
短編作品集
劇団「劇団」
ウイングフィールド(大阪府)
2024/08/23 (金) ~ 2024/08/25 (日)公演終了

おかしな二人 女性版
劇団つばめ組
池袋シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2024/08/22 (木) ~ 2024/08/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白かったです。
テンポ良い展開と、役者さん達の熱演で、どんどん惹き込まれました。
役者さん達は、癖のある登場人物を好演していて、表情がとても魅力的でした。
時代を感じる衣裳やセットも良かったです。
良い舞台でした!

ファジー「ours」
TeXi’s
STスポット(神奈川県)
2024/08/21 (水) ~ 2024/08/25 (日)公演終了

代が君・ベロベロ・ケルベロス
ケダゴロ
シアタートラム(東京都)
2024/08/22 (木) ~ 2024/08/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
青のパーティードレスに身を包んだ女性(木頃あかねさん)が開演前からステージにしゃがみ込んでいる。物干しにシーツを三枚干しそれが国旗掲揚のようにするすると上がる。赤いライトが当たり3つの日の丸に。『女囚701号/さそり』の処女を捨てた梶芽衣子、白いシーツに血が滲み日の丸にだぶるシーンを想起。
その下に現れるのは3つの巨大な回し車。ハムスターの運動用のアレが人間サイズで登場。
それを走って回し始める者達。女優陣は白いシャツに黒いゴワゴワした厚手のズロース姿。昭和のブルマ姿の女学生を思わせる出で立ち。
褌姿の男優三人(鹿野祥平氏、佐藤冴太郎〈こたろう〉氏、金指喜春〈かねざしきはる〉氏)。戦前の田舎者の風情。
一見、企画モノ乱交AVのような猥雑さ。全員前張りを仕込んでいる。由緒正しき暗黒舞踏、大駱駝艦の貫禄すら感じさせる佇まい。当時のその勃興の体験を令和の今にトランスレーションしてみせているかのよう。
突然のパラパラ。大阪府立登美丘(とみおか)高校ダンス部の『バブリーダンス』やアバンギャルディの流れも感じる。
軍隊アリの生態をイメージさせて変顔して四つん這いに歩く女達。矢鱈長く舌を出す。(画風が相原コージ・タッチ)。唐突なマジック・ショー。切断される上半身と下半身。ズロースをずり下ろしての生尻折檻。この辺からおっさん客が大受けで声を上げて笑い出す。戦前の童謡『皇太子さまお生まれなつた』が流れて大爆笑。アキラ100%っぽいネタもある。一見、天皇制を奉った大日本帝國を嘲笑っているような左翼的観方。だがこれはそれだけの安っぽい見世物ではない。国体論であり、日本列島で数千年生きてきた自分等民族の背負ったアイデンティティとカルマの物語。今村昌平の『神々の深き欲望』なんかもそうだった。
中国映画『南京!南京!』で奇妙な舞踏を舞う日本兵達の南京入城が描かれる。それが表現しようとしたグロテスクな異文化。この視覚から来る直接的な気味の悪さとそれを伝統だ文化だと好意的に受け入れ正当化しようとする、自分に内在された気味の悪さ。日本人特有のドメスティックで閉鎖的なローカルルールを苦笑いで許容する国民性。
昔、死ぬ程尖っていた時期のラフィンノーズは発表する作品ごとに『この音源に対する一切の批評を拒否する』と宣言していた。そんなRADICALなAttitudeすら感じさせる。
鹿野祥平氏はヤバい人だと思っていたが終演後に知人とまともに歓談している姿を見てほっとした。
5911と右脇腹にTatooが入った佐藤冴太郎氏。その眉毛。
金指喜春氏は亀田兄弟のような気安さが武器。
今作を言語化するのは不可能だ。醜くて愛おしい我が民族。ここまで何とか生き延びたんだ、どうにかしてもう少し生き延びろ。
主催の下島礼紗さんにRespect。
是非観に行って頂きたい。

おかしな二人 女性版
劇団つばめ組
池袋シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2024/08/22 (木) ~ 2024/08/25 (日)公演終了

ファジー「ours」
TeXi’s
STスポット(神奈川県)
2024/08/21 (水) ~ 2024/08/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
第一印象は何を伝えたいのか といったテーマや世界観の暈け 解り難さが手強い。かと言って見巧者向けとも違うような。自分の感性が問われるような感じがする。なお トリガーアラートは、それほど気にならなかった。
説明では、男女二元論が生み出している「加害性」について考える1年間のプロジェクトで、リクリエーションを重ねながら三つの上演作品を発表する。本「OURS」は その二作目、女性(役者は全員女優)も背負っている加害性を表面化し加害性を生み出している社会構造を描くとある。にもかかわらず、劇中で「僕は」「俺は」等 性別に関係なく自分を表していると説明。男女は対立する存在なのか、それを意識させるものが分からないため、肝心の加害性が浮き彫りにならない。現代的に言えばジェンダー論を紐解く内容だろうか。
受付でネタバレに係る紙が用意されているが、読むのは 観劇前でも後でも関係ないように思える。それは 物語をどのように観せ伝えるかに苦慮した末のヒントのようなもの。二つのレイヤーを錯綜させ、物語を敢えて曖昧にさせているように思えた。つまり登場する人物に担わせた役割ー個性の ぶつかり合い と 何をしているのかといった作業を見せている。その二つのレイヤーは、スクラップ&ビルドといったことを連想させる。
何より 戸惑うのが舞台美術。タイトルにあるファジーという浮遊感あるものだが、同時に<死>といった重みを感じる。劇団の特徴として、異なる視点を持つ人間同士の対立や堂々巡りのフラストレーションをうず高く積み上げることで、ストレスフルだが、ワンダフルな作品を生み出すとあるが…う~ん。
(上演時間1時間20分)

おかしな二人 女性版
劇団つばめ組
池袋シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2024/08/22 (木) ~ 2024/08/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
いやー、面白かった‼️
オリジナル観てないけど、見事な女性版リメイクでまるでこれが元みたいだった
キャスティングの妙で、お キャストそれぞれいい味を出していた
セットも良く作られていて、窓が効果的
段ボールが「散らかし」と「片付け」の象徴に使われているのもなるほどと思えた
特筆すべきはライティング
微妙な調光、時間の経過を表わす窓の光の色、ふたりの決別の際の赤と青のライティングは見事
その服の色の演出も効果的だった

雑種 小夜の月
あやめ十八番
座・高円寺1(東京都)
2024/08/10 (土) ~ 2024/08/18 (日)公演終了

百物語2004
ファントマ
扇町ミュージアムキューブ・CUBE01(大阪府)
2024/08/10 (土) ~ 2024/08/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
百物語を、初めて観劇。
怪談師の名作舞台化作品も怪談トークも、この手のもの自体が初体験。
怖いというよりも、とても興味深く真剣に見入り聞き入り、あっという間の3時間で、新たな世界を垣間見る充実感が得られました。
後々考えると、怪談系の体験が全く無いので、実際に舞台やトークでの出来事が、身に起こったとしたら、それはそれはとんでもなく震え上がるだろうと、思いました。
コロナの影響で、久しぶりの劇場公演とのことで、貴重な観劇でした。
今後も、楽しみにしております。

雑種 小夜の月
あやめ十八番
座・高円寺1(東京都)
2024/08/10 (土) ~ 2024/08/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/08/17 (土) 18:30
返田神宮という、わりと大きな神宮の参道で『小堀屋』という名のお団子屋さんを営んでいます。五人家族全員で、お団子を売って暮らしている設定で、そういう平穏で平凡、あんまり激流に乗ったような劇ではなかった。
しかし、そういう中にあって、35年前の駆け落ちのことや裏の小父(おん)ちゃんの幽霊や化猫のことなど、代わり映えしない日常の延長線上にお盆を通して、亡くなった霊が棲むあの世と現世との境界線が曖昧になっていき、劇の最後には、祭の音頭に合わせて、亡者と現世の人とが一緒に祭りを楽しむ大団円に、日常と非日常が混ざりあった世界観に思わず引き込まれた。
良い意味で、今までの怪奇幻想エログロナンセンスな世界観で、後味が悪い終わり方で有名なはずのあやめ十八番のイメージを壊してきたと感じた。
ただし個人的には、平和な日常の延長線上であの世との境界線が曖昧になっていく大きな事件がない話も嫌いじゃないが、怪奇幻想エログロナンセンスでバッドエンドな終わり方、何なら屋台崩しまであるような劇のほうが好き。
福圓美里さん演じる、小堀忍のお姉さん加瀬直美が怒った時の演技がその表情と相まって迫力があり過ぎて、団子屋小堀忍の母小堀青子を演じる井上啓子さんが切れた時の演技が霞む程だった。

朝日に願え 夏公演
朝劇三軒茶屋1年ロングラン公演
三軒茶屋orbit(東京都)
2024/08/21 (水) ~ 2024/09/01 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
短めの作品でしたが、この会場ならではの演出・臨場感があり、とても満足感の高い舞台でした。
個人的にはこれまで観てきた舞台では得られなかったすごく貴重な体験ができた作品だと思いました。

『牢獄の森』『うれしい悲鳴』
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2024/08/17 (土) ~ 2024/08/26 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
『牢獄の森』『うれしい悲鳴』両作観劇。
『牢獄の森』
犯罪者予備軍と判断された人たちが、一般社会から隔離され、半ば強制的に自然豊かな「森」で共同生活を送る近未来SF。
「犯罪者」の素養を持った人は、はたして「矯正」できるのか?犯罪者予備軍として排除するのは、優生思想ではないのか?クズはどうやってもクズなのか?犯罪者予備軍でない多くの人たちは犯罪行為をしないのか。
テーマは重めで、登場人物もそれぞれ自分勝手だし、なかなか進展しない会議での個々人のぶつかり合いは激しいし、2時間15分があっという間の濃密な会話劇。
ラストの余韻がいい。
『うれしい悲鳴』
こちらも近未来SF。
今の政治を見ていると、あるかもしれないと思えてしたいディストピア。
幼少期のエレベーター事故を語るマキノの長いモノローグと、小学校卒業式の日のミミと亜梨沙、そしてミミと母のシーンは、自分の体も心もマキノに、ミミに、亜梨沙に、母に、同化してしまいそうな感覚になった。
静かな雪のシーンの美しさたるや。
ラストのダンスは圧巻。
非常な満足感の高い舞台だった。

天才的脱兎 再演
GORIZO
浅草九劇(東京都)
2024/08/16 (金) ~ 2024/08/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
一番印象として残っているのは、客席の子供たちの笑い声。あぁそうだ子供はこういうの好きなんだよなと、我が息子観劇に連れて行っていた頃を思い出した。エロもグロもなく、笑って楽しめる作品。あれだけ濃いキャラだらけで、笑かしネタだらけなのに、終わってしまうとくどさがない。なんだかサラサラッとストーリーが流れていったように感じた。たまには良いかな。

『 ・ 』(スポット)
東京演劇倶楽部
新宿シアタートップス(東京都)
2024/08/16 (金) ~ 2024/08/20 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
男女の会話があまりにも“リアル”過ぎた。それこそ新宿界隈の飲み屋で聞く気もないのに耳に入り込んでくる男女の会話、遥か昔に私もこんなこと言ってたかも?と思うとなんかやりきれなくなった。もう一方の会話はご縁のない世界なので、リアルとは言えないが、その会話の持って行き方があまりにも上手すぎる!と唸った!狭い舞台だが、しっかり場の分けも出来ていた。文句なしに見応えのある舞台だったと思う。ただスマホの使用はない方が観る側も集中できるのでは?

流れんな
iaku
ザ・スズナリ(東京都)
2024/07/11 (木) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
11年前の作品を前編広島弁に書き直したということだったが、それほど広島弁を濃く感じなかった。
大衆食堂の店内のセット。冒頭、舞台中央奥のトイレで、女性がいびきをかいて眠りこけ、高校生の少女がそれを文句を言いながら見つめるプロローグで始まる。
食堂の店主の父が倒れて入院中、店を守る娘の睦美(異儀田夏葉)のもとに、幼馴染の司(つかさ=今村裕次郎)、東京の水産加工会社の駒田(近藤フク)が訪ねてくる。さらに故郷を出た妹夫婦も。この店をどうするかという話から、姉妹の秘めた過去、会社の公害の隠蔽が、次から次と明らかになり、互いの非難合戦はどんどんボルテージを上げていく。
作者得意の会話劇がさえにさえる芝居だった。会話の自然な流れで、次々大きな問題が出てくるので、まるでジェットコースターのように景色がガラガラ変わる。その分、一つのテーマを深めるというものではない。最後に残るのは、過去に縛られてきた姉の心の解放であり、再生の歩み出しである。
異儀田さんは複雑な役をしっかりと演じて、舞台の大黒柱を見事に務めていた。司役の今村裕次郎はボケ役で、笑いを醸すトリックスターを好演。ひ弱なサラリーマンの駒田を演じた近藤フクも、いざとなった時のダメ男ぶりがよかったし、妹役の宮地綾も長年の鬱屈を一気に吐き出すようなエキセントリックぶりがよかった。

ナイロン100℃ 49th SESSION 「江戸時代の思い出」
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2024/06/22 (土) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
峠の茶屋で出会った武士と浪人から、小学校のタイムカプセルを掘り出しに来た4人組、峠の茶屋の三姉妹と亭主(池田成志、ピリリと舞台を占める客演)等々のナンセンスな話がどこまでも続く。すると突最前列右端のカップルの客が「こんなの見てられない。帰ろうぜ」と席を起つのでびっくり。雑兵姿の武士が「帰っちゃいけねえ」と二人を止めに来て、これも芝居のうちとすぐわかるのだが、最高に笑えた。
後半はとんでもないことが起きて、みのすけがキューセイシュを名乗って世迷言を言うのだが、細かいことは忘れてしまった。
テーマとかメッセージとかなしに、ナンセンスギャグだけで3時間20分の長さを感じさせない。ケラの手練手管と俳優陣の客席を引き込む怪演は大したものである。

ムーラン・ルージュ! ザ・ミュージカル
東宝
帝国劇場(東京都)
2024/06/20 (木) ~ 2024/08/07 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
売れない俳優(井上芳雄)が歌姫に一目ぼれ。相棒の作家と組んで、歌姫のパトロンに金を出させて新しい芝居を作ることになる。リハーサルでは俳優とパトロンが、演出やせりふをめぐって悉く対立するが…
「パリのアメリカ人」を連想させる筋立てだった。いろんな作品から借用した曲やせりふをちりばめているが、具体的には全然覚えていない(8月22日記)。シェイクスピアのセリフもあった気がする。

愚者と星と死神についてのいくつかの考察
feblaboプロデュース
エビスSTARバー(東京都)
2024/07/24 (水) ~ 2024/07/29 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/29 (月) 14:00
奇しくもこの週2本目の「占い師もの」だがこちらはタロットだし相談者の数が少なくその背景的なものに重点を置いているし当然ながら味わいは全く異なる。
それにしても「お悩み相談系」が相次ぐのは混迷したイマの世の中の象徴か?

天才的脱兎 再演
GORIZO
浅草九劇(東京都)
2024/08/16 (金) ~ 2024/08/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
思わずクスッと笑えるところもありましたが、私の趣味ではありませんでした。
おまけに笑いの方向が途中からさらに違う方へ行ってしまった感がありました。
田上真里奈さん、足立英昭さんご出演なので楽しみにしていたのでしたが。
冷房がきつくて上着に膝掛けも動員しましたがそれでも寒くて、猛暑の中に出た時には暖かい!とほっとしたほどでした。

アタプエルカの洗礼
POCCOPUBRE/BOOT
シアターブラッツ(東京都)
2024/08/18 (日) ~ 2024/08/25 (日)公演終了