
雨と猫といくつかの嘘
青☆組
アトリエ春風舎(東京都)
2017/05/23 (火) ~ 2017/06/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
終演後、作・演出の吉田小夏女史に挨拶と簡単な感想を伝え劇場を出たところ、雨が降り出した。ふだんであれば鬱陶しいと思うところであるが、その夜は劇中に引き戻されたような特別な感慨が…。同じように劇場から出てきた人々も異口同音の感想を漏らしていた。この公演、一言で言えば抒情豊かな仕上がりの珠玉作といったところ。
【Aチーム】
(上演時間1時間15分)

から・さわぎ
ZIPANGU Stage
萬劇場(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
満足度★★★★
タイトルが洒落ている。シェイクスピアや某TV番組「恋のから騒ぎ」を連想させるが、さらに当日パンフを見て伏線があることを知る。全体的にはドタバタコメディという印象であるが、シェイクスピア戯曲のパロディと思わせるようなシーンの数々。そこに人間性と社会性が観て取れる、そんな深みが感じられる公演であった。
(上演時間1時間45分)

レモンキャンディ
匿名劇壇
インディペンデントシアターOji(東京都)
2017/05/26 (金) ~ 2017/05/29 (月)公演終了

桜飛礫
(有)マッチポンプ調査室
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2017/05/23 (火) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
満足度★★★
これがこの劇団のカラーなんだよねと思いつつも、ただただ“もったいない”という気がしてならない。二時間半の上演時間、余計な遊び切って、ストーリー重視の舞台にしたら、1時間45分くらいでは?予想外に気になる出演者が多く、バラバラした遊びではなく、しっかり芝居が観たいと思った(出来れば佐野さんの歌はもっと聞きたかった!)。黒田兄弟の殺陣は見応え有り!全体的に殺陣はかなり出来るんじゃないかと思いつつ・・・。芝居も殺陣も、遊びに振り回されているのがもったいない。

から・さわぎ
ZIPANGU Stage
萬劇場(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
満足度★★★★
面白かったです!特に熟年組、これだけ個性的なメンバーが揃って、小劇場で伸び伸び演技しているのは、観ていて楽しい!となると、若手のぎこちない演技も逆に初々しく見えていい効果になっている。やっぱり年齢幅があるのは強力な武器ですね!

ALL OUT!! THE STAGE
「ALL OUT!! THE STAGE」製作委員会
Zeppブルーシアター六本木(東京都)
2017/05/25 (木) ~ 2017/06/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
西田シャトナーが今度はラグビーを、爽やかな汗と一緒に舞台に乗せた!弱ペダを思わせる演出がチラチラしないわけではないけど、ラグビーを知らないものにも、そのスポーツを理解させるだけでなく、ラガーマンたちのその想いの強さをしっかりと感じさせる作品と成った。出演者の体当たりの演技にも好感が持てる。それこそ“体当たりの舞台”、最後まで怪我することなく、頑張ってほしいと思わずにはいられない。

空行
劇団アレン座
吉祥寺シアター(東京都)
2017/05/18 (木) ~ 2017/05/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
美しくビジュアルでぼやかした作品ではないかと、多少ためらって劇場に向かいましたが観に行って本当によかった。
7歳で親に売られた娼婦。実際に存在する話という事でビックリ、外国ではありますが。
私の想像では、あまりにも苛酷な現実を生々しくではなく、少女のフィルター(眼)を通して描かれた世界の舞台じゃないかと思ったのですが、どうだろう。
その世界は、精神が壊れてしまわぬよう防衛本能が働いてか、浮遊した水に抱擁されている様でもあり、彼女を汚していく大人達は卑劣ながらも、皆どこか絵になるくらいカッコよく映し出されていた様に感じます。
そして彼女と一緒に働く少女や、初恋の少年は人間らしさを共有できる貴重な存在であり、後に悲劇が待ち構えていたりもしますが、常に作者の想いが彼女らを見守っている様にも感じました。
照明が特徴的で、複雑な光が常に変化していき、特に差し色の蛍光ブルーがいい感じ。
好みこそあるかもしれませんが、ハードな内容に反して、危うげながらも美しい光に溢れた印象が残る不思議な作品でした。
アフタートークのある回でゲストは津田寛治さん。
観劇後の感想もさすがでしたが、映画やテレビドラマ(警視庁捜査一課9係)の話を中西良太さんと熱く語りまくり、なかなか貴重な時間でした。
席を潰してまで舞台を贅沢に広くとり、3方向どこからも観やすくなっているのに空席が幾つかあったのは勿体なかったです。

ズルい奴ほどよく吠える
雀組ホエールズ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2017/05/17 (水) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
満足度★★★★
久々に新規劇団を開拓。シアターグリーン界隈で馴染みらしかった(そして見なくなった=従って観劇に至らなかった)幾つかの劇団の名を思い出したりしながら、観劇日を待つ。
当日は後部からの俯瞰で、劇場の舞台の体裁や美術の「作り物感」に、はじめは抵抗(入り込めなさ)を覚えたが、即興の感さえあるスピーディなくっ喋りを挟みながらいつしかストーリーに引き込む。伏線が敷かれた後、軽妙なテイストらしからぬ「事件」が起こり、らしからぬシリアステイストで真相が紐解かれていく。(評判の良い)ラストの謎解きに関する評価はおくが、現実にあり得る「悪」を悪としてストーリー上で露見させ、きっちりと鉄槌を食らわす場面が書かれていた事には、痛快とはこの事を言うものであったと、妙に懐かしさに見舞われた。
所狭い舞台をうまくさばいていた。

爪の灯
演劇集団円
シアターX(東京都)
2017/05/19 (金) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
満足度★★★★
地方在住の作家の誠実な小品で、好感を持って持ってみた。この女性作家は確か神戸の小劇場のリーダーで90年代後半には東京でも公演を打ったと記憶している。その演劇少女が結婚して岡山でこういう芝居をコツコツ書いているかと思うと、ある種の感動がある。時に地方(と言っても過疎に近い)に行くとこういう生活があるだろうな、と想像させられることは多い。だからどうだ、と言うのは都会人の驕りだろう。円も、新劇稀の美少女だった高林由紀子、嘱望された青年・大谷朗が中老の役で出ていて彼らにもある種の感慨がある。精一杯真面目に人生と取り組んでいる、と言う芝居と妙にダブるのである。芝居の中身は置いておいて、という最近稀な観劇体験だった。

山笑う
小松台東
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2017/05/19 (金) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
満足度★★★★
5/25マチネ観劇初見の小松台東。
再演と言う事だがあまり情報入れず観た。
終演後、劇場を出る足元の色の様な柔らかい、暖かい想いが溢れる芝居だった。
宮崎弁での会話劇。イメージしていたのはもっと、重い感じのホンなのかと、勝手に想像。
とても、作りこまれてるのだけど、かと言って仰々しく堅苦しく観客を構えさせないという。
母親の通夜、葬式の為に長く家を出ていた娘が「彼氏」を連れて帰ってきたところから、始まる。けして、派手な出来事が起こる訳では無いが、人間の「あ、こんな感じの体験あるわ」とか「葬式って確かに・・」とか。
人はやはり、言葉には出さないけど大事な人はいつも、心配しちゃうものだし、家族だからと言っても言葉を使って思う事を伝えないと伝わらないし。兄は妹を思い、妹も言いたい事が沢山あった。そして、まわりの人たちも色々あった。
演じている俳優の皆さんが初見の方がほとんどだったが、舞台上の会話が台詞というよりも観客が部屋を覗いてみてしまった様な妙な「あるある」感を感じた。あんなオジサン居そうだし、田舎の中2は愛らしいし・・・。
今回の観劇理由が以前20歳の国で拝見した尾倉 ケントさんが出演されるということで
観る事にしたのだが、ほんとに、良い舞台を観る事が出来て良かった。
何気ない描写や、台詞、そして音として発しない台詞と台詞の間の感情の表現。
そこに「私も、そうかもしれない」とか「私なら、どうするかな」とか
想いを重ねながら、観た。
故人がやっていたお茶を入れる際に最後に美味しくなるようにと手をかざす仕草。
お嫁さんも、娘も、ついおなじことを自然としてしまう。
家族って、そんな事が積み重なってるものの象徴的な仕草だった気がした。
孫である中学生の清人から好かれていた故人。
「年寄りと一緒にいると楽」という台詞があった。
親は近すぎて、子を心配したり、責任を感じてとやかく言ってしまいがちだが
祖母はそういった事が無くただ、「愛情」だけ注いでくれる存在なのかと。
開演前からそこは「故人」を偲ぶ空間となっていた。お焼香や、喪服の受付の方。開演前のアナウンスも。芝居以外の細やかな空気感の作り方などが、隙が無い。
最後、舞台からロビーに出る際の演出、好き。心がほわっとした時間でした。

LARPs
劇団「劇団」
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/05/26 (金) 19:00
130分を感じさせないストーリー展開と演出。
徐々につながる伏線回収が気持ちいい。
笑いと涙の最高の時間を楽しむことができる。
ステージを上手く使ってあらゆるシーンを表現しているが故、場面転換が多く、ロングカットタイプが好きな人には少し忙しく感じるかも。

雨と猫といくつかの嘘
青☆組
アトリエ春風舎(東京都)
2017/05/23 (火) ~ 2017/06/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/05/25 (木)
心に沁みる作品だ。吉田小夏の世界はどこまでも美しく、優しく、切なく、そして、温かい。時空を台詞や小物で繋ぎ、自在に行き来する技は演劇ならではの醍醐味。今回、A/B共に観ることが出来、それぞれの味わいの違いもおおいに堪能した!!

ポルカ
劇団芝居屋
テアトルBONBON(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/28 (日)公演終了
満足度★★★★
なるほど お酒の提供がスナック運営なのね・・
普通に生活してる市井の方々の
チョットした事件を描くのが劇団姿勢ながら
なんとなく浮ついた感もあったかなぁ・・
でも日常って感じは醸せていたとも・・・
星は~3.5+αって感じかなぁと(^-^;)
2時間10分のわりに内容が薄くも感じたですし

白つめ草の記憶~「ジョセフへの追想」によせて~
兎団
荻窪小劇場(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/28 (日)公演終了

Manhattan96 LIVE ~Little Palette,Little Mam!~
Manhattan96
吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)
2017/05/25 (木) ~ 2017/05/26 (金)公演終了

おずわるど
東京ノ温度
ホボホボ(東京都)
2017/05/25 (木) ~ 2017/05/29 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/05/26 (金)
座席1階1列
東京ノ温度『おずわるど』 ホボホボ
オズの魔法使いをモチーフにした二次創作コメディ
原作をはじめ色んな作品の蘊蓄を駆使してうまくシナリオが組み立てられていて、
奇想天外なように見えて説得力のあるお話になっていたと思います
普通に「へ~」とか「ほ~」と感心しながら観てました(笑)
楽しかったです
腹黒モードのドロシーがキレッキレですごく良かった
登場シーンの壊れ具合が最高でした
演出、シーン、セリフ、小物など、前作『ありすとてれす』を彷彿とするような部分がちょいちょいあるので、
前作が好きだった人ならより楽しめると思います
上演時間90分、1ドリンク制

ポルカ
劇団芝居屋
テアトルBONBON(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/28 (日)公演終了

都落ちコンダクターの一振
SANETTY Produce
新宿村LIVE(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/05/26 (金) 19:00
学園ドラマの友情物語から音楽の盗作騒動や良家のスキャンダル、サスペンス&バイオレンス&ドタバタ喜劇までがぎゅ〜っと詰まった、楽しい&含蓄のある素敵なステージでした。音楽家らしく、音楽を武器に戦ったところがいい!

木ノ下歌舞伎『東海道四谷怪談ー通し上演ー』
木ノ下歌舞伎
あうるすぽっと(東京都)
2017/05/26 (金) ~ 2017/05/31 (水)公演終了

都落ちコンダクターの一振
SANETTY Produce
新宿村LIVE(東京都)
2017/05/24 (水) ~ 2017/05/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/05/26 (金) 19:00
座席1階1列
4公演目の観劇
ストーリーもよくねられている。
ただ単なる高校の合唱のお話ではない。
そのよくねられたストーリーを、才能ある役者さん、光輝く役者さんたちが熱演
その役者さんたちの最後のシーンは、素敵です。4度観ても。