間現る‼

東名人間現る‼

順風男女

OFF OFFシアター(東京都)

2015/12/08 (火) ~ 2015/12/13 (日)公演終了

満足度★★★★

コントというので、あまし期待はしていなかったんですが・・・。
正直、出来はバッチリ好みでありました(^^)

細やかな衣装などのへの気の配り方が好ましかった90分予定の100分ぐらい

初日は開場&開演に少々手間取りがあったが、瑣末なことと感じたですな。

ネタバレBOX

各SAでのコメディ話とかを織り交ぜつつ基本は学生時代の恨みで毎週末に東京→名古屋を移動して殴りにゆくのであるが・・・。小心者でありフェアじゃないとか何だと、いっつも本懐はとげられない(^^;) 基本3つの白壁の舞台であるが、毎回のコントできちんと衣装等替えていくところが丁寧で良かった。東名SAの名を入れたOP動画とか、途中でのダンスとかセンスが良く感じられたです。で何かしら小心者主人公さんと話を繋げてたとこも、よいなぁと思えたデス。

CMのでっかくなったアカイさんのオチが”進撃の巨人”だったり、”猿の惑星”ネタで猿の代わりに”ルンバ”に支配された地球というSF話では、人間が地球を汚すというエコ(とかウルトロンというか(^^;)の話はツボでありました。(このSFコントでの衣装とルンバの出来は本当に綺麗で感心いたいしました)
ブルーシート

ブルーシート

フェスティバル/トーキョー実行委員会

豊島区 旧第十中学校 グラウンド(東京都)

2015/11/14 (土) ~ 2015/12/06 (日)公演終了

満足度★★★★

雨の中、豊島区の廃校の校庭で
当日は雨だった。小雨ではあったが降っている。ビニール合羽が100円で売られているのを買い、ポリ袋に荷物を詰め、心して椅子に座って観た。
以前書店で立ち読みしたテキストから感じた「世界」を裏切らないタッチで、一人一人がそれぞれのエピソードにおいてスポットを当てられ、語られる言葉はその時間・空間が3・11後の世界で吐かれ、そこに遡り得る時間を生きている主体であることが、横溢している。 
初演が、いわきの学校で生徒と共に作られた事と場所との関係が、今回の再演では異なる。どうしたか。・・冒頭、初演時の校長先生の挨拶が大型テレビから流れ、また終盤には今回参加出来なかったキャスト(他は初演時のオリジナルキャスト)が近況を語る録画映像も流れた。キャストの卒業後の現在の立場を語る場面もあって、オリジナルの「ドキュメント」性がそれらによって一貫していた。作品(テキスト)としては、最後に付け足されたらしいシーン・・延々と続くリフレインが、終りを見ない事が分った時(相当時間は経っている)、飴屋氏が終演を告げに出てくる。「グランギニョル未来」公演のラストで飴屋氏自身が叫んだ叫びを思い起こさせる張りつめた、長いシーンだった。
遊び的な言葉や詩の中にドキッとさせられる鋭利さが時として光る。存在の心許なさの中に、「命」が意識される。

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