最新の観てきた!クチコミ一覧

53621-53640件 / 191638件中
真実

真実

文学座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/02/24 (土) ~ 2018/03/05 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/02/24 (土)

Wキャストでした。

渡辺徹さんは10月の「鼻」で拝見したので、今回は鍛冶直人さんの出演の日を選びました。

下の四人、鍛冶直人さん、浅海彩子さん、細貝光司さん、渋谷はるかさんです。

演出は鵜山仁さんです。



フランスのフロリアン・ゼレール作の喜劇です。

とてもこじゃれた雰囲気で、どこかレトロないい味があるのですが、2011年が初演の割と新しい作品です。

フランス風味のユーモアたっぷりの楽しい舞台でした



舞台セットも赤と白に配分良く塗り分けられていて(真っ赤な嘘と真実の白?)スタイリッシュな感じもするんですが、生活感も感じられて面白いです。



ミッシェル(鍛冶直人)は親友ポール(磯貝光司)の妻アリス(渋谷はるか)と不倫関係にある。仕事の合間にホテルで逢瀬を重ねるが、週末に二人は旅行に出ることにミッシェルは妻ロランス(浅海彩子)に出張と嘘をついて出かけることにする。

しかし、会議をすっぽかして、ホテルにいたミシェル・・・・そのことがどうやらロランスにばれている様子・・・・嘘に嘘を重ね、どうにか旅行までたどり着くが、そこではアリスの夫にも嘘をつかなければならなくなる・・・嘘が嘘を呼び、にっちもさっちもになった時にある真実が告げられる・・・・ロランスの恋人がポール・・・そして、ミシェルの嘘はとうにばれていた。

混乱するミシェル・・・誰の嘘が真実なのか、その真実も嘘ではないのか。



笑いました~。

ミシェルの鍛冶さんがとても良かったです。

平気で嘘をつくんだけども、その嘘には多分ちょっぴりの真実もあったりして、友達を裏切りながらも彼が大好きだったり、浮気相手も奥さんも好きだったり・・・・何なのこの男!なんだけども一番情けない男だったかもなところが、憎めない(笑)

スタイルが良くて、押し出しもいいしで、この役がピッタリでした。



彼の奥さんのロランスの浅海彩子さんの何考えてるんだろう?な雰囲気もいいです。そして、ラストのあの表情・・・真実は彼女の中にある?!



浮気相手のアリスの渋谷はるかさんのロランスとは正反対な、コケティッシュな可愛さもいいし、ポールの細貝光司さんのとらえどころのなさも良かったです。



とてもセンスのいい面白い舞台だったので、再演希望です。

ありがとうございました

papillon/春待つ町

papillon/春待つ町

ゆめいろちょうちょ×Ordinarist'sBox.

ギャラリーがらん西荻(東京都)

2018/03/06 (火) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/07 (水) 14:00

価格2,000円

【papillon】
1丁目1番地から7丁目XX番地までそれぞれに穴を掘ってはまた最初に戻って穴を掘ることを返す男のもとにその穴を埋めて回っている女が現れ、男は女に自分の体験談を語り始め……という導入部はまるで不条理劇あるいはオトナの賽の河原?(笑)
そうして語られる本編、迷い込んだ(?)蛾と暮らしていた男の部屋に美しい蝶が新たに迷い込むが蛾にはその蝶が見えず……と、オトナのメルヘンに変容。
と言うか「蝶ありきの蛾」と考えればあからさまなほどの恋愛寓話であり、「蛾には蝶が見えない」なんて都合がイイってか羨ましい。(爆)
さらに終盤に「男は恋愛経験を記憶の中で美化する」なんて台詞があって、「言われてみればその通り!」と「眼からウロコ」状態。(笑)(ちなみに女性客は蛾や蝶に感情移入しがちだったと終演後に聞いてそれも納得)
あと、蛾の衣装が「なるほど蛾だね」な模様だったり、蝶の表現が台詞なしで表情と動作だけだったのも「いかにも演劇」で感心。

佐藤少年史

佐藤少年史

佐藤純平卒業研究

桜美林大学・町田キャンパス 徳望館小劇場(東京都)

2018/03/11 (日) ~ 2018/03/16 (金)公演終了

満足度★★★

展開が目まぐるしく、もっとじっくりと描くと心に染み入る作品となるだろう。

安吾二篇

安吾二篇

劇団肋骨蜜柑同好会

新宿眼科画廊(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/11/13 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/11/10 (金)

新宿眼科画廊で、太平洋戦争の前後にかけて活躍した文筆家・坂口安吾の著作を取り上げた、劇団肋骨蜜柑同好会さんの『安吾二篇』
10日の晩に『散る日本』(60分)
11日の晩に『白痴』(75分)
を観て来ました。

ネタバレBOX

まずは『散る日本』。
1940年代の当時、棋界最強を誇った木村義雄・第14世名人と、対戦者・塚田正夫八段との第6期名人戦の様子を「私(=坂口安吾)」の目を通して記述した観戦記です。

でっ、会場入りして真っ先に目に飛び込んできたのは、縦1列に敷かれた畳状のボード。
左右には新聞紙に原稿用紙の切れ端が無造作にバラまかれ…。
ふと原稿用紙に目を落とすと、そこには『散る日本』の手書きの文面が!
何処となく、背筋がピシッとするような、気迫が伝わって来る舞台セットです。

上演中は、その畳状のボードの上を、相当使い込んである将棋盤を隔てて、木村名人役の室田渓人(むろたけいと)さんと、塚田正夫八段役の小林勇太さんとが、一手打とうとする毎にフェンシングの選手のように前進・後退を重ねます。

その一挙手一投足を「実況」するのが、観戦者たる「私」(演・フジタタイセイさん)。

「実況」は次第に、敗局濃厚な盤上を睨みつつ苦悶する木村名人の描写に重点が置かれていきます。
かっては、どんな(汚い?)手を用いてでも貪欲に勝ちを求めに行ったアノ木村義雄が、いつしか、棋界の権威とか風格とかいう形ばかりのモノに取り込まれ、棋力衰えたあげく、今、まさに名人の座を奪われんとす…

安吾には、その凋落のさまが「神国ニッポン」という、何ら実態を伴わぬ幻想に引きずられるまま、先の敗戦で心底痛めつけられた、かっての我が国の姿にも重なったのでしょうか。ラストシーンでの「私」の絶叫が鎮魂歌のように響いて来て…

この空間を造り上げた、つゆだく…ならぬ、汗だくだった、お三方の役者さんの、正真正銘の熱演に、帰路についた後も、ずっとシビレっ放しでした。


21時間後に戻って来た会場には、畳状のボードが、今度は2枚だけ二の字に横に並べられ。こちらの方が将棋の対局の場に相応しいかなぁ(笑)。
ただし、この場所は
或る時は、民家の一室であり
或る時は、映画会社の事務所であり
或る時は、空襲最中の街の雑踏…。

終戦間近の東京・蒲田界隈を舞台に描いた『白痴』。
主人公は、徴兵を逃れるために映画会社に勤めている演出家(演・笹瀬川咲さん)。
世相におもねるばかりの、映画会社の人々に嫌気を差しつつも、戦局の悪化に伴い、次第に困窮していく生活に追われて、理想に燃えた、かっての情熱の灯も消えゆくばかり…。
そんな彼が。眉目秀麗なれど自らの意志というモノを持たぬ「白痴の女」、隣家の新妻(るんげさん☜上掲のフライヤーのモデル)と出逢い、密かに共に暮らし始め、やがて空襲の戦火を潜り抜けていくまでの日々を描いた短編です。

上演中、主人公以外は豚や犬、鶏、家鴨に仮託させたような登場人物達が放つ、一つ一つのセリフや地の文に含意が察せられ、集中して耳を傾けてみました。
おかげで終演後はヘトヘトになりましたが、理想と現実の狭間に身をやつした末、目に見えるモノを大切にしていこうとする、作者・安吾の決意というものが察せられました(誤読だったらスイマセン、汗!)。

役者陣。
何度か舞台を拝見したことがある石黒麻衣さん、小島望さんに、確か初見の兎洞大(うどうだい)さんの堅実な演技に支えられて、主演の笹瀬川咲さん、るんげさんのお二方が、より一層、引き立ったように思われます。

さらにいえば、石黒さん、小島さん演ずる人物達の(意図的にか?)概ね背筋伸ばし、ヒトとしての温もりをあまり感じさせない風情が、るんげさんの「白痴の女」の童女の清らかさとグニャリとした肉感を併せ持つ「生身の人間」感を、より鮮明に印象づけたように感じました。


最後に。
舞台2本、観終わってみて、作・演のフジタタイセイさんが、どうして今どき(☜おいおい)坂口安吾の著作を取り上げたのか、わかるような気がしました。


【追記】
2018年3月12日、笹瀬川咲さんが1月にご逝去なされたことを知りました。
私よりはるかに若い方の訃報は、本当に胸が痛みます。
笹瀬川さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
劇場版爆弾紳士

劇場版爆弾紳士

円盤ライダー

山野美容学院マイタワー27階 〒151-8539東京都渋谷区代々木1丁目53-1(東京都)

2018/02/21 (水) ~ 2018/03/12 (月)公演終了

満足度★★★★

観客は作家の草加一郎のノンフィクション文学賞受賞記念パーティーの参加者という設定である。明るいサロンに案内されて、いつもの暗い劇場用の汚い格好で来たことをちょっと後悔してしまった。

パーティーが始まると爆弾紳士によって出入り口が封鎖されてしまい、彼から出題された沢山のパズルを解かないと仕掛けられた爆弾で命を落とすことになってしまうという。
そこで会場に入るときに選んだ「読者ファン」「作家仲間」などのグループに分かれて担当のパズルを解いて行くのである。クロスワード・パズルとか穴埋めなどの比較的簡単なものであるが、いきなり出題されると考えこんでしまう。難しいものもあって、これは誰も解けないだろうと困っていると解ける人が突然現れるので「何か怪しいなあ」と思うこともあった(笑)。

想定内の時間で全グループが解き終わるというありえない結果はこの劇団の努力の結晶のノウハウのなせる業なのだろう。素晴らしい手際の良さだ。会場を縦横無尽に動き回る俳優さんの演技も的確で大いに笑いも取っていた。

若い頃ならすいすい解けたであろうパズルが全く解けなかったのは悔しいところであるが自分の現状を知ったという点では悪くない。入社試験の集団面接でこのようなものがあると聞いたことがある。今日の私は指示された場所にはすぐに行き、一見協調性があるように見えるが、実は立っているだけでたまに解こうとしても解けないという困った志願者であった。確実に不合格だよ(笑)。

『財団法人親父倶楽部』~死んだと思って生きてみる~

『財団法人親父倶楽部』~死んだと思って生きてみる~

工藤俊作プロデュース プロジェクトKUTO-10

ウイングフィールド(大阪府)

2018/03/07 (水) ~ 2018/03/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/12 (月)

めちゃめちゃ面白かったです♪超豪華キャストに魅力的なストーリー♪そのどちらもが最上級のエンターテイメントって有りそうで無いと思ってたけど【見付けたよ!】って言いたくなる文句なしの名作でした☆【死】がワクワクするように感じる世界観が心地良いお芝居です☆親父四人衆が面白いのはモチロン、その四人に負けず劣らずのパフォーマンスで魅了してくれた藤本陽子さん、長橋達也さんの活躍抜きにこのお芝居の素晴らしさは語れません!お互いが親父と絡んでも二人で絡んでも面白くて感動すら覚えました☆

舞妓はレディ

舞妓はレディ

博多座

博多座(福岡県)

2018/03/04 (日) ~ 2018/03/20 (火)公演終了

満足度★★★

博多座企画にしては上演期間が短いかな。お盆や上下の花道の活用、歌唱もよくいい仕上がりだったと思います。

ネタバレBOX

宝塚ファン、アイドルファン向けの演出が、関係ない自分には無駄な時間に感じました。
PARAMUSHIR

PARAMUSHIR

TEAM NACS

福岡サンパレス(福岡県)

2018/03/09 (金) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

終戦直後の北海道のある島での話。
ちょっと情報いれていたせいか、所々で涙腺が緩む心に響く内容でした。

おかえりのないまち。色のない

おかえりのないまち。色のない

キ上の空論

吉祥寺シアター(東京都)

2018/03/10 (土) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

キ上の空論「おかえりのないまち。色のない」観てきた。
めっちゃ面白かった!前半はたくさん笑わせてもらったし、後半は胸が締めつけられるようなシーンがいくつもあって、とっても良かった!舞台の雰囲気愛せる。魅力的な役者の方ばかりで、ほんとに愛おしい。好きだー
そして、言葉のかけあいも言葉遊びも若者っぽい言葉も方言もすんごい溶けこんでて良かった、最高!特に気になったのは、無音というか無言のシーンが結構多用されてて、あの独特の間が絶妙だなーとか思ってた。あとは照明ですーっと次のシーンに綺麗に移り変わるのも好き。
役者でいうと、宇野くんめっちゃ好きだ!めちゃめちゃおもろいし、応援してあげたくなる。他にも、あの4人組の雰囲気もたまらなく愛おしいし、イズミさんのゆるい感じもめちゃ落ち着くし、もちろん芽衣子の素直で純粋なところも最強に好きだし、ほんとに全員魅力的だった。
あと、イロジロとイヌの関係も尊すぎる。切ない。相対性理論の地獄先生、思い出した。周りとか関係なく、あんな風に人を好きになってみたい。イロジロの最後の独白はとても心に響いた。鳥肌たった。あー、とにかくめちゃめちゃ良かった!良い演劇観たーって感じ!最高かよ

奴碑訓

奴碑訓

Project Nyx

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/03/09 (金) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/09 (金) 19:00

座席1階D列10番

まずは、これだけ多彩かつ多様な人材を揃えあげた、プロデュース力に関心しました。美女劇という前提なので、男性役も女性に翻して役付けしたのだけれど、それがうまくはまるためには、役の性格をうまく全体に収斂しなくてはなりません。男女の違いで描き分けられている部分も、女性としての違いで描き分けられなくてはならないので、その意味、脚色、演出に大きな負担がかかりそうなものですが、その難点を見事に中央突破しています。キャラのエッジの立ち方が、半端ないですもの。
欲を言えば、、前半のエロチシズムが、後半あまり感じられなかったことですかね。それは、男性の欲目でしょうか。
初日にして、この完成度も立派。
何の気になくプレミアムシートにしたのですが、結構なお得感がありました。

1970年代、アングラ感満載な舞台ですが、むしろとても新しく見えるから不思議ですね。
温故知新とはこういうことですかね。

ネタバレBOX

そういえば帰りのロビーで、役者さんの1人が「今日はおっぱい祭りです」と楽しそうに語っていたのが、なぜかすごい好印象でした。
おかえりのないまち。色のない

おかえりのないまち。色のない

キ上の空論

吉祥寺シアター(東京都)

2018/03/10 (土) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/03/11 (日) 14:00

座席1階2列

価格5,000円

久しぶりの観劇でもあり、久しぶりのキ上の空論の観劇。
とにかく面白かった。文句なしの5つ★。

謎解きとか大どんでん返し系の作品が好きな人にオススメします。
いままでにキ上の空論・中島作品を堪能された方にも新しい魅力を感じていただける作品でしょう。

出演者で印象に残ったのはまず福富さん。
作品の中のポジションとしてはこれまでにもありましたが、キャラクターがいままでとは違って突き抜けていて且つ面白さがありました。声が元々魅力ある女優さんですが、台詞も滑らかで彼女から起きる笑いがちょっと観客の肩の力を抜けさせてくれます。

そして納さん。iakuのときには突出した演技力が気になっていましたが、今回も魅せてくれました。彼女の存在は振り返ると「観客をそこに集中をさせた」役割があります。
いい意味で「ミスリード」ができる女優さんかも知れません。

もし行くのを迷っている人はいましたら是非オススメします。
観劇初心者のかたも大丈夫です。

毒おんな

毒おんな

椿組

ザ・スズナリ(東京都)

2018/03/02 (金) ~ 2018/03/14 (水)公演終了

満足度★★★★

補助席を出し通路すべて埋まるくらいの大入り満員状態。
どんな「毒」が吐き出せれるのか楽しみにしていたのだが、ちょっと弱いかな。
小泉今日子さんなら可愛さを武器に、もっと周りを巻き込んで不幸にしていく位濃い毒をまき散らす女性の役が出来たのでは。

おかえりのないまち。色のない

おかえりのないまち。色のない

キ上の空論

吉祥寺シアター(東京都)

2018/03/10 (土) ~ 2018/03/18 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/11 (日)

キ上の空論「おかえりのないまち。色のない」を観に吉祥寺シアターへ。こちらも初見の団体さん。公演時間2時間10分。交わりそうで交わっていない幾つもの点と点が折り重なったような作品。登場人物の相関図などを整理しながら最初から頭をフル回転させて拝見させて頂きました。突然の暗転や大迫力の効果音など演出に優れており、恐らく100%の理解は出来ていませんが、クライマックスで点と点が繋がったときは鳥肌が立ちました。あのような結末が待っているとは完全に想定外でしたし、何となく恐ろしさも感じました。キャストさんの経歴を見ると舞台以外にも様々な分野で活動されているバラエティーに富んだ方々ばかり。皆さん演技力が高く、とても華やかで見応えのある作品でした。2時間10分という長さは全く感じなかったです。

papillon/春待つ町

papillon/春待つ町

ゆめいろちょうちょ×Ordinarist'sBox.

ギャラリーがらん西荻(東京都)

2018/03/06 (火) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/11 (日)

ゆめいろちょうちょ「papillon」を観にギャラリーがらん西荻へ。初見の劇団さん。蛾と蝶とそれを愛する一人の男の奇妙な恋の物語。キャスト4名、公演時間60分というコンパクトな公演ながら、内容は非常に奥深く、物語の世界にグイグイと引き込まれました。蛾と蝶と男の心情が上手く表現され、それぞれの距離感も絶妙。どの立場にも共感出来、クライマックスもなかなかの衝撃具合でした。男性の話を淡々と聴く一人の女性の存在も大きく、物語を分かりやすくしていたと思います。60分の中に複雑な心情が上手く凝縮された作品という印象です。生演奏も心地よく、良いアクセントになっていたと思います。もう少し大きな会場でゆっくり観劇出来れば尚良かったと感じました。

義経ギャラクシー ─銀河鉄道と五条大橋の999─

義経ギャラクシー ─銀河鉄道と五条大橋の999─

X-QUEST

北とぴあ つつじホール(東京都)

2018/03/08 (木) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/09 (金) 19:00

 再演だが、初演も見ていて、ダンス&アクションに転じてからは最も面白い作品だと思っていたが、今回は大きな舞台を得て、更にパワーアップしていた。源義経の物語と、義経が死んだ岩手で生まれた宮沢賢治の銀河鉄道の夜を合体させるというアイデアは面白く、銀河鉄道の終点が五条大橋という回帰型の作りも興味深い。プロジェクションマッピングなども使って、豪華なX-QUESTだった。

何しても不謹慎

何しても不謹慎

箱庭円舞曲

駅前劇場(東京都)

2018/03/08 (木) ~ 2018/03/13 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/03/08 (木) 19:30

 箱庭の新境地か。古川に言を借りると、物語を説明するためのセリフを排除して会話に限定した、とのこと。その結果、いろいろと議論はするけど何も決められない日本人、という像が浮かび上がってくるという効果はある。面白い、というより、ずっと少しイライラさせられながら、でも、やっぱりそうなんだよな、と思わせるところが、古川らしい巧さだ。役者陣は豪華で、作品を作り上げる上で、劇作上も役割を果たしたのだろうと推測される布陣だった。

見晴らす丘の紳士

見晴らす丘の紳士

LiveUpCapsules

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/03/07 (水) 19:30

 明治の実業家・渋沢栄一の一代記…、だが、次々と起こるさまざまな出来事で、渋沢が凄い人だったことは分かるのだけれども、何を伝えたいかがハッキリしない。大隈重信などは皆分かるのだろうけど、岩崎弥太郎は分かるのかな、という気もする。最後の大きなエピソードである大日本精糖事件も、知らない人が多いだろうし、劇的なセリフも用意されていないのが惜しい。初日だったせいか、渋沢役の宮原のセリフにぎごちない所があったのも残念。

卒業式、実行

卒業式、実行

アガリスクエンターテイメント

サンモールスタジオ(東京都)

2018/02/17 (土) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

『紅白旗合戦』のテーマ(卒業式の日の丸・君が代)が装いも新たに再登場なのだが、今作のほうがテンポもまとまりも良くとにかく面白い。
ラスト(解決方法)は想像の範囲内だが、笑わせてラストまで一気に駆け抜ける。

ネタバレBOX

国府台高校という実在の高校が舞台で、その学校の校風が背骨にある。
「卒業式における日の丸・君が代の扱い」がテーマで、生徒と学校側がバトルするという作品。
ただし、「イデオロギーは少し脇に置いての、バトル」というところがミソ。

日の丸・君が代の扱いについて、どうするのかきちんと決まらないまま(学校側も生徒側も「決まっている」とは主張するのだが)式当日になるという切迫感がいい。
卒業式が進行しながら「日の丸を掲げる・掲げない」「君が代を歌う・歌わない」のバトルが続いていく。
生徒と学校側だけでない、PTAや卒業生(この高校はこんな、母校への思い入れの強すぎる卒業生が多そうだ・笑)という第三者が邪魔をするように加わってくる様も面白い。

学生時代、学校の行事に必死になりすぎるのはダサイと思っていた派なので、生徒会長の頑なさには少々イラ立ってしまった私(笑)。

生徒側も学校側も「顔が立つ」ような「理由が付いた結果」に落ち着くことが最終的なゴールということはわかっているので、どう無理矢理にその体裁に押し込められるかがポイントになっていく。
なので、「日の丸・君が代問題」の終着点(屁理屈点とも言う・笑)は見えている。だからそこまでのプロセスを楽しむ作品だ。

卒業生代表の甲田がソレに気がつくか? が後半のポイントになってくるのだが、前半で察しの悪さ(ボタンの件)が伏線になっているので、「気がつかない」というもう一波乱あるかと思っていたが、あっさり気がついてしまったのが少し……。
察しは悪いが、ヘンにところで気がつく、のような伏線にして「そこで気がつくのか!」のようなぐらいなほうが、バカバカしくてよかったかも、などと思ったり。
……アガリスクの恋愛はいつも「片思い+察しの悪さ」で成り立っているような(笑)。

ラストに卒業式実行委員長の一段落感と、新たな火種の勃発感を入れたいのはわかるが、そこのテンポがイマイチ。
ラストまで一気に来たのだから、一拍置いて、キレ良くストンと落としてほしかった。
また「入学式」よりは、もっと切迫した問題、例えば「卒業式が終わって生徒が退場するときの退場方法」などという、すぐにでも対策を考えなければならないものが起きるなどのほうが良かったように思う。さらに屁理屈で対応しようという委員長の気持ちが見えたりするほうが面白かったのではないだろうか。


作・演の冨坂友さんにとっては、母校である国府台高校に対する想いの強さは計り知れない。
とは言え、それが強すぎて逆にちょっと気持ち悪いところまで行ってしまっている(失礼・笑)ようにも思える。
国府台高モノとしてのテーマや題材は、たぶんまだ探せばあるのだろうが、基本は生徒の「自主・自律」的なラインから外れることがなさそうで、既視感が強くなりそうだ。
ならば、今回の『卒業式、実行』で、国府台高モノもそろそろ卒業してはどうだろうか。

ただし、「学生モノ・学校モノ」は別の切り口でまだ鉱脈があるかもしれない。
だとすれば、取材して新たな切り口、新たな学校を舞台にして作劇するという手もあるだろう。


『ナイゲン』がアガリスクエンターテイメントにとってのレパートリーになり(何度観ても面白い)、他団体や学校で上演されるような作品に仕上がっていることを考えると、この作品『卒業式、実行』もそうなる可能性があるように思える。

「イデオロギーは少し脇に置いて」いるのだが、考えざるを得ないということがポイントでもある作品だからこそ面白い。

「卒業式における日の丸・君が代の扱いで生徒と学校がバトルする」作品が、高校の演劇部で文化祭などで上演されるなんていう ことを考えると、少しわくわくする(中高の文化祭で数多く上演できるような仕掛けもアリかも。上演料無料とか。それによって未来の観客が増える可能性もあるし)。

自主・自律をモットーとする学校は、国府台高校だけではないだろう。しかしモットーとして掲げていても学校側の要請&圧力で思うようにできていない学校もあるだろうと思う。
甘いラストとは言え、こんなバトルを観て、演じて喝采を送る生徒たちもいるのではないだろうか。

そのためには少しだけ整理したほうがようと思える個所がある。
この作品で唯一イデオロギー(的なこと)に触れるのが、「PTAのおばちゃん」だ。
彼女は、「国歌・国旗」を卒業式で扱ってほしくないという立場なのだが、原発についての発言などが「笑い」の対象として描かれてしまっている。それはちょっとどうなんだろうか、と思う。「反対している人たち=(困った)サヨクの人たち」という感じを受けてしまうからだ。それがアガリスクからのメッセージなら仕方ないが、そうでないだろうから、そのあたりは公平(バランス?)に扱うべきではないか。例えば、賛成派の「PTAのおじちゃん」が出てきてもいいのかもしれない(副会長のスピーチにそれが現れてきたりとか)。そこがすっきりするといいのではないか、と個人的には思っている。


美術教師役の中田顕史郎さん最高! 焦り進む全体の勢いに抗うような佇まいが、笑いをヒートアップさせた。
卒業式実行委員長役の榎並夕起さんが、キャラ濃い登場人物の中で見事に中心に立っていた。
淺越岳人さんの屁理屈炸裂がなかったのが残念。

式の当日のプログラムがきちんと2種観客に配られたのもいい。
会場に入るときに配る係の人は高校の制服だったらなおよかったかも。
Like A

Like A

CLIE

新宿FACE(東京都)

2018/02/03 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/02/10 (土) 18:00

ちょっとお話的に物足りない部分もありましたが歌もダンスも良かった❗とりあえずそれだけで満足です。

まほろばの景

まほろばの景

烏丸ストロークロック

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2018/03/01 (木) ~ 2018/03/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

何年か前に公演を見逃して以来気になっていたが、漠然と想像していた路線を更に越えた領域に達し、これは好きな世界である。どう咀嚼してよいか判らずまだ手つかずだが、拐われ連れて行かれた場所は冷厳な風景で、心は驚愕に震え、頭は驚嘆で雀躍した。

このページのQRコードです。

拡大