
厚い雲に覆われた光
演劇企画集団Jr.5(ジュニアファイブ)
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2016/08/02 (火) ~ 2016/08/08 (月)公演終了
満足度★★★
確かに少女は美少女だったが・・・
話自体はあまり好きになれないし、共感できる登場人物もいなかった。確かに少女は美しい存在ではあったが、最後に普通の女の子になってしまった。少女の抱えている問題が彼女を魅力的に魅せていたのか?彼女の不幸にみなが引き寄せられていたのか?なぜか逆に哀しい気がした。

8月6日13時 当日券あります!! 虚言癖倶楽部
ピウス
サンモールスタジオ(東京都)
2016/08/03 (水) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★
【Bチーム鑑賞】
アドリブ多目で兎に角笑った。15回以上大声で笑ったかな。
ただ、各キャストの大応援団がかなり客席を占めていた。
多少盛り上がりに不自然さを感じた為、辛口評価になってます。

ストリッパー物語
昭和芸能舎
赤坂RED/THEATER(東京都)
2016/08/02 (火) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★
面白いのかと問われれば・・
【Bチーム鑑賞】
七回忌特別公演 と銘打ったものなので、特殊且つ独特な趣の演出が見られますが、・・。
俳優は皆熱演で味わいの有るいい舞台です。
ですが、ここはシンプルにビギナー・同僚に勧めて喜ばれるかと言えば否、癖が強すぎる。
私は日頃慣れてますが、(ある意味仕方のないことなのだが、)際に踏みとどまっていないで落ちてしまい「アウトォ~!」といった印象。

厚い雲に覆われた光
演劇企画集団Jr.5(ジュニアファイブ)
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2016/08/02 (火) ~ 2016/08/08 (月)公演終了
満足度★★★★
熱い篤い母に蓋われた娘・光のような
地震津波の被害を思わせるような瓦礫の数々。その中央に防波堤か避難所のような上にセーラー服の少女。突然サイレンが鳴り響き...暗闇に懐中電灯の光が二筋照らされる。その異様・不気味な雰囲気が場内を覆う。
この地震津波は、1993年に起こった北海道南西沖地震(別に「奥尻島地震」とも呼ばれる)をイメージした。奥尻島を中心に、火災や津波で多くの死者、行方不明者を出したという。
この公演は、地震津波という悲惨な状況を背景にしつつも、この島にいる普通の家族(特に母と娘)の関係を濃密に描いた物語と言える。
(上演時間2時間)

ウソを数えて108つ
劇団暇だけどステキ
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2016/08/05 (金) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★
可愛いガールズバンド☆★
ピュアなガールズバンドが活躍するお話やと思ってたけど、芸能界の胡散臭ささに振り回されて、メンバーも怪しげな行動に出たりして・・予想外の展開にいい意味で期待を裏切られました♪とにかく華やかな女子の出演者が舞台をきらびやかに飾ってくれました♪特にこうめさんの可愛さにノックアウト食らいました\(^o^)/

ストリッパー物語
昭和芸能舎
赤坂RED/THEATER(東京都)
2016/08/02 (火) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
感動のつかこうへい作品
つかこうへい作品は、いつも、社会の底辺で苦悩する。どの演劇を見ても、不思議と一致している。こんな屈折した人生もあるものなのか、と思うばかりだ。
赤坂レッドシアターは、超満員!そのため、開始が五分遅れた。でも、内容はたいへん満足いくものであった。キャンディーズの名曲に心地よいダンス、楽しめた。
つかこうへい作品は、日本では若手の課題に良くなるらしい。それは、オーバアクションとハイテンションなどぎつさ。それはどこの劇団がやっても目につく。
特別に、期待していったわけではなかったが非常に、良くできていた。欲をいうと、最初の方がやや退屈だったが、全体が終わってみると文句はなかった。

ストリッパー物語
昭和芸能舎
赤坂RED/THEATER(東京都)
2016/08/02 (火) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
Aキャス観てまいりました...
かなり前の席で見させていただきました。つか作品らしいところもふんだんにあり、昭和を懐かしみつつ観劇。つかこうへいも昭和として振り返られるようになっちゃった。とても楽しめました!

そうだ、インドへ行こう
アナログスイッチ
シアター711(東京都)
2016/08/04 (木) ~ 2016/08/08 (月)公演終了
満足度★★★★★
いや、いろいろな悩みがあってインドへ...
インドって、メジャーだけど知られてない感じ。ビザ申請の厳しさが忍ばれます。中野あきさんがいい感じで効いてた気がしました。やっぱり観ると楽しい作品。コメフェス頑張ってください!

スタンダード・デイ 騎士
無頼組合
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2016/08/05 (金) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
感動しました!
無頼組合さんの公演、観てきました!
今回は騎士シリーズspin-offということで、風吹探偵事務所メンバーの周りで活躍している、キリコさんとか、南雲ちゃんとか、西園寺さんとか、権藤さんとか中心でストーリーが展開されてました。
お話は3つに分かれているんだけど、ひとつの事件の中でうまく取り込まれていて、どの話も感慨深かったです。
今の時代だから、なおさら真剣に考えないといけないテーマがたくさん。
個人的には西園寺と権藤のシーン、好きです!
うー、もどかしいぜ!
まだ、公演が続いているので、ネタバレできませんが、「時間」と「親子の愛」について、深く考えるところがありました。
どのエピソードも、胸が熱くなり、また、じわりと感動しました。
現在、チケットは完売だそうなのですが、空きがあるようなら、行くべしっす。
ジャズ好きな方も、是非!

ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』 ★大阪公演中止
ホリプロ
東京国際フォーラム ホールC(東京都)
2016/07/24 (日) ~ 2016/08/03 (水)公演終了
満足度★★★★★
歴代ナンバーワン 唯月ふうかさんのピーターパンは全てが最高
歴代ナンバーワン 唯月ふうかさんのピーターパンは全てが最高
過去には榊原郁恵さんや沖本姉妹、相原勇さん、宮本裕子さん、笹本玲奈さん、中村美貴さん、宮地真緒さん、高畑充希さんのピーターパンを観ていますが、今回、2016年、唯月ふうかさんのピーターパンを初観劇しました。
唯月ふうかさんのピーターパンは最高に素晴らしかったです。心にも凄く響きました。ピーターパンって唯月ふうかさんに主役が変わってこんなにクオリティの高い作品に進化したのかって感想で衝撃でした。本当に驚きました。
唯月ふうかさんのピーターパンはクオリティが高過ぎて凄過ぎて本当にびっくりです。
声が日高のり子さんがアニメで演じたピーターパンにそっくりでイメージぴったり。
容姿や表情、笑顔、動き、台詞回し、圧倒的な歌唱力の歌、フライング、ダンス、アクション、殺陣など全てが素晴らしくて完璧過ぎて本物のピーターパンにしか見えませんでした。
とにかく最高にピーターパンで素晴らしい。
見せ場のフライングも唯月ふうかさんだからとにかく凄い。唯月ふうかさんはフライング技のバリエーションが多くて空中での動きが綺麗で色々な方向に何回転も回転したりと空中でのアクロバット技も凄くてスピードも凄くて、身体能力とバランス感覚に優れている唯月ふうかさんでなければ実現不可能なとにかく凄くて美しくて素晴らしくて完璧なフライングです。彼女以上のフライングが出来るピーターパンはもう現れないのではないかと思います。とにかく凄いです。
歌もダンスもフライングもアクションも殺陣も台詞回しも何もかもピーターパンとして完璧に存在していて、激しい動き、凄いフライングの中でも歌声が全くブレず、圧倒的な歌唱力。
まさに次元が違う至高で究極のピーターパンとしてのパフォーマンス力。
何もかも完璧すぎて表現力抜群の唯月ふうかさんのピーターパン。歴代ナンバーワンと言われているのも納得です。
しかも凄い事を同時にいろいろ行っているのに余裕すら感じさせる唯月ふうかさんはまさに天才だと思いました。久しぶりにスーパースターを見ました。
こんな至高のピーターパン役を観たのは初めてだったので大変驚きました。よくぞここまでピーターパン役を高めてくれたと心底感動しました。
唯月ふうかさんの至高のピーターパンのレベルの高さに引っ張られる形で全体的にもレベルが高かったです。
演技も上手い人達ばかりです。子役も頑張ってるし可愛いです。ストーリーも大人と子供で感じ方が違うなど非常に深いですね。そして心が洗われます。
玉野和紀さん演出バージョンはダンス、アクションも凄いです。またフライングやアクロバットも想像を大きく超えるレベルで
驚きと感動が同時に来る凄まじさです。
玉野さん演出バージョンはダンス、アクションも凄いので出演者側は大変だと思いますが非常に見応えがあります。
二幕ものに作り替えてテンポ良くてクライマックスシーンが所々でやって来てメリハリも効いていて目が離せない作り。
とにかく面白いです。楽しさと驚きと興奮と切なさと感動がクオリティの高さを伴って凝縮されています。
観劇していた大人も子供もみんな楽しんでいて興奮していて大満足していました。これぞファミリーミュージカルです。
ピーターパンって唯月ふうかさんに主役が変わってからこんなにクオリティの高い作品に進化したのかって感想で驚きました。かつてのピーターパンよりも主役のレベル及び全体の完成度が格段に進化して上がっていました。
ファミリーミュージカル=子供向けでクオリティが低いと誤解している人達にこそ観て欲しい今回の唯月ふうかさんのピーターパン。
素直な反応の子供達も観るからこそ手を抜けないんです。唯月ふうかさん主演のピーターパンは本気の作品でクオリティが非常に高いです。観れば分かる素晴らしさです。
子供から大人までもっともっと沢山の人々に唯月ふうかさんの歴代最高のピーターパンを観て欲しいと感じながら劇場をあとにしました。
あとから知った事ですが唯月ふうかさんは2017年のレ・ミゼラブルのエポニーヌ役が決まっています。よってピーターパン卒業? 並行しては出来ない? カムバックは?
唯月ふうかさんは間違いなく歴代No.1ピーターパンですので、もっとピーターパンを続けていただいて、もっともっと沢山の人達に唯月ふうかさんの歴代最高のピーターパンを観られる機会を今後も作っていく為にも、出来る限り唯月ふうかさんがピーターパン主役でより多くの人々に感動を与え続けていって欲しいと願っています。

「ある盗聴」 /「復讐と美味しい料理は後を引く」
劇団競泳水着
スタジオ空洞(東京都)
2016/07/28 (木) ~ 2016/08/09 (火)公演終了
満足度★★★★★
動きがなくても、とても楽しめる...
両作品観ました。前回の中野あき公演から、比較的動きを作らない作品が続いている感じ。ですが、やはりストーリィで振り回していく、私が勝手に重要とおもっていることですが「どこへ連れて行かれるかわからない感」がやっぱり良い感じ♪「ある盗聴」が、スリリングな味を提供していると思えば「復讐と~」はタイトルに比してちょっと明るく、本来の競泳水着の世界かも? 次作も期待しています!
![[再演版]東京ドーピング2020](https://stage-image.corich.jp/img_stage/m/583/stage58386_1.jpg)
[再演版]東京ドーピング2020
<火遊び>
Live Art akasaka(東京都)
2016/07/22 (金) ~ 2016/07/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
芝居と現実の距離ゼロ。まさに「目撃」
別団体でバー公演やカフェ公演は何度か観たことがありますが、
今回のように
バーをバーとして使う形の公演は珍しかったです。
(上演の都合上席は多少移動していたようですが)
上演時間95分。
ワンドリンク込だったので、
開演までゆっくり飲み物を飲んで落ち着けました。
(上演中も飲んで良かった)
会場時間からすでに「登場人物」となって場内いる数名の役者さん、
机の上にある「ドーピングの光と闇」を象徴するような飾り
(錠剤シートが詰められたグラスの上に置いてある花)などが
開演前から作品世界と現実の距離を詰めてきていました。
開演前の主宰さんのご挨拶で
「目撃する」「ゼロ距離芝居」などのフレーズが出てきて、
現実にありそうな内容だったり、
役者さんとの距離だったり、
上記のような開演前の演出だったり、
そしてあえて芝居がかってない
「聞き取りづらい」セリフのやりとりなどが、
まさにその現場を見ているような感覚を与えてくれて、
とても面白かったです。
※一部の「聞き取りづらい」は、わざとそうしているのがわかるので不快感はなかったです。
(「声にならない言葉」のような感じ。
行動や表情が何を言わんとしているのか語っていました)
ラストも、
終わったんだけど終わった感じがなくて、
作中時間的にはまだ未来(2020年)の話で、
でもすでに今も起きてる事かも知れなくて、
終演の挨拶として主宰さんが前に出てくるまでずっとはりつめていて、
自分の拍手の音でやっと安心した感じでした。

INDEPENDENT:3rdSeasonSelection / JAPAN TOUR
INDEPENDENT
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2016/07/14 (木) ~ 2016/07/18 (月)公演終了
満足度★★★★★
INDEPENDENT 7/18 2ブロック目拝見
7/18 2ブロック目を観劇…。
■e徳永健治さん「或る男」
ある日、男の目の前に謎の妖精が現れたあの日、今までの日常が奪われ、非日常の世界で奮闘する男…。
月曜劇団さんらしい不可思議な世界感、楽しかった。
■a犬養憲子さん「楽屋から」
普天間基地や姐さんの旦那さんの事などなど、沖縄らしい他愛無い楽屋話をユーモラスに、沖縄踊りと共に。
見とれました。
犬養さんのどっしりとした演技、良かったです。
■c河口仁さん「DANCE BURRN」
タイトルしか決まってない作品を夢想し構想を練るチラシデザイナ。
夢想したシーンが幾つも眼前に現れ、その度、彼女からの電話で現実に呼び戻される男…。
やがて現実と夢想が、とんでもない事に…、ラストが憎い!
このブロックで一押し、河口さん熱演!

【ご来場ありがとうございました】雑種 花月夜
あやめ十八番
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/08/02 (火) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
初見の劇団
初見の劇団で,番外公演から入ることに不安はあったが・・・良い劇団じゃないの。素敵な物語で,こんな楽しく切なく面白いミュージカルなんて,ホント久しぶり。もう大満足です。構成,演出,音楽,演技,どれも完璧じゃないですか。この芝居,絶対おススメです。

朗読劇「ひめゆり」
新国立劇場演劇研修所
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2016/08/04 (木) ~ 2016/08/06 (土)公演終了
満足度★★★★
力強い「朗読」の劇
研修生公演にしては(?)盛況だった。沖縄の女子挺身隊いわゆる「ひめゆり」、言ってみれば手垢のついたような題材(映画化は少なくとも3本以上)を、今、どうやるのか・・逆に気になって観に行った。「cocoon」の舞台は未見だが、現代の感覚をそのまま当時に生きさせた原作は、悲惨の度を薄めることで受け入れられたのかも・・などと思ったりする。若い研修生たちが初々しい花の「師範学校」生徒を演じ、それが瞬く間に暗雲垂れこめ、最後には阿鼻叫喚の世界を、「国のため」いわば使命感という支えを頼りに生き抜く。そして、死んで行く。
日本人の「被害」中心の戦争観を補強するものとして機能しがちだが、実態は皇国史観と日本軍によって「死」に至らしめられた沖縄人の実話物語であり、米軍が上陸して陣取った土地は、そのまま一度も住民の手に戻ることなく基地として使われ続けている、というおまけも忘れる訳に行かないお話なのであった。
半円に置かれた木製の学校椅子が、「朗読者」の帰る位置だが、「語り」でない劇中劇は中央で演じられ、台本を読む、という体勢は常に変らず、無理な格好をしながらも台本を見ながら喋る。朗読者の心情が通常の舞台仕様に迫っており、これほどアクティブな朗読はない。照明はめまぐるしく変化し、薄暗くなっても台本は見ながら語る。
語る者たちの感情は決して途切れない。途切れてはならないという決意が見える。地の文がありありと場面を想像させ、台詞では激情が迸る。簡素な舞台装置と照明、音響とともに一気に駆け抜けた1時間50分。ベテランでない、彼らがやってこその舞台だったかも知れない。

ストリッパー物語
昭和芸能舎
赤坂RED/THEATER(東京都)
2016/08/02 (火) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★
昭和とつかとキャンディーズ
音曲の割と中心だったキャンディーズが「昭和」だからなのか、つかの時代という事なのか、台本指定なのかは知らねど、平成も30に届こうという今では伝説化も自然なことだ。経済成長、無垢な平和感覚、日本という国の「性善説」的幻想が昭和という描写の中にありそうだ。 実はそれは多くのまやかしの上に建った城で、今や無残に瓦解した日本という姿を私たちは見ているという事なのだろう・・。
つかの描く「生」はその情熱の対象として学生運動も恋愛も変わりない、というビジョンに貫かれている、と感じた。(つか作品観劇はまだ3度目。)
本劇団の特色というものはあろうけれど「つか」色なのか劇団色なのかが、判別できない。雨に唄えばのタップ・ダンスは劇団色だろうし、役の掘り下げより「ノリ」優先、と見えるのも劇団の色合いに違いないが今回はBグループ鑑賞、主要配役が変っているAグループも見て確かめたくなるが、今回は見合わせ、Bで判断するしかない。
・・まぁそんな事で「つか」の世界を垣間見に足を運んだのだったが、彼以前のアングラが時代の生み落とした「現象」であったように、つか的なもの、そしてそれを観客が熱狂して迎えた「演劇」状況も、「時代」が生んだものだろう・・。それは何だったのか、と。。
学生運動は所謂「一般社会=世間」と断絶して(ちょうど現在の反原発などと同様なのかな・・)、「歯向かう側」は息が苦しくなる。それと並行して彼らに同調的だった者も、自分らを「勝利」へと導いてくれなかった恨みと反動から、背を向ける。運動が先鋭化し、「正論」を吐くしか行き場がなくなってやせ細る「運動」の者たちを、その正論ゆえに忌避するようになる。なぜならその正論はもはや「負けた」のであり、しかし倫理的には正しく、その矛盾の間で苛立ちが生じるからだ。
つかは「前世代」つまり運動に情熱を傾けた世代の感覚を、相対化し、芝居の中でそれにも「言及」しながら、それを全く別の文脈で語るということをやった(スルーするのでなく、当世について語るという演劇としては自然な作業をやっている訳だ)。
時代は巡って、「運動」の需要のほうが高まっている。が、弱体である。「つか」的なアプローチが、当時のような形で劇的に迎えられるには、時代が違いすぎる・・というのが正直な感想だ。・・という事が言いたかった訳だ。
しかし・・人物に純粋な愛を語らせ、それを茶化しながら、それを切望する自分自身を発見し、告白する・・ 台詞の力を認めない訳には行かない。 人を愛することと、自分が何ものでもない、ちっぽけな人間である事が、同時に成り立つのは、その事を己が知っていること、そして言葉を惜しまず愛を伝えるという「行動」こそ、愛の内実について内省することより重要で価値あることだと、つかこうへいはやや出来すぎたドラマ設定を借りつつ檄を飛ばす。
私には少し甘口に感じられる世界だが・・ 妙な、否、しかるべき説得力のあるドラマ世界だった。
「俳優」への印象がさほど残らなかったが、戯曲世界、台詞の力に密かに衝撃を受けた。

ナイゲン
劇団三日月座
横浜国立大学第一食堂下共用室3(神奈川県)
2016/08/06 (土) ~ 2016/08/08 (月)公演終了
満足度★★★★★
公開ゲネ鑑賞
此方の劇団は二度目。
もっと猥雑なはっちゃけ感・爆発力が有れば言うこと無しなのだが、おしなべて上品で清潔感を感じさせる好感度高めで清々しい演技が特長ともいえる劇団。
これで近作二本連続で当たりだったので、多少のアクセスの悪さは有るものの観に行く価値あり。
*会社帰りで荷物が多い方には、横浜駅西口乗車のバスがお勧め。

煩悶耽溺無色の青年が積み上げる模範と成功、とそれに喰らわす一撃
the pillow talk
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2016/08/05 (金) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
煩・・・・撃
3時間と言うことだし、それがタイトルに準じて(?)しちめんどくさい内容だったらどうしようとちょっと心配しながら行きましたが、全然そんなことはなく「世にも小汚く小さな世界」に笑ってしまいました。みんなその後どうしただろうね?
the pillow talk さんはまだ2回目ですが、セットをしっかり作ってあって好ましいです。へらへら笑いながら本を開く動作をすれば想像はできるかもしれませんが、一目で「ああそう言う本なのね」と分かる方が好きなので。時間の設定もしっかり視覚で確認できるつくりでした。

8月6日13時 当日券あります!! 虚言癖倶楽部
ピウス
サンモールスタジオ(東京都)
2016/08/03 (水) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
虚言癖倶楽部
小さい嘘くらいはつけるけど、つくけれど、のちのち困るような嘘は怖くてつけないのが小心者の普通の人なのではないかな。嘘つきも困るけど、嘘を全くつけないのも困ることなのね。ここ最近にないくらい笑いました。最後にはちょっとしんみりもして。別キャストバージョンも見てみたかったです。

【ご来場ありがとうございました】雑種 花月夜
あやめ十八番
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/08/02 (火) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
心地よい作品
テレビでも映画でもない、舞台のライブ感を思う存分楽しめる素敵な作品。
対面式の客席にランウエイの様なステージと2階のギャラリー、
そして楽屋とロビーの出入り口を大胆に使った演出。
ヒロインである完ぺきである長女の、
唯一つの失敗を彼女の記憶と現実性で見せてゆく。
ほんの小さな物語を繊細に深く大胆に。
気持ちよく流れるような物語はいっしゅ滑稽でオペレッタの様。
隙のない畳みかける展開と演出に引き込まれ熱くなる。
貴重で濃密な心地よい時間を過ごせた。
DVDも販売していたが、この楽しさの魅力は映像で表現できるのだろうか。
生の観劇がオススメ。
だけど、旧作が観られるならDVDもいいか。