最新の観てきた!クチコミ一覧

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ガラスの仮面

ガラスの仮面

松竹

新橋演舞場(東京都)

2016/09/16 (金) ~ 2016/09/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

G2版大幅にリニューアル!劇中劇も感動!貫地谷さんもぴったり。桟敷席は雰囲気あっていい。
以前、蜷川版も、G2版初演も観た「ガラかめ」が、
今回G2版をなんと新橋演舞場で再演!
しかも初演からかなり変わってました。
特にお母さんの"悲惨な"エピソードが圧縮されて、
他にもいろいろ変わってありますが、ネタバレなので自粛。
全体的に見やすくなりました。
やっぱり、貫地谷さんのキャラがぴったり合っています。
そして、劇中劇が見ごたえあり!
それに桟敷席は雰囲気があっていいですね。

『曇天プラネタリウム』

『曇天プラネタリウム』

ラチェットレンチF

Geki地下Liberty(東京都)

2016/10/26 (水) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★

サスペンス・ミステリーが謳い文句であるが、犯人は早い段階で解る。特に強い警察機構や名探偵が登場し、事件を解決していく訳ではない。この劇団の物語は単に謎解きの面白さだけではなく、人間観察、心に巣食う闇のようなものを浮き彫りにするところが魅力である。
(上演時間2時間)

ネタバレBOX

舞台セットは、変形階段で段差を設け立体的な作り。そしてブロック・衝立で怪しげな雰囲気を出している。その造作イメージは、天体観測に相応しい丘の上といったところ。また客席側は平地または建屋(病院)内を連想させる。演技の上・下の動作が躍動感と心地良いテンポを生み出す。

物語は連続殺人事件が発生している地域…動画サイトにアップされ「殺人を犯す、その瞬間」、その殺害(レンチで撲殺)シーンから始まる。犯人からの宣戦布告である。衝撃的なシーンで印象付を行い、物語へ引き込む力と手法は見事である。
場面転換し、天体観測をしているアベックの仲睦まじい場面が描かれるが、そのうち女性が殺害され、そのショックで男性は記憶障害になる。この男性は事件現場にいたこともあり、犯人と思われ犯罪者扱いされる。

登場人物は元刑事とその刑事を慕う現職警官メンバー、キャリア警察官僚、スクープをものにしたいジャーナリスト(マスコミというよりは個人的な)の三つ巴のような捜査・追跡。型通りのプロファイリングでは犯人像に迫れないが…。先にも書いたが犯人は早い段階で明かされるが、その犯行動機が不明である。そこに人の深奥への探索のようなものが始まるのだが、その描きが弱いと思う。

役者陣は、登場人物の性格・役割そして立場をしっかり体現し、生き活きと動いている。その演技とバランスの良さは安定しており、感情移入もし易い。
自分は、ジャーナリストが何故あそこまで捜査に執着するのか、単にスクープ目的ではない、という言葉を劇中で喋っていたと思うが…。

次回公演を楽しみにしております。
最終回のそのあと

最終回のそのあと

獏天

Geki地下Liberty(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/09 (水)公演終了

満足度★★★★

表層は軽量だが、中身は重量
苛烈な戦闘(跡)場の光景と個人の卑小な欲望が繋がって行く。その妙笑はまぎれもなく面白いのだが...。

子供たちのヒーロー「ウルトラマン」が登場したのが1966年だから、今から半世紀も前のこと。本公演はそのパロディ化しつつ、ウルトラマン(本公演では別の呼び名)と怪獣の戦闘後、その廃墟のような場所で暮らしている人々を通して、現代日本の姿(問題)に重ねる。表層的にはコメディであるが、その描く中身は重厚なもの。

(上演時間1時間30分)

ネタバレBOX

舞台セットはほぼ素舞台。あるとすれば上手・下手に固定された椅子2脚。上手側に2階部分を設け、別場所をイメージさせる。設定は毎週定刻に始まるウルトラマン(物語では「ウルターマン」)と怪獣の戦闘によって破壊された街の一角。南伏見第七高校の体育館、そこに避難している卒業生などの人々の会話を通して、今の日本の問題が炙り出される。
人間の身近な感情としてそこに居る男女の恋愛話が入ってくる。「国家」と「個人」の問題を往還させ、世界観をより面白く観せるところが巧み。

その問題は、(老齢)年金・(消費)税金・(平和)海外派遣など広範囲にわたる。そこには戦闘は国家責任ではない=制限的な復興支援策。一方、復興事業による大手ゼネコンが潤うという、他人の不幸は蜜という構図が見える。明らかに震災に絡めた問題の投げかけである。
特にウルターマンは世界最強の兵器として海外派兵できるか。その陰謀とともに徴兵制の姿がちらほら見え隠れするところが怖い。

元になっている「ウルトラマン」に登場する「バルタン星人」(本公演でも同じ)は、故郷の星が核実験で住めなくなり、宇宙難民になったために地球にやってくる。最初は地球人との共生を試みるが、それを断られたので...。名前の命名は、当時戦争の火薬庫であったバルカン半島に由来するらしい。
また、劇中でマイクを持ってアイドルが歌うシーンがあるが、これは「アイドルを探せ」などのヒット曲でしられる歌手シルヴィ・バルタンの名から付けたとの話があるため、挿入したのだろうか。いずれにしてもパロディという柔らかい皮で包み、中身はしっかり硬(高)質に仕上げており、観応え十分である。

さて、素舞台であるだけに役者陣の演技力が内容の良し悪しに影響する。本公演では総じて若い役者であるが、一様に大声、というか怒鳴り声のようで感情表現が単調のように感じた。もう少し状況・情景描写に配慮した演技があればよかった。その点が少し残念であった。

次回公演を楽しみにしております。
着メロはお気に召すまま!

着メロはお気に召すまま!

CAPTAIN CHIMPANZEE

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

面白いが...
物語は荒唐滑稽の展開であるが、飽きさせることなく観せる。その要因は場面の観せ方や構成が分かり易く、テンポがよかったことだと思う。その意味で丁寧な作り方であった。

物語の設定は近未来のようであり、少し時代を遡るような...時代背景や場面設定を曖昧にすることでリアリティに距離を置いている。そうすることで、ファンタジーとして(多くのツッコミ所を含め)、非現実世界であることを表している。
(上演時間1時間50分)

ネタバレBOX

素舞台...それだけに役者陣の演技力が重要になっている。梗概...家庭用ロボット販売営業所の中年女性社員・海野渚(池上映子サン)が主人公。性格・生活態度は受動的で、仕事一筋に生きてきたが、最近は後輩にも営業成績を抜かれ恋愛も仕事も思うようにならない。そんな時、誤って携帯電話を噴水に落としてしまう。そこに現れたのが少し怪しげな女神。 「お前が落としたのはこの金の携帯か銀の携帯か、それともスマホか…」 、もちろん正直に落とした電話を指すが渡してきたのが金の携帯電話である。寓話「金の斧、銀の斧」のパロディシーンである。そしていつの間にか、外国の王女の護衛をするはめになり、その婚約者の王子ともども悪の手から二人を守るような展開へ。金の携帯電話には、掛けた相手に一時的に変身でき、また相手の本心が分かるという”力”が秘められている。戸惑いながらもその”力”を駆使し...いつの間にか能動的になっている自分がいる。

公演は少し誇張かもしれないが、”メタ・フィクション”のような気がする。いわゆる劇中劇...主人公の周りの人々や出来事が彼女自身の成長へ繋がって行く。彼女の正直な気持(流される面)の表れと行動が周囲へ影響を与え次の場面へ誘う。もちろん”力”によって変身(登場人物としての役者が入れ替わる)などの演出が見られる。

彼女の成長・変化という まじめパート、ヒーローとダーティの格闘シーンにおけるドタバタパートが絶妙なバランスで成り立っている(本筋だけ追うなら不要だと思う)。そのどちらのパートもコメディという大枠の中で生き(人)活き(ロボット)と描かれていた。また携帯電話の新旧機種に準(なぞら)えた教訓的なことも垣間見える。

どこにでもいそうな(普通)人物の成長という堅い話をドタバタ騒動の中で面白可笑しく観(魅)せる。その演技...役者は熱演であったと思うが、それでも想像力をフル回転させなければ...。

次回公演を楽しみにしております。
パートタイムチィーチャー

パートタイムチィーチャー

遊々団★ヴェール

TACCS1179(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

分かり易く楽しめる!
勧善懲悪のような分かり易い物語のように思っていたが、終盤近くに公演テーマが浮き彫りになってくる秀作。少し遊び心が多いような気がするが、本筋を引き立たせていると思えば卑小なこと。
タイトルから教師が主人公であることは明らかであるが、その職業に限らず、人の素の部分を描いている。この公演、教師と生徒などの登場人物だけではなく、観客である自分自身でも考えるところがあった。
(上演時間1時間50分)

ネタバレBOX

舞台セットは教室内。下手に教壇、それ以外は生徒の机・椅子、上手・下手側に出入り口扉。舞台億は高くなっているが、廊下という設定のようだ。役者の立ち位置、特に校長はその立場において上から目線をイメージさせる。
登場人物は多いが、そのキャラを立ち上げ彩り豊かにしている。また演技のバランスもよくテンポも心地よい。

梗概...教員採用試験に合格できない女教師・武田海未(川崎香織サン)が主人公である。そんな彼女が産休中の教師に代わり教壇に立つことになった。この学校は定時制を併設している私立学校、担当はその定時制で卒業まであと半年の4年1組の担任である。就任早々4人の転校生が転入してくるが、これは今後の展開の伏線である。定時制というシチュエーションは、学校(教室)というよりは、その在校生一人ひとりの境遇・経歴に焦点が当てられる。
本公演もその王道的な観せ方を踏まえ...全日制と違い年齢や境遇の違いを面白可笑しく、時にしんみりと描き、物語に引き込んでいく。

勧善懲悪における悪者と悪事に準(なぞら)えているのは、校長が定時制の廃止を企み、その原因・責任を新任教師のせいにしようとしていること。経営的な立場から定時制の悪イメージ(全日制の生徒への暴力行為)の払拭、少子化対策として進学校への転換を図ること。私立学校としての発想、そこで校長の立場が鮮明になる。しかし、校長である前に校長”先生”であり教育者であることを諭す者が現れ...。実は校長は定時制高校出身者で、苦労した教員人生だったことが明かされる。「定時制」の存在が苦労の出発点のような。

この校長先生の表裏の意図は終盤近くに分かってくるが、それまでは教師と生徒が一丸となって定時制廃止反対(別の退学問題が契機)の示威行動。教育現場は生徒の教育だけではなく、教師にとっての成長の場でもある。問題が直面した時、その解決の糸口として自分はどうしたいのか、その本心に従って行動する。少し教訓めいているが教師に限らず人の生き様そのものではないだろうか。
公演はドタバタコメディであるが、観終わってみれば清々しい気持にさせてくれる。
そういえば、校長は新任教師を陥れようとしたり、生徒の弱みに付け込んでスパイ行為をさせているが...その責任はどうなったのだろうか。

次回公演を楽しみにしております。
男子校にはいじめが少ない?

男子校にはいじめが少ない?

趣向

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題1960(16-250)
19:30の回(晴)。

18:28受付(半券に整理番号を書いてくれます)、19:02開場。

最前列はミニ椅子。舞台には小さな木の椅子(3X3)。床にはそこを広く囲むように足幅より広い白枠。上の方に白い木枠が8つ吊ってある。

19:27前説(オノマさん、80分)、19:02開演~20:51終演、21:26トーク終了。

2014/11@青少年センターでのリーディング公演から2年。間に、2016/5「趣向ジュニア『大阪、ミナミの高校生』」@同会場と今年は神奈川県の高校演劇大会を観に行ってます(横浜の地区Dブロック、中央大会を観に行き、県大会も都合がつけば)。

雑感

男子校が舞台。実際の高校生とはだいぶ違って見えているはずなのですが、そうでもないかな、と思うところもあります。

高校演劇は、昨年の川越地区とあわせても10作品くらいしか観ていませんが、そのどれからもたいへんよい印象を受けました。

「Q体」のときも感じましたが、本作でもやっぱり「All's right with the world」とはならないなぁ、と思いました。

8月に観た「1999年の夏休み」@横浜国大の劇団三日月座も全寮制の学校のお話しでした。

成長の一過程、同じこと/違うこと、時には残酷な剣となって突き刺さる。

等しいことなどひとつもない海でもがき、おぼれる。すがるものがあるかもしれないし、ないかもしれない。それは努力の賜物なのか、生まれついた運なのか。

宇宙人の靴はなぜ白なのか(リーディングのときもひとり色違いだった)。

また、横浜で。

和田華子さんは「奇跡の年 ANNUS MIRABILIS(2015/1@KAAT)」を観ていましたが、なんといっても9月の「サイタマ・フロンテージ(@東武アーバンパークライン車両内)」の公演が異色で、終演後はホームでちょっとお話というシチュエーション。

はたらくおとこ

はたらくおとこ

阿佐ヶ谷スパイダース

本多劇場(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★

コミカルでもありアイロニカルでもあり
今更ながらカンパニー初見。
作品世界満喫!
私には、エピローグが理解できなかったけど…。

アイムソーリー

アイムソーリー

貴楽屋

ウッディシアター中目黒(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★

次回に期待を
脚本も演技者にもなぜか無理があったように思います。大勢の演技者がどたばたと出入りし、笑いをさそうであろうオーバーな演技がその場を白けさせてしまったように思います。涙と笑いの昭和時代劇次回に期待したいと思います

治天ノ君【次回公演は来年5月!】

治天ノ君【次回公演は来年5月!】

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2016/10/27 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

時代の鑑
象徴であるため、良くも悪くもその時代を映す存在で、その存在を「目的」とするか「手段」とするか、為政者の思惑も大きなファクターとなる。そしていま、きな臭いこの時代にこの象徴はどのような役目を果たすのか。
今を生きる人間として、しっかり見届けたい。

お披露目~お金編~

お披露目~お金編~

日本コメディ協会

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

オムニバスは団体戦!
協会創設を記念した4本立て形式のオムニバス公演も「浮気編」「死体編」に続く3年目。昨年・一昨年に何の不満もないけれど、今回が圧倒的に面白かったです!オススメします!池袋で、この土日、まだ5公演あるのでぜひ!(→ http://j-comedy-a.com/index.html)

各作品の秀逸さもさることながら、総合演出の 今石 千秋さんによる順番決め(オーダー)が素晴らしい!ラフカットでも感じましたが、オムニバスって駅伝と同じ団体戦。起承転結が効いてメリハリも抜群。作家・演出家・役者・スタッフが見事にバトンを繋いでいて2時間がアッという間!

永瀬 まっぷさん、白土裕也さん、城市のび太さん、景浦大輔さん、前田勝さんなどステキな役者さん満載でした♪ あ、あと忘れちゃいけないシュガーさんのねじ伏せ! 舞台撮影の権利を勝ち取って下さった一宮さんにも感謝~w

創作オペラ ザ・ラストクィーン〜朝鮮王朝最後の皇太子妃〜

創作オペラ ザ・ラストクィーン〜朝鮮王朝最後の皇太子妃〜

CALAF

新国立劇場 中劇場(東京都)

2015/09/27 (日) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★

なんだか・・・
この公演の再演が渋谷区文化総合センター大和田であった。うーん,駄目ってわけじゃないんだけど,なんかお気に召さないことが多い公演だったなぁ。演奏は良いんだけど,歌唱が自分の好みではない。物語がよくわかるんだけど,ナレーションが邪魔だ。あちらの方なんだと思うけど,やたら「ブラボォ」を汚い声で叫んでる男がいる。開演時間5分後に注意事項のアナウンスがあり,開演はさらにその5分後。S席9000円の金額に見合うものではない1幕100分弱のオペラでした。

いつかの夏は

いつかの夏は

シバイシマイ

カフェ+ギャラリー can tutku(大阪府)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

祖母の優しさが染み渡る。「何度でもやり直せる」前向きメッセージ
台風がきた日、孫二人は初めて会ったヤマサキさんと、祖母の家に泊まる事になった、あの、いつかの夏。

演者全員が思いを一つに、丁寧に演じており、祖母の愛情が心に染みわたる。

人は遅かったと後悔する事ばかりだが、大切な人、戻れる場所さえあれば、何度でもやり直せる。
「遅すぎることなど実は無いんだ」というメッセージを受けた気がする。

終演後、心が充ちて暖かい。
無性に祖母に会いたくなる。
孝行しなくちゃ。

ネタバレBOX

祖母は、バス停で会ったヤマサキが思い詰めて自殺の名所に来たと悟り、自宅に招き入れる。
ヤマサキは人を傷つけ服役明けしたが、母は既に他界し、他の家族から拒絶され、自暴自棄に。

孫・浩太は両親の離婚時にいつも面倒見てくれた従姉の涼子に片想いしていたが、「従姉弟同士は結婚できない」と祖母に聞かされ想いを断ち、性同一性障害に…。

孫・涼子も従弟の浩太に想いを寄せていたが、「従姉弟同士は結婚できない」という嘘で、想いを封印。時機を逸し、想いを伝えられずにいた。

そんな祖母・三喜子も若かりし時、障害を持つ義理の弟が傷害事件を起こしたが、弟をかばいきれず、弟は施設に預けられる事に。
成人後、弟の消息を探したが、生き別れに。
ヤマサキの姿が弟と重なり、放ってはおけなかった。

人はそれぞれ、あの時、ああしておけば、と後悔ばかり。
でも帰る場所さえあれば、人は何度でもやり直せる。
三喜子はヤマサキに「ここをあなたの帰る場所にしてくれませんか」と。

5年後、中々来てくれないヤマサキに、「三喜子が死んだ」と嘘をつき、ヤマサキを自宅に呼び寄せる、三喜子と涼子。
そこに浩太も合流し…。

「帰る場所さえあれば、人は何度でもやり直せる。」そう言って貰った気がした。
治天ノ君【次回公演は来年5月!】

治天ノ君【次回公演は来年5月!】

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2016/10/27 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

傑作
本の着眼点や構想も素晴らしいが、無駄を省いて省いての演出が、より一層、その時代の空気や想いを濃厚に、仕上げることに、成功している。
役者陣の眼差しや佇まいが饒舌で、逃れられない宿命だけでなく、民や家族、共への愛の滲ませ方が秀逸。
見る側に、とても深い余韻を残す、傑作でした。

バカシティ

バカシティ

ブルドッキングヘッドロック

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★

<あかつき編>観劇
面白い展開でした。

ネタバレBOX

落語を啓蒙するためにSFに落語を混ぜたような作りの話で、内容は、結婚することを告知しなかったばかりにお局さんの家系から子々孫々虐められる経理課員の子孫が、タイムトラベルしてきてお局さんを抹殺しようとするもの。

意外にもSF仕立てで殺人が絡み、軽いながらもシリアスなコメディとなり、見応えがありました。

落語の要素があり、豚さんと犬さんの腕人形を用いた「目薬」と「犬の目」の落語コーナーみたいな時間もありました。別に落語的要素を取り入れなくても良く、また落語は落語家の噺す落語として聴きたいと思っていますが、腕人形を使うことで新鮮ですんなり聴けました。
ここで、明転

ここで、明転

劇団金馬車

シアターブラッツ(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/05 (土)公演終了

満足度★★★★

青春爆走エンターテイメント音楽劇
大学卒業後、会社の色にまだ染まり切っていない数年間は、無性にサークル仲間に会いたくて仕方なかった。 
「あいつこんなのにハマってヤバくないかー」と笑いあったり、部の存続の危機に奔走したり、人生を語り合ったり、はっきり言って社会の役にはクソにもたってないが、あの頃なりに一生懸命で青臭かった日々。 
本作の様に演劇部ではありませんでしたが、そんな想いを重ね合わせつつの観劇でした。 
この場合、個人的にはしみじみする作風が好みですが、そこは青春爆走エンターテイメント音楽劇。 
サークル員たちのドタバタ演劇部時代、卒業後、各自の方向性に時事ネタや職業あるあるを盛り込んだ人生バラエティーショー、そして再結集に向けて・・・。 
観ていて「この劇団 本当に演劇が好きなんだなー」と演劇愛が存分に伝わってくる公演でした。 
おそらくは随所に当人達とリンクする部分があるのだろうと想像します。 
社会人になっても、これだけの情熱をもつ「劇団金馬車」そのものに心動かされます。 
さらに年月が経ち、それぞれの居場所に向けて各自が離れてしまっても、彼らにとってずっと宝物であり続ける公演になるんだろうなーと思いました。(次回作が無い様な言い方になってますね。 次回も可能ならぜひ!)
とにかく何だか羨ましい気持ちになったという事です。

プリモ・ピアット~おいしい関係~

プリモ・ピアット~おいしい関係~

演劇企画CRANQ

新宿シアターモリエール(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★

ヴェルデ観劇
作品自体は役者さん熱演で高評価できるのだが

舞台の作りが・・・と思えた約2時間の芝居に
アフタートークが20分ほどです

ネタバレBOX

A「Torta amara(ビターケーキ)」 作 松本陽一(劇団6番シード) 新しい恋人にXmasケーキを作る宇都宮と不倫している千明。 「ひとりでケーキを食べるのって寂しいでしょ?」 と千明が言ったことから巻き起こる勘違いの甘くほろ苦い物語。白石さんが顔面ケーキして場を丸く収めてほのぼのと落とします。
D「みちばたのレモン」 作 鈴木智晴(劇団東京都鈴木区) イブの深夜の0時。仕事を終えた郁美とはるか。 聖夜を乾杯しようとしたその時、和田からからとんでもない発注ミス=4個のはずのレモンが何と1000個に・・・を告げられ……!なんだかんだと 酒の入った はるか女史がいつもの自分がこの店のシェフに弟子入りした話をレモンの暗示する花言葉に由来して語ります。
E「フルコースの夢を見て」 作 諸星崇 闇金業者(回収担当)の石神がクリスマスイブに公園で出逢った腹ペコ少女ユメ。 「ねえ、おじさま、ごちそうして」と、コンビニで買った食材でハンバーグを作り食べさせる石神。そして翌年のイブに再びユメと会った石神は自分の夢=料理人を思い出し10年後ユメにフルコースを腹いっぱいに食べさせると指切りをして・・・2人は再会するのでした。 それは聖夜に訪れた、少し不思議で愛らしい出来事。 凍える夜にやさしい温もりを。
F「28時のアンティパスト」 作 佐藤秀一(3LDK) このトラットリアの見習い料理人が田舎の両親に料理人として一人前と言ってしまい、先輩の作ったアンティパストを自分の作ったアンティパストと交換し・・・バレて、料理対決して負けて。父からは嘘がばれてると言われて等身大で頑張ろうとする話。・・・これはリアリティがいまいち・・・。だって客に不味い不出来なアンティパスト出そうとするなんて料理人として失格でしょう。せめて店に来た両親にのみ自分の作った料理をこっそり取り替えて出すってのなら納得できるけどねぇ・・。
『make a HERO』

『make a HERO』

シネマ系スパイスコメディAchiTION!

ワーサルシアター(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★

make a HERO
そこそこ面白くて笑えるところもあったのですが、すごく面白かったかと言うとそうでもない。途中で眠たくなってしまいました。私のヒーローとは違うなあと思いました。当日パンフが立派でした。

最終回のそのあと

最終回のそのあと

獏天

Geki地下Liberty(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/09 (水)公演終了

満足度★★★

設定をこなしきれていないと強く感じた~
説明にあったように確かに
コメディというよりドタバタ劇になってた

う~ん いろいろ残念だったが
特に感じたのが大声での応酬ばかりが目に付いたなぁと
もっと抑揚とか大小の使い分けをやってみて欲しかったなぁと感じた
1時間35分

眠気も結構おきたんだが・・
後ろの座席のお兄さんが背もたれ小突いてくれるのだが・・・
眠気の起きた時にして欲しかったなぁ
普通に観劇してる時は煩わしいですわ (-_-;)

ネタバレBOX

劇中では「ウルターマン」呼称でした 他
いろいろ呼び方は変えてましたね

設定の甘さはコメディと目をつぶるとして

作品の感じは「岸和田博士の科学的愛情」みたいな・・・

オチが特に”スケスケマン”または
漫画「マップス」の秘密結社”銀河パトロール隊員
ニュウエイブの必殺技スパイラルメタモルフォースでしたな
もっと捻れた感じも多々ありもったいないなぁと思えたっすね~
フィーリアル

フィーリアル

発条ロールシアター

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

中心にもっと収斂させた方が芝居としてのシナリオはよくなる
 常打ち小屋であったタイニイアリスが閉めてしまったので、久しぶりの公演になった発条ロールシアターだが、演劇的にテンションを高める糾合的なシナリオは書かれていない。

ネタバレBOX

寧ろ、傾向としてこの劇団のシナリオは、或る時空に様々な要素を散らし、その相互関係は観客の想像力に任せるというものが多いのかも知れない。ただ、このような書き方だと、よほど各要素が必然的に収斂する関係にないと中々物語自体のテンションを高めることは難しい。
 さはさりながら、鴎外の「高瀬舟」をベースにしている点があったり、リーフレットで21世紀の「泥棒日記」! と記しているように、サルトルの警句迄飛び出してくる。無論、泥棒日記を書いたのはジャン・ジュネであるが、サルトルが彼を大変高く評価した為に、仏文壇でジャン・ジュネは名声を得たといっても過言ではないほどサルトルの影響力は大きなものである。日本は本当の哲学者は殆ど居ない「国」なので、一時の流行が去ればどんなに偉大な人物も忘れ去られる傾向にあるが、現代フランスに於いても尚サルトルは結構読まれている。
 閑話休題。話は、前世とも関わる因縁話である。従って解決策は無い。揺蕩う我ら生命の不可思議な行動の底に蠢く因縁を、女性用下着が繋ぐのだ。それは、母的なものへの思慕かも知れないし、我々一人一人が生まれ出るまでに経験した系統発生を繰り返した体験への狂おしく激しい、眩暈を伴った誕生へのレクイエムかも知れない。今、我々は地球生命の黄昏時に居るのだから。
ホテル・ミラクル4

ホテル・ミラクル4

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/10/28 (金) ~ 2016/11/07 (月)公演終了

満足度★★★★

鏡越しに見た感じ
劇場に着くまでに歌舞伎町を通ったことと、音響と折り目のないシーツがいかにもで、一室を垣間見たような気になった。年代や立場によって、面白い出来事があるものだなと納得と共感の作品でした。

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