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「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」

「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」

雷ストレンジャーズ

小劇場B1(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/03/03 (金) 19:00

座席貴族番

かなり前に配られたチラシ(今のチラシと仕様が違い、裏面が白紙、内容も全く分らない)で「一幕のグロテスク劇」というタイトルを見かけてから、これは絶対見ようと心に決めていました。あの毒々しいオウムの絵に魅入られたともいえます。
フランス革命ーバスティーユ襲撃時の興奮が、劇の進行と共に居酒屋の中でも高まっていきます。劇中劇は、虚構なのか現実なのか。それらが混沌としてきたときに、居酒屋内の人々の判断は断絶し、狭い空間で各々の言動は暴発を始めます。
そして、劇中劇と現実との狭間を取り払い、大きく引き金を引いてしまうのが、あの人とは、、、

舞台衣装もよく調達したな、という感じで、特に浮浪者の衣装は、動くたびに本当にほこりが立つんですよねえ。

上演時間は80分。時間が残り少なくなった時、どのようなエンディングを迎えるのかと思いましたが、彼らは夢中の混乱から現実の混乱へと舞台を移動して行くのでした。
多くの笑いもあったけれど、物語の節々でエッジを利かせながら話の散逸を防ぎ、シニカルなセリフと時折起こる極度の緊張は心地よい。入りの静けさからスピード・ボルテージがどんどん高まっていき、最後の唐突に見えるエンディングは、まるでラベルのボレロみたい。

辻しのぶさんは確かにきれいです。適度な熟れ具合がまた。胸の谷間をまじかで観られたのは眼福。(あれ、最近こんなことばかり書いているなあ)

ネタバレBOX

貴族席で拝見しました。全くの貴族です。1舞台3人のみ。パンフレット付きで500円高いのだけれど、パンフレット自体が500円なので、お得感ありありでした。何かとてもお客として構ってくれた感ありましたもの。

ただし、この席はご注意。急に役者さんが目の前から話しかけてきたり、狭いのでぶつかりそうになったります(実際、ニアミス多かったし)。近くにあったランプも、単なる雰囲気だけの小道具かなーと思っていたら、しっかり使うし。油断できません。

ちなみに、盗んできた宝石をばらまく場面で、最後にポケットから出した銀色のお宝、何か気付いた人どれくらいいたかなー。あれ、繋がったドアのノブです。目の前で誇らしそうに見せてくれました。
サンサーラ式葬送入門

サンサーラ式葬送入門

シアターKASSAIプロデュース

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/02 (木)

座席1階

観劇していると、ある世界におくられる。
男13人が魅せてくれる。(男だけでもないような。。。)
ハードボイルドの中に、ホラーが、そして笑も。
<番外編>
上演後のアフタートークの方がヤバかったような(笑)

横浜グラフィティ アゲイン

横浜グラフィティ アゲイン

(株)オフィス35

俳優座劇場(東京都)

2017/02/28 (火) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

ヘッドマイクのある役者と無い役者、生演奏とオケ、音のバランスが、序盤とても悪かった。ガンマイクが何本も仕込んである様子を見て、音響さんのご苦労がしのばれたが、スタッフワークの連携が取れていない証左でもあったかと…。
大勢の若い役者さんが古い芝居を演るのは、それはそれで意味深く、気持ちよくはあった。

コッペリア

コッペリア

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2017/02/24 (金) ~ 2017/02/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

25日マチネと26日マチネを観ました。
米沢唯ちゃんと小野絢子ちゃんという、まったく個性の違うダンサーさんのスワルニダを堪能しました。そして、菅野英男さんの哀しきコッペリウスは、ブラボーでした。

赤い金魚と鈴木さん~そして、飯島くんはいなくなった~

赤い金魚と鈴木さん~そして、飯島くんはいなくなった~

九十九ジャンクション

インディペンデントシアターOji(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★

 このプロジェクトは「本間さんはころばない」を観てとても好きになった。
筆者にとって演劇という物は、何かしらを世の中に提示し、大まかにいえばそれを教訓として対処しよう、そこまで至らなくても心に留めようという表現法である。
 本作の扱う題材には困惑し消沈するばかりであった。
「考えよう!」…何を???って感じだった。
 ちょっとした救いの小エピソードは語られていたものの、そんな物は限りなく虚ろだ。
 

ネタバレBOX

衝動殺人。
昨今、サイコパスもそうだが先天的な脳の障害(?)がクローズアップされてきている。
あなたの隣人が、あなたの家族に「衝動殺人」の種をもつ人が居たらどうしますか?
そういった問いかけもなく淡々と進行する物語が、この社会の怖さを再現しているのだろうが、それが何になるのか?
そんな怖いことが存在しているのですよ! そうですか~、それで?
って感じで、テレビのしかもスカパーやCATVのドキュメンタリー番組で観る分には
いいのかも知れないけど、劇場でこれはないなとため息しか出なかった。
ファントム・ビー

ファントム・ビー

X-QUEST

駅前劇場(東京都)

2017/02/24 (金) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

初のX-QUESTさんを鑑賞しましたが、期待以上!!
狭い舞台でしたが、キレのあるダンスと殺陣が最高でした

希望のゆくえ

希望のゆくえ

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2017/02/14 (火) ~ 2017/02/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/02/14 (火)

価格2,700円

定時制高校の20代、30代の生徒を中心とした物語……と言っても学園ものという感覚はなく、小学校の道徳の時間に観た教育テレビの番組や「中学生日記」のオトナ版なオモムキ。
典型的な憎まれ役にニヤリとしたり(「こいつゲスだなー!」なほどのベタな悪役・ベタな憎まれ役ってけっこう好きらしい)終盤のある人物の追い込まれた心情は似た憶えがあったり。
最終場なしのバージョンも(「明日に向かって撃て」風で)面白いかも、とか。
「あの音」が最終場以外ずっと流れているのもヤな感じで効果的(笑)。

「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」

「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」

雷ストレンジャーズ

小劇場B1(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★

衣装と照明が楽しめた。
物語の軸、推進力みたいなものを感じさせ、狭い舞台で巧みに動線を描いていた。
しかし、翻訳劇、時代ものということを差し引いても、総じて出演者の芝居が硬い。
スタイルと言えなくもないが、そのせいで作家が肉薄しようとした、本質、生々しさがかなり薄まっているように感じた。

ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」

ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」

東宝

日生劇場(東京都)

2017/02/07 (火) ~ 2017/02/28 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/02/25 (土)

座席GC階B列1番

映画も素晴らしかったそうですが、私は未見で、ストーリーも知らずに、拝見しました。

川平さんの代表作になりそうな素敵な舞台。まさに、当たり役を手に入れられたと感じます。浦井さんの息子役も、好演でした。

ファンタジーのようでいて、家族の在り方を提示している、含蓄のある作品でした。

久しぶりに、心がほっこり温かくなるステージで、カーテンコールでの、客席の拍手が、それを証明しているようでした。

皆さん、ベストキャストだったので、また定期的に、再演していただけたらなあと思います。
ただ、子供にも見せたいようなファミリーミュージカルなので、できれば、もう少し、割安な料金設定を希望します。

ネタバレBOX

川平さんが、初老の父親から、思い出話で、瞬時に、青年時代に、変身する様が、御見事でした。一瞬で、若さを表現できる演技力に脱帽しました。

父親が亡くなった後の、命が繋がる様の描写が胸に熱く迫ります。
白井さんの愛情深い演出に、嬉しさを禁じ得ませんでした。

舞台美術も素晴らしく、1幕ラストの、若かりし、父母の出会いのシーンの水仙の花の美しさには、目を奪われました。ジョセフィーン役の赤根さん、ジェニー役の鈴木蘭々さん、母親役の霧矢さんも、それぞれ、適役で、物語の深みを増していました。
息子の子供時代は、りょうたさんの日でしたが、できれば、鈴木福君がどんな風に演じるのかも観てみたかった気がします。
「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」

「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」

雷ストレンジャーズ

小劇場B1(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

外は革命直前の物々しい状況。にもかかわらずエンタメボケした貴族達が「犯罪人ごっこ」に現を抜かし、挙句の果てに右往左往するであろう姿を苦々しく楽しむ予定の観劇でした。
ところが実際には、どれが本当の犯罪でどれが即興芝居なのか区別がつかなくなり頭が混乱してくる中、これはちょっとヤバいだろうという状況になった時、なんと自分自身も一人の貴族と気持ちがリンクしてしまい「こんな面白い場面、めったに観られるものじゃないっ!もっともっと刺激をカモーン!」と欲求心に火がついてしまっていました。
これじゃエンタメ亡者じゃん!ガーン
もちろん劇中劇だと分かったうえでの感情ではあるが自分にもこんな野次馬根性みたいなモノが潜んでいたとは。
我ながら滑稽であるが、ちょっとショックでした。
演出の術中にはまったという事なのでしょうが。

観客席は小劇場B1ではお馴染みの舞台から見て正面と左手の2方向。それに加えて右手にも一列だけ設けられています。
舞台デザインからしてどの席から観ても面白そうで、どこに座るか非常に悩ましいところ。
全体をまんべんなく楽しむなら当然中段~後方になりますが、劇中の混沌に巻き込まれるなら(舞台からみて)右手一列と貴族席近辺がお薦めです。
なんだか劇中の演出のひとつとして活用されている気がしますが、それを含め普段の観劇では中々無いアングルを楽しめます。

ネタバレBOX

盗んできた宝飾品を女達がキャーキャー物色している場面で、チョイ太目の貴族が近くに座っていた女性客に「貴女も参加しませんか」と話しかけたのが聞こえてきて笑ってしまいました。
んなっっ出来るかっ!(笑)
おやすみ、コッペリア

おやすみ、コッペリア

salty rock

荻窪小劇場(東京都)

2015/11/26 (木) ~ 2015/11/29 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2015/11/26 (木)

昨夜(26日)荻窪で、(ラーメンも食べずに、笑)観てきた、salty rockさんの『おやすみ、コッペリア』。
初日の、しかも最初の舞台なもんで、内容、極めてオーラフに言うと…(後はネタバレboxにて)

ネタバレBOX

捨て犬を拾ってきて飼うほどの「感情」を持っ、機械人間・ニルギリ。
そんな「彼」に、愛飲の紅茶(「ニルギリ」は香り高い茶葉です)の名をつけたロボット工学の博士は既に不慮の死を遂げ、現在のニルギリは、母親と同じく科学者となった娘と平穏な日々を過ごしていた。
しかし、ある日、政府機関の人間が、娘とニルギリの下を訪れ…

「平穏な日々」を過ごすニルギリには、実は、政府機関に命ぜられるまま、暗殺を遂行していた、忌まわしい過去があったのですが、開発者の博士(母親の方)によって、記憶?を消去されていたのです。
しかし、政府機関の人間が再び姿を現したことで、「彼」は自分の過去の行いを結果的に知ることになります。
そのことで苦悩するニルギリを中心に、周囲の人々の葛藤を描いた100分弱。
全体にノーブルな…気品漂う作品ですが、ヘンに高尚で難解になることなく、スンナリ物語世界に入り込める、判りやすい舞台でした。
浄罪、もしくは余りに強欲な寄生木

浄罪、もしくは余りに強欲な寄生木

salty rock

遊空間がざびぃ(東京都)

2014/08/28 (木) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★

鑑賞日2014/08/31 (日)

今月、予定外にリピートになった舞台です。
30日の夜に観て、24時間置かずに今日(31日)のお昼にもう一度!(後はネタバレboxにて)

ネタバレBOX

北欧神話の主神オーディンの子・バルドル。光の神である彼は、母フリッグ、恋人のナンナを初め、世界中の誰からも愛される存在だった。しかし、そんなバルドル自身が心穏やかにいられるのは、無垢な精神のまま成長した寄生木(ヤドリギ)の精?のもとで過ごすときだけだった。
ある日、悪夢にうなされるバルドル。心配したフリッグは、世界中の全てのものにバルドルに危害を加えぬよう誓わせた。無力・無害と思われたヤドリギを除いて…。

バルドルの弟ヘズ。何故か記憶を失ったまま、囚われの身。
邪神ロキの手引きで、監獄から解き放たれるも、行く当てもなく、ただ彷徨(さまよ)うばかり。だが、少女ヴァーリとの出逢いをきっかけに、ヘズの前にも、ようやく光が射し込めた、かにみえたのだが…

この芝居のモチーフは、いわゆる「バルドルの夢」という、北欧神話では有名なエピソード。ところが、このエピソードを知っているオイラでも、お話の展開、途中まで捕捉困難な場面がありました。他にも色々と考えるところがあって、こりゃ、おかわりしなくちゃ!と思ったのが、今回のリピート観劇。でぇ、日曜のお昼、再度、端から拝見したうえでの感想は…

【感想・その1】
ヤドリギ役の山田佳奈さんの演技が抜きん出ている!確かに、山田さん、技術のある方なんですが、それだけでなく、他の出演者が緩急に乏しい・一本調子のセリフを(役者本人の考え? 演出の指示?)繰り出しているせいで、彼女の静的演技が際立って、観客の目には映っていたようです。

【感想・その2】
観客席の後方で、時折、役者が演じてみせるパントマイム(☜他の方の感想より)、観客には理解不能…というより、途中まで気づかれもしなかった模様。もっと広い会場で、観客の目前で披露したならば、意味合い、ないしは、雰囲気、察してもらえたのでは?

【感想・その3】
北欧神話に関しては、劇の冒頭、「語り手」による説明があったのですが、それも含めて、バルドル・ヘズ兄弟のことや、恋人ナンナ(☜実は二重人格)に関してなど、パンフレットに文章で記載された方が良かったかも?
決して馴染みのあるとは言えない話。観客の層も様々なので、どのレベルをターゲットにするのかは難しいとは思いますが、今後の動員を勘案なされるのであれば、もっと親切に!と願わずにはいられません。

【最後に】
脚本・演出の方が、この芝居に、いかに心を砕いておられるのか、薄らとですが、気づかされました。正直言うと、初回は席を蹴って!の気分だったのですが、再び(初回とはトイ面とはいえ)客席に腰を降ろしたところをみると、細かいところに目をつむれば、どうやら手の合う傾向のお芝居のようでした。次回作に期待いたします。
まめ芝。その陸

まめ芝。その陸

まめ芝。事務局

レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)

2014/01/24 (金) ~ 2014/02/02 (日)公演終了

満足度★★★

いろんな劇団さんや役者さん達が、30分の持ち時間で、お芝居やったり朗読したりする「まめ芝。」というイベント。日芸の地元、江古田まで観に行ってきました。
出し物は3本(後はネタバレboxで)

ネタバレBOX

蛻皮表演(だっぴひょうえん)の女優さんお二人が出られた『Q』。
ストーカーの相談相手が実はストーカーで、相談者のストーカーが狙った相手が相談相手…演者の奮闘!も相まって、素直に面白かったデス。

salty rockさんの『fermata(フェルマータ)』。
兎団のお二方の朗読2題。
演者の皆さんは私にとってはもうお馴染の方々。
良い意味で期待を裏切らなかったし、そうでない意味では既視感を抱く…ゴメンナサイ!今回は後者の印象の方が強かったかな~

いずれにしても、色んなモンを一度に観られるのは嬉しいこと。
次も機会が合えば行ってみたいと思います。
get cranky

get cranky

劇団スクランブル

シアター711(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★

男女の思い違い!
男なら誰でも大小関係なく経験ありそうだ、やっぱり単純なのは男です。
大いに笑える!

「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」

「緑のオウム亭ー1幕のグロテスク劇ー」

雷ストレンジャーズ

小劇場B1(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

仮面なき仮面舞踏会!
どこまでが芝居でどこまでが事実なのか?心の中は仮面だらけ!
俳優個々のレベルが高く芝居にどっぷり浸かれる。衣装も素晴らしい!

シュベスターの誓い

シュベスターの誓い

私立ルドビコ女学院

ザ・ポケット(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/03/01 (水)

座席1階I列

私立ルドビコ女学院『シュベスターの誓い』 於:ザ・ポケット

同シリーズの「祈り」と「秘密」の総集編
2作が上手く再構成されていて、初心者でも分かりやすく観られました。
世界観がしっかりしていて、特にチャーム(武器)や衣装などの舞台美術のクオリティは出色の出来です。

全体的にシリアス寄りな雰囲気ではあるのですが、
20名強の女優さんたちが舞台狭しと動き回る姿は大変華やかです。
ラストのダンスも圧巻で、見応えがありました。

登場人物が多いので顔と名前を一致させるのが大変です。
全員3rdネームまであって、人によってその呼び方が違ったりするので未だに混乱します(^_^;)

ネタバレBOX

終盤の佳世とつぐみの場面がとても印象に残りました。
その直後のヒュージ戦のノインベルト戦術で2人でエネルギーを籠める姿が胸熱でした。
赤い金魚と鈴木さん~そして、飯島くんはいなくなった~

赤い金魚と鈴木さん~そして、飯島くんはいなくなった~

九十九ジャンクション

インディペンデントシアターOji(東京都)

2017/03/01 (水) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

見事なまでの不穏・嫌悪という負の感情を抱かせる怪作。それは単にヘイト・クライム(憎悪犯罪)でないところに真の怖さを覚える。当日パンフには、3組の家族が紹介されているが、その表記は夫1.2.3、妻1.2.3などという数字であるが、劇中ではしっかり姓・名で呼んでいる。この長いタイトルの種明かしになるため、敢えて形而上の表記にしているところに作者(土屋理敬氏)または演出家(後藤彩乃女史)のしたたかさを感じる。
(上演時間1時間35分)

ネタバレBOX

物語は、ホラーでもサスペンスとも少し違うし、その描き方もスプラッターでもバイオレンスでもない。別人として生きる男、その家族(男の弟)の苦悩。過去を隠して生き続けること、その血脈への慄きが切ない。また若い女(後妻)の心の奥底にある狂気が静かに牙をむく。それは決して社会や家族、周囲の人達に対する怒りや不条理に対する抑制された感情から生まれたものではない。その不可解さは「解らない」という台詞の凝縮されている。

舞台美術は、部屋の一室(リビング)で、3組の家族の住空間を同じに見立てつつも、その異空間をしっかり演出している。フローリング、そこにハの字型に3壁面を作り、それぞれの間を出入り口としてその先に他の空間があることを想像させる。その壁前に食器棚、飾り棚(上には電話兼FAX)が置かれている。上手側にソファー、中央にダイニング・テーブル、椅子がある。3組の家族は、ハウスクリーニングを営む家族1、同じマンションに住む2組の家族2・3(息子同士が中学の同級生)。そして家族1に住み込みで働いている男の弟が、家族2の夫という関係で物語は展開して行く。
このハウスクリーニング店と分譲マンションの2つの場所で流れる時間と運命…知ってしまった衝撃の事実。これから先の人生をどう乗り切っていくのか興味を惹く。

以前マンションで猫の惨殺事件が起きている。そして家族2の部屋ベランダに同じように猫の屍骸が...。それを契機にハウスクリーニング店で働く男の過去、家族2の夫の苦悩が露になり、夫々の家族崩壊が始まる。意外な人物が犯人でその動機が不可解。それだけに不気味で後味が悪いが、逆に言えばそれだけ脚本、演出そして演技が巧みということだろう。

なお、少しネタバレになるが異空間であるがハウスクリーニングの話とマンションでの話は時間軸が1年ずれている。またタイトルとサブタイトルの名字は犯人を示唆している、という凝らしたもの。

次回公演を楽しみにしております。
ジャーニー

ジャーニー

AnK

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/02/22 (水) ~ 2017/02/26 (日)公演終了

満足度★★★

自己の内面と対話、または兄弟の会話を通して作品への深化を高めようと試みた異色作のようだ。
さて、20世紀ソ連で驚異的な観客を動員した映画「不思議惑星キン・ザ・ザ」(邦題 1986年公開)…地球は遠かったと。その映画は脱力系SFであったが、本公演は脚本・演出の山内晶女史が「星の王子さま」をサンプリングしたあてもない旅の物語である。舞台美術は一見、雑然、雑多な印象であるが、反対に確固たるテーマを掲げた寓話を意識した作品のようだ。もっとも「星の王子さま」そのものが寓話。
(上演時間1時間35分)

ネタバレBOX

舞台セットは、少し高い段差のある長変形六角型を中央に設え、その面は格子模様。その周りに木片、木脚立、綱などが置かれ雑然としている。
「星の王子さま」をサンプリングした物語であることは先に書いたが、サンプリングの能書は省略し、原作の「伝承」をセカンドモチーフにしたという。

本公演では、星の王子さまに出てくるサハラ砂漠が鳥取砂丘に変わり、そのロードムービーならぬロードライブは宇宙の星々を巡る壮大なもの。自星「温泉と音楽」の旅立ち、暗黒星、インドカレー、仮面舞踏…全12星を訪ずれるというもの。目的星は地球であるが、その途中にあるいくつかの星はその特徴を説明するに止まる(例えば「クズ星」「水の星」「岩の星」など)。そしてその星での体験を繰り返す、または回想するような演出はクドイように思う。それよりも表現を省略した星々の体験談を観てみたかった。
ちなみに星の王子さまでも7番目が地球だったと思う。

地球人と異星人の交流・交感を通して人生譚を描き出す。異星人の兄弟は、真上で光っている星(地球)を目指して旅が始まる。先にも書いたが5番目くらいまでの星での体験が描かれているがそれ以降は台詞での説明のみ。それがどうも中途半端なようで…。

寓話性は、環境問題が透けて見える(大切なものは目に見えない)。もっとも公演は、サハラ砂漠→鳥取砂丘→大都会・東京砂漠を連想させるような、その乾き切った夢(ドライ・ドリーム)を潤す瑞々しい感性が感じられるようなもの。その一種独特の表現であるが、しっかりとした主張が見て取れるところに”力”を感じる。この劇団公演は、前回と今回だけであるが、どちらも伝えたい主張が明確なところが自分には好み。
しかし、その表層的な観せ方が繰り返しと抽象的になったことから分かり難い印象を持ったのが残念。
もう一つが死生観のような台詞…死んだら忘れられて寂しい。そこで伝承…生きていたことは子(ヨタカ)、孫(ミタカ)、曾孫(コタカ)へと言い伝えられる。

次回公演を楽しみにしております、と言い伝えます。
音楽劇「金色のコルダ Blue ♪ Sky Second Stage」

音楽劇「金色のコルダ Blue ♪ Sky Second Stage」

音楽劇「金色のコルダBS」製作委員会

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2016/12/08 (木) ~ 2016/12/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

いわゆる「2.5次元モノ」だが、脚本・演出はそれに媚びるような作りをしておらず、2.5次元モノのイメージが覆された。
音楽は全て生演奏であり、特に、終盤は編曲も相まって手に汗握る展開になっている。
原作であるゲーム、アニメを知っている人はもちろん、原作を知らない方でも、(この2nd Stage、前作First Stage含め)初めて触れるものとして適しているように感じる。
2.5次元モノの舞台の中で、自信を持ってオススメできる作品だった。

ネタバレBOX

主軸は「東金千秋」とその父親の確執だが、合わせて、各校副部長の「土岐蓬生」「榊大地」の対立も描かれていた。
初日、中日、千秋楽と観に行くことができたが、「土岐蓬生」は初日から最も完成されており、ライバル校として「立ちはだかるもの」の風格に溢れていた。
反面、「榊大地」が初日よりも中日、中日よりも千秋楽の方が完成されてきた感があり、特に千秋楽、土岐に詰め寄るシーンの気迫は圧巻だった。
そういった点でも、高め合うライバル関係が感じられて非常に良かったように思う。
悦楽乱歩遊戯

悦楽乱歩遊戯

虚飾集団廻天百眼

ザムザ阿佐谷(東京都)

2017/02/26 (日) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★

美輪明宏版とは違った「黒蜥蜴」はいかほどのモノか期待しての観劇。
原作を劇団カラーにどっぷりと染め上げたエログロ、アブノーマル感たっぷりのアングラワールドは江戸川乱歩作品の懐の深さも同時に実感でき、とても良かったです。
脳裏に焼き付く総合美術、コアなファンがついているのも納得できます。
ただ開演前に役者さん達が、景気よく物販活動されるのはちょっと・・・
頭の切り替えがうまく出来ず、すぐに劇中に入り込めなかったのが惜しかった。
しかし公演後では舞台も役者もグッチャグチャで難アリだし、ファン恒例のお楽しみかもしれないので慣れればいいのか。
妖しい感じで売るっていうのはどう?

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