
笑った分だけ、怖くなるvol.2
株式会社MTP(MTP Inc.)
THEATRE1010(東京都)
2017/11/25 (土) ~ 2017/11/26 (日)公演終了
満足度★★★★
白石加代子さんと佐野史郎さんによる贅沢な朗読劇です。
以下の二つの話がそれぞれ50分と休憩20分で構成されます。
第一ラウンド 筒井康隆 作 「乗越駅の刑罰」(新潮文庫刊『懲戒の部屋』より)
第二ラウンド 井上荒野 作 「ベーコン」(集英社文庫刊)
公演全体の表題は「笑った分だけ、怖くなる vol.2」ですが、第一ラウンドは怖いというより気持ちが悪く、第二ラウンドは笑う話ではありません。そういうわけで表題は無視して無心にお二人の芸を楽しむのが良いでしょう。
朗読劇では役者が台本を持って読みますが、今回はかなりセットを作ってあってお二人はかなり動き回ります。地の文が長いと単調になりますが、それを避けるために駅員の帽子を持っていると読む権利(読まない権利?)があるというような遊びがありました。また、大声で怒鳴られて唾がかかったというところでは霧吹きを吹いていました。
音楽は短時間しか流れませんが佐野史郎さんのチョイスなのだそうです。
第一ラウンド グレン・キャンベル:ウイチタ・ラインマン
第二ラウンド メリー・ホプキン:悲しき天使
佐野さんは1955年生まれ、さもありなんという選曲ですね。
北千住シアター1010は1階553席、2回148席合計701席という中規模劇場。ここの問題点はマルイの11階にあってエレベータがいくら待っても来ないことです。待っているうちに爺さんになってしまうなんて話が筒井康隆の作品にあってもいいくらい(笑)。エスカレータで地道に行くことをお勧めします。

月はゆっくり歩く
シアターノーチラス
新宿眼科画廊(東京都)
2017/11/23 (木) ~ 2017/11/28 (火)公演終了
満足度★★★★
登場人物の内面が赤裸々に描写されるシアターノーチラスさんの作風はとても好きです。
今回は「2番目の月が見える人々」という事で、この人達を一体どう捉えたら良いものか悩ましいスタートではありましたが、隠れた根っこの部分を引っ張ってみれば芋の様にゴロゴロ出てくる心の異形物。
初めて会う人の言動、表層面からどれだけ本当の姿が読み取れるというのか、過信する事に対して注意信号が点滅します。
SNSでの怪しい呼びかけ。
今までも、これからも縁の無いモノだと思いますが、本作を観ればもう絶対近寄りたくない。そうNEVER!

月はゆっくり歩く
シアターノーチラス
新宿眼科画廊(東京都)
2017/11/23 (木) ~ 2017/11/28 (火)公演終了

RISE ~unit of brand new choose~
super Actors team The funny face of a pirate ship 快賊船
萬劇場(東京都)
2017/11/22 (水) ~ 2017/11/28 (火)公演終了

フィガロの結婚
若い演奏家の為のプロジェクト
渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)
2017/11/28 (火) ~ 2017/11/29 (水)公演終了
満足度★★★★
とてもわかりやすい。一つの役に役者と歌手が配される。歌ごとに、まず日本語で役者が演劇してから歌手がオペラを歌う形式。「フィガロの結婚」は比較的短い歌から構成されるので、頭に入りやすい。音楽としても演劇としてもすぐれている作品なのでこの企画にうってつけだ。次回は同じくモーツアルトで「コジ・ファン・トゥッテ」とのこと。こちらは万人に有名なメロディーはないが、話は面白いので期待できる。

スカーレット・ピンパーネル
梅田芸術劇場
赤坂ACTシアター(東京都)
2017/11/20 (月) ~ 2017/12/05 (火)公演終了
満足度★★★★
昔懐かしい「紅はこべ」ミュージカル版。タカラズカですでに三演、これも主役は同じで再演なので、手慣れたものである。ブロードウエイではさしたるヒットではなかったようだが、兄弟愛や義理人情が日本好みだった様で本邦では第二次大戦以前からおなじみのフランス革命裏話・冒険劇だ。もともと原作が最初に戯曲で書かれたそうで、人物配置も演劇的だ。
お互いに正体を言えない夫婦に石丸幹二と、宝塚時代からやっている安蘭けい。敵役が石井孝一。この三人が歌い上げるげる曲が多く、歌のうまい人たちだけに歌う方も聞かされる方もミュージカルの気分になる。しかし、レミゼが上演されてしまった今では、「紅はこべ」のイギリス騎士道物語は古めかしい。歌に頼らざるを得なかったのかもしれないが、もうすこし場面ごとに色合いをつけてもよかったのではないか。たとえば二幕。幕開きのイギリス宮廷のシーンはパーティの華やかな雰囲気からコミックな紅はこべの連中の登場、彼が正体を現すか?と言うサスペンスと波乱があるのだが、それぞれの内容が立っていない。

一枚のチケット~ビートルズがやってくる!~
演劇女子部
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2017/11/27 (月) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/28 (火) 19:00
約半世紀の歴史の復習。やるなら来日50周年だった去年が良かったのに。あまり期待しないで見に行きましたが、熱くポジティヴなメッセージに感動。いろんな人の回想録や資料が豊富にあり、ないのは実体験のみという世代ですが、熱狂やゴタゴタに巻き込まれてみたかったなあ。

D・ミリガンの客
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2017/11/22 (水) ~ 2017/12/05 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/11/26 (日) 13:00
座席1階1列
劇団6番シード『D・ミリガンの客』シアターKASSAI
面白かったです!完成度の高いウェルメイドな会話劇。
終盤の怒涛の伏線回収が鳥肌ものでした!爽快な結末で観劇後感も良かったです。
どのキャラも個性的で素晴らしかったです
一番印象に残ったのはセールスマン。最後はちょっとヒヤヒヤとしましたが。
まだ序盤だからかちょっと客の入りが寂しいかなぁ…
こんなに面白いのに。もったいない!

しゅうかつノート
pafe.GWC2017
学習院女子大学 やわらぎホール(東京都)
2017/11/26 (日) ~ 2017/11/26 (日)公演終了
満足度★★★★
ドキュメンタリーっぽい演出に、思っていたのとは違った内容でしたが、死んだ者から生きてる人へのメッセージ的なものを強く感じました。

RISE ~unit of brand new choose~
super Actors team The funny face of a pirate ship 快賊船
萬劇場(東京都)
2017/11/22 (水) ~ 2017/11/28 (火)公演終了
満足度★★★★
新撰組の内部事情、隊員の心情を中心に描いた物語である。本公演は「江戸試衛館編」「京都守護職編」の構成であり、自分は「京都守護職編」のみ観劇した。池田屋事件、禁門の変など新撰組として関わった出来事、新撰組内の人間(対立)関係や隊員自身の葛藤が心情豊かに描かれている。
テンポよく描いているが、それでも2時間20分の大作である。

*
*
engel(エンゲル)カフェ&フリースペース(福岡県)
1990/01/01 (月) ~ 1990/01/01 (月)公演終了
満足度★★★
チラシに作・演出は藤目怜子女史と記載されている。自分はどこかで観たこと、または読んだことがあるような気がした。
公演はストーリーらしきものはあるが、抽象的な感じで雰囲気は透明感というか淡々としている。
(上演時間1時間)

11月アトリエ試演会
ラビット番長
演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】(東京都)
2017/11/23 (木) ~ 2017/11/26 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/11/25 (土) 18:00
座席1階2列
ラビット番長『11月アトリエ試演会』演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】
やっぱり泣ける作品を作らせると上手いなぁと思いました。
試演会段階でも涙腺をビシビシ刺激されました。
本公演ではどれだけパワーアップしてくるのか今から楽しみです!

月はゆっくり歩く
シアターノーチラス
新宿眼科画廊(東京都)
2017/11/23 (木) ~ 2017/11/28 (火)公演終了

ここに弟あり
劇団東京乾電池
アトリエ乾電池(東京都)
2017/11/24 (金) ~ 2017/11/25 (土)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/11/25 (土) 13:30
座席1階2列
劇団東京乾電池『ここに弟あり』アトリエ乾電池
生活感と臨場感があふれるセットと演技が素晴らしかった。
立て付けが悪い襖をがたぴしとするところなんて味があってすごくリアルに感じました。
弟を思う兄と反発する弟、現代にも通じる関係性がとても生き生きと描かれていたと思います。
30分1コインで過去の名作を楽しめるお得企画。
定期的に行うらしいので、次も是非観に行きたい。

グランパと赤い塔
青☆組
吉祥寺シアター(東京都)
2017/11/18 (土) ~ 2017/11/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
舞台スペースを広く高く使ったセット。この造りだけでも圧倒される。しかし、そこにあるのは大仰なものではなく、懐かしい昭和の匂いのする家。開演前からこの家の娘らしき女性があちこちをゆっくり眺めながら思い出にふけっている。実は同じ体験をしているものとして、このシーンだけでもじんわりと涙が浮かんできた。それを感じさせる自然な演技とセットの風情がまず素晴らしかった。そして、家族というもの、働くという事、終わってもなお傷跡を残す戦争のことなど、いろいろな要素がじんわりと心に染みる作品であった。今後も奇をてらうことなく、こういう日常のささやかな想いを表現し続けて頂きたいと切に思った。良い作品と出会えて感謝です。

サランドラ
ミュージカルグループMono-Musica
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2017/11/23 (木) ~ 2017/11/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/25 (土) 18:00
Mono-Musicaさんの舞台は今回が初観劇だったのですが、初観劇がサランドラという作品で良かったなと心から思える作品でした。何と言っても楽曲が素敵すぎる!皆様の歌唱力もクオリティーが高くとても素敵でした。素晴らしい楽曲に皆様の素敵な歌声がマッチしていて本当に素晴らしかったです。お芝居に関してはプロローグから壮大なスケールでこれからどんな物語が始まるのだろうとワクワクしながら見ていました。サランドラの苦悩、シュリアとサランドラの関係性、2人を取り巻く恋愛模様、それぞれが歌とお芝居で描かれていて分かりやすかったし、とても切なかった。涙を流しながら歌っておられる方もいらして、余計に私ももらい泣きしてしまうほどでした。ラクドの民の方々とユグドラの民の方々それぞれに苦悩があり、描かれている人生模様からなにか学ばされるものがあったように思います。最後サランドラがあのような結末に至ることはとてもびっくりしましたが、サランドラという1人の女性が様々な困難と葛藤しながら生きた生涯は本当に素晴らしかったと思いました。話はそれますが、個人的に役者の方々(特に男役さん)のビジュアルにイチコロでした。男女役問わず本当に皆様カッコよかったです。観劇日から4日経ちますが、未だに配信曲を聴きながら余韻に浸っている状態です。全ての役者さんが、一人一人その役を精一杯生きているのがヒシヒシと伝わってきて本当に感動しました。また是非再演してほしいです…!

ヒラエス
たすいち
シアター711(東京都)
2017/10/04 (水) ~ 2017/10/09 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/10/06 (金)
10月6日に14時の新月ver.と19時半の満月ver.を一気に観劇。
とある女性の失踪を調べる私立探偵、な物語を通して語る「居場所」(というもの、に纏わる悩み?)
どことなくキャラメルボックス的な味わいもありつつやっぱりたすいち節。
漠然と抱いた印象が真相を見抜いていたのはその演劇的表現によるものか?
新月ver.を観て残った疑問点は満月ver.を観ながら解消。ズルさというか観客の騙し方というかがよくワカった。(笑)
また、「先に上演される方が基本形でもう一方は応用編」という2バージョンものの原則(私見)もきちんと踏襲。

11月アトリエ試演会
ラビット番長
演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】(東京都)
2017/11/23 (木) ~ 2017/11/26 (日)公演終了

11月アトリエ試演会
ラビット番長
演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】(東京都)
2017/11/23 (木) ~ 2017/11/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/23 (木) 19:00
今まで見た舞台の中で、これが一番かも、そう思ったくらいに面白かった。
限られた広さの中でも、ここまで人を引き込むことができるんだと、
「試演会」という言葉の先入観からの嬉しい裏切り。
テストフライトにしては素晴らしすぎる。
役者さん1人1人、魅力に溢れる面白さ。
会場が防音になっていないこと差し引いても、
入場無料・カンパ制ではあること自体が贅沢すぎる内容でした。
上演時間70分、だけど本当は100分間。
これも嬉しいサプライズのように思いました。
そしてその時間からもう面白い。この見せ方、大好きです。
新しい物語が生まれた最初を観れて良かったです。

グランパと赤い塔
青☆組
吉祥寺シアター(東京都)
2017/11/18 (土) ~ 2017/11/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/11/27 (月) 15:00
泣かされました。
戦後・高度成長期の日本と現代の精神世界はこんなに違っていた。時代に交わった一人として、改めて実感。
アメリカに席巻される以前の日本の家族の姿。父親、母親、祖父、祖母、子供、使用人達。
戦後を生きた市井の人びとの日常で紡がれていくストーリーが、心に迫ってきた。
舞台には和室、ちゃぶ台、そして、洋室、応接セット、ピアノの音色。
従属関係でありながら、安寧な男女。互いの思い。
親と子の立場をわきまえた愛し方・愛され方。
戦争の名残。
若い世代には実感できない事ばかりかも。
先日観にいった商業演劇(「京の蛍火」 黒木瞳主演)では、高齢者が明治座を満席にしていました。
明治・大正生まれの人がほとんどいない今、舞台にかけるのは、戦後を真摯に描いたこんな作品もいいのでは。