実演鑑賞
満足度★★★★★
「福寿庵」しっとり情緒ある人情物語をイメージしていたところ、アクタージュ恐るべし、そう単純ではなかった、超カオスな面白さでした
ベースが人情劇 という事で違いないのだけれど、サンドイッチで言えばそれはパンの部分で、中には色んな具材がてんこ盛りに挟まれていた感じ
主に人情劇の部分を担うのは「福寿庵」の店主と亡き妻、そしてかつてお店で働いていた訳あり女性
問題の(笑)具材となるカオスドラマは、店を閉めちゃいそうな店主を引き止めようと奮闘する常連さん達
(狸と一緒にお酒を飲みたい女性とか、全員を列挙しきれないけれど何て摩訶不思議な発想力、是非アフタートークとかでキャラ誕生秘話を伺いたい)
その両者を繋いでいるのが店主の妹夫婦と現店員男性といったところだろうか
観終わった直後は、いっそのことはっちゃけ作品というカタチではっちゃけても良かったのでは・・・と思ったのですが、愛妻を失った店主の心情、このミスマッチとも思えた哀しみが後々になって妙に沁みてくるのでした
加えて
よく考えれば大所帯17人の役者さんひとりひとりの個性を輝かせるのは至難の業
カオスなどという表現をしましたが、なんやかんやとひとりひとりの個性を輝かせる構造になっていたのだなぁと、これも後々になって思い出し笑いとなって沁みてくるのでした