河童村ブルース
ものづくり計画
赤羽会館(東京都)
2017/05/03 (水) ~ 2017/05/07 (日)公演終了
満足度★★★
演出が平坦!何十年前の演出だろう?役者の良さが前に出てこない。むしろ変に作った演出で聞こえるものが聞こえない。また、話がご都合過ぎる(あんな村長の決め方はありえないし他)。メインに蓮城さんを配した理由も見当たらない。彼女の持ち味もはっきり出されず終い。出演者の気持ちだけは伝わってきたがフライヤーの印象のようなものはまったくなかった。(ちなみに観劇が始まってから、眼鏡を替えることに気づき、少々ガサガサしてしまいました。近席の皆さま、大変失礼しました。)
河童村ブルース
ものづくり計画
赤羽会館(東京都)
2017/05/03 (水) ~ 2017/05/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白かったです。村の過疎化を何とかしようと七転八倒、細かい伏線も貼られていてストーリーも良かったと思います。
「母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ~キャンピングカーで巡る真冬の東北二十都市挨拶周りツアー♨いいか、お前ら事故るなよ、ぜったい事故るなよ!!編~」
MICHInoX(旧・劇団 短距離男道ミサイル)
仙台市宮城野区文化センター・パトナシアター(宮城県)
2017/04/05 (水) ~ 2017/04/06 (木)公演終了
満足度★★★★★
これぞミサイル!
と思わせる最高のものでした。
舞台も本気。客席もつられて本気で大笑いしました。
SENSE OF LOSS
劇団Turbo
駅前劇場(東京都)
2017/04/27 (木) ~ 2017/05/01 (月)公演終了
鑑賞日2017/04/30 (日) 15:00
価格3,500円
初見の劇団さんです。まず、65回目の公演という数字に驚きました。年2回ペースのようですので、30年以上続いているということでしょうか。それだけでも凄いことです。
内容としては親子の情に関するもので、良い話ではあります。
気になった点としては、説明をセリフに頼り過ぎていることと、役に軽重の差があることです。特にシスターの二人には何のエピソードも無く、ただ居ただけという印象になってしまったのが残念です。巻き舌にも特に理由は無かったようですし・・・
僕は僕する
劇団天動虫
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2017/05/03 (水) ~ 2017/05/07 (日)公演終了
説明を読んである程度は感じていたことなのだが、寺山解釈云々よりも、演者たちと我々学生運動世代の背負ってきたもの、背負っているものの質的な違いが大きい。(以下の理由から今回評価点は遠慮させて頂いた)
ネタバレBOX
寺山は、三沢など米軍基地で米兵と日本人とがどのような関係であったのかを体験し、深く傷ついた世代である。自分も多くの者が米国を支持し始めていた時代にあって米国大嫌いであるのは、物心つく前に米軍将校たちと日本の女たちとの関係をうば車から見ていたせいだろう。それだけ屈辱的なものであった。
こんな訳で自分であれば、パフォーマンスとしては寺山も良く用いたフリークスを用いるか、さもなければ土方 巽の創始した暗黒舞踏の動きを取り入れたに違いない。それが、敗戦後に生まれた日本人としての抵抗であり、自嘲であり、屈辱を屈辱として再認識した上で、アメリカに対峙する方法だったのだと考える。またそれが「僕は僕する」というタイトル。即ち自らを盾にした非占領者宣言でもあったハズなのである。
だが、今回拝見した作品には、我々のような屈折は見受けなかった。一所懸命に体を動かしているのだが、日本人としての身体性を意識した土方の舞踏などは微塵も感じさせない、素直で西洋的なパフォーマンスであった。良いとか悪いとかではなく、そこに我らと現代日本を生きる若い人々との決定的なギャップを感じたのである。
以上のような訳で今回評価点をつけることは遠慮させて頂くが、科白は原作に忠実なだけに演じ方・演出でこうも作品から受ける印象が異なるということを如実に示してくれたことには大きな意味があるだろう。
罠々
悪い芝居
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2017/04/18 (火) ~ 2017/04/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
オープニングから今回の悪い芝居も面白いに違いないと思った。やっぱり目が離せない劇団。音楽も耳に残るほどかっこ良かった!観終わった後の感じ方が毎回違う作品だったから、友達と感想を話す時間も楽しかった。山崎彬の描く作品をこれからも楽しみにしている。
中之島春の文化祭2017
ABCホールプロデュース公演
ABCホール (大阪府)
2017/05/03 (水) ~ 2017/05/04 (木)公演終了
満足度★★★★
6時間、15組のステージを堪能しました。この中で今まで見たことがなく、本公演を是非見てみたいと思った劇団は、ヨーロッパ企画、いいむろなおきマイムカンパニー、笑の内閣、満員劇場御礼座、STAR☆JACKS、十三クラブでした。ググって本公演を見つけ出し、楽しむつもりです。中之島春の文化祭はこういう新しい出会いの場を提供してくれるので、とてもいい企画ですよね。なお、劇団宙組、劇団壱劇屋は本公演を見たことがあるので、この中には入っていません。あしからず。
スキップ
ナッポス・ユナイテッド
サンシャイン劇場(東京都)
2017/04/26 (水) ~ 2017/05/05 (金)公演終了
満足度★★★★★
友人の友人が行けなくなったと言うことで、急遽行くことになったのでしたが行って良かったです。42歳にいってしまった真理子をとまどいつつも受け入れる家族が素敵でしたし、告白とフォークダンスは切なくなりました。今の私のところに17歳の私が来たら、ものすごく怒られそうな気がします。
プロデュース公演とやらで、いつもの前説がなかったのが寂しいです。
ネタバレBOX
それにしてもあのラスト。文化祭のシーンで、きっとああなって・・・と言う想像(なんと一緒に見ていた友人二人も同じこと考えていました)はみごと裏切られました。原作もそうなんでしょうか?
河童村ブルース
ものづくり計画
赤羽会館(東京都)
2017/05/03 (水) ~ 2017/05/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
とても素敵な舞台でした!
なんだろね〜、田舎に帰りたくなりました!(笑)
GWに観たら余計にね。いろんなこと気付かせてもらいました、言葉の端々に。
自分の存在は東京ではデジタルなんですよね。データ、過去にいた記録。記録は消せるから…。
産まれた田舎には自分を記憶に留めてくれる人がいる。だから自分がそこにいた証がある。個人じゃ存在しないんですよね。
舞台は田舎の河童ムラでしたが、東京の自治体も含め、日本の全てが抱える問題。東京都心は小学校学年一クラス維持がやっとの過疎地です。
美人でも美男でも、美中年でも、美老人でも、心の真っ直ぐな人がいたら、周りは一緒に進んでくれます。希望の舞台に乾杯です!GWに素敵な舞台をありがとうございました!
かねごとの籠
meyou
T-bone(大阪府)
2017/04/21 (金) ~ 2017/04/25 (火)公演終了
満足度★★★★★
初めての会場 床と舞台奥の壁 上の壁が1mぐらいのRに成って色は白い 壁と床が繋がって境目がわからない変な感覚 天井には畳一畳ぐらいの白い布越しの柔らかい照明 四角い小さな箱の机と椅子 物語はフランス革命 マリア・アントニア(マリー・アントワネット)の人生をダンスを軸に生演奏と言葉で進む物語 死刑の判決 コンシェルジュリーの独房 義妹エリザベートへ手紙 喪服、白い普段着、黒のスカート 髪を切っていた 10月16日 首と体の2体 マリア・アントニアの気丈な生き方が観ている私に入り込んできます、感動しました。 私は半分も解っていないと思います、本を読んでからもう一度反芻しよう。
ネタバレBOX
初めての会場 床と舞台奥の壁 上の壁が1mぐらいのRに成って色は白い 壁と床が繋がって境目がわからない変な感覚 天井には畳一畳ぐらいの白い布越しの柔らかい照明 四角い小さな箱の机と椅子 物語はフランス革命 マリア・アントニア(マリー・アントワネット)の人生をダンスを軸に生演奏と言葉で進む物語 死刑の判決 コンシェルジュリーの独房 義妹エリザベートへ手紙 喪服、白い普段着、黒のスカート 髪を切っていた 10月16日 首と体の2体 マリア・アントニアの気丈な生き方が観ている私に入り込んできます、感動しました。 私は半分も解っていないと思います、本を読んでからもう一度反芻しよう。
パンを投げる 食べる 携帯 切って 飲食はOK 白いブラウス 黒いスカート 12時15分 お腹すいたね 終わったの 始まったのよ 午前4時半 妹よ 私は死刑判決 無実の私 4月21日 旅立ちの日 神の貴方が 神の助言 マリア アントネア 誰よりも幸せです さようなら私の娘 結婚 マリー・アントワネット・ジョゼ・・・5人の女性 4本の蝋燭の光の中で トランペット ご覧ください 妃殿下 20万の人が居ます ・・・動く歩く 1人 2人が寄り添う 離れる 見る リンを鳴らす 5人 地位の高さだけなら誰よりも幸せです。 死刑判決 国王崩御 王妃様 王妃様 夫は思慮深く 妻は 浅はか・・・ 妻は踊る 女囚280号 名前は マリーアントワネット フランス国王の妻 笑う女達 空っぽ パンが無ければ、お菓子を食べればいいじゃない 笑 狼 コンシェルジェリー 今は地下の部屋に 半地下室 虫 鼠 死の匂い 格子の入ったこの部屋 女囚280号 すぐ脇にセーヌ川 湿気で床が光っている 慢性的な出血 ながい ながい暗闇 15平方mほど 刺繍 編物は禁止 何百もの部屋を我が物顔にしていた彼女 ビスケットが2枚 マカロンにしたかった5個千円 カーカー ワンワン ビスケットを取り逃げる。パン 食べましょう // 私はあの子に手紙を書く 届くかどうか 読まないでしょう 私の子供達 ルイ ジョセス デッカ、 ソフィーベアトリス 王子と王女を1人づつ失った (原稿をばらまいて読む)ルイ17世 貴方に最後の手紙をしたためて 被告人はマリーアントワネット 死刑に処す 最後のお別れを 申しあげます (5人が斜めに一列に) 私にも友達がありました 彼らの苦痛 善良で優しい妹 よ さようなら さようなら 革命司祭が来るでしょう 他人の様に振る舞うつもりです // 王妃様 スープを 蝋燭を受け渡してから歩く スカートが半分白になる 髪は短くギロチンの邪魔にならぬ様 後ろ手に ・・・のうちに人は何者かをしる 王妃 // 後ろ手に倒れる もう1人後から倒れる 体と切り離された頭の2体。 パンが放られる ハハハハ~ 今何時 12時45分 終わったの 始まったのよ トランペット パンをかじる 立ち上がる。 トランペットが終わる。
魚女
狂夏の市場
千日亭(大阪府)
2017/04/20 (木) ~ 2017/04/21 (金)公演終了
満足度★★★★
なんだか イライラ モヤモヤ ムカムカ を ぶっつけた芝居。 テープで作った金魚が売れる 取りに来ない 元気がないテープの金魚を、赤 黄色 白 黒の金魚が励ます。 キャンセル 金魚を破く 水槽に見えるビニールのカーテンを剥ぎ取る 伏せる金魚たち 水槽のガラスを割るように見えた。嬉しかった心は後戻りできない、何処にも持っていけない想い。 テープの金魚は修理 分かれなくてよくなったテープの金魚 初めて売れると思い、キャンセルになった女性、赤 黄色 白 黒の金魚たち 最後のシーーンで、イライラ モヤモヤ ムカムカ を 思いっきりぶっつけた芝居。 共感できます。
ネタバレBOX
なんだか イライラ モヤモヤ ムカムカ を ぶっつけた芝居。 テープで作った金魚が売れる 取りに来ない 元気がないテープの金魚を、赤 黄色 白 黒の金魚が励ます。 キャンセル 金魚を破く 水槽に見えるビニールのカーテンを剥ぎ取る 伏せる金魚たち 水槽のガラスを割るように見えた。嬉しかった心は後戻りできない、何処にも持っていけない想い。 テープの金魚は修理 分かれなくてよくなったテープの金魚 初めて売れると思い、キャンセルになった女性、赤 黄色 白 黒の金魚たち 最後のシーーンで、イライラ モヤモヤ ムカムカ を 思いっきりぶっつけた芝居。 共感できます。
3面舞台 たたみ 取り外しの板が6枚 奥にビニールのカーテン 白い服 赤い服 黄色 黒 岩切さんが普段服ですわる ブクブク・ブクブク 水槽の音 初めてね会場 ブクブク ビニールのカーテンが金魚鉢の様 うん時間違う いやいや何でやろ 合ってるよな トルル トルル あ はい 時間 残業 こちらは いつ来て頂いても 実は そっか そっか 聞きます 今日は魚の引き取りが出来なくなって ガムテープまみれの魚 ずっと作ってて 亀 鬼 かめん 作りたく成るんです 最近作った魚なんです これで ただのフリーター違うで // ももももも 歌 ももー コケコッコウ まだ元気ない 赤い魚は歌を歌う 赤い顔で歌う ワンワン チュンチュン まだ元気ないよ 私が元気にしてくる 黄色い魚 合コンさしすせそ さっすがー!! しらなかった ・・・ あざとい さしすせそ 不埒な さしすせそ // 俺が守る すぐに戻る 戦争終わったら結婚 試験前フラグのさしすせそ // ここは、ホンマもんの実力者 任しとき 白い魚はおしゃべりをする 竹取りの翁 もうすぐ定年 竹取って新年 9cmの女の子 不安やろ 壊れるの早ない 今見せる お願いします うちに住むのん まんかいや // 求婚者5人 // 月に帰ることになりました // 客から二人 馬を組 さようなら お爺さん お婆さん 黒い魚は歌を奏でる 天下茶屋のおたま 14 15 16 私の人生暗かった うた 歌うとうたる どや 元気出たかい //あおーん ワンワン コケコッコウ ・・・ 寝る チュンチュン トルルル 1週間前 はい 聞きます すいません 実は 魚が必要なく成った もう要らない すいません 何なんですか 貴方がひっばりだして 私は夢 見ちゃたんじゃ無いですか すいません 何とかせいや あやまっても 済まない事もあるんですよ もういいです もう要らんのか もう要らんのか 金魚を破く 投げる あー金魚達 なんにもでけへんのか かいさん ビニールを破く 倒れる金魚達 天に召されるって事 パトラッシュ ・・・ ここから復讐 体を鍛える魚 復讐を 始まる赤い魚は手足を手に入れる 就寝 起床。教えてくれる 私は強くなる さしすせそ 就寝 メリーさんの羊 メリーさんも楽ありゃ苦もあるさ 起床 黒い魚は歌を歌う モスラー っや ・・・・ 就寝 起床 白い魚は、お芝居をす る。 貴方に見てほしい事 有ります ダンス 就寝 起床 魚達はご飯を食べる おにぎり お好み バナナ ヨーグルト 就寝 起床 魚達は人間に成る 怒っている顔 悲しい 笑っている 私の顔 魚を直す 最強 どうしてしまったのです 私は貴方達に復讐します 魚を治した。もう二度と繰り返さない様に 戦争 暴力 差別 戦争はんたーい ・・・ 魚を被る あれ 水槽に引き込まれる あーー ブクブクブクブク あるじはここに・・・。
上田ダイゴ×川添公二(テノヒラサイズ) トークライブ
上田ダイゴトークライブ
デジタルカフェ-スクリプト-(大阪府)
2017/04/12 (水) ~ 2017/04/12 (水)公演終了
満足度★★★★
川添 公二 さんのトークライブ
結構図太いようですが、すべるのが怖い 気を失う。
風に吹かれて波乗りジョニーずのセプテンバー酒井さんもゲスト出演
***さんの脚本なら一人芝居出る・・・面白かった。
デッド・ビート・ダッド!
演劇企画CRANQ
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2017/04/27 (木) ~ 2017/05/01 (月)公演終了
満足度★★★★★
案内するスタッフは喪服のようであり、当日パンフにはお清めの塩がついており、それを剥がすと「ご弔問ありがとうございました」という言葉が添えられている。観客もまた弔問者であり家族のドタバタ騒動をニヤニヤしながら眺めているような気にさせる。
笑って笑って滑稽さを堪能させた後で、しっかり泣かせる感動作…葬式を題材にしたコメディの王道。
(上演時間2時間15分)
ネタバレBOX
舞台美術が素晴らしい。中央にこの家、矢島陶芸店の居間とその続き部屋の二部屋がメイン。鴨居で高さを表し奥行きも作る。外との仕切りには硝子戸がある。上手側にはテラスまたはベランダ、その横に桜の木。下手側は玄関で、そこには等身大のマジンガーZが置かれている。
タイトルの「デット・ビート・ダット」は、親としての責任を怠る父親が亡くなった という意味のよう。そのオヤジ・矢島蔵之助は、上演前にベランダ越に腰掛けて桜を眺めながら一人酒。本編には登場しないが、残された子供やこの家に出入りする弔問客の会話から、その人柄なりを知ることが出来る。上演前の姿から破天荒振りは想像できないが、薄紫の着物姿が一風変わったイメージを与える。
矢島陶芸店(父は日本陶芸展大賞の桂宮杯を受賜。跡取りの次男が才能がないと嘆く伏線)には3人の子がおり、そこに隠し子が次から次に現れ、いつの間にか遺言書まで残していた。その遺された金額が多額(3億7千万円+α)で、相続を巡るドタバタが繰り広げられる。
父の死を題材にして、集まる人間模様の哀歓を尽くし、なおかつ地方(九州方面の方言か?)という風土を持ち込み、葬式(自宅で通夜)という厳粛な状況を面白可笑しく描く。
観終わった後に、本編中に登場しない死んだ父を通して、今を生きている子(隠し子も含め)の苦悩が浮き上がる。しかし、破天荒、無節操な行為が何故か残された人々のわだかまりを浄化し、再スタートを促すような感動へ。
物語中の人物や設定は誇張しているが、まったくいないとは言えない人間観察をしている。人の悲喜交々、笑いと泣きを共感する武器として観客を巻き込んだあたりは巧み。遺産相続に関わった子(非嫡出子=弁護士が言う法律用語)も含め、6人が仲良く写真に写っている。そんなホッとさせる小道具を下手側にソッと飾るところも心憎い演出である。さらにシ-ンに応じて桜の花びらが舞い落ちる印象付けも情緒溢れる。
次回公演を楽しみにしております。
罠々
悪い芝居
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2017/04/18 (火) ~ 2017/04/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
今回も悪い芝居は最高だった。
いっぱいヒリヒリしたし、いっぱいドキドキした。
主に関西弁の台詞たちが、違う世界での出来事みたいのを感じられるところも好き。
そもそも山崎彬の言葉選びがとても好きなんだけれども。
見終わった後にあれはどう見えたとか、あんな風に感じたとか、友達と話すのも楽しかった作品。
観に行けてよかった。
グーグス・ダーダ なになにもなになにもない NO nothing nothing nothing
果てとチーク
インディペンデントシアターOji(東京都)
2017/05/01 (月) ~ 2017/05/02 (火)公演終了
満足度★★★★
精神世界の話なのか,物理的な境界線なのか,断片的な会話でストーリーが進んでいく。雰囲気は伝わるんだけど,結局何って感じで,テーマが抽象的でわかりづらい。それでも,何か面白く観劇できたのは70分という丁度良い時間だったからだろうか。
Lullaby
キコ qui-co.
ザムザ阿佐谷(東京都)
2017/05/02 (火) ~ 2017/05/04 (木)公演終了
満足度★★★★
不器用な男女の紡ぐ愛のかたちを、いまどき珍しいくらいの、愚直だが繊細なタッチで描いた2時間10分。ザムザ阿佐谷という器を通して増幅された、役者さんたちの熱気に終始当てられ、終演後も暫し腰が立たない程でした。
ネタバレBOX
佐藤健士さん、東澤(とうざわ)有香さん、主宰の小栗剛さんのキコ勢に、客演ながら、鶴町憲さん、春名風花さん、川上憲心さん、百花(ももか)亜希さん。昨年9月の『平日の天使、その他の短編』から引き続きの役者さんが多い座組、なんだか「キコ一座・奮闘公演!」みたいな感覚で、賑やかな序盤の舞台、眺めていました。
でぇ、本作のキーワードである「不倫」には前作『ミートソース・グラヴィティ』を、(今回は「戦争」でしたが)おはなしの推進力たる道具立てには同じく前作の『平日の天使』を、頭に浮かべながら観ていたんですが、舞台が進展…いや「急迫」するにつれて、前作の残像は霧散しました。音楽好きのアンちゃん・敏和を初めとした登場人物たちを、「愛」を描くためとはいえ、どうしてここまで追い詰めるんや!と半ば憤慨しながら(笑)、板の上から一刻も目をそらすことが出来ずにいました。
初めにも述べた通り、「終演後も暫し腰が立たない程」消耗しました。他の方のツイートにも同様の感想がちらほら。観客の五感をグリップして放さない、腕力のあるラブストーリー(&ピースもかな?)の舞台、全身で堪能させてもらいました。感謝!
平日の天使、その他の短編
キコ qui-co.
Ito・M・Studio(東京都)
2016/09/20 (火) ~ 2016/09/25 (日)公演終了
満足度★★★★
代々木上原の駅から根性試しみたいな急な上り坂を、土砂降りのなか、傘をさして昇り切り、日頃から運動不足のオッサンの体力、約50%を消耗した状態で観てきました。
ネタバレBOX
レストランのコックとウエイトレスの不倫話が、同僚のコックの登場で、輪廻転生の壮大な?ドラマへとなだれ込む…最初の短編『ミートソース・グラヴィティ』は、主人公の、ごく平凡なコックの若者とウエイトレス、同僚のコックとの掛け合いの妙、奇想天外な人物設定共々、愉しませてもらいました。
お次の『赤猫の舌』は、安穏な暮らしと引き換えに、コトバ(詩)も・愛も・性さえも管理下に置かれた、近未来の東京に生きる「恋を知らない」若い男女が主人公。でぇ、「男女」なのにも関わらず、なんですけど、この主人公2人、どういう具合か、観ているうちに、『銀河鉄道の夜』のジョバンニとカムパネルラにイメージが重なってしまいました。もし今の時代に宮沢賢治が生きていたら、こんな話を書くんじゃないかな?
『赤猫の舌』を観終わっての感想でした。
10分間の休憩を経て始まったのが、表題の『平日の天使』、80分?程の中編です。
愛娘が感染したのは、原因も対抗策も全く不明の病気。しかも、最初に診断を下した病院の他は、どこの医院も診察さえ拒み、ネットで見つけた情報も何者かに即座に消されてしまう…事実婚とはいえ親子三人、それまで幸せな家庭を築いてきたクリーニング屋の夫婦は進退窮まり、協力者たちと共に、近くのスーパーに人質を取って立てこもり事件を引き起こす。世間の耳目が集まったところで娘の病を公表し、病気を治す新たな情報を手に入れようと…。
最初はコメディ調だったのが、段々とサスペンス&バイオレンスな展開に! 映画館で洋画でも観ているような気分に陥りました。
家庭で作ったカレーライスに入っている、せいぜい面取りした程度のゴツゴツしたジャガイモの食感…そんな肌に伝わる温かみみたいなモンが、セリフの端々に込められた、そんな素敵な3つの作品でした、とさ♪
グーグス・ダーダ なになにもなになにもない NO nothing nothing nothing
果てとチーク
インディペンデントシアターOji(東京都)
2017/05/01 (月) ~ 2017/05/02 (火)公演終了
満足度★★★★
なんかモヤモヤしたところが良かったです。
ネタバレBOX
戦争で敵対している国の一方か、経済格差のある国の一方か、あるいは壁の向こう側の巨人か宇宙人に適宜人身御供を差し出している社会のことなのか、近くに壁があって人間を順序付けしている国の市民生活を描いたような話。
切れのないダンスなどは無用だと思いました。
ラストでミサイルが着弾してピカッと光ったようなシーンがありましたが、2017年5月1日16時50分頃劇場を出ようとしたとき、ちょうどエジプトのピラミッドの秘密通路に春分の日だけ真っすぐに太陽の光が差し込むように、突然の雷雨が止んだ後の強烈な光が年に一回この時刻しかないかのように、階段下の壁が四角く白いスクリーンのようになるくらいドンピシャで劇場入口の階段に差し込み、あまりにも眩しくて手で光を避けながら、ミサイル着弾直後のような感覚で劇場を後にしました。
「蝉の詩」
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2017/04/25 (火) ~ 2017/05/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
これは五星にしませう。炭坑三部作にもあった兄弟(姉妹)愛のモチーフだが、そのバリエーション(同じ轍に流れない)の書き分けに驚かされる。筑豊炭田を流れる遠賀川の船運送会社の斜陽の時期を捉えた物語で、四姉妹の次女と三女、父、三女を慕う青年四名の客演が申し分なく馴染み、良い意味で際立ち、複数のエピソードの絡まり具合といい、時折「劇」をはみ出す笑い取りといい、二次曲線的に競りあがる激情の瞬間といい、全てが絶妙な按配で「静かな屋台崩し」のラストもドラマの理に適い、完成度という言葉を使うなら、高い完成度を達成した桟敷童子の面目躍如たる、というか往年の舞台。
ネタバレBOX
甘い結語に流れがちでもある桟敷舞台の中で、鋭く光る断片的な言葉が時折耳を刺激する。その背後の、現実味のある現実と言えば、例えば・・被占領国となるという事はどういう事か。身を粉にして働き、病んで死んで行くという事はどういう事か。
米兵による強姦殺人の被害者となった沖縄女性を想起する。そうやって劇場の「外」との関連の線を見つける。劇世界の中で完結したい願望と、しかしその中に作り手がこめた「現実」というものの断片を拾うべき義理とを思い、私は「米国に占領され、そして今も協定と密約によって法的に米国による占領に等しい状況にある」という事実を、この作品の横に添えおきたい。
「蝉の詩」
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2017/04/25 (火) ~ 2017/05/07 (日)公演終了
満足度★★★★
桟敷童子がお好きな方は、満足されることでしょう。
私は満足したうえに、いままでで一番「役者さんの力」を感じました。
これは他の役者さんたちだと私の心に響かなかったのではと感じました。
お若い方にはなかなか難しいかもしれないけれど私はとても好きです……。
ネタバレBOX
現在と過去が交差しますけれど、これ、いらなかったのではと、いままではシナリオと構成には感じなかった部分で、はっきりと「過去は過去の話でまとめて欲しかった」と感じました。
それは私自身がかろうじて昭和の時代を感じることができるからこそなのかもしれないし、シナリオを比較的重視して観劇かるタイプだからかもしれないし、あるいは好みの問題なのかも、それとも私が女性だったからなのかもしれません。
「あ、女性のことも描くんだ」と感じました。でも、もう一押し……欲しいなあ。どうかなあ。
だめな男が本当に巧みで、毎回、きゅっと愛おしいですね……。
野球にこだわり続けるのかな。そこはそこでおもしろいなあ。
まだまだずーっとこの劇団を見続けたいと感じました。
女性を描いたもので号泣したいですね……いつか……。