最新の観てきた!クチコミ一覧

69081-69100件 / 189819件中
タイムリーパー光源氏

タイムリーパー光源氏

十七戦地

Gallery&Spaceしあん(東京都)

2016/09/09 (金) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★

頑張る青春SF源氏物語かな...
十七戦地・柳井祥緒氏が、説明文にあるような”恋のお作法を学び”というような単純な恋愛物語を描くとは思えなかったが、見事に”らしい”公演になっていた。
この公演、平安時代の残暑という設定であるが、もともと外形から観せることはしていない。いや、その雰囲気は出すように工夫はしているが、小手先の芝居ではない。それでも少し気になるところが...。
本公演は劇団員のみで成している総力戦だという。その表現する場...しあん、初めて訪れたが雰囲気のある会場で心地よかった。
(上演時間65分)

ネタバレBOX

恋の作法を学び、愛しい人...藤壺を恋攻略する策を練る。陰陽道の秘術を用い、振られる前に時間を巻き戻し、その経験値を繰り返し上げていく。しかし、この恋攻略のシュミレーションを通じて自分の本心・欲望が炙り出されるというシュールな内容になっている。この相手の心を探るうち、自身を見つめ自信(自己主張)を持つようになる。

相手への感情表現は、自分が素直になること。邪心があれば王命婦(藤壺の宮の侍女)が取り次いでくれない。ここで時代背景の重要性が明らかになる。本公演のシチュエーションであれば、現代に置き換えてもタイムリープという繰返しのシーンを作り出すことはできる。しかし平安時代に直接会えないという”しきたり”を取り入れることによって、実際登場しない藤壺の意思がこの王命婦を通じて伝えられる。しっかり第4の登場人物が立ち上がってくる。そして光源氏の本心・欲望が見えざる手によって翻弄されるところが面白い。

その繰返しのキッカケのような事象...食用菊を食すること、蚊であろうか、それとも別のことが...。いずれにしても笑いの小ネタ・陰陽道の秘術を操る動作は滑稽であった。遊び心と、その裏に描くシュールな内容は、やはり十七戦地らしい。とは言え、上演時間が65分と短いこともあり、今まで観させてもらった公演に比べると、その描き込みが薄いという印象は否めない。

登場人物は3人。その誰も演技は確かでチームワークが良い。比較的短い物語であるが、印象に残る演技であった。強いて言えば、鴨居の高さに演技が多少ぎこちなくなる、もしくは小さな演技になったこと。

最後に気になること...外形(観)への印象として、例えば舞台入り口、庭へ出る際、「ガラッ」とガラス戸の音がする、現代のソファーセットなど、衣装の雰囲気への気遣いに比べて違和感があった。承知・納得できる範囲であるが、やはり内容とともに視覚も大切であることを再認識した。

次回公演も楽しみにしております。
時代絵巻AsH 特別公演 『白瓊〜しらぬい〜』

時代絵巻AsH 特別公演 『白瓊〜しらぬい〜』

時代絵巻 AsH

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★

初見
初めてAsHさんの芝居を観劇させて頂きました。
「時代絵巻」という言葉に「がっつり時代検証も重ねて重い芝居なんだろうなぁ」くらいには思っていましたが、私のように日本史苦手科目だった者にもわかりやすく噛み砕いて見せてくれます。
面白かったです。

来てけつかるべき新世界

来てけつかるべき新世界

ヨーロッパ企画

京都府立文化芸術会館(京都府)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

新世界
まさに新世界でした
学生の演劇ばかり見ている娘は、「おっちゃんばっかりや。。。」と不満気でしたが、濃い濃い、世界にどっぷりハマったようで楽しそうでした
「大阪にはあんなおっちゃんばっかり、いはるん?」「どうやろなー」とごまかしましたが、東の方で上演される場合は、さらなるインパクトではないかと思います

舞台の美術や小道具が素晴らしく、まさにレトロ・フューチャーでございました
あれってどうやってやったの?とか 大変ちゃう?とか思うことを、サラリと進行させて、舞台でやれない事はない!と思わせてくれる、まさに「新世界」でした

『水はけのよい土地』

『水はけのよい土地』

無隣館若手自主企画vol.13 早坂・福嶋企画

アトリエ春風舎(東京都)

2016/09/09 (金) ~ 2016/09/12 (月)公演終了

満足度★★★★

作り込み
やや盛り過ぎの感あり。

ネタバレBOX

少女の頃の心の棘を抜こうと、今は介護を受けている女性が友達との思い出の地、鏡のコンパクトがあった場所を毎晩妄想の中で探し続け、現在コンビニになっているその場所に妄想の中でようやく辿り着くとともに、コンビニの現在の人間事情を描いた話。

過去と現在、異なる空間がステージ上で交錯し、本と弁当、バイトと猛犬など小道具を共有する工夫が見られました。虐められていたのが自分だったとか、過去の真実も明かされました。友人はコンビニのオーナーになっていました。

策士策に溺れる、やや盛り過ぎの感がありました。
緋色の刻印

緋色の刻印

激嬢ユニットバス

ワーサルシアター(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

ホントの上演開始はいつなのか?
開演前に座席に座っていて不思議に思ったのは、フライヤーの筆頭(アイウエオ順?)に名を連ねるソワレ氏(昨年から気になってたソワレさんです~)自らが開演0.5秒前まで客席で観客の誘導をしているということでした。◇それが実用の世界の役割を兼ねているのは、それはそうなのですが、そのホントの理由は後程劇中で明かされます・・ってことは客席の私も作品の一部で作品に出演したってことでしょうか??・・こういう始めかたの舞台を観たのは随分久しぶりでございます。◇このユニークな芝居中でのソワレ氏の役廻りは更にユニークでした。ナツイテル姿は妙に説得力あったし、一転、本来の姿に戻る場面も面白く、照明に良く映える透けるように真っ白な肌と、彼女の演技上の最強アイテムである長~い付け睫毛で強調された眼の使い方は仮面効果(?)もあってか強烈な印象でした!◇作品全体は、徒にハイテクな照明を使うことも無く音源も電子音源ではないもので、これもまた独自路線でありました。◇登場する人間集団同士の関係を完全に理解するのは初めて観た私には少々難しかったけど・・・まだ上演中だしボカした書き方でスイマセン。

誤人(ごにん)

誤人(ごにん)

企画演劇集団ボクラ団義

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/03/23 (水) ~ 2016/04/03 (日)公演終了

満足度★★★★

今更ながら
スパイラルサスペンスドラマとでも言いましょうか。

これでもか。これでもか。と畳み掛けてくるような、結末までドキドキです。

役者さんの方々がみんな個性的で、
芸達者な方なので、
お客様の心を掴むの上手いんですよね。
もの凄くシリアスで重たい内容なのに
所々に笑いが生まれる。

扱っている題材が好きか嫌いかと言えば
私個人的には嫌いです。
誰もが幸せになれない。

それでも、魅せる芝居だったと思います。

七人の語らい(ワイフ・ゴーズ・オン)/笑の太字

七人の語らい(ワイフ・ゴーズ・オン)/笑の太字

アガリスクエンターテイメント

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2016/09/09 (金) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

大爆笑
先週も見てるのに、笑いどころは分かってるのに、
笑わせてしまうこの作品。
凄いです。
二本は笑わせるポイントは違うんだけど、
どっちもツボってしまいます。
メッチャ、面白かったです。
笑い疲れました。

嘘より、甘い

嘘より、甘い

タカハ劇団

小劇場B1(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白く怖い
古い喫茶店に、何かを信じさせようとする人々が集まる、という設定は興味深く、展開も非常に面白い。次々に起こる出来事と、その中で平静を保つ女主人(齋藤とも子)がキーとなるストーリーは見事で、高羽の面目躍如となる作品と言えそう。追加公演も当然と思える面白さ。

あなただけ元気

あなただけ元気

箱庭円舞曲

ザ・スズナリ(東京都)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/15 (木)公演終了

満足度★★★★★

箱庭らしい
派遣会社が除染や傭兵に派遣する人間を探す、という表面的に観れば社会派っぽいテーマながら、そこは古川らしく、しっかり人間関係の機微を描き、相変わらずの感触を持ち込んできている。社員同士の好き嫌いの変化や、細かいセリフの端々にも気を遣った脚本はていねいで、しかも、新たな劇団員の2人をしっかり使い、エンディングを任せているのは興味深い。本当に面白い作品だった。

御伽童子

御伽童子

S&S Entertainment Studio

シアター風姿花伝(東京都)

2016/01/14 (木) ~ 2016/01/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

今更ながら。。。
ものすごく
重たかった。
辛かった。

魂のこもった
一言一言。
力強い瞳に吸い込まれた。

心が痛くて。。。
息をするのも
目を反らすのも出来ず
胸の鼓動だけが
ドクドクと自分に跳ね返ってきた。

いっぱい愛してあげたい。
ぎゅうううっと
抱きしめてあげたい。

そう思った。

ひなあられ

ひなあられ

演劇ユニット「みそじん」

シアター風姿花伝(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★

勿体ない
登場人物の造型は分かりやすく、3姉妹の関係や物語の展開は悪くはないが、結局何をテーマにしているのか、正直言ってハッキリしていない。3姉妹の関係というか、次女の抱える少しの寂しさをテーマにしているように思えるのだが、それにしては登場人物が多過ぎて、エピソードの回収も巧くいっていない。役者陣はしっかりしたもので、与えられた役割を確実に自分のモノにしていると思えるのだから、脚本の不足ということだろうか。中島らしくない作品だった。

アイドルほど素敵なショーバイはない!

アイドルほど素敵なショーバイはない!

演劇ユニット間奏曲✕劇団おおたけ産業

明石スタジオ(東京都)

2016/09/09 (金) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい舞台をありがとうございました。
フライヤーを見るとカラフルでキュートな作りになっていたので、底抜けに明るいミュージカルをイメージしておりました。

ネタバレBOX

ところが幕が開くとちょっと重い話になっており、意外な展開でした。
舞台作りについては是非大勢の方々に一度見ていただきたいと思います。舞台をステージ・バー・客席と3分割し、大道具を不必要に使用せずとも雰囲気作りがしっかりと出来ていたと感じました。役者陣もしっかりと稽古を積んできたことがはっきりとわかりました。あれだけの出演者数でぴったり息の合ったコンビネーションは絶品です。
特にうまさを感じたのは、空気がイマイチ読めないプロデューサー。また抜群の狂言回しを見せたオカマの2人です(この2人はこのまま売り出せるくらいすごいと思います)。

我々観客が主人公の恋を応援する心の声が頂点に達した時にエンディングを迎えます。まさにこの心の声の大合唱こそが脚本家が意図した「ミュージカル」かも知れません。
楽園王25周年『授業』

楽園王25周年『授業』

楽園王

サブテレニアン(東京都)

2016/08/27 (土) ~ 2016/09/10 (土)公演終了

満足度★★★★★

また観たい。
なんだろう。
また ムラムラと 観たくなってきました。

12年間、演出を変えず上演 という自信作。癖になります。

スティグマを抱く高校生

スティグマを抱く高校生

モスクワjunior

こった創作空間(東京都)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★

レベルはけして高くないが・・
「世界を滅ぼす-」が特にお気に入り。
誰が高校生で、大学生はあの人かとか関係ない。
劇場を後にして、頭から離れない、忘れられない表情が幾つも有る。
音楽劇としては歌唱シーンが邪魔だった。
一人、ずば抜けて美味い人が居れば十分なのだが、全員及第点に達していなかった。
遠方から観に行きましたが、それだけの価値はあった。

味がしなくなったガムみたいな

味がしなくなったガムみたいな

マニンゲンプロジェクト

「劇」小劇場(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★

シュールな...
公演も面白かったが、当日配付されたタブロイド版「マニンゲンプロジェクト Vol.12」の作・演出の町田一則氏の文章がよい。
本公演の説明にある、この世界はそこそこブラックです...は自虐または自愛ネタといった、いわば等身大的な物語。表層的にはシュールであるが、その根底には人間愛に溢れているような...。
「味がしなくなったガムみたいな」というタイトルとは違い、噛めば噛むほど味がするような、そんな味わいのある公演であった。自分は結構好きである。
(上演時間1時間48分)

ネタバレBOX

先の当日パンフには、ブラック企業 云々という書き出しである。そして演劇界もそこそこブラックであり、それは理不尽であると。続けてノルマに言及し、小劇場演劇の世界にはびこる悪習であるらしい。本公演は、この小演劇界の舞台裏...登場人物の言葉(台詞)を借りて毒舌を吐いている。

舞台は中央にローテーブルと椅子、上手側に丸椅子2つ。中央には風采が上がらない男がゲームに興じている。上手の椅子には上下白のシャツとズボンで、半眼・無表情といった男女。どうやらゲームをやっている男は劇作家のようだ。そしてなかなか脚本が出来ないという台詞から、劇中劇として構成していることはこの段階で推察できる。この劇団の稽古、さらに入団希望の引篭もり男が登場し、劇団内の人間関係や運営について鬱憤・不満が吐露される。もちろん、本人が喋るのだが、言いにくい本音・本心といったところを、本人に寄り添うように白シャツ男女が代わり毒舌する。

表層的には劇団内のキャラクターによる自虐ネタのように思われるが、その実はどこにでもいるような人々の話。劇団員という姿を借りて、一般の人々の内心を炙り出すようであった。例えば、ウインドーに映る自身を見て、今まで何をやってきたのか、このまま年を重ねるのかと自問する女。親に年金を払い込んでもらい経済的に自立できない男など、世間を見渡せばいるような人物像である。この公演の面白いところは、一見身内話の自虐ネタのようで、実は人間観察・洞察の鋭い人間ドラマのようである。この炙り出しを人間関係が苦手な引篭もり男に担わせるところにアイロニーを感じる。

人はそれぞれの性格、生い立ちによって自分を装(色)・虚(色)していく。登場する白シャツ男女は、乱暴な口調で捲くし立てるが、それが真の姿であろう。その白地に段々と人生が染み込んで本人の今カラーになっている。それがまた変化を続けるのであろう。劇作家のプロポーズを絡めた「何とかなるさ~」という台詞は、町田氏の文章にある「その気になれば何しても生きていけます」と相通じ表現であろう。そしてどんな人生色になって行くのだろうか。

少し気になるところは、ラスト近くに暗転の間隔が短くなり、その暗転時間が長いような。余韻に浸ること、集中力を逸らさないためにも工夫してほしいところ。もう一つ、引篭もり男...キャラ設定とその演技力が相まって見事であるが、その濃さゆえもう少し短かくても印象に残ったと思うが...。
キャスト陣の演技は確かでバランスも良かった。人間の炙り出しという点からすれば、天野芽衣子サンの役に見せ場があってもよかったかも。彼女の慟哭することとは何か。
照明・音響(ゲーム:ドラクエ音楽)も効果的であった。

次回公演を楽しみにしております。
ちなみに、町田氏による役者紹介も面白い。
ひなあられ

ひなあられ

演劇ユニット「みそじん」

シアター風姿花伝(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

期待以上の作品でした。
みそじん初めての舞台?の作品「ドアを開ければいつも」は4回観ました。女優さんだけの劇団は初めてでしたが3姉妹の日常生活を描いた作品を1年も上演するのもすごいですが、出来たばかりの劇団で初演公演で日穏の岩瀬晶子さん松本紀保さんが出演も共演されくらい作品の内容も他の女優さんの演技力も良かったです。その劇団の舞台第一回公演でしたので観に行きましたが期待以上で3姉妹の姉が経営する喫茶店に来るお客さんのそれぞれのドラマですが2時間近くの公演でしたが笑うシーンも多くて楽しく温かい気持ちになりました。今後(次回公演は来年予定)の公演もすごく楽しみ将来性のある劇団だと思いました。今回の作品「ひなあられ」DVDで発売と言う事で予約してしまいました。明日11日迄上演ですがもし当日券が有ればもう一度いきたいと思います。

久しぶりのはじめまして再上演会

久しぶりのはじめまして再上演会

池シタアツ子の美カモト響

一心寺シアター倶楽(大阪府)

2016/08/20 (土) ~ 2016/08/20 (土)公演終了

満足度★★★★★

だから「久しぶりのはじめまして」なんだ!これで500円はお得!
30×30では拝見しておらず、とっても楽しみにしてました。

時空を越えて助け合う登場人物。
タイムトラベル出来るタクシー。

息の合った演技、 野村さんらしいハートフルな物語。
再演して頂いてありがとうございます。
観られて良かったです。

ネタバレBOX

時空を越えて助け合う登場人物。
タイムトラベル出来るタクシー。

誘拐され不遇な少女時代を送った自分を助けるため、小学生時代の自分の元へ。
でも助けられるのは自分ではない、その時空の彼女…。

人は、自分ではない自分、あの時のあの人、を助けたい、助けてあげたかった、思い、後悔しながら前を向いて生きていく。

昔会った筈だけど、その時のあの人ではない人…。
だから「久しぶりのはじめまして」
朝食まで居たら?

朝食まで居たら?

劇団青年座

俳優座劇場(東京都)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

想像通りの…
青年座の舞台を観たのは久しぶり。ただでさえ増えすぎている舞台。抑えなければ…でも、予想通りの良い舞台だった。津嘉山正種を初めて観たのは、新国立劇場の『野望と夏草』、存在感に圧倒された。今日は全く異なるキャラクターだったが、さすがの俳優。立派な舞台装置の中での卓越した演技の3人芝居、2時間半、十分、楽しめた。

ひなあられ

ひなあられ

演劇ユニット「みそじん」

シアター風姿花伝(東京都)

2016/09/07 (水) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

喫茶店「ひなこ」でコーヒーをいただきたいですね
2時間弱の時間を全く飽きることなく堪能させていただきました。
私としては三姉妹ものには無条件でぐっときてしまって、舞台ではたまたまケラリーノ・サンドロビッチさん演出の「三人姉妹」、「8月の家族たち」と見てきましたので(そう言えばとと姉ちゃんも三姉妹ですね)、「ひなあられ」の三姉妹に注目。結論から言えば、これまでにない三姉妹を見せていただいて何かしみじみとした温かいものをいただいたような気がします。

ネタバレBOX

ブログに記事を掲載しましたので。

http://ameblo.jp/shonan5333/entry-12198494373.html
朝食まで居たら?

朝食まで居たら?

劇団青年座

俳優座劇場(東京都)

2016/09/08 (木) ~ 2016/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

上手い
 尺が長い作品である。途中15分の休憩を挟んで2時間40分。だが、粋な科白劇を本当に上手い役者が演じて長さがちっとも苦にならない。流石、青年座といった所か。

ネタバレBOX

 時は1970年、ヒッピーがまだごろごろしていた頃だ。ロンドン郊外のアパートに住むジョージの所へ、床が抜けるのではないか? との大騒動の後、ルイーズが転がり込んできた。1週間ほど前から階上のデイビーの所へ転がり込んでいたのだが、喧嘩して飛び出してきたのである。おまけに遠慮も会釈もない。恰も自分の家に居るかの如く勝手な振る舞いをし、スラングを多用する。更に彼女は臨月なのだが、父親は無論デイビーではない。ジョージは堅物の公務員で、35年間無遅刻・無欠席を誇る部長である。階層性の著しいイギリスでは、スラングを多用すること自体、既にドロップアウトしていると看做されても仕方のない所だし、ましてジョージは堅物が嵩じて離婚したのも同然の人間だから、まるっきり真反対の性格である。ルイーズはこともなげに金までせびるのだが、この全く対極にある二人は、ぎくしゃくしながらも交情を深めてゆく。何と言ってもジョージは紳士であり、如何に常識外れのヒッピーの小娘とはいえ、臨月の娘を屋外へ追い出す訳にはいかないからである。そうこうしているうちに、彼女は産気づいてしまった。
 第2幕は出産後も彼女がジョージの所に居座っている所から始まる。上演中なので、これ以上は書かないでおく。原作は外国の作品だが、訳が素晴らしく翻訳物に感じる違和感は全然ない。小粋な科白の応酬と達者な演技が素晴らしい。殊にルイーズが吐く科白は、嘘と
虚栄の世の中を、時に鋭く風刺するような裸の言葉であり、時に深い陰影をも持ち合わせる。
時折、階下へ降りてくるデイビーとジョージの関係の変化も見所

このページのQRコードです。

拡大