キャッシュ・オン・デリバリー
旋風計画
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2018/03/14 (水) ~ 2018/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★
14日ソワレ(110分)を拝見。
ネタバレBOX
作品は、英国の脚本家マイケル・クーニーの代表作で、日本でも何度か上演され、その都度、好評を博した、とか。
芝居自体は、スワン家の一室(エントランス兼リビング)を舞台に、エリック・スワンと、下宿人ノーマン・バセットが、次々と現れる訪問者に(勝手にw)翻弄される、典型的なシチュエーションコメディー。
このシチュエーションコメディーって、主役を初めとする軸になる役者たちがしっかりしていないと、ドタバタが空回りして観客席はシラケてしまいがち。
その点、今宵の主役、エリック・スワン役の嶋田健史さん、まるで当て書きされたかのようにハマリ役でした。
でっ、軸になる主役がしっかりしているので、他の愛すべき登場人物達も輝いてきます。
おかげで、2時間弱の上演中、大げさでなく、客席の笑いが絶えませんでした。
事前に考えていた以上に、上質なコメディーでした。
【追記】
ワタシが観たTeaチームの配役を記しておきます。
エリック・スワン(平凡な主人公のはずがぁ…w)…嶋田健史さん(ホンマにハマり役でした!)
リンダ(エリックの妻、短気?)…けけさん
ノーマン・パセット(スワン家の2階に住む下宿人、騒動に巻き込まれ…)…稲村大輝さん
ジョージおじさん(エリックの親族で、彼の「秘密」に関わっている)…藤本康平さん
ジェンキンズ調査員(ロンドン市役所の社会保険担当、愛すべきお人よし)…杉井キレさん(この芝居で一番おいしい役柄かなぁ?)
クーパー課長(ジェンキンズの上司、威厳があって怖い)…福浦麻子さん
サリー(福祉協会のボランティア、思い込みが激しい?)…生田目(なまため)さくらさん(3年ぶりに拝見、素敵な女優さんになられました)
フォーブライト夫人(サリーが呼び寄せた葬儀屋)…金田一しおりさん
チャップマン先生(リンダが依頼したカウンセラー)…相原真志さん
ブレンダ(ノーマンの恋人)…彩未理加さん(14日出演)
あとお一人、男性の方がぁ…???
きみはいくさに征ったけれど
秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2018/03/13 (火) ~ 2018/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★
大切なことを詰め込んだ公演だった。
「いじめ」がひとつのテーマで、いじめられた経験があると少し辛くなる場面もある。
いろいろな立場の人に見て欲しい舞台。
廃墟
ハツビロコウ
シアターシャイン(東京都)
2018/03/13 (火) ~ 2018/03/21 (水)公演終了
満足度★★★★★
原作は三好 十郎である。
ネタバレBOX
原作を読んでいないので、今作の上演台本を書き、演出をした松本 光生さんの台本とどこがどう違うのか現時点では知らない。描かれている時代は1945年の敗戦直後から46年頃までとみた。で、その頃のインテリが感じていたこと、観ていた日本と現実に今我々が暮らしている日本が本質的に一切変わっていないことに愕然とさせられたのである。
原作に於いてもこのような形だったかどうかは、今時点で自分は知らないが、原作でそう描かれていたのであれば、三好の本質を見抜く目を褒めるべきであろうし、今回の脚本でそのようにしたのであれば松本氏を褒めるべきであろう。何れにせよ、開幕から終演迄一切たるんだ瞬間の無い緊迫の舞台であった。
それだけに日本のインテリの在り様と、革命を起こせない国民性、その背後に蠢く人間概念の予めの崩壊、その結果の日和見主義。絶対という価値観の欠如下でのセンチメンタリズム蔓延とそれを根拠としたポピュリズム等々の問題が、自分の問題として立ち現れて来、深く内省を強いる作品になっている。
タイトルの廃墟は、無論、表層では大空襲で焼け野が原になった都市であり、そこで明日をも知れぬ生活を強いられる人々の逼迫である。殊に進駐軍に春を鬻がねばならぬ日本女性の姿である。(梅毒などによって体も蝕まれ、正しく「廃墟」となる場合もあったことは容易に推測できる)だが、何よりも重く、昏い廃墟は、我々日本人の心、否、魂そのものが廃墟と化し、その心と魂で築かれた戦後の繁栄そのものが、実は何ら本質的な意味を持たぬ、即ち我らの魂生き写しの廃墟であったことではないだろうか?
『出口なし』
「出口なし」プロジェクト
座・九条(大阪府)
2018/02/24 (土) ~ 2018/02/25 (日)公演終了
満足度★★★★
まさしく 出口なし。3人ともに生前の悪事と重なる状況になってくる、3人ともに有る譲れない思い 人の欲望 業 が絡む 時間を重ねる毎に苦しくなる。 この先 出口ちなし 逃場の無い3人、心の地獄の果ては、どうなるんだろうか。 海外の戯曲によく有る多い台詞で伝える 細かな心の変化 見えてくる3人の心。 今の社会 逃場の無い中で生きる人たちは多くいる、現実の中の地獄なんだ この芝居を観て思う。
この芝居、役者は、台詞量、伝える心の変化、メイドもギリギリの客弄りで頑張る、しんどいですね。 その分、観ていて しんどかったけど 楽しめました。面白い芝居になっていた。
ネタバレBOX
前説・・・メイド姿 冥土への案内かな 飲食 喫煙 撮影・・・ 守れない場合は、私が 地獄へ送ります。
ガン ガーン・・・ 左右から赤い照明 メイド服 前列の客に触りながら 2列目も こんな所まで来えへんと思ってるんやろ 後ろの列まで すごいこのメイドの嫌みがない客弄り。// 具合はどうですか お入りください。ここだね どの部屋も同じ。シャバでは焼き網 焼串。落ち着いた 歯ブラシ ベット 無い 寝れない 昼 電気 外は廊下 地下863階 スイッチは、ありません 電気使いたい放題 ベルか。押したら来る 気まぐれ ピンポン それはペーパーナイフ またね。 ソファに腰掛ける ベル押す 鳴らない おいメイド メイド 返事がない ピンポン ピンポン・・・ フロランスは、知りません ミネッセロモ イネス 未婚です。外に散歩。ドアに閂、上手くやっていける 礼儀を持って。私 行儀よくないです。僕が二人分行儀よくしょう。あんた鼻の下が、ぐるぐる お行儀よくない。これから何が起こるの ピンポン・・・。待った? お嬢様 もう誰も来ません。 ガルサンあれしたのは先週 昨日 ガス中毒 ガルサン弾丸を12発 リオに女房がいる。 生活に段取りを付けている フフフ。夜だ 何処かでお会いしたかも 共通の友達いない 偶然。椅子の色 この挨拶は計画的 何故僕達は一緒に。知らない。エステルさん 何をしたの 私分からない。間違いをしたのかも 貴方も、6年間 夫と 彼に逢って 一緒に逃げてくれと言われた そのあと肺炎 ガルサン 奥さんは。地獄に落ちたよ 黙らんか。私達 1人1人が 1人の鬼 決して顔を・・・ ではさようなら // 貴方 鏡を持ってらっしゃる? さっきみたいになってます?。ほっぺに赤アザ え、うそ うそ。あんた見てやんなさいよ、名 他人の居る事を忘れましょう。どうだいだけじゃないか 虫けらみたいに、裸になる、いや。何故 地獄に落とされたのか、 離さなければ、俺から女房を、苦しめた 穴の空いた上着を膝の上に置いて。女を連れ込んだ 女房は朝食を 俺は屑だ だから ここに 君は。輪郭の女だったの 3人 男は電車にひかれた 私達があの人を殺したんだよ 6ヶ月 あの女の中で 女はガスのコックを開けて 又寝たの。君の番だ 入って来た時 男を怖がった 顔が無くなったんだろ あの人は、私に子供を生ませたかった 女の子が産まれた バルコニーから ドボン 私は卑怯者 貴方達が憎い。 抱き締める 恨まないでくれ エステル。私は恨んでいる。えー。3人一緒に 切り抜ける・・・ 買い手がついた女だ ・・・ 貴方にも罠がある。私 何も無くした 私は永久に貴方の物 地上の者は私を去ってしまった ガルサン 私を抱いて・・・ 私はちゃんと見ている 憎たらしい地獄よ。ゴメスが新聞社 何も言わない 平和主義の新聞を出す 逃げたんだな。ほんとの理由だろうか。奥さんはどうなったのさ 2ヶ月前に死んだ。この子は本気じゃ無い。信用してあげなさい。君たち 大嫌いだ あんたから逃げる 開けないか 誰が行くの 放り出す。やめて。話してやれ、こいつの為に残った 僕は君を置いて行けない イネス 僕を信じたら救える人だ あなたは償いをする。僕に食い付くみんなの視線 二人か。これが地獄なのか 見られない様にしてやる 死んでいるのよ いつまでも一緒に居るのよ ハハハハ いつまでも ハハハハ さ 始めようか・・・
まさしく 出口なし。3人ともに生前の悪事と重なる状況になってくる、3人ともに有る譲れない思い 人の欲望 業 が絡む 時間を重ねる毎に苦しくなる。 この先 出口ちなし 逃場の無い3人、心の地獄の果ては、どうなるんだろうか。 海外の戯曲によく有る多い台詞で伝える 細かな心の変化 見えてくる3人の心。 今の社会 逃場の無い中で生きる人たちは多くいる、現実の中の地獄なんだ この芝居を観て思う。
この芝居、役者は、台詞量、伝える心の変化、メイドもギリギリの客弄りで頑張る、しんどいですね。 その分、観ていて しんどかったけど 楽しめました。面白い芝居になっていた。
物の所有を学ぶ庭
The end of company ジエン社
北千住BUoY(東京都)
2018/02/28 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/03/08 (木) 14:00
価格3,000円
観ながら頭に浮かんだのは「アリマス、アリマセン、ソレワナンデスカ」という沙翁「ハムレット」の名台詞の初期の翻訳。
所有に限らず「存在する」とは何か?ということまで問うて考えさせる……と言うか観ながらこちらも考えている、な内容はいかにもジエン社。(笑)
なので劇中人物にとってはタイトル通りだが、観客にとっては「物の所有をきっかけに存在などについて「考えてみよう」な芝居」ではないか? 知的好奇心を刺激されまくり。
序盤で出てきたペンの所有に関する疑問が終わり近くで再び出てくるので落ち着いた終わり方に感じられるのもイイ。「思索の散歩」でひと巡りして元の場所に戻った、的な?
以前話題になった哲学書(という表現は適切?)「ソフィーの世界」(未読)もこんな感じなのではないかと、あるいはEテレでたまに放映する「難しそうなことを判りやすく見せる番組」風?などとも思った。
しかしこの会場、3度目になるが、アムリタ、sons wo:、ジエン社といずれも単にストーリーを語るのではなく、観客の心にナニカを生じさせる、あるいは観客を取り込んで共犯者にするような作品の団体。さて、次にこのじゃじゃ馬会場を使いこなす団体はどこだ?(笑)
第9回公演『CHAЯLY』
唐沢俊一ユニット
小劇場 楽園(東京都)
2018/03/14 (水) ~ 2018/03/21 (水)公演終了
満足度★★★★★
下北沢楽園にて『CHAЯLY』初日観劇。クスッと笑えるコメディタッチな内容の物語で面白かった^ ^
mia✳︎さんは初めて拝見しましたが、歌手活動もされているのですね。決めゼリフ4回にも納得です。上演時間も90分程度とちょうどよいので、仕事帰りのときなどにもオススメです!
ロミミ_The W edition_
はちみつシアター
ザ・ポケット(東京都)
2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
初見でしたが、おもしろくて楽しくて、魅せてくれるお芝居でした。私セレクト ベスト5入り!です。また観たいです。
ミュージカル『刀剣乱舞』 三百年(みほとせ)の子守歌
ネルケプランニング/キューブ
梅田芸術劇場メインホール(大阪府)
2017/04/01 (土) ~ 2017/04/09 (日)公演終了
ロミミ_The W edition_
はちみつシアター
ザ・ポケット(東京都)
2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
歌も、ダンスも良く、観ていて自然と笑いも出てくるお芝居でとても楽しめました。
ラストは、衝撃的な結末に胸がジーンと熱くなる感動的な作品でした。
ネタバレBOX
ポットの精によるイベント的なシーンには、子供から大人までみんなが楽しめるものを、との想いがこめられていたのでしょうか。
ゲームの世界の知識がない私には、演出にすこし違和感がありました。
このシーンについても、歌もダンスもクオリティが高くすばらしかったので、
それを存分に活かした演出だったら、どんなだろう?
と強く感じました。
何しても不謹慎
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2018/03/08 (木) ~ 2018/03/13 (火)公演終了
満足度★★★★
日曜日の午後に、のんびりと観劇できてそれなりに満足。箱庭については、だいぶ気が付いたことがあるので、詳しくはネタバレに書きました。
ネタバレBOX
過去の公演を振り返ると、古川氏らしい音楽的な(DJっぽい)盛り込みがあったり。
ずっと以前には『箱庭円舞曲』の起源じゃないか?と思われるヨハン・シュトラウスの『皇帝円舞曲』が毎回冒頭に流れたり。
趣向を凝らしていた感じもあるのですが、そぎ落としてシンプルになってきた気がします。
対面客席で、あちら側からどう見えるか?カメラとモニタが頭上にセットされていたり、反対座席からの出入りがしやすくなるよう通路があったり工夫もあります。
ちょっとシニカルなのは独自の作風とは思いますが、だんだん理解されにくくなってきてる?
もう少し、笑い成分が多かった?
(元団員の須貝さんとかが退団された影響なのかしら??)
...などといろいろ考えながら観ました。
『観てきた』かなり手厳しく書いておられる方があり、当惑を感じます...
何が変わってきたのだろうか??
亭主学校~ルイ14世に捧ぐ~
劇団 現代古典主義
劇団現代古典主義アトリエ(東京都)
2018/03/12 (月) ~ 2018/03/25 (日)公演終了
満足度★★★★
同時進響劇なるものを初めて観ました。オーケストラ劇とも言うらしいがステレオ放送なんじゃん・・・て喩が古い? マンションの小さな1室で化粧の濃い演者が近くて怖い・・・?
しかし作品は面白かったです。ストーリーも面白かったのですが演者の緩急のつけ方が良かったです。次回の作品も見たくなりました。
東京の街が夢見る【横浜公演】
劇団820製作所
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2018/03/09 (金) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
東京大空襲と東日本大震災の両日に恐怖と鎮魂を感じる舞台だった。我々が他人事だと思っている間に、いくら何でもそこまで酷い事にはならないだろうと手をこまねいている間にどうなってしまうのか。臨場感あふれる役者たちのせりふと動きがただならない世界へと誘っていく。この日本で、今の日本で何ができるのか、何をしなければならないのか自分自身に問いかけ続けた。
ツクリバナシ
hicopro
「劇」小劇場(東京都)
2018/03/13 (火) ~ 2018/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★
はっきり言うと、たいしたことない内容。内容には期待しない方が良い。しかし、ミュージカルとしての出来は良い。唄のレベルは高く、演出も上手い。そのため十分楽しめる。ただ、下北の小劇場で一時間ちょっとにしては料金が高いと思う。
渇愛
名取事務所
小劇場B1(東京都)
2018/03/09 (金) ~ 2018/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/03/13 (火) 19:00
座席1階G列1番
名取事務所は、題材、脚本、演出、役者その他内容云々ではなく、とにかく観ようという劇団なので、今回も何の予備知識なく劇場に向かう。(せいぜい、知識は韓国の脚本だというくらいです)
上演時間を見ると、85分。案外短いな、という感想。
舞台が始まると、数分のペースでやたら暗転で舞台装置が変わり場面が変わる、車のブレーキ音のような甲高い雑音が発せられ、フラッシュバックのような照明が点けられる。次第にそれらの場面が、観客の意識の中で繋がっていき、ことの顛末を憶測するころには、舞台の展開も落ち着く。が、終始薄暗い舞台は、観客に沈鬱な気分を強いたままだ。血糊のついたシャツ、連綿と続く暴力、息子と少女の静謐な死の儀式。
実際の事件をモデルにした、という文言を読むと、確かにそちらに意識が流れていきがちだけれど、舞台と並行している時間枠では、狂気の隙間に嵌り行く人々を見ていると、消耗が激しくてそんなことに頓着する余裕さえない。
特に、養子ジンギがジェソプに対して何度も「本当に悪いのはあなただ!」と叫ぶ場面は、その真意がつかめぬ間に、ただただ不快だ。
観劇者を選ぶ舞台。
ネタバレBOX
真実は何なのか、養子ジンギはなぜジェソプの家庭に入ったのか、彼はそもそも何者だったのか、彼の家庭環境は本当だったのか、ジェソプの妻の神がかりとは何だったのか、妊娠時に出た発疹や時折起こる発作の原因は?彼女はなぜどのように自殺したのか、息子は自殺相手の少女とはどこでであったのか、そしてジェソプが最後にジンギに放った罠は成功したのか、etcの謎は、最後まで解かれることはない。
そして何よりも一番知りたかった、養子ジンギがジェソプに対して何度も「本当に悪いのはあなただ!」と言った真意は、なのも語られずじまいだ。
後味凄く悪いのだけれど、役者の舞台挨拶のないところ含めて、鵺的や鬼の居ぬ間に連なる文脈にある。終演後、私としては首の周りの汗を拭う不快感がむしろ心地よくさえ感じたのはなぜだろう。
交響曲第九番〜天国と地獄〜
オパンポン創造社
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2018/03/13 (火) ~ 2018/03/13 (火)公演終了
満足度★★★★★
観れば観るほど新しい感動。すごく笑っちゃうのに、最後は悲しく辛くなる。それでもまた観たくなる。野村さんの舞台は中毒になる。
地上10センチ
ガレキの太鼓
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/03/08 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了
満足度★★★
テンポ良く、ダレることなく見せてくれるのだが、ゴールまでが一直線すぎたような印象。
「頭上10センチ」ぐらいのところを行ってほしかったような……。
ネタバレBOX
余命宣告を受けた男が、直前に参列した葬式から「(あのような葬式ではなく)感動できるような葬式をあげたい」と思い、妻や友人、兄弟を巻き込み、新しい葬式の形を模索していくという話。
なかなか思うようないい案が出ず、苦労しながら葬式のリハーサルまでもっていこうとする主人公たちの悩める姿に、この話の行く先が見えてきたように思えた。
「いろいろ考えても実際は……」という結論だ。
そこへどう向かうのかと思ったのだが、本人や妻がいろいろイメージを出しても現実的な限界やアイデアの不足でなかなかいい企画にはなっていかない。
もし実際に「自分らしい葬式を」と考えたとしても、いままでの葬式の概念や家族、親戚、友人たちの考えや想いから、それほど奇抜なものはできないだろう(劇中でも葬儀社の人が葬儀内で行われることの意味を示していたりしていた)。
その意味で、リアルな反応が舞台の上にあったと思う。
とは言え、これは演劇であるので面白さは必要だと思う。もちろん「面白おかしい」いう意味だけの面白さではなく、「考えさせてほしい」と思うのだ。
それには何か少し足りないような気がする。
つまり、ある一定の年齢になると、葬式に参加することも多くなり、「自分の葬式だったら…」と考えることもあるようになる。その「自分だったら」の範囲を超えない程度の内容がこの作品にあったと思うのだ。
もちろんそれは「ピラミッドのような墓にしたい」とか「感動できるような」と言った本作品の主人公と同じ考えを持つということではなく、思考の過程みたいなものが想像の範囲内にあるという意味だ。それは「リアル」ではあるが、演劇の持つ「リアル(な面白さ)」とは違うのではないかと思うのだ。……うまく言えないけど。
葬式を、人の死を、扱うことで、作者自身にリミッターがかかってしまったのかもしれない。なのでどこかで少しだけそのリミッターを外してみてもよかったように思えるのだ。
彼の考えている式が、冒頭の2つの式に酷似してくるなんてことがあったりもするので、あらゆる呪縛が彼らの「新しい葬式を阻む」というようなものとか……それは違うか…。
とにかく、観客の想像の少し上を描いてほしかった。そう、「頭上10センチ」ぐらいのところを(笑)。
到達する先が見えたからは、単に「見えている」ゴールを目指しているようにしか思えず、面白さはそれほどでもなかったのが残念だ。
以前ガレキの太鼓は春風舎を教室にして観客を参加させたように、葬式に参加させてもよかったのではないか、なんてことも思った。
少し面白いなと思ったのは、主人公の行動(葬式のリハーサル)に関して反対するのは男だけ(友人・兄弟だけ。葬儀社の人は別)というところだ。妻や主人公の友人の妻は積極的に参加していく。私が頭の中で同じことを考えたら、たぶん女性のほうが葬式のリハーサルを嫌がりそうに思えたから。
ラストはなんか気に入らない。
確かに「死」は無慈悲だし、(ほとんどの場合)予測は不可能だ。しかし妻の弟をストーリーのためだけに殺すことはなかったと思う。
リハーサル中に死体役だった本人が息を引き取っていた、というほうが物語の行き着く先としては意味があったのではないかと思う(その「意味」とは私が勝手に考えたもので、作者の意図とは違うかもしれないのだが)。
リハーサルをやってみたものの、実施内容は不完全でまだ決まっていない。さらに本人も迷ってしまっていた。そんな中で主人公の本当の葬式をどうあげたらいいのか、こんな中途半端な形でいいのか、のような葛藤やもやもやが者たちに降りかかってきたのではないか。
主人公の妻を演じた村井まどかさんの、夫に対して冷めているはずなのに、彼のためになんとかしようともがいている姿が健気でもありよかった。
主人公の友人の妻役の石川彰子さんの、積極的さにどこか面白がっているような感覚もよかった。
目白三人の会
としま未来文化財団
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2018/03/13 (火) ~ 2018/03/13 (火)公演終了
満足度★★★
日本舞踊、現代舞踊、古典バレエの3本がそれぞれ半分発表会という公演。素人と玄人の見比べができて興味深い。日舞の子供たちがうまい。
JK OF THE UNDEAD
哀女
ザムザ阿佐谷(東京都)
2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/03/07 (水) 19:30
価格2,500円
所謂ゾンビものに「もうひとつの要素」を附加したことによりメッセージ性を持たせることに成功、後半にキラリと光る台詞も2つ3つ。これが表情ワールド?いや一つの表情にすぎないのか?なんたって「表情豊」ってくらいで。
ネタバレBOX
起こっている事態は典型的なゾンビものだが、罹患者に噛まれると急速に歳をとり女子高生が忌避するBBAになってゆく、というのがミソ。
さらにそこにすでにBBAである女性用務員も絡ませて、「BBAになるのはそんない酷なこと?」「BBAになるのを避けるために友達まで殺すの?」などと問うテいるように感じた。
これ、女性からするとまた違うのかな?
地上10センチ
ガレキの太鼓
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/03/08 (木) ~ 2018/03/18 (日)公演終了
何しても不謹慎
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2018/03/08 (木) ~ 2018/03/13 (火)公演終了
満足度★★★
東北の小さな村に伝わるお祭りの実施を検討する実行委員会の月々の会議を一年間にわたって見せる。既に形骸化している祭りをやめるにしても続けるにしても、責任を押し付けられる形になった委員会の右往左往であるが、いかにも現在の日本の各地で起きていそうな話の進行で、それが大きな政治への皮肉になっている面はあるとはいえ、話題も人間像も常識的な展開で、その結果もまた平凡である。それがリアルであればあるほど、芝居としては見どころがない。この作者、どこかでいい本を見た記憶があって、自分の劇団と言うこの小劇場を始めてみたが、最近の小劇場の習いでほとんど自前の劇団員はいなくてプロデュース公演とさして変りがない。劇団の色もはっきりしない。目立つ俳優もいない。正直、退屈した。観客席の中央を割って中央に置いた舞台の会議場を両方から見る趣向。1時間40分。