ぼくらの90分間戦争 公演情報 企画演劇集団ボクラ団義「ぼくらの90分間戦争」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    鑑賞日2018/01/19 (金) 19:00

    この作品には「見方」があるのだと思う。アングルというか。
    漫然と舞台上を眺めているだけだと本当に何も残らない。

    たとえばダイハードやハリーポッターのようなハリウッド娯楽大作を見に行ったつもりがフランス映画だった、みたいな話であって。それはフランス映画がハリウッドに劣ることを意味しない。この比喩わかりづれえな。。

    それでも10年やってきたのは大したことですよ。
    奇跡です。我々は奇跡を目の当たりにしているのです。

    劇団メンバーだけで動員2,000人達成おめでとう。

    ネタバレBOX

    そもそも誰向けの公演か、というところから深読みすべきなのかもしれない。
    ここの団体が常々標榜していた「すべてはお客様のために」という(観客側からすれば「そりゃそうだろ」と思うが)キャッチフレーズを今回は一切言っていない。たぶん。

    思うに、ボクラ団義が今までやってきた作品は、単純にこういう本が書けたからやってみようではなくて、その時、そのキャストで上演する明確な意味、位置づけがあった。個々の作品が「自分たちはこんなこともできる」というショーケース、ポートフォリオの役割も果たしてきた。

    観客との関係構築という点においてあれほど貪欲かつクレバーな彼らが、何の考えもなく今このタイミングで最大の武器であるエンタメ要素をここまで削ぎ落とした作品をやるだろうか。

    とある俳優さんが言っていた「いかに上質なものであってもエンタメ作品は演劇界では評価されにくい」という言葉を思い出す。

    役者の「地の芝居力」だけを抽出して見せる本作品は、一般の観客向けエンターテイメントというよりは、役者仲間やスタッフといった内輪向けアピールという意味合いが強いのではないか。
    はなから10周年おめでとう!ワーみんなで楽しもう!という点をねらっていない。

    そう考えていくと、関係者限定公演もヒントのひとつ。
    俳優(過去と未来のゲスト)や演劇界(≒個々のメンバーの客演先)へのアプローチは、一般の観客に対するそれと同じではない。
    過去の客演さんとの関係を良好に保つことも前へ進む原動力になる。

    そんなようなわけで、今回10周年20作品目だしちょっと変わったのやってみよっか、という明確な意思に基づいて今作の上演が決まったのではないかな。
    そんかわり小さい劇場でロングラン公演、イベントもたくさんやるからそっちで楽しんで!というメッセージに違いない。

    でも、そろそろわかりやすくて明るい話が観たいよね。外部脚本提供作品じゃなくてボクラ団義本体でね!

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    2018/01/20 10:40

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