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汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.

汝、公正たれ Let us see YOUR own justice.

まごころ18番勝負

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2017/10/31 (火) ~ 2017/11/05 (日)公演終了

満足度★★★★

数年振り二度目のまごころ18番勝負は、前観たのとはガラリと様変わり。が、以前の作も事件解明モノで事実の詳細に分け入って話を作りこんでいた印象からすると、通じるものがある。

ネタバレBOX

「殺人罪2」を観劇。今回の趣向=参加型であること=を知らず、うかうかと会場を訪れたが、渡された番号の席へ案内されるとそこは数人の一般客が囲む丸テーブル。公演のバージョン4つには罪名が付されているし、会場の様子をみても、法廷に参加する芝居だと分かった。だが今回は「気分だけ(傍聴人)」とか、出来上がった芝居の中で限定的に意思表示タイムがある、程度ではなく、がっつり参加する形態だった。
これを一つの娯楽として成立させている点は感心させられる。

印象の一つとして、参加者の意見を入れながらも、ある結論へと誘導されている「物語」的な仕掛けをそこはかとなく感じるという事がある。だがそれは強引な誘導でなく、違和感を覚えない程度の、しかしある種の誘導である。「娯楽」としての成立のためには、最初の印象付け、それを覆す意外な側面、またそれを覆す要素・・と、起伏のあるシナリオがやはり必要なのだ、と納得する。
最終的にはあるルールに則って判決、量刑が下され、手続きそのものは公正さを担保している。だが、シナリオ、あるいは「誘導」に乗らず、事件のどこに着目することが真に公平、公正な判断かを、探るのが本来的なあり方だとすれば、参加者の多くが誘導に負けているのではないか、と思う所があった。
その大きな理由は、私の座ったテーブルのみ、量刑が低く、他はどこも高かったこと。他のテーブルでどんな話が交わされ、私のテーブルは何が違ったのかは分からないが、被告の年齢、犯罪に至る特殊な背景は、それを更生し得る社会でありたいと願わずにいないものだった(そう私は感じた)。その印象からすると他はいずれも厳罰主義で如何にも重い。偶然にも?今報じられている殺人事件に重なるものがあったが、似て非なるものだ。(「心証」による違いに過ぎないが、一応判断の根拠はある。)
その結果、犯罪の「程度」を見極め、重い罪といえども、その中にも罪の軽重(特に軽)を見ようとする視点を私は持つべきだと考えるが、素人にそれができるのか・・という素朴な疑問が湧いた。
犯罪者を軽く処罰した事で、「もしそれが悪い結果につながったら」という「責任」を意識すると、どうしたって厳罰になる。だが、彼をある境遇に追い込み、掬い上げる事のできなかった社会の一員としての「責任」はどうなのか。自らもそう遇されて仕方ない、自己責任思想が浸透した証しだろうか。自分はそうならない、という強い思いを持たねばやって行けない若者が多いのだろうか。それは自分が落ちそうな予感と背中合わせの証左でないのか。(単に各テーブルを担当したファシリテータの影響かも知れないが・・。)
意外な結果への驚きから、あれこれ考えさせられたが、「厳罰に処して当然」という判決文は集計結果のランクから選ばれたもので、もっと軽い場合にはそれ用の判決文が用意されていた事と思う(そこは作者を信じたい)。
Fabula Fibula

Fabula Fibula

乱痴気集団ミソナナ。

新中野ワニズホール ( Waniz Hall )(東京都)

2017/11/11 (土) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★

愉快だった航海が罪な飴玉に翻弄されて、凄惨な後悔に酔わされる。 永遠なる絶対に飽く魔の者の統べる理想郷、まさにファビュラ・・・ 漕ぎ着けるものならば見てみたい。 が、無理なのだろう・・・ 有期なる相対に浮沈する生身の人間である限りは。

女と男のしゃば・ダバ・だぁ ~スタンド by ミー~

女と男のしゃば・ダバ・だぁ ~スタンド by ミー~

あみゅーず・とらいあんぐる

ウイングフィールド(大阪府)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

25周年、しかも、3人の作家さんが本を書くという事で観に行きました。
個人的にはスッキリ帰りたかったので、作品の順番違ってたほうが良かったかなとは思いましたが、3つのテイストの異なるものが観れて良かったです。

取引

取引

オフィスコットーネ

シアター711(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/20 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/11 (土)

大人の男4人の、1時間40分に渡るセリフの応酬、洒落た黒一色のステージで、繰り広げられる「おとり捜査」の一部始終。最前列で出演者の気分で拝見しました。

手を握る事すらできない

手を握る事すらできない

劇団時間制作

萬劇場(東京都)

2017/11/08 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

いじめる人間、いじめられる人間だけではなく、「いじめ」を取り巻く様々な人間に焦点が当たっていたので、この作品を通して、改めて「いじめ」について深く考えさせられました。
話が進むにつれて、せつなさややるせなさが込み上げてきて、たくさん泣いてしまいましたが、本当に観に行ってよかったです!とても素晴らしい作品でした。
劇団時間制作さんの次回公演も、是非観に行こうと思います。

ボーイ・ミート・ガール!!~凝り性のサンタ、苦労する~

ボーイ・ミート・ガール!!~凝り性のサンタ、苦労する~

ピヨピヨレボリューション

シアター風姿花伝(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/12 (日) 16:00

今日は観る聴くを重点に観劇してきました。
上演開始とともに感じる多幸感は何なのだろうか。
一回ワイヤレスマイクで今回の作品を観てみたい。

ネタバレBOX

お星様のコーラスが綺麗で良かった。
モダンスイマーズ実験公演

モダンスイマーズ実験公演

モダンスイマーズ

高田馬場ラビネスト(東京都)

2017/11/07 (火) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

「蝶のような私の郷愁」75分。

ネタバレBOX

安月給そうなサラリーマンの小椋毅と専業主婦な鄭亜美が、安いアパートに二人暮らししている。一緒にご飯食べていると、台風の影響で停電となり、外では何やら避難指示のようなアナウンスも聞こえてきた。小椋は様子を見てくると、名前入りの雨合羽を着て外に飛び出す。なかなか帰ってこない中待っている鄭に、警察から電話が入り、夫のことをいろいろ言われるが、鄭はそれは夫じゃないと叫ぶように否定する…。
小椋も鄭もかわいいなと感じる作品だった。食事を一緒にとったり、話題をじゃんじゃんぶつけたり、一緒に買えないけどマンション見に行きたいと誘ったり、鄭の女性性とか妻的なとこがかわいい。ハンカチ出しといてとか。小椋も、怒ったりせず鄭に合わせ、一緒にご飯を食べる。ちょっとだけ言い争いみたいにも見えなくもないけど、じゃれあってるような感じがして、序盤から中盤の暖かさが気持ちいい。
小椋が姉?に贈ったとされる貝殻のとこは不透明感があって、この暖かな家庭に冷たいものが潜んでいるだというふうで惹かれた。
ハッピーエンドではない作品で後味はよくないかもしれないが、人情味とか、人生の厳しさとか感じられて、結構好き。それでいて、ユーモラスなセリフとか多めで、そんなトコも好き。
りんごの答え

りんごの答え

はちみつシアター

シアター風姿花伝(東京都)

2017/11/09 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/12 (日) 13:00

初めて観劇した劇団でした。
ちょこちょこ細かく突っ込み所があって面白かった。

冬雷

冬雷

下鴨車窓

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/11/08 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

105分。

ネタバレBOX

裕子(横山莉枝子)…岡崎家長女。吉春の妻。一年前に娘を亡くしている。
紀子(福井菜月)…岡崎家次女。売店店長。山のオーナーに火付けを疑われたりと、色々あるみたい。
敏夫(國松卓)…裕子らの弟。自動車が好き。まなみとの結婚発表は裕子らの娘の件で先送りになっている。
まなみ(篠原彩)…敏夫の彼女。同僚。
良春(政井卓実)…裕子の夫。現在無職。
乾(気田睦)…山のオーナー。県議会選挙があると見込んで選挙活動を始める。

とある海に面した町で起こった山小屋の火事現場跡に、やってきた紀子らは、車の事故?で亡くなった娘が遊んでいた山小屋跡で何をするでもなく駄弁ったり写真とったりしている。敏夫の朧げな記憶で、娘が何かを現場に埋めていたと知り、紀子は周囲を掘り返そうと躍起になるが、良春は熱心になれない。結局、埋めたのはバッタの死骸だったとわかり、現場をあとにする…。

黒い煤まみれな現場という荒廃感のある舞台で、中央の水道(蛇口)からはポタンポタンと滴っているのが、いい味出してる。作品の内容も曇り空な感じで、なんか不穏で不安定な気持ちにさせられる。こういう空気感つくるの上手いなと思う。
オトナモドキ

オトナモドキ

映像・舞台企画集団ハルベリー

シアター風姿花伝(東京都)

2017/11/09 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/12 (日) 13:00

中里さんの表情の豊かさが印象的でした。
ストーリーが展開が読めない面白さがあった。

ネタバレBOX

電話の内容が聞こえてくるような舞台上とのシンクロが面白かったです。
トロイア戦争

トロイア戦争

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/12 (日) 17:00

翻訳のところから明治の学生の手作りとのこと。20前後の役者ばかりなので、年の功の重厚感はちょっと足りてなかったが、この大プロジェクトへのチャレンジと完成度はあっぱれ。今回初めて見に行ったのだが、もっと前から注目しておくべきだったと反省。

キャガプシー

キャガプシー

おぼんろ

おぼんろ特設劇場(東京都)

2017/11/08 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/12 (日) 13:00

昼間の回を見ました。家を出る時からが遠足、家に帰るまでが遠足、なんて四半世紀以上前に学校の先生から言われたことを思い出したが、遠足を「観劇」に代えると今日見た作品にぴったり。行き方を調べたり、広場の真ん中に怪しい度300%の掘っ立て小屋が現れたり(寺山修司の『田園に死す』を思い出した)、も〜、そこからが作品。もちろん、テントの中で目撃したものも秀逸の出来でした。

HOTSKY『ときのものさしー帰郷ー』

HOTSKY『ときのものさしー帰郷ー』

HOTSKY

シアターシャイン(東京都)

2017/11/09 (木) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★

じわっとくるいい話ですね。老いも痴呆も避けられない現実なのだけど、しょうがないと達観できればなー。

やっぱり猫が行方不明

やっぱり猫が行方不明

MU

シアター風姿花伝(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/12 (日) 16:00

古市みみさんのあるシーンの表情がインパクトがあり、脳裏に張り付いている。
笑いを含みながらしっかりしたストーリーを感動できる。

THE LAST ALIEN

THE LAST ALIEN

劇団カンタービレ

ウッディシアター中目黒(東京都)

2017/11/09 (木) ~ 2017/11/13 (月)公演終了

満足度★★★★

予想していた話とはちょっと違っていましたが、なかなか見事なヒューマンコメディでした。宇宙人の造形がカワイイ。観終わってからメンチカツが無性に食べたくなりました。しかし暗転中の舞台変換大変ですね。

手を握る事すらできない

手を握る事すらできない

劇団時間制作

萬劇場(東京都)

2017/11/08 (水) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/12 (日) 19:00

前作で劇団時間制作さんを観てから
劇団時間制作さんの大ファンになって
次回作も絶対に見に来ようと思って
待ちに待った次回作、手を握る事すらできないを
観てきました。
いじめをテーマにした作品だったので
ものすごくもどかしい気持ちになりました。
でも最後には大号泣でした。
ほんとに時間制作さんの作品は
引き込まれてしまい時間があっという間で
また観たいって思ってしまいます。
ほんとにほんとに大好きな劇団さんです。
観に行けたらもう1回行こうと思います。
今から次回作が楽しみでしょうがないです。

しゃぼん玉の欠片を眺めて

しゃぼん玉の欠片を眺めて

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2017/10/25 (水) ~ 2017/11/07 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/05 (日) 13:00

座席1階A列

価格3,500円

3連休の最終日、行き慣れつつあるサンモールスタジオ。
今回は席が舞台を囲むようにL型の配置。
3日ぐらい前に予約したが、席は最前列のL型の角。
自由席では早めに並んでいつも端席を選ぶ自分としてはちょっと
緊張する位置での観劇。

他の方の「観てきた」でも絶賛されていましたが、三田村さんの演技は
ぐっと来るものがありました。
演劇というものの素晴らしさを多くの人に伝えられたのではないでしょうか。

合同公演を5月にはさみ、単独公演は8月に下北沢で「ツーピースの真夏」。
少し先になりますが、今から楽しみです。

みごとな女

みごとな女

SPIRAL MOON

サブテレニアン(東京都)

2017/11/08 (水) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/11/12 (日)

座席1階1列5番

価格3,500円

ほとんど事前知識ないまま寄った,板橋のマンション地下は凄い感動の世界だった。

ネタバレBOX

化学が強い女は,研究者になっても良かった。しかし,そこまでの才能や展望も,あるいは決意もないまま普通の生活に戻ろうとした。しかし,化学に興味があり,薬学の知識を役に立てることはできても,裁縫やら,女らしい料理にはなじまない。

そんな彼女が,その欠陥やら,特性ゆえに二人の結婚候補から求愛された。ひとりは,将来有望な温厚な医師であり,こちらは日は浅いが,すっかり夢中になった。才気煥発で,医学的方面で良きチームが組める。

しかし,いままでずっと身近で彼女を友として来た年若い男は困惑する。自分は先行きのわからないドイツ文学者だ。ピアノでは彼女に指導もできる。だが,彼女を本当にしあわせにできるのは,果たして自分なのだろうか。

彼女自身やら,彼女の母も多少の迷いはある。こころは,若い詩人であろうが,しかし,にわかに現れた社会的地位に優れた医師にこそ娘は嫁ぐべきかもしれない。この医師も本当は絵描き志望だったが父親にその志をつぶされた過去があった。

主要四人の思惑,ひとがら,人生観,相手に対する優しさ・配慮,そういうものがいくつも浮かんでは消えていく。

背景は,明治時代であろうか。だから,価値観も今とはちがう。そうは思うし,かつて支配したある種の結婚観とか,家庭に対して望むものが,やや色あせてみえるが,でも良い演劇だった。

ひとの心理分析,表現,表情が良かった。全体的に静かな気品が漂い,最後は,たぶん『みごとな女』を失うであろう片方の男性があわれで泣けた。感動的で,非常に印象に残る名作だと思う。

漱石『心』は,同じ女を奪いあう後味の悪い悲哀があった。こちらの方は,誰もがしあわせを願いながら,結論は一人の花が誰かのものになっていく点では共通なのかもしれない。
「地獄谷温泉 無明ノ宿」横浜公演

「地獄谷温泉 無明ノ宿」横浜公演

庭劇団ペニノ

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2017/11/04 (土) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

とても、良かったと思います。

女と男のしゃば・ダバ・だぁ ~スタンド by ミー~

女と男のしゃば・ダバ・だぁ ~スタンド by ミー~

あみゅーず・とらいあんぐる

ウイングフィールド(大阪府)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつも年度末に開催される劇です。今回も3話の短編集。すべて、人間の営みが確かに描かれていて、渋い。淡い。深い。すなわち人生そのものです。

洞察力が並大抵ではない。特に、3話の、人生を上から、真下から、斜めから見透したような鋭さにはっとする。

僕も、人生を十分語ることのできる年齢になり、この語られている人の移ろいゆくはかない歩み(それを人は人生という)がまるで自分を写しているがごとく思えてしまう。つまり、主人公の女性は僕自身でもあり得るのだ。すべての観客であるのだ。

若くないことがこれほど素晴らしいことなのだと教えてくれるのである。そんな人生の挽歌ともいえるこの演劇。素晴らしいです。演じる条あけみさんも、持っているすべてをこの舞台にぶっつけている。ほとばしる演技。凄い。

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