おいしい鍋と愛の話 公演情報 HitoYasuMi「おいしい鍋と愛の話」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    現実にありそうな3姉妹の話。この女三人芝居ユニット、Hito YasuMiはキャストの名前の一字(大村(仁)望サン、飯坂(泰)子サン、川村(美)喜サン)を入れたしゃれたネーミング。3年前に結成し下北沢カフェ公演を経て、今回初めての劇場公演だとか。
    本当の姉妹かと思うような息の合った芝居。そこに日替わりゲストが出演して彩り?を加える。姉妹の個性、立場、役割がしっかり描かれ面白い。
    2020年の東京オリンピックが間近になって…そんな2017年冬、年末・年始をはさんだ数ヶ月の物語である。
    3姉妹と言えば、半世紀(50年)前の1967年1月からのNHK大河ドラマもそうであったような。色々な意味で、姉妹は3人が物語にしやすいのだろうか。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    舞台セットは、上演前から布団が3組敷かれ、そこに姉妹が寝ている。下手側には別空間をイメージさせるスペース。東京・表参道の賃貸マンション(1DK)で共同生活をしている。雑多な空間であるが、それゆえ生々しい暮らしぶりが感じられる。

    2020年東京オリンピックを控え、このマンションも新国立競技場建設の関係から立ち退きを迫られている。その期限まであと1カ月程。何となく居心地の良い生活から、またそれぞれの途を歩き始める、そんな過渡期にある適齢期の娘3人。
    長女・伊智子(飯坂泰子サン)はしっかり者で看護師。恋愛経験も少なく、処女でいることが重荷だった。そして出会い系サイトを利用して…。
    次女・芙実(大村仁望サン)は臨時の学校保健師。恋人と同棲していたが解消し別れた。生徒の悩み相談にも乗っていたが、生徒の一人が自殺を…。
    三女・紗苗(川村美喜サン)はバイト(夜はガールズバー勤め)。男友達は多く、生活も場当たり的だ。近所のコンビニ店長を密かに慕い、ある夜泥酔し自宅へ…。

    姉妹がそれぞれの出来事を通して傷つき、悲しみ、もがく姿が少し痛く切ない。姉妹だから知られたくない、一方で心配し合うというリアル感に引き込まれる。
    鍋料理食べながら、それぞれの悩み、心配事、今後のことを話す。それがタイトルでありチラシ写真である。観ている方(自分)も心温まるよう。

    3人の視点からそれぞれの不安・困惑を鮮明に、それも半ばコミカルに描く。人(女性)の内面を覗き見る表現、生活環境の変化に折り合いをつけながら変化していく様、その両方を高揚感あるテンションで絡み合う秀作。この脚本・演出に対して役者陣(ゲストは佐藤正和サン)の演技も上手い。
    短い期間であるが、姉妹にとっては貴重な時間…そこに刻印された思い出は、観客である自分もしっかり共有させてもらった。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2017/01/09 13:24

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