最新の観てきた!クチコミ一覧

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SANTA!

SANTA!

TEAM空想笑年

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/12/16 (土) ~ 2017/12/24 (日)公演終了

満足度★★★★

サンタもトナカイもおもちゃ屋さんもアイドルも、人を幸せにするお仕事は素敵ですね!楽しいお芝居でした!

『熱狂』『あの記憶の記録』

『熱狂』『あの記憶の記録』

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

満足度★★★★


再演というこの戯曲、お名前はよくみていたが、初・劇団チョコレートケーキ。


有名な独裁者の彼を中心に周辺の人々が描かれる。


私は、狂信的に誰かに服従するといった経験が無いが、あの渦の中に取り込まれた人間が実際に大勢居た事実。


タイトルのまさに「熱狂」という単語が言い当てていて、怖いし、一歩間違えると自分だってそういった国や、団体や、人間と接触することがあるかもしれない。


ただ、傍観している自分は、ストーリーテラーのリシャルト・ビルクナー(浅井 伸治さん)の最後の演説を見つめる切ないような、辛そうな、寂しそうな表情が印象的だった。


「壊れていく」「間違ってる」と感じている人がいる一方で、「熱狂」して、止める事が出来ない進み方をしてしまったヒトラー。


そして、その周りの人々。


遠い歴史の話かもしれないが、そうとは言えない話。
ヒトラーと同じ方法をする、情報を操作したり、難しい事は大衆には伝わらないが分かり易く伝えると支持を得る。
これは、物凄く、リアルである。


例え、その人が間違った思想だとしても、人々は熱狂すると思う。


ヒトラーを取り巻く人間が自分の感情を表だって見せない騙し合いのような中、人間臭い、血が通ってる感が良かったのが大原研二さん演じたエルンスト・レーム。
ヒトラーの古くからの同志。
彼は、粗野な感じだが、一番、温かさを感じた。






ハーケンクロイツを使った舞台美術が縄のような、和紙のようなタペストリーのようになっていた。
下手でエルンスト・レームが壇上で話す時、そのシルエットが映し出されて、物凄く、照明も綺麗だった。




今年最後の観劇がこの作品だった。善き観劇納めとなった。

ちゅらと修羅

ちゅらと修羅

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/13 (水)公演終了

満足度★★★★★

凄いし、苦しい。




知らなかったことを、つけつけられた。
いや、伝えて貰った。


大事に、感想を書きたいと思った。


まだ、心臓が痛く、苦しい。
あの森や、あの海や、あの場所で生きてる、生きていた人たちの事を。


ニュースで基地の問題をみたことはあった、戦争時の地上戦が行われたことも学校で習った。
でも、何も知らないに等しい。


知ろうとしないのは自分で、知る必要が無いと思ってた。


だって、私には関係ないことだと。


遠い場所の話だと。


でも、この作品を観た、今。


あの2時間10分の中に沢山の「情報」「想い」「悲しみ」「希望」「未来」。




「事実」としての「情報」には、女の私にはとても、耳を塞ぎたくなる事柄。
そして、「国」としての「日本」は余りにも「沖縄」にとって不誠実だ。


「日本」はどれだけ「沖縄」に対して「ゆくし」を重ねるのか。


セジ(沖縄の方言で霊力)が語る。
様々なドアを開けるのは、偶然なのか、必然なのか。
私は開ける事になったら、それを受け止めらるのか。


分からない。


劇中何度か涙、こぼれた。
私が女だからなのかもしれない。


戦時中、基地がある事によって起こった犯罪、その事が「女」に向けられた事実。
「なぜ?沖縄ばかり・・・」という思いが沸き起こる。
芝居の最後に、人々が叫ぶ。


その叫びにまた、涙する。


そして、これをみてこれを観ている私の街も、このまま、「国」の行う事に無関心なままでいると、同じようなことが怒るかもしれないと。


遠い国の話ではない。
同じ「日本」で起こってる「事実」なのだと。


劇中の音楽も良かった。
凄いホンだった。
凄い俳優陣だった。




「では、観たあなたは何が受け取って、出来る?」と問われると、何が出来るのだろうか。
抗議運動が出来るのか?
沖縄の為に・・。
難しい。でも、心に留めておくことは出来る。
ならば、出来る事を。


「わたしが」出来る事をしよう。クラウドファンディング、私はこれに微力だけど参加しようと思う。




この芝居を観た数日後。
ウーマンラッシュアワーさんの漫才のネタが話題となる。
ある種、エンターテインメントの世界ではタブー視されるような題材。
内容も、至極、最も。
例えばそれを文章や
講演会などで大衆に伝える事も可能だ。


ただ、「普通のやり方」では駄目なのだと、あの漫才を観て思った。
あのやり方を選んだ訳があるのだと。
ただ、奇をてらった訳では無い。
あえての、あの媒体を使ったのだと思う。
この「ちゅらと修羅」とも通じる「無恥による暴力」と
最後、ネタの終わりに「おまえたちのことだ」と色んなターゲットに向けての言葉と取れる台詞であの漫才は終わった。
あれが、ある種、言いたかった事だと思った。
そう、「私、私たちの事なのだ」。
偶然かもしれないが、芝居の後、すぐのタイミングであの漫才。

かなり、強力だった。

まだ旅立ってもいないのに

まだ旅立ってもいないのに

月光亭落語会

冷泉荘(福岡県)

2017/12/15 (金) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★

女優さん方のキャラと方言も違和感なく安心して笑える内容でした。なんだかんだで、いつまでたっても警察に通報しないお話しなのですが、衝撃のラストに、そうか~、でした。

海が降った夏

海が降った夏

ヒカリノオト

ぽんプラザホール(福岡県)

2017/12/15 (金) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★

ストレートなお芝居で、時間軸のチェンジがあるものの、照明くらいでの表現。
家族4人プラス2人をどう伝えていくのかも、順をおってますし、純粋にな泣けました。

時代絵巻AsH 其ノ拾壱『朱天〜しゅてん〜』

時代絵巻AsH 其ノ拾壱『朱天〜しゅてん〜』

時代絵巻 AsH

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2017/12/14 (木) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

満足度★★★★★

皆さんおっしゃる通り、灰衣堂ワールド全開の作品だったと思います。客演さんにもずいぶん助けられていたように感じます。出演者の降板で変わってしまった部分をいつか再演という形で拝見できればと思います。ちょっとばかり殺陣に間合いとずれがあり過ぎるような気がしないでもなかったけど、それを上回る迫力だったので☆五つで。

前世でも来世でも君は僕のことが嫌

前世でも来世でも君は僕のことが嫌

キュイ

アトリエ春風舎(東京都)

2017/12/14 (木) ~ 2017/12/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

この世界は、無間地獄。


ネタバレに長々と。

ネタバレBOX

暴力で殺され、悪夢で目覚める前半を観つつ、「これは無限地獄ではないか」と思った。
終わりのない地獄の責め苦。

その暴力の「いわれのなさ」「理不尽さ」と「連鎖」を描いているのではいか、と思ったわけだ。

地獄に落ちて受ける責め苦には、当人にとって何らかの「罪」があり、その罪による責め苦は「罰」だ。
しかし、この世で私(たち)が受ける「責め苦」=「暴力」(物理的な暴力とは限らない)には、「理不尽さ」がある。
「宗教」とか「国家」とか「私怨」とか、さまざまな理由があったとしても、受ける暴力は「理不尽」である。
「なぜ私(だけが)こんな目に」だ。

しかし暴力を「与える側」も実は「理不尽さ」があるのではないか。
「宗教」とか「国家」とか「私怨」とか、さまざまな理由があったとしても、暴力を振るうことには「理不尽さ」があるのではないだろうか。
相手の息の根を止めてしまうほどの暴力に限らず。

暴力のための暴力や、暴力の快感もあるだろう。劇中で「暴力好きではなくて」みたいな台詞があるが、好きじゃなくても「暴力に酔う」こともあるだろう。
さらに、殺したいと思う人は、殺されたいと思う人でもあるのではないか。

まあ、そんなことを思っていたのだが、ラスト近くになって少し印象が変わった。
恋人と2人のシーンに戻ったときに、主人公(?)が恋人に尋ね、話をするところからだ。
恋人の告白で明らかになる。

そしてさらにラストシーンで、主人公(男)の悪夢は、29歳バイトの女性の悪夢であったのではないか、というシーンでそれは強まる。

つまり、「無間地獄のループは主人公(男)だけが抱えているものではないということ」だ。
最初の男・主人公は大学生ということで、特に背景は描かれていない。
その男は、無間地獄のループから抜け出そうと、必死に(文字通り「必死」に)あがく。
とにかく、どこかの局面から抜け出そうとして、人を助けたり、殺したり、とあらゆることを試してみる。

そこから目を覚ました29歳女は、目覚めた「今、自分がいる世界」が、「悪夢の延長」=「無間地獄」であると気づいてしまったのだ。

ありきたりな母の小言やバイトの日々、繰り返される毎日が「無間地獄」であったということ。

彼女は悪夢の中で、母やバイト生活を他人を毒殺による排除で遠ざけようとした。バスジャックの男と同じように、自分も最後は自死するのだが。
しかし、現実世界で彼女がとった行動は、自分だけの自殺だった。

それは、悪夢の中の、見ず知らずの他人を巻き添えにして爆死するバスジャックや、母親やバイト先で他人を毒殺し、自分も服毒自殺する女と、何が違うのか。

他人を巻き添えにすることは、「自分の死に意味を持たせようとする」ことなのではないか。
「生きた証」というと、また微妙に違うのだが、そういうことではないだろうか。

つまり、「生きた証」が欲しくないほど、彼女は絶望していたということ。
日常の無間地獄に。

自殺した「女」は、たぶんまた目覚めると「男・主人公」となって「1・2・3・4」のシーンを何十回も繰り返し、さらにまた女に戻って悪夢から目覚める「無間地獄」の、さらに大きなループを回るのではないだろうか。
「閉塞感」と一言で言ってしまうことのできない「不安」が生み出す「無間地獄」。

力の暴力よりも効いてくる。

「無間地獄」から抜け出すのは、「何かを変えなくてはならない」のだろうが、それは「死」ではなかった。
日常の無間地獄から抜け出すためには、「別の何か」があるのではないか。

そのためには彼女(いや私(たち))には「何が」あるいは「誰が」必要なのだろうか、と考える。

と、まあ、ここまでの感想は、延々誤読をしているとは思うけど……。

前に観た『不眠普及』の感想で、「新しい才能に出会えた   ……のかもしれない。」と書いたのだが、今回もそれを感じた。台詞が面白い。
ジエン社と通じるような感覚がある。彼らと世代が同じなのかどうかは知らないが、何が彼らをそこまで絶望させてしまうのか。わからない私は、無間地獄にいることすら気づいていないのかもしれないのだが。

半裸の男、ファミレスの客、バスジャックを演じた中田麦平さんが、なかなかの気持ち悪さとイヤ感じが最高だった。
ファミレスの、ウエイトレスへの気を遣いっぽい感じとか、バスジャックのノリノリの感じとか。
29歳女などを演じた井神沙恵さんの、29歳女を演じているときの台詞回しとラストがいい。
ハサミ女の西村由花さんの歌が怖すぎた。

帰宅すると、さいたまで起こっていた金属バットで他人を殴り、金品を奪う強盗が逮捕された、というニュースをやっていた。
URASUJI 2017 ちんもく

URASUJI 2017 ちんもく

敦-杏子(TON-ANZU)プロデュース

ザ・スズナリ(東京都)

2017/12/16 (土) ~ 2017/12/28 (木)公演終了

満足度★★★★★

もともと必殺仕〇人の最高級パロディーな感じで始まったURASUJIもすっかりオリジナルの世界観を確立。
初演からほぼ欠かさず拝見していますが、今回もゲストの魅力を貪欲に取り入れたお楽しみ満載の超豪華版。
多方面から集まったオリジナルメンバーも相変わらず健在。(このメンバーだけでも既に充分濃ゆい)

定番悪役リーダー格、深沢敦さん 藤田記子さんに、2度目の登場 小川菜摘さんが加わってギラギラ怪しさ倍増。
(注)このヤバめ毒素のあんばいが中毒性の源
劇中歌ではプロの歌手である杏子さん 池田有希子さん 元モー娘。新垣里沙さん達は当然として、小川さん 天宮良さんも聴かせて魅せます。

毎回 大盛況人気公演ゆえ、既にチケット完売かと思いきや平日夜はまだ残っているそうです。
ダークでコメディーでダイナミックで、とにかく見どころ満載なので観て損はないと思いますぜ。

ネタバレBOX

ストーリーが進むごと華麗に役者さんが登場する展開は興奮します が、岩﨑大さんが出てくるの、さすがに遅すぎなのでは。
てっきり、あれっ今回はオリジナルメンバー1人欠場だったっけ?と思いましたぜ。
ドッグファイト

ドッグファイト

東宝

シアタークリエ(東京都)

2017/12/14 (木) ~ 2017/12/30 (土)公演終了

満足度★★★

宮澤エマさんを観に行ってきました。
ボーイ・ミーツ・ガールもののミュージカルということで会場は99%が女性、男性トイレには誰もいません。

オープニングのテンポの緩い曲では男性ソロ陣が音程を探るように合わせるのでイライラしましたが、その後はアップテンポの曲主体で快調に進みました。しかし、メインの方々より歌専門のサポートの皆さんのうまさが目立ちました。とくに最後の方に出てくる4人組は良かったなあ。一人目が最初の1小節を歌っただけで驚いて舞台を見回しました。

お目当てのエマさんは歌も演技も良いのですがもう一つオーラを感じませんでした。まあ役柄が「可愛くない女の子」なのでそういう演出なのでしょうけれど、ギンギンの美少女に作りながら役の上では正反対ということでも良いのではと思いました。

問題は会場の音です。3人以上が同時に歌うとごちゃごちゃになって何が何だか分かりません。基本的に硬質で殴られているような音です。会場がさして大きくないのですからもっと上質の癒される音を心がけて頂きたいものです。

ネタバレBOX

後半でエマさんのギター弾き語りが聴けます。もちろん高度なことはしませんが音のビビりもなく音量も安定していて良い演奏でした。プライベートではかなり上手いでしょう。
『熱狂』『あの記憶の記録』

『熱狂』『あの記憶の記録』

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

『熱狂』を観てきました。
時間があっという間。
演説の場面には鳥肌がたちました。
『あの記憶の記録』も観ればよかった!

『熱狂』『あの記憶の記録』

『熱狂』『あの記憶の記録』

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/12/16 (土) 14:00

座席1階H列

劇団チョコレートケーキ『あの記憶の記録』東京芸術劇場 シアターウエスト

最後のイツハクの一言に涙が止まりませんでした。
それに対する妻の返しも素敵だった。
25年もの間一人で抱え続けてきた罪。あの家族とならきっと乗り越えられると思う。

イツハクが語るアウシュビッツでの凄惨で過酷な記憶。
それだけでも十分に面白く見応えがあったのですが、その後の展開がさらに素晴らしかった。
「世界は憎しみに満ちている」
という言葉がズシンと来ました。

この会場でこのクオリティでこのお値段。コスパ高すぎです!
今この時代に観られたことにも意義があったと思いました。観に行けて良かった!

THE BEAUTY QUEEN OF LEENANE

THE BEAUTY QUEEN OF LEENANE

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2017/12/10 (日) ~ 2017/12/24 (日)公演終了

Should I be as I am, or shouldn't I be as I am ?
と心揺れる女性主人公モーリーンの行動の先にあるものは...
作劇の妙と切れば血の出る思いに裏打ちされた、シアター風姿花伝
という劇場名にあった序破急の劇的な展開をみせてくれる濃密な舞台作品。

THINGS I KNOW TO BE TRUE ーこれだけはわかってる-

THINGS I KNOW TO BE TRUE ーこれだけはわかってる-

幻都

black A(東京都)

2017/12/19 (火) ~ 2017/12/23 (土)公演終了

オーストリアの家族を描いた現代戯曲のリーディング。約1時間45分という長さだけど、集中して面白く観られた。演技も演出も練られている。移動手段やインターネットなど、技術の進歩は急激で、家族内の世代間格差は広がるばかり。とても考えさせられた。

ネタバレBOX

お母さんが交通事故で即死してしまう結末は、少し残念な気がした。
『熱狂』『あの記憶の記録』

『熱狂』『あの記憶の記録』

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

満足度★★★★★

「あの記憶の記録」130分。

ネタバレBOX

アウシュビッツ収容所に送られ「特殊任務」に従事させられ、同胞の死体処理や髪の毛を剥いだり金歯抜いたり同胞だましたりして解放時にはカポーなどを集団リンチしたイツハク(岡本篤)とアロン(寺十吾)は、家族にも打ち明けないまま人生を過ごしていたが、イツハクは、SSのビルクナー(浅井伸治)の幻影に悩まされていた。そんな折、息子や娘の学校の歴史教師のサラ(川添美和)のインタビューを契機に、イツハクは過去の罪を皆に打ち明けようと決意する。イツハクの告白を聴いていたアロンはイツハクの記憶のビルクナーが実際とは違い残虐な人間にすり替えられていることに気づき、ビルクナーを殺したイツハクだったと突き止める…。
初演も見たけど、色あせない作品と思った。ルデコの雑居な感じの雰囲気が作品に非常にマッチしていたというのもあって、当時のほうがインパクトあったかもしれないけど。

ラストの仕事に向かう前に、妻デボラ(吉田久美)に「たすけてくれ」と小さく訴えるイツハクのセリフが印象的。ショアをユダヤの結束のシンボルとするというサラの思想とは違ってと言っていいかわからないけど、イツハクが生み出した家族の結束がイツハクのショアに関する苦しみを受け止めてくれれば良いなと思う。
赤と青

赤と青

ラビット番長

演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】(東京都)

2017/12/15 (金) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

アトリエに入り公演のパンフレットを開き、おお、病院が舞台なのかと。
配役を見て、そして冒頭のシーンから芽生えた先入観が、
見事に覆えされる展開、ああ、それかー!と。

たぶん、避けがちな、触れない方がよさそうなテーマかもしれないけど、
ちゃんと日常の中にある現実の世界を、今回もしっかりとしたエンタメに仕上げて魅せちゃう。
こういう作品でうならせる力、ラビット番長ならではの面白さだと思います。

階段を上がって中に入った瞬間から作品の世界観が始まってる、
そんなこだわり、毎回細部まで手を抜かないのもさすがです。

ネタバレBOX

あの母親が「自分が正しい」と思っていることを、きっと世間一般は正しくないと思うわけで、
ただ、母親の周囲の世界では、それが正しいことであって、
自分が絶対に譲れないもの、というのは、こういう問題に限った話ではないなと。

多くの人は、感情的に病院側が正しいと感じたと思うのですが、
これは絶対にこうである、という考えや信念の違い、
それぞれ揺るぎない正義や考えが平行線な中、
中立な存在は大事なんだなと。

黒板の存在がわかりやすさの手助けにもなり、効果的でよかったです。
なずな

なずな

アカネジレンマ

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2017/11/23 (木) ~ 2017/11/26 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/23 (木) 15:00

価格2,800円

ラブストーリーとの事前情報があり、確かにその要素もありながら、好きな題材の1つである「不老不死の孤独・悩み」も描かれる……と言うかむしろそちらが表面に出ているというハイブリッド(ゆえに「ポーの一族」「インタビュー・ウィズ……」などを連想)。それに加えて話の「層」の境界が曖昧だったり、この御時世に対する皮肉/警鐘があったり、ある意味好きなパターンのバイキング状態?(笑)
一般的な会席料理(懐石ほど淡白ではない)かと思って臨んだら、ステーキ、火鍋、ビザや餃子もあった、みたいな?
あと、リーディング+芝居?な冒頭も良かった。

ネタバレBOX

冒頭で主人公(狂言回し?)が手にする「父のノート」の内容が小説か手記か最初は判別できない(むしろ小説と思わせる?)ことで観客を惑わせるのが上手い。
終盤で出てくる「この不安定な世の中で、しかもこの大震災直後に人の父親になる責任を負えるのか?」という台詞に井上ひさし「きらめく星座」でみさをが身篭った子を殺そうとする第五場を想起。
大人の条件

大人の条件

The Vanity's

ギャラリーLE DECO(東京都)

2017/12/19 (火) ~ 2017/12/24 (日)公演終了

満足度★★★

絵の秘密、家族の秘密が物語の肝なのに、後半に家族でない外から来た人間二人と、記憶を取り戻した三女がベラベラと語って種明かしつうのはなぁ…。もう少し見せ方なかったのかしら。あと、過去と現在を受け入れることが、大人の条件なの?

メビウス‐201712-

メビウス‐201712-

リンクスプロデュース

船場サザンシアター(大阪府)

2017/12/16 (土) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

この回しか見てないのですが、
泥谷将さんの男っぽさ と 原千博さんの透明感 とても良かった。
動きが多いこの二人芝居は、2人の動き 台詞 場の動き、相手の動きを察して動き演じる必要がある。 2人の芝居がピッタリと同調し客席の抑揚も同調していたていた。客席までシンクロした芝居1つの完成した形のメビウス。素晴らしい御芝居でした。
https://ameblo.jp/tadatomi/entry-12336734928.html 

ネタバレBOX

この回しか見てないのですが、
泥谷将さんの男っぽさ と 原千博さんの透明感 とても良かった。 2体のロボットが壊れる前の限られた時間の中で、記憶の中の2人が花に触れる時、生まれ変わる前の時間を遡り、始まりの時を探す。 ある時は、犬 男 オカマ 昆虫 戦士 敵、 笑いのネタも ハナテン あなたいったい誰、101回目のプロポーズ 僕は死にません ぶち込みます。 戦争が終わったのよ。 探していたことが解った時、花の意味が分かった時、戻った時間から走馬燈の様に今に戻る 最後のシーン 約束 初めて見送る事が出来た。 
 動きが多いこの二人芝居は、2人の動き 台詞 場の動き、相手の動きを察して動き演じる必要がある。 2人の芝居がピッタリと同調し客席の抑揚も同調していたていた。 客席までシンクロした芝居 1つの完成した形のメビウス。 素晴らしい御芝居でした。
https://ameblo.jp/tadatomi/entry-12336734928.html 
『熱狂』『あの記憶の記録』

『熱狂』『あの記憶の記録』

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/12/19 (火) 18:00

 『ある記憶の記録』千秋楽を観た。アウシュビッツを生き延びたユダヤ人の父親が、息子・娘の通う学校の教師の前で語る、アウシュビッツの「記憶」は凄まじいものである。やはり『熱狂』→『ある記憶の記録』の順で観るのが良いのだろう。『熱狂』ではヒットラーの世話係だった男が、ナチスのSSとなって登場するところにも意味があり、からみあった2作品で、一つの意味を持つ芝居だと思った

クラウドナイン

クラウドナイン

大人計画

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2017/12/01 (金) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/12/17 (日) 13:00

 2度目の『クラウドナイン』は千秋楽。友人と一緒に行ったが、1幕が終わった時点では「何が何だか分からない」と言ってた友人が、2幕を見て納得してた。それだけ構造的に巧く作られた戯曲だということは言えるだろう。奇抜なパフォーマンスだけ注目されがちだが、そこに深い意味があるように思う。

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