
心踏音 -Shintouon-
壱劇屋
HEP HALL(大阪府)
2017/10/27 (金) ~ 2017/10/30 (月)公演終了

『超人』『擬人』
大駱駝艦
世田谷パブリックシアター(東京都)
2017/09/28 (木) ~ 2017/10/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
『擬人』はAI編だという。なるほど!
少しのズレが生じてから暴走し、祈祷で対処するのが笑ってしまう。
インチキな祝詞(のりと)とともに。
それにしても麿赤兒さんは、可笑しさと哀しみを、一瞬で同時に表現する。凄い。
後編、『超人』はAIGであり、「ヒト」の行く先を描いた。

ベネディクトたち
ナカゴー
あさくさ劇亭(東京都)
2017/01/21 (土) ~ 2017/01/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
超人「ベネディクト」を取り巻く人々を描いた60分程度の作品。
特殊演劇集団(と勝手に名づけた・笑)「ナカゴー」の公演。
いろいろ逸脱しすぎて中毒的に面白い。
(以下ネタバレBOXへ)

悪童日記
サファリ・P
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/03/25 (土) ~ 2017/03/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
アゴタ・クリストフ『悪童日記』をどうやって上演するのか、と思っていたが、見事に『悪童日記』だった。
ダイジェスト版やあらすじといった感じではなく、芯を捉えていたような気がする、と言ったら褒めすぎか。
5人で演じ切っていた。

髑髏城の七人 Season花
TBS/ヴィレッヂ/劇団☆新感線
IHIステージアラウンド東京(東京都)
2017/03/30 (木) ~ 2017/06/12 (月)公演終了
満足度★★★★
最高に面白いエンターテインメント。
というか、
贅沢なヒーローショー。
善悪が誰の目からも分かるし(色でも・笑)、後ろからでもわかるような笑いもある。
それぞれの見得の切り方もいい感じ。こけら落としは新感線がまさにマッチしていた。
これだけの大きな客席が回転するのには驚く。
しかも意外とスムーズ。
ホントにウルトラマンショーとか仮面ライダーショーを夏休みのロングランでやったらウケそうな気がする。
次はどんな作品がかかるのか、楽しみだ。
映像がないとツラいかもしれないので、ロングランで人が入る演劇となると大変かもしれないが。

『青いポスト』/『崩れる』
アマヤドリ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2017/11/04 (土) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
『崩れる』
公演が始まり、明らかに「いつものアマヤドリ」とは違うことに気づく。
シーンの重ね方、物語の進める方法がまったく違うのだ。
いつもよりも、さらに台詞のやり取りに重きが置かれているようだ。
しかし、その台詞のやり取りが凄すぎる。
台詞のやり取り、というよりは「会話」の凄さに圧倒された。
演出がいいのか役者がいいのか、その両方なのか。
一見簡単に見えて、このレベルの作品にはまず出会えない。
この凄さは、こういう感じの、若者の普通の会話劇を目指していて「(自分たちは)そこそこできてるんじゃない?」と思っている演劇関係者が見たら震えるんじゃないか、と思うほど。
新しいアマヤドリ! 大歓迎!
(以下ネタバレBOXへ)

心踏音 -Shintouon-
壱劇屋
HEP HALL(大阪府)
2017/10/27 (金) ~ 2017/10/30 (月)公演終了
満足度★★★★★
切ない。とにかく切ない。
ミュージカルで突然歌い出す必然がわからない人には、ダンスもいきなりだと要領を得ないけど、このダンスは違う。日常の鼻歌のように、違和感なく日常からダンスがつながり日常に戻っていく。あのダンスはまさに主人公の独白というか、気持ちを素直に表現していて、だからこそ余計に切ない。
最後の最後で、舞台へ降り注ぐ照明が変わり、最後の最後まで切ない。
殺陣もすごい。主人公は3段階ぐらいレベルアップするのをアニメやゲームじゃなく生身で表現するのが凄い。本当にシャキーン(擬音)くらいにすごくなる。

賊義賊 -Zokugizoku-
壱劇屋
HEP HALL(大阪府)
2017/09/22 (金) ~ 2017/09/25 (月)公演終了
満足度★★★★
時代劇好きだと初っ端の設定から既に入り込む。歌舞伎好きだと柝の音でさらに盛り上がる。
途中からの登場人物や小道具、ストーリーとか、にぎやかに笑う芝居かと思ったら、後半からのしめつけられるような展開、にぎやかしかと思ってた人物が最高の表情で感情を上向きに変える。
クライマックスの人力ワイヤーアクションは、歌舞伎では見えない約束の黒子が見えることが意味を持つ。見えないはずの人が見えない力で手助けしてることが感動を上乗せする。やはり最後に正義は勝つ。
ダンスとかバトンとか、自分が没頭してきたものが活かせるって気持ちいいんだろうなと思う。
みんなそんな表情してた。

愛死に
FUKAIPRODUCE羽衣
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2017/06/08 (木) ~ 2017/06/18 (日)公演終了
満足度★★★★
はじめがコミカルだった分、その後静かに進んでいく展開がより意味深に感じられた。
救いがないように感じつつも晴ればれした気分で最後をむかえることができた。

Maria
牡丹茶房
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2017/10/20 (金) ~ 2017/10/29 (日)公演終了

三英花 煙夕空
あやめ十八番
旧平櫛田中邸アトリエ(東京都)
2017/09/26 (火) ~ 2017/10/01 (日)公演終了

スーパーストライク
月刊「根本宗子」
ザ・スズナリ(東京都)
2017/10/12 (木) ~ 2017/10/25 (水)公演終了

桃テント
ろりえ
駅前劇場(東京都)
2017/12/06 (水) ~ 2017/12/10 (日)公演終了

九回裏、二死満塁。
パラドックス定数
中野テルプシコール(東京都)
2017/06/10 (土) ~ 2017/06/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
パラドックス定数は、昭和の事件等を取り上げる作品が多いので、社会派の印象がある。
しかしその根底には「男のロマン」「男の哀しさ」がある。
(ネタバレBOXにも少しだけ書いています)

出てこようとしてるトロンプルイユ
ヨーロッパ企画
本多劇場(東京都)
2017/10/20 (金) ~ 2017/10/29 (日)公演終了
満足度★★★★
面白い! ヨーロッパ企画にはハズレはない。
1930年代のパリが舞台。
もともとセットありきの作品が多いが、今回もセットの仕掛けで驚かせ、笑わせてくれる。
「繰り返し」は、笑いの1つの要素としてはあったのだが、今回の繰り返しの多さは予想外すぎだったが、やっぱり大笑いしてしまった。

忉利天(とうりてん)
フェスティバル/トーキョー実行委員会
あうるすぽっと(東京都)
2017/11/10 (金) ~ 2017/11/11 (土)公演終了
満足度★
中国の作家による作品。
延々とグロテスクなだけの作品。
単にグロなだけで楽しくはないし、飽きてしまう
(ネタバレboxに少し書いてます)

男女逆転版・痴人の愛
ブス会*
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/12/08 (金) ~ 2017/12/19 (火)公演終了
満足度★★★★
谷崎潤一郎の『痴人の愛』をベースとして、登場人物の男女を入れ替えた作品。
最初に思ったのは、「男女逆転版」とわざわざ入れる必要はなかったのではないか、ということ。
劇場に足を運び、「え! 逆なんだ!」のほうが面白くなったと思う。
(ネタバレBOXにも少し書いています)

モナカ
Co.山田うん
スパイラルホール(東京都)
2018/01/05 (金) ~ 2018/01/08 (月)公演終了

ハイサイせば
渡辺源四郎商店
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/01/06 (土) ~ 2018/01/08 (月)公演終了

凛音×天声
凛音天声製作委員会
座・高円寺2(東京都)
2018/01/06 (土) ~ 2018/01/08 (月)公演終了
満足度★★★★
「朗読」と「音楽」にひかれて行ってきました高円寺。
朗読劇にもいろいろありますが、バックにキーボード、ギター、ドラム、バイオリンを従えたものは初めて観ました。この4人のミュージシャンは手堅い演奏で朗読をサポートします。バンドとしての演奏は後半の開始の1曲だけですが各自のソロの入るもう1曲がほしいところです。4人の俳優(声優)さんは実力者揃いでやや過剰かと思えるほどの熱演は朗読劇の静謐さに慣れていると違和感を持つほどです。そういう二つの意味で確かに新感覚の朗読劇で、その試みは成功していると感じました。ここまでは4つ星半です。…従来の朗読劇とは区別して「Super朗読劇」とか「Hyper朗読劇」とか呼んだ方が良い気がしますが、キワモノ感も出てきますね。難しい。
しかし、ストーリーはあまり感心しません。一言で表すと
「巴御前になって義仲に天下を取らせよう」というTVゲームの「ゲーム実況」が今回の舞台である
となります。少し前には、わくわくしたタイムループものというのは今ではゲームの中で一日に何度も体験している非常にありふれたものに成り下がっているのです。それを跳ね返すには映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」並みの表現力が必要ですが舞台では、ましてや朗読劇では不可能と言わざるを得ません。なのでストーリーは星3つです。
座高円寺2はちょっと大きすぎたかも。5,000円は高いなあ。