
地を渡る舟 ―1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち―
てがみ座
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/10/23 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★
地を渡る舟 再演
第58回岸田國士戯曲賞・第17回鶴屋南北戯曲賞ノミネート作品。やはり素晴らしい戯曲。劇場がシアターウエストからシアターイーストに変わり、アンサンブルが一層活躍する演出になっていた。

新国立劇場演劇研修所9期生試演会「血の婚礼」
新国立劇場演劇研修所
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2015/10/23 (金) ~ 2015/10/27 (火)公演終了
満足度★★★★
ロルカは凄い
先祖代々続いてきた血が結ばれる結婚、男と女という徹底的に異なる種の血が混じり合う結婚、血が血を呼び死を誘う結婚…と、タイトルに込められた意味をさまざまに想像できた。2年生の10期生(合計8人)もアンサンブルとして出演。

短篇集『趣味と実害』 【ご来場ありがとうございました】
中野劇団
天満天六・音太小屋(大阪府)
2015/11/22 (日) ~ 2015/11/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
全てのお笑いの中でも最も面白いですわ。
オムニバス 短篇9本 女優陣の細かな演技が、とても良い。今回 真野絵里さんを観れなかったのは、残念ですが、やっぱり面白い、全てのお笑いの中でも最も面白いですわ。

ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場「オイディプス」
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2015/10/21 (水) ~ 2015/10/23 (金)公演終了
満足度★★★★
オイディプス
約1時間半。「コロノスのオイディプス」も合体していて後半は驚きの連続。「オイディプス王」は父を殺し母と交わった不幸な男性。本人は父と母であると知らなかったのに、民衆から忌み嫌われ追放される。「理不尽!神託(預言)って何なのサ!」っていつも思う。今回も原作に忠実なので、いつもどおり「何なのサ!」状態(笑)。衣装は現代服で、妻(母)や羊飼い等が民衆(コロス)の中から登場。演出がシャープで面白い。追放後の物語で一気に舞台が現代化し、唐突で刺激的な表現も多く、頭ギュルギュル。俳優が心身を制御した演技をするから、繰り出される画に集中する時間だった。
「ガリバー旅行記」も観たかった…。

花園Z
20歳の国
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2015/05/21 (木) ~ 2015/05/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
童貞ver.観劇
いつの間にか20歳の国が大好きになってました。客席に座るまでわくわくし通し、ダサかっこいい演劇にときめきが止まりません。
書き込みが遅くなってすみません。ブログに感想書きました。
http://ameblo.jp/kangeki-jyoshikai/entry-12033299758.html

谷間の女たち widows
劇団昴
あうるすぽっと(東京都)
2015/10/17 (土) ~ 2015/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★
アリエル・ドルフマン作「谷間の女たち」
約3時間休込。予想以上に凄い戯曲…。血の沁みた大地、死者を待つ川辺、巨大ギロチン、女たちの群唱…と想像広がる。軍隊の事情を知るにつけ日本の危うさに震える。水谷八也さんのパンフ掲載文にも涙。
伊藤雅子さんの抽象美術に佐々木真喜子さんの照明が凄い。八百屋舞台の赤黒い鏡面床にシビれる。スタッフワークだけでも一見の価値ありと思った。

マクベス
エイチ・アンド・ビースタッフ
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2015/09/30 (水) ~ 2015/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★
マクベス
新国立劇場演劇研修所の修了生が多数出演している、川崎「マクベス」良かったです。「マクベス」を分不相応な地位に手を伸ばしてしまった若者の疾走、という芝居にしたのも面白い。何かに似てる、どこかで見たことがある…と思ってて、ようやくピンときた。映画「俺たちに明日はない」だ!

父よ!
穂の国とよはし芸術劇場PLAT【指定管理者:(公財)豊橋文化振興財団】
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2015/10/02 (金) ~ 2015/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★
父よ!(再演)
約1時間40分。母亡き後、一人暮らす父について、おじさん四兄弟が相談する。田村孝裕さん作・演出の笑いがふんだんで、シビアな家庭劇。平田満さんのイケメン系サラリーマンが新鮮。花王おさむさんの鋭いまなざしに胸きゅん♪紅一点の井上加奈子さんが女性の優しさ、したたかさを担い、男女の闘いの歴史も分厚く見せる。包容力のある大人のお芝居。最後はありゃ泣くよ!

月の獣
俳優座劇場
俳優座劇場(東京都)
2015/10/04 (日) ~ 2015/10/13 (火)公演終了
満足度★★★★
月の獣
俳優の繊細な演技で高密度。癒えない傷みを抱え人は生きる。その現実を切実かつ伸びやかに。後半新登場する人物が鮮烈!
稽古場レポ:http://shinobutakano.com/2015/09/24/340/
翻訳の浦辺千鶴さんが「小田島雄志・翻訳戯曲賞」を受賞されました。
http://www.owlspot.jp/odashima_award/

ミュージカル『HEADS UP !』
KAAT神奈川芸術劇場
倉敷市芸文館 ホール(岡山県)
2015/12/13 (日) ~ 2015/12/13 (日)公演終了
満足度★★★★
愛が溢れていました
制作サイドの意気込みと熱意と愛情がひしひしと伝わって来る、ステージを支える裏方さんにスポットを当てた、笑いあり涙ありのミュージカル。
演技力も歌唱力も優れた俳優を揃えてあって、ストーリーもしっかり構成されていて退屈する事無く見終える事が出来ました。また、色んな舞台作品のパロディや俳優さんの経歴がらみのネタも盛り込まれていて、遊び心も満載(千秋楽という事で、出血サービスも幾つか有ったみたいですが・・・あ、加賀美さんのバク宙は見事でした)な二時間半でした。

ワンピース
松竹
新橋演舞場(東京都)
2015/10/07 (水) ~ 2015/11/25 (水)公演終了
満足度★★★★
スーパー歌舞伎II ワンピース
4時間半休憩2回込み。原作知らず筋書のみの知識で鑑賞。1幕は解説と助走、2幕で一線を超えた見せ場を連発して観客と一体化(泣いたわ~)。3幕でドラマのクライマックスへ。疲れちゃったけど観て良かった!

シルヴィ・ギエム ファイナルツアー
公益財団法人日本舞台芸術振興会
東京文化会館 大ホール(東京都)
2015/12/17 (木) ~ 2015/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★
Bye
定番を含まないプログラムで、東京のファンへの贈り物だろう。引退公演ともなると個別の作品や公演だけではなく、長年のギエムの日本への愛に思いをはせる。まだ「ファイナル」があるので、そちらを楽しみにしている。

マンザナ、わが町
こまつ座
紀伊國屋ホール(東京都)
2015/10/03 (土) ~ 2015/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
マンザナ、わが町
戦時中のお話で深刻なテーマを描きますが、堅苦しさはゼロ!女優陣が驚くほど明るくポジティブなオーラで劇場を満たします。明晰な日本語を駆使し、持てる技をこれでもかと惜しみなく繰り出し、思いを込めたセリフを細やかに、又は、ド直球に届けてくれます。色とりどりの花が次々に咲き乱れるようなパワフルな演技合戦に見とれ、圧倒され、胸打たれ、ともに泣き笑うことの連続でした。

カノン
演劇系大学共同制作VOL.3
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/09/11 (金) ~ 2015/09/15 (火)公演終了
満足度★★★★
野上絹代さんの演出
芥川龍之介作『偸盗(ちゅうとう)』を基にした戯曲で、テーマはあさま山荘事件。はり学生なので演技は拙いですが、大道具、小道具を含む美術や衣裳が凝っており、野上絹代さんの演出が面白かったです。
野田秀樹さん特有のダジャレなどの言葉遊びや、時間や距離を広げていくセリフに頭をきゅるきゅるさせながら、楽しむことが出来ました。野上さんにはまたストレート・プレイを演出してもらいたいです!

天邪鬼
柿喰う客
本多劇場(東京都)
2015/09/16 (水) ~ 2015/09/23 (水)公演終了
満足度★★★
天邪鬼
俳優のフォーメーションで魅せる約90分。並外れた想像力を持つゆえ戦争利用される子供たち。想像力が善悪双方に作用し、虚実の境は常に曖昧。肉体と対照的。観客を挑発する姿勢が好き。照明が雄弁。想像力で身を守る少女たちを描いたマームとジプシー「cocoon」と重なった。

RED レッド
シス・カンパニー
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2015/08/21 (金) ~ 2015/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★
小栗旬さんが良かった
約1時間40分。米国の抽象画家マーク・ロスコ(田中哲司)とその助手(小栗旬)の二人芝居。有名画家の名が出る度にパッと絵画のイメージが広がり、ワンシチュエーションの舞台なのに色々旅した気分。小栗旬さんが凄く良かった。

グッドバイ
キューブ
世田谷パブリックシアター(東京都)
2015/09/12 (土) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★
グッドバイ
特にケラさんと小池栄子さんが好きで観たかったお芝居。後半で期待通りのコメディになり、水野美紀さんのはじけっぷりに爆笑。一見笑いのネタに見える会話場面に深い愛情を感じる。池谷のぶえさんは反則(笑)。次回作「消失」との振れ幅凄い。約3時間休憩込み。
青空文庫:http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/258_20179.html

カタルシツ『語る室』
イキウメ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/09/19 (土) ~ 2015/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★
『語る室』
登場人物それぞれの短いエピソードが交わって、伏線がきれいに回収されていくSFです。しんみり、涙しました…。カーテンコールが終わってしばらくは客席に座ったままでいました。静かに、これまでの約5年間の自分の生活を振り返り、これからの未来を想像しました。

遊星ブンボーグの接近
ヨーロッパ企画
本多劇場(東京都)
2015/09/25 (金) ~ 2015/10/04 (日)公演終了
満足度★★★★
ヨーロッパ企画大好き!
約2時間。楽しかった♪入場するなり目に入る美術に想像を膨らませるも、斜め上行く仕掛けで次々に裏切ってくれる。今回も、明るい笑いに包まれた皮肉にグッと来た。ヨーロッパ企画大好き!新発売になった前回公演「ビルのゲーツ」DVDを購入。私の年中行事。

『心中天の網島』
木ノ下歌舞伎
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/09/23 (水) ~ 2015/10/07 (水)公演終了
満足度★★★★
心中天の網島
糸井幸之介さんの楽曲に一曲目からホロリ。心中ものは得意じゃないけど最後ボロ泣き。歌舞伎と現代劇の交ぜ具合が愉快で、実は原作にかなり忠実とのこと。庶民的な身近さこそ感動の要因と思うが、さらなる洗練が欲しい気も。平均台が折り重なる美術が刺激的。