いつかの夏は 公演情報 シバイシマイ「いつかの夏は」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    祖母の優しさが染み渡る。「何度でもやり直せる」前向きメッセージ
    台風がきた日、孫二人は初めて会ったヤマサキさんと、祖母の家に泊まる事になった、あの、いつかの夏。

    演者全員が思いを一つに、丁寧に演じており、祖母の愛情が心に染みわたる。

    人は遅かったと後悔する事ばかりだが、大切な人、戻れる場所さえあれば、何度でもやり直せる。
    「遅すぎることなど実は無いんだ」というメッセージを受けた気がする。

    終演後、心が充ちて暖かい。
    無性に祖母に会いたくなる。
    孝行しなくちゃ。

    ネタバレBOX

    祖母は、バス停で会ったヤマサキが思い詰めて自殺の名所に来たと悟り、自宅に招き入れる。
    ヤマサキは人を傷つけ服役明けしたが、母は既に他界し、他の家族から拒絶され、自暴自棄に。

    孫・浩太は両親の離婚時にいつも面倒見てくれた従姉の涼子に片想いしていたが、「従姉弟同士は結婚できない」と祖母に聞かされ想いを断ち、性同一性障害に…。

    孫・涼子も従弟の浩太に想いを寄せていたが、「従姉弟同士は結婚できない」という嘘で、想いを封印。時機を逸し、想いを伝えられずにいた。

    そんな祖母・三喜子も若かりし時、障害を持つ義理の弟が傷害事件を起こしたが、弟をかばいきれず、弟は施設に預けられる事に。
    成人後、弟の消息を探したが、生き別れに。
    ヤマサキの姿が弟と重なり、放ってはおけなかった。

    人はそれぞれ、あの時、ああしておけば、と後悔ばかり。
    でも帰る場所さえあれば、人は何度でもやり直せる。
    三喜子はヤマサキに「ここをあなたの帰る場所にしてくれませんか」と。

    5年後、中々来てくれないヤマサキに、「三喜子が死んだ」と嘘をつき、ヤマサキを自宅に呼び寄せる、三喜子と涼子。
    そこに浩太も合流し…。

    「帰る場所さえあれば、人は何度でもやり直せる。」そう言って貰った気がした。

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    2016/11/05 07:33

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