最新の観てきた!クチコミ一覧

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『会議』『街角の事件』交互公演

『会議』『街角の事件』交互公演

Pカンパニー

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2023/09/06 (水) ~ 2023/09/12 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

別役づくしシリーズ最後のvol.4にして漸く観劇。「会議」「街角の事件」両作とも観ることができた。
別役戯曲の中でも陰影の深い部類の作品で、ナンセンスが滑稽さにも怖ろしげな感覚にも近接する。「会議」は新国立研修所の発表を面白く観ていて、周囲が暗闇に飲まれる劇場の作りが味方していたと記憶。今回は空間的に限界あるシアターグリーンであったが、黒をうまく用いていた。
以前P-Farmという新人育成公演で別役作品(二人芝居×2作品)を観た時の磯貝誠氏(別役作品の特異な雰囲気を体現したような)が「会議」の問題の人物に扮した。(その時の新人の一人は今回出演もしていたが、もう一人は退団した模様である。)
Pカンパニーも、別役作品の上演主体として一目おくべし。

オペラ『浮かれのひょう六機織唄』新演出

オペラ『浮かれのひょう六機織唄』新演出

オペラシアターこんにゃく座

俳優座劇場(東京都)

2023/09/07 (木) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

こんにゃく座の<古老>と言える大石氏演出なる本作は、林光作曲の古い作品のリバイバル。さてどんなものか、恐る恐る見始めたが、実のところ冒頭から暫くは「役柄」の演技に厳しいものがあり、これが二時間続くのか・・と重い気分になりかけたのだったが、やがて物語の筋が見え始める。休憩挟んだ後半、機織娘のお糸、その商家で働く娘お縫、特に前者の風情に胸を突かれるものがある。絵に描いたような展開だが、シンプルな民話の力強さ。歌が昇華するこんにゃく座オペラらしいラストには久々に制御しがたい涙が流れた。

ワーニャ伯父さん

ワーニャ伯父さん

ハツビロコウ

シアター711(東京都)

2023/09/05 (火) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「かもめ」そして本作とチェーホフ作品も見事に噛み砕いて舞台化させた。イプセン作品も然りだがこのユニットが描くと「どういう話か」がよく判る。ハツビロコウの解釈による作品の要諦が明確なのだろう。ワーニャの「苛立ち」と「絶望」は犬も食わない男やもめの愚痴と捨て置かれるようなものだ。現代にだって履いて捨てる程ある。
だが彼はその情熱を妹の旦那の学問的成功へ、遠方(地方)から家計(モスクワに住む教授夫妻)を支える事を通じて注いだ。その若き日の情熱が純粋であったゆえに?今の絶望がある、とすれば彼にはまだ誇れるものがあると私達には見えたりもするのであるが・・。
再出発するには遅いワーニャの窮地に、彼の姪である教授夫妻の娘は自分の実らぬ恋を重ね合わせ、生きて行くしかない、我慢して生きるしかないと慰める。天国に行けば神様が褒めて下さる・・と。彼は何を苛立ち、何故自分を嘆いているのか、もっと広い問いとして考えると、突き詰めた所に世の理不尽、現世的な成功と没落がある。劇の中に救いは、ない。

七曲り喫茶紫苑

七曲り喫茶紫苑

劇団芝居屋

劇場MOMO(東京都)

2023/08/30 (水) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★

映像にて鑑賞。だいぶ間が空いたが以前劇場で目にした時も変わらぬ市井の中の庶民のドラマを、人の行き交う商店街のとある店を舞台に描く。前回観た作品は「過去」(史実)から現在を見通す視線がアイテムとして仕込まれていたが、今作では商店街を含む地域の再開発で立ち退き期日が迫る中、振り返らざるを得ない「過去」を語り、断絶の後の未来を見通そうとする人々を描いている。
ノスタルジックに寄ったドラマではあるが、多様な登場人物が絡む市井の風景がナチュラルで、「覗く」演劇の愉しみをディテールの豊かな会話が支えていた。筆致の確かさ。

地上の骨

地上の骨

劇団アンパサンド

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2023/09/01 (金) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

観劇は二作目か(この所記憶力が..)。
事務所が舞台、が常套のよう。いかにも「職場」な会話の中に微妙に人間関係、位置関係が浮かぶ機微な台詞が「出来事」を機に徐々に狂騒へと突っ走る。質感は違うがやはり「ほりぶん」に通じるものを(私が勝手にだが)見た。
(ほりぶんの)川上友里子らの絶叫芝居のポテンシャルは、今作では黒田大輔が主に担う(何で?という位に唾液を噴き涎を垂らす)。予測を裏切るまさかな展開が作風と言って良いかも。前回観たのもそうであったが当該事件により、人が次々と死ぬ。破滅が局所的に訪れるの図である。
一方ほりぶんやナカゴーでは、人は絶対に死なない。どんな危機も心意気で跳ねのける、という方である。一旦倒れたのがむっくり起きてガーガー言い続けるタフさの方である。両者のに感じた質の違いはここか。。
そんな風に反芻してると頗る懐かしさに見舞われるが、若いアンパサンド固有の世界の進化も見て行きたい、と思わせる舞台だった。

路地裏の舞台にようこそ 2023

路地裏の舞台にようこそ 2023

一般社団法人アラヤシキ

EARTH,SPACE★HOUSE,成田屋,Traveler's Bar Osaka tacos,リヤカー屋台のおでん,アメシスト,ココルーム,太子会館 老人憩の家,ひと花センター,東田ろーじ,西成永信防災会館,日之出湯,こいさん路地,イチノジュウニのヨン,釜ヶ崎芸術大学,ホテルバクロ,なでしこパーキング,市営萩之茶屋北2号棟,FP HOTELS難波南,opencafe ロック亭,MATSUJYU LAUNDRY,新世界まちなか案内所,スペースkirin,Cafe TONARI no TONARI他(大阪府)

2023/09/15 (金) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

満足度★★★

うーん😔どうなんだろうか
4団体が各々違った題目を演じる
身体表現だったり、現代風にアレンジしたりとシェークスピア好きには良いのかも

ReLIVING(リリビング)

ReLIVING(リリビング)

中野劇団

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/09/16 (土) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

満足度★★★★

よくこんなネタを考えルナ〰️と感心した
一つのマンションの一室が1998~2063❔まで残っているはずが…アラサーでアイドルかーといった現実問題はおいといて、展開はテンポ良く、観ている観客を飽きさせない
実に中野劇団といった内容でした

フカカンショウな私達

フカカンショウな私達

羊とドラコ

opencafeロック亭(大阪府)

2023/09/16 (土) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

満足度★★★★★

西成の小さなカフェバーで、こじんまりと演じられる、女性四人(ゆーれい含む)の人生の帰路?をとっても上手く、流石にドラゴと感じられる物語 最後のシーンは誰が来たのか意見は別れたが、強弱をつけながら観客を飽きさせない演出は流石
初日は完売が、質の高さを証明する

うそつき

うそつき

劇団六風館

大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)

2023/09/15 (金) ~ 2023/09/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

既成戯曲ではあったが、めっちゃ良かった‼️
下手な社会人劇団より格上
同大学の学外も拝見したが、やはり六風館
団員皆のレベルが高い 後はヒューマンパワー(出演者数)があれば尚良し❗
これからも応援📣したい劇団です‼️

福寿庵【再演】

福寿庵【再演】

演劇企画アクタージュ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2023/09/14 (木) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

人情味溢れるお芝居でした。
店長の奥さん役の方の表現が回りの調和となって良かったと思います。


福寿庵【再演】

福寿庵【再演】

演劇企画アクタージュ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2023/09/14 (木) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

実演鑑賞

人情劇の定番のような描き方で、過去(開店3周年迄)と現在(開店8周年)を往還するように展開する。説明にあるように愛妻を亡くし、その喪失感から やる気を失った店主が店を畳もうと考え出したが…。過去と現在の常連客(名前の関連付けはある)は違うが、どちらも稲荷寿司を注文する。そこに常連客の素性のようなものが連想できる。

物語は喪失感という切なさと周りの温かさで再起しようとする姿、それを店主と昔勤めていた従業員に重ねる.。その思(想)いを分かり易く描いており、ストレートに伝わる。一瞬、雨月物語「浅芽が宿」の世界観を連想したが、怪異幻想というよりは明朗快活な雰囲気で楽しませる。過去・現在の常連客は春夏秋冬の名前(呼び名)で関連付け、それによって四季折々…つまり時代の流れを感じさせると同時に、変わらぬ<情>をも表現しているよう。勿論 登場するモノの個性をも表している。

観た回はアクシデントがあり、観客が失笑する中 何とかアドリブで乗り越えた。帰りがけに主宰で主役 店長役の大関雄一氏が冷や汗ものだった旨、話していた。物理的なアクシデントだが、自分はそれよりも小さなミス、例えば稲荷寿司を床に落としたり、おにぎり と言い間違えたところが気になった。好感がもてる公演だけに細心の…。
第35回池袋演劇祭参加作品(★評価は演劇祭授賞式後)。
(上演時間1時間40分 途中休憩なし) 追記予定

イノレバカ

イノレバカ

ゴツプロ!

本多劇場(東京都)

2023/08/30 (水) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

那須凛が、男にこびない女の強がりとかわいげを演じて、よかった。体も顔もでかい男4人の僧の弟子たちがそれぞれキャラがしっかりしていて、外からは人格円満で仲良く見せる一方、実はいがみ合ったり、けん制しあったりという表裏の使い分けがコミカルで笑えた。塚原大助、佐藤正和、44北川、浜谷泰幸。女住職役の田中真弓は、あの「ラピュタ」のバズー、「ワンピース」のルフィの声優と後で知って、びっくりした。

ホテル・イミグレーション

ホテル・イミグレーション

名取事務所

新宿シアタートップス(東京都)

2023/09/15 (金) ~ 2023/09/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

リビングルームで入管問題に迫る芝居。平凡な主婦が、入管問題を知って一歩行動に踏み出す。観客も登場人物とともに、日本の入管行政の遅れ、収容者への無法な扱いを知っていく。本作が啓蒙的な演劇でおわらないのは、そういう入管の非道を支えているのは、無関心な「あなたたち」ではないか、と問いかけるところにある。

柴田春江(田野聖子)の家に、突然、息子祐一(吉田晴登)が父親の家を出て、転がり込んでくる。息子は家に知らない外国人の男がいて驚く。春江は、非正規滞在者のカンボジアの青年ヤン(椎名一浩)を家にあずかっていたのだ。そこに「不法滞在の外国人には出てってもらってくれ」と隣に住む町内会長(山口眞司)が文句を言いに現れる…という滑り出し。春江の中学以来の親友知子(井上薫=好演)も、子と外国人の事となると、偏見が強く、春江に反対する。息子の祐一も。そんな二人にわかってもらおうと、支援団体のリーダーで弁護士の杉浦(田代隆秀)にレクチャーしてもらう。それでも、春江と知子はけんかわかれしてしまう。杉浦自身も春江に「妻に、非正規滞在者を家にあずかるのを反対されて」とうちあける。

家の周りには「不法滞在の外国人は日本から出ていけ」という張り紙を毎日のように張られ、町内会長は「ヤンが粗大ごみのパソコンを盗んだ」と警察沙汰にしようとしてくる。、四面楚歌の春江だったが、それでもヤンを置くことを辞めようとしないのは、彼女なりの理由があった…。

ネタバレBOX

平凡な主婦がなぜ、面倒をしょい込むのか。その理由として、ひどい夫ともめた離婚以来、10年間、アルバイトで細々暮すだけで、「何も変わらなかった」自分を変えたいという春江の思いを描く。後妻の誘惑から逃げてきたという息子を抱きしめて「よく逃げてきた」「会わせてもらえなかったから」というシーンは、春江の肉付けとして重要な意味がある。(ふりかえると、突然、祐一が来た時の春江のリアクションが、割と平静で、弱いけれど)

ラスト近く、ヤンと祐一が飛び降り自殺を目撃するという突拍子もない事件が起きて、それで芝居は収束へ向かう。自殺したのは、町内会長の息子で、13年引きこもりだった。張り紙もその息子の仕業だったとわかる。ヤンは自殺事件直後「私のせいだ」と叫ぶが、落ち着いてくると「私は何もしていない。私のせいではない」と。でもヤンは帰国を決意する。日本で無為に過ごすのは「私の心が死んでしまう。心が死んだら、ただ生きていても意味がない」だから、「命は危ないけれど、カンボジアへ帰る」というのだ。
ヤンが「またあいましょう(そのために自分は死なない)」とカンボジア語であいさつし、春江も同じく返すラストはシンプルで美しい。
ガクヤ

ガクヤ

ナミプロ

劇場HOPE(東京都)

2023/09/12 (火) ~ 2023/09/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/09/15 (金) 14:00

シャッフルⅡを観た。楽屋を舞台に展開される女優4人の物語。とても面白い。57分。
 清水邦夫の超有名作品『楽屋』と同じ響きの『ガクヤ』という作品。とある公演前の楽屋という設定で女優4人が語り合うスタイルを借りつつ、現代的な物語になっていて興味深く最後まで観ていられる。女優A役の設定が今風過ぎてちょっと跳ね過ぎ、と思わせておいて、終盤の展開に逆に重みを持たせるところもいい。4人のカラーでさまざまに変わるらしいのは確かに分かる。『楽屋』はいろいろな所で上演されるのを何回も観たが、本作もいろいろな所でいろいろな女優で上演されるところを観てみたいと思う。

煙突もりの隠れ竜

煙突もりの隠れ竜

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/08/31 (木) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

人と幻獣、それぞれの側から見た世界、幻獣側からの世界は美しくて可愛くて…人側の世界は個が集団となる怖さ、それぞれの思いと身勝手さが日々の自分を振り返る教訓のよう…
キマイラの差別とガジャタ=ラミンの差別。
2人の考え方の違いが、みんな仲良くを潔くを離し、ちょうどいいところに決断していく。それは真面目に純粋に理想を求めて、幻獣とお話しがしたくて研究して努力して…一方で、繊細な弱さを、優しさを見えない鎧で隠している…それで誤解もされてしまう…そんなガジャタ=ラミンの揺るがない意思の強さが決断させカッコよかった。

そして、幻獣たちの可愛らしさ!の表現の仕方…もちろん、役者が声を発していたり、幻獣を操っているんですが、そこに見えるんですよ。九尾も不死鳥も狸も…全てが!それが人間CGの凄さ!

一番感情移入してしまったのが不死鳥。
不死鳥の一途な想いが切なく、時折魅せる切ない表情や最後の『好きです』
わかっていたから…きっと見守るだけ…それだけでよかったのに…
オットーをジョの2人から助けた瞬間にタガが外れて…思いが溢れてしまった…
そしてガジャタ=ラミンから全てを聞き諦めなくてはという思いを断ち切る囁き…でも、きっとカレンがオットーをかばって撃たれた瞬間、勝てない…って。
どちらの女性の愛情もわかるから切ない!カレンの残してしまう愛する人への気持ちも…不死鳥の思えば思うほどに届かない気持ちも…どちらもわかりすぎて辛いってなりました。

場面が目まぐるしく変わるのに、わかりやすくて、すぐにその場面のそれぞれの役に感情移入できて、全てがとても丁寧に描かれていて、殺陣だけでない。言葉の有無だけでもない。
そんな世界観は素敵な飛び出す絵本を読んでいるようで、大人だけではなく子供たちにも観てもらいたいと思いました。
そして、この話は絵本にもアニメーションにも出来たら素敵だと思うそんな脚本が本当に素晴らしいと思うので、再演して貰いたいしその時は多くの人に子ども達に観てもらいたいです。

トラベルモード

トラベルモード

sitcomLab

上野ストアハウス(東京都)

2023/09/04 (月) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ニセ三銃士達が嘘を重ねていった結果、関係性が破綻しそうでしないハラハラする展開で面白かったです。
ホテル従業員の人たちが出てくるたびに爪痕残してく感じ面白くって何度も笑いました。

福寿庵【再演】

福寿庵【再演】

演劇企画アクタージュ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2023/09/14 (木) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

人情溢れるお芝居で面白かったです。少し不思議な設定もあり、その辺りは好みがあるかもとはおもいましたが、全体的に出演している役者さんみんなが際立ってよい作品だと思いました。観終わって心も暖かくなりました。ありがとうございます

煙突もりの隠れ竜

煙突もりの隠れ竜

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2023/08/31 (木) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「不死鳥」役の「日永麗さん」目当てで
観に行きました。

ビジュアル(ポスター・チラシ)に
一人だけ写ってたので
今回は主役なのかな?
と思いながら観始め
最後の台詞を聞き終えた時に
これは
「子狸とお父さんと『愛の』物語」だと知りました。


沢山のアンサンブルさんによる演出や
客席の上の方から見れば光が
下の方から見れば闇の中で蠢く「森」が
世界を作り出していて
本当に楽しい二時間半でした。

人形を「本体」にして動き回る三匹が
投げられるわ
蹴られるわで
本当なら可哀想なのに笑ってしまったw

小さくて弱い者達は一生懸命で
大きくて強い人達はバランスが悪くて
世界を掻き回して行った奴も
気持ちがわかるから憎めなかった。

前半の無言劇の辺りが少し辛いかも知れないけど
色んな年代の人の反応が見てみたいと思った。
特に学生。(小学生)
作り物だと分かってても
目の前で進む「物語」に夢中になれると思う。

舞台らしい楽しさが詰まってるので
飽きずに見られると思うし。

再演お願いします。
また観に行きたいです。

ネタバレBOX

始まりから段々悪くなっていく状況を
最後に綺麗に「払っていく」チョーチが
ホントに気持ち良かった!

ずっと固い動きだったチョーチの殺陣がほんと綺麗


キマイラも九尾も不死鳥もガジャタもロケッツも
わかるなぁ、って

自分が
キマイラみたいにやって
九尾みたいな状況になって
不死鳥みたいにほったらかしが一番いいんだろうけど
今ロケッツみたいな状況なので

ロケッツの喋り方とか諸々
憎めないジブリの悪者みたいで
それも含めて
もやもやしない物語だった

変な語尾の狸が
真っ直ぐ一生懸命で
小さな子供のように見えてくるのが
最後に答え合わせされて
それもグッと来た

気のせいでなければ
金曜日の夜
雪ん子の人声やられてて
「全力だな」って感心した記憶

ロケッツに一喝してるように見せかけて
手前の無言劇で眠りかけてる客を一喝する
ガジャタさんに本当にびびったし
うまい演出だって感心した
その後からガジャタさんの株ストップ高だしw


今までの舞台で
「腹パンキャラ」みたいな印象もついてるから
チョーチを殴ったのは劇団側の理解が良いなwと笑った

アンサンブルの力を借りてだけど
アクションを含めた動きが綺麗だった
(後半の羽を自分で持って払う?切る?の後アンサンブルに羽を渡すところはもっと上手くやれたと思うけど)

オットーに手当てされながら
「好きです」と告げる瞬間の
何もかもが
なんでそんなに
混じりけなく聴こえるのか

その日二回聴いたのに
あんなに静かに響いたのは
どういう演出だったか見返したい

騒乱の中で
あの瞬間の静けさが
耳に残ってる

広いわけでもなく
高さがある客席を
キャラクターが通っていくのもあって
後半は忙しい

ガキどもの反応まじで見たいw

反抗期に入る前に
チョーチの最後の台詞まで聴かせてみたい

異世界だろうと
現代だろうと
世界は「意思ある奴ら」で出来てるって

本当に本当に
何もかも好きな舞台でした。

日永さん出てないパターンでもまた見に行きます!

ありがとうございました!
福寿庵【再演】

福寿庵【再演】

演劇企画アクタージュ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2023/09/14 (木) ~ 2023/09/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「福寿庵」しっとり情緒ある人情物語をイメージしていたところ、アクタージュ恐るべし、そう単純ではなかった、超カオスな面白さでした
ベースが人情劇 という事で違いないのだけれど、サンドイッチで言えばそれはパンの部分で、中には色んな具材がてんこ盛りに挟まれていた感じ

主に人情劇の部分を担うのは「福寿庵」の店主と亡き妻、そしてかつてお店で働いていた訳あり女性
問題の(笑)具材となるカオスドラマは、店を閉めちゃいそうな店主を引き止めようと奮闘する常連さん達
(狸と一緒にお酒を飲みたい女性とか、全員を列挙しきれないけれど何て摩訶不思議な発想力、是非アフタートークとかでキャラ誕生秘話を伺いたい)
その両者を繋いでいるのが店主の妹夫婦と現店員男性といったところだろうか

観終わった直後は、いっそのことはっちゃけ作品というカタチではっちゃけても良かったのでは・・・と思ったのですが、愛妻を失った店主の心情、このミスマッチとも思えた哀しみが後々になって妙に沁みてくるのでした

加えて
よく考えれば大所帯17人の役者さんひとりひとりの個性を輝かせるのは至難の業
カオスなどという表現をしましたが、なんやかんやとひとりひとりの個性を輝かせる構造になっていたのだなぁと、これも後々になって思い出し笑いとなって沁みてくるのでした

ロリコンとうさん

ロリコンとうさん

NICE STALKER

ザ・スズナリ(東京都)

2023/08/30 (水) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/09/01 (金) 14:00

 実際に30人以上のロリコンの人に取材しているという大変興味深く、いわく付きの劇だった。
 実際のロリコンの人に聞いた体験談とフィクションの部分、更には、ロリコン父さんの役を父親の娘が演じているという設定の役を子どもっぽい女優が演じているという、複雑怪奇、入れ子構造もここまで来ると、やり過ぎなんじゃないかと思わせられ、一筋縄ではいかない作品だった。

 ロリコンといっても、色々なロリコンが劇中出て来て、主人公含めた多種多様なロリコン像を描き出すに当たっては、実際のロリコンの方々に性癖や性格、趣味や仕事、意見に至るまで色々聞いたこと虚実無い混ぜにして作り上げていったということで、なかなか感慨深いものがあった。

 ロリコンに対する世間一般の負のイメージ、現実にロリコンの人が近くにいたら嫌だというような率直な意見、実際に起きている幼女性暴行事件、それに対するロリコン側からのロリコン=事件を起こす、子どもを変な目で見るとは限らないなどのそれぞれの側の言い分を掲示して、お客さん自身の判断に委ねる在り方、劇の終わりでもはっきりと劇作家の意見やメッセージを示さず、白か黒かと答えを急がず、曖昧な終わり方に帰って、ロリコンの在り方について、深く考えさせられた。

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