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タバコの害について/たばこのがいについて

タバコの害について/たばこのがいについて

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2018/04/20 (金) ~ 2018/04/24 (火)公演終了

満足度★★★★


 オリジナル作品1篇とチェーホフの「タバコの害について」の2本立て公演である。(華4つ☆)

ネタバレBOX


オリジナルは、表現活動をする男とその男の世話をし続けて5年になるが、妻にもしてもらえないことを嘆きつつもその生活資金も食事などの世話も止められずに暮らす女の関係を描いたものだが、女は男を浴槽で飼っているピラニヤに擬え、臆病な癖に強がるとからかう。
 男は、嫌いな食べ物が多く、女が一所懸命ヘビースモーカーである彼の健康を考え、何とか食事で健康を回復させようと考えて作った食事を食べずに過ごすことも多く、そればかりか、女が男の為に断念した表現者の道の後輩をたらし込んで浮気をしている。女はこれを詰るが、男は、女が未だ手垢のついた自分の革命的な生き方に憧れてついて来ていることを知悉している為、革命的論理によってこれをいなしつつ、自由になること、縛り付けられずに脱出することばかり考えている。無論、女は、反対に好きな男を自分から逃さず管理下に置くことを今日も、明日も考えている。今作は、革命は兎も角、この男女相互の普遍的な関係を描いた秀作である。

 チェーホフの「タバコの害について」である。モーパッサンの「une vie」ならぬ「男の一生」とでも名付けたい内容の作品である。確か日本の落語にも下げで「おんな」が「かんな」になるものがあったように思うが、今作は、当にこれではあるまいか? 
 発生学的にみても、雌雄がある生物のプロトタイプは♀である。それは、種を残す性が雌だから当然のことなのだろう。鯛などは、総て雌として生まれるし、人間の男も母体の中で男になるのであって、最初から男として形成されている訳ではない。今では差別用語とされるかも知れないが、色盲なども発現率は女子の方が低い。生物学的には母体の中で一種のオペを受けて♂になる生命体より♀の方が強いのである。
 一方セクハラ等、男の横暴が話題になる昨今だが、こんな言動は、自民党議員など下劣を旨とする下司がやることであって、一般男性の多くは寧ろ女性に奉仕することで一生を終える者の方が多かろう。蟷螂は、生殖行為後、♂は♀に食われて生涯を終える。つまり♂は、♀に奉仕するだけ奉仕させられ、絞り尽くされてその生涯を終えるのが、生物としての宿命なのである。
 人間社会が男性優位社会という形を採ってきたのは、戦争を含めた生存競争の結果かも知れないが、実は、生物学的に弱い♂が、♀に甘える為のシステムであるかも知れない。医者でもあったチェーホフは男女のこのような生物学的関わりをその本質に於いて知っていたのではなかろうか? 実に深い作品である。
作レ家

作レ家

法政大学Ⅰ部演劇研究会

法政大学市ヶ谷キャンパス 外濠校舎 多目的室2番(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/23 (月)公演終了

満足度★★★★

 作家の作業を良い家を作る作業に例えて創られた脚本は、恰も露伴の「五重塔」の構成を思わせる、しっかりした太い柱が全体の構成を合理的且つ論理的なものとし、ブレのない考えさせる作品になっている。(華4つ☆)

ネタバレBOX


 板部分は手前が広い台形になっており、奥中央、左右の辺中ほどに出捌け口が作られ、役者の動きもスムースである。床面は、寄木細工の文様を施し、雰囲気を醸し出す。奥壁の両コーナーに掛かったカーテンは、閉じると、スクリーンとして利用できるなど極めて合理的な作りである。主人公が作家なので、板中央には、机と椅子が置かれ、作家の仕事机としても、家族の用いる居間としても用いられる。
 さて、物語の内容であるが、表現する者としてその仕事に特化する生き方(いわば芸術至上主義或いは仕事中心主義)と生活(特に家族関係の親疎)の切実な問題を描いて、ホントに考えさせられる内容であった。
 演技には、序盤若干硬い感じが観られることもあったが、中盤からはそれもほぐれて自然な感じになり合格点。小道具の使い方と小道具自体も洒落たものが使われている。殊に家の模型が、家族崩壊の危機を表現する場で用いられるのだがとてもセンスの良い色・形の模型を用い、照明の適確な技術もあって頗る美的に映った。
 スタッフの対応もいつも通り、非常に感じの良いものであった。
アラクネの恋

アラクネの恋

劇団もっきりや

ART THEATER かもめ座(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★

見えない「神(正義)」という名の落とし穴、自分に素直に生きる難しさを突き付ける。からっぽな情景に濃密な気配と閃光。心の奥深くに語りかけるような奇妙な世界に誘われ、段々と孤独な心だけが観せられる。いつしか他人との関係は表面的になり、煩わしい事には関わらないという傍観者へ…。
(上演時間1時間30分)

ネタバレBOX

セットは、中央に小さなテーブル・椅子3脚。上手・下手に衝立風の幕が2つずつ掛け、下手側に2階段が置かれている。場面に応じて色彩ある毛糸が中央奥に放射状に張られたり、また入院ベットが運び込まれる。

物語は老いた元高校美術教師・サクタ先生(石渡孝サン)が教え子・ヒナドリ(作・演出:杉浦久幸サン)から恨み憎まれ口を言われるところから始まる。元教師は美術部の顧問をしており、ヒナドリともう1人女子生徒・ねえさん(門岡瞳サン)(部員は2人だけ)を指導していた。ヒナドリの作は絵画コンクールで絶賛されたが、いつの間にか評価されなくなり、逆に不遜絵画のような扱いに変わる。同時に教師も教え子を庇わなくなり、悲観した教え子は自殺する。教師も含めた3人の関係は、ねえさんの教師への思慕、ヒナドリのねえさんに対する恋心という表面的には三角関係を描いているが…。

タイトルの「アラクネ」はギリシャ神話の人物で”神”と機織で腕比べをし、果ては蜘蛛の化身に変えられた娘の名。チラシの説明にその件…傍観者たることが書かれており、本公演ではそれをテーマに据えているらしい。物語は過去の出来事を心の奥深くに閉じ込め、忘却しようとしていたが、いつの間にか想いを巡らせ真実に近づこうとしていた。

冒頭の淡々とした描写から滲み出る喪失感と哀愁、人生における記憶の断裂と忘却を描いていたが、段々と現実とシュールな異界が共存する不可思議な空間・雰囲気に変わる。物語の”肝”は”神”であるが、物語には登場しないし正体も明かさない。
記憶と悔悟のような会話から呼び出される現実、過去に囚われ行き惑った男、魂が彷徨する教え子・ヒナドリが世の不条理に立ち向かう。全部さらけ出すのが誠実か、記録されたものだけで判断する。そんな問い掛けを感じる。

登場しない”神”は多数を占める意見、事柄のことであろうか。物事を決める上で多数意見等は重要であるが、一方少数の意見にも耳を傾けることの大切さ。例えば現代のインターネットの世界では瞬時に大量の情報収集が可能だが、内容は混合玉石でもある。世間という”神(風評)”に惑わされ、臆することの怖ろしさも感じる。
脚本的には正体を明かさない”神”をどう観客にイメージさせるか、その点が弱いような気がした。演出ではアラクネに因んだカラフルな毛糸を使用するところは観せ方として面白い。

次回公演を楽しみにしております。
逃げぬれて、夜

逃げぬれて、夜

くちびるの会

調布市せんがわ劇場(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

「2017年 せんがわ劇場演劇コンクール オーディエンス賞」受賞団体の記念公演。
夢・希望と焦燥の挟間で生きる衝撃的な青春物語。社会・地域の澱んだ日常の中で、爆発寸前の不穏な何かを膨らませている。諦念と再生にちょっと冷たいが、希望の光が射し込むような…。
(上演時間2時間)

ネタバレBOX

セットは衝立のような仕切りを可動させ、アパートの一室、スーパーやコンビニの控え室を出現させる。その情景・状況を観せ、またラストにはブルーシートを利用し多摩川河川敷、川の氾濫というダイナミックな演出は巧み。場面に応じた舞台転換は観客を飽きさせず、物語に集中させていた。

物語は、ある雨の日に少し怪しげな女性が古いアパートの一室を訪れ、「あなたは今、幸せですか?」と問うところから始まる。部屋にいた女性・幸子(橘花梨サン)は少し考え、身近なものを説明した。絵本作家であるが売れずスーパーのアルバイトをして生計を立てている。生活圏内はアパート-スーパーの徒歩15分の往復で、世間から取り残されている。一方、新聞配達をしている伸夫(佐藤修作サン)は、世の中で起きている悲惨な事件(テロ・紛争等)が書かれている新聞を配るだけ。自分は何もしない・出来ないという忸怩たる思いを抱いていた(ロボット化し動けない)。ある日、幸子が捨てた絵本を伸夫が拾い、2人は絵本交換日記のようなことを始める。それぞれの職場で起こる不条理のような出来事、その愚痴ともつかぬことを書き綴り…。

焦らない、闘わない、無理をしないから生きられる。しかし、ある雨の日を境に覚悟を決めて一歩を踏み出す。人間心理のパラドックス。伸夫が乗っている自転車を”リンリン丸”と名付け、理不尽な社会へ警鐘を鳴らすため、「予言新聞」(場内で配布)を発行することにした。しかし大風呂敷的発想は、2人の経済的な破綻を招くようで…大空から鳥の目のように俯瞰すること、地を這いずり回る虫の目で見ることの大切さを知ることになる。少し長く、途中で終わりかと思わせるシーンもあったが、自分は”俯瞰”と”目先(近)”の両方を描きたいためと受け止めた。

舞台転換の巧みさ、タイトルの「逃げぬれて、夜」にある通り雨に象徴される水の音が印象的であった。また強調、余韻付けとしての照明もスポットライトの照射が効果的。どこにでも居そうな等身大の人物の心情を心憎いまでに映し出す。重く湿った雰囲気の内容であるが、演技は多少コミカルにし魅力的に見せ、人物像を引き寄せている。
”せんがわ”という場所を意識した地域設定も微笑ましく、先に記したコンクール オーディエンス賞への謝意が感じられる。

次回公演を楽しみにしております。
タバコの害について/たばこのがいについて

タバコの害について/たばこのがいについて

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2018/04/20 (金) ~ 2018/04/24 (火)公演終了

満足度★★★★

会場ではアントン・パヴロヴィッチ・チェーホフの名にちなんで「行灯パブろびっち」を開店。
受付でドリンクを注文し、小さなおつまみと共に頂きながら開演を待つ。
休憩をはさんで30分のオリジナル作品と60分の「タバコの害について」の二本立て構成。
“キャリアウーマンの妻と生活力のない偏食男”の攻防が始まる。

ネタバレBOX

2016年の公演ではチェーホフの人物像を楽しく見せてくれた後、本編となった。
今回はまず夫妻の日頃のやり取りが再現される。
客席近くに舟形の白い物体、「パブろびっち」の行灯がいくつか吊るされている。

好き嫌いの多いチェーホフと、健康のために野菜を摂らせようとする妻の闘い。
人参・ブロッコリー・ピーマン・ゴボウ、それにキノコが大嫌いなチェーホフに
妻は毎日それらの入ったメニューを出し続ける。
そして次第に若かりし頃のチェーホフと現在の情けない有様を比較して嘆く。
白いバスタブで飼っているピラニアの野生を、夫はとうに喪っている。
そして学校を経営するやり手の妻に命じられて“社会に有益な講演”をすることになった彼は
「タバコの害について」と題して語り始めるのだが・・・。

30年間の結婚生活を嘆く“結婚ぶっちゃけ話”に終始する講演、
これに説得力を持たせる前半の“夫婦の日常”という構成が面白い。
悪妻VS大作家、に見えるが、30年も一緒にいて7人の娘がいるという現実に
“それなりに幸せな男のぼやき”ともとれる。

久しぶりに観る益田さんは以前よりさらに緩急自在、
この誇張された初老の男の嘆きを余裕をもって演じているように見える。
金にならない作品を書き続けていられるのはこの妻のおかげ、
野菜を食べなさいと口うるさい妻の言い分ももっともなことで、
子どもの喧嘩みたいな夫婦のやり取りも愛情の裏返しと見ることが出来る。

講演会場に怖ろし気な妻の人形を持ち込んだのには笑った。
逃げ出したいんです、何もかも放り出して逃げ出したいんです・・・というのは
夫に限らず、妻も密かに夢見る普遍的な野生の夢ということか。

妻役の三輪さん、ろびっち店主の高橋さん、何だかとても洗練された印象。
久しぶりの夢現舎はおもてなしも行き届いていて、
この世界観はやっぱり特別な劇団だ。

二ツ巴-Futatsudomoe-<舞台写真公開中!>

二ツ巴-Futatsudomoe-<舞台写真公開中!>

壱劇屋

ABCホール (大阪府)

2018/04/06 (金) ~ 2018/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

今回 子供達には内容が難しいと思い観劇はしなかったのですが
もし再演したら観劇させてあげたいと思った作品でした

In This House

In This House

conSept

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2018/04/04 (水) ~ 2018/04/15 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/04/10 (火)

大晦日の夜、若い男女の車が故障して助けを求めた寂れた農場には、年老いた夫婦がいた。彼らはもうここには住んでおらず、久しぶりの訪れたという・・・電話もなく、一晩彼らはここで過ごすことになった。

どこか憂いを含んだ老夫婦、はしゃぎながらもなんとなく気持の行き違いを感じる若い二人・・・共に過ごすこの夜は彼らの人生の分かれ道・・・・。

時代が変わっても、世代が違っても愛する気持は変わりなくて、すれ違う気持も変わりなくて、完璧などどこにも無くて、だからこそ人は寄り添っていくんだとそんな優しくて、哀しくて、温かいファンタジーでした。



老夫婦を岸祐二さんと入絵加奈子さんが演じ、若いカップルを法月康平くんと綿引さやかさんが演じました。



岸さんの老いた夫の後悔満ちた表情、深い歌声がとても心に響いて、彼が胸に抱いたままの悲しみが伝わってきました。

あの時こうすれば良かった、そうすればもっと違う結末になっていたかも・・・と、思いながらも、ああするしかなかった自分がいたことを受け入れ、妻とも分かり合えることが出来、きっと二人はようやく娘の元に行けたんではないかと思いました。



生演奏もとても素敵でした。



私の中の永遠のアンジョルラスの岸さんですが、本当にいい役者さんになったなぁと思います。バルジャン、ジャベールもまたいつか演じる日が来ると思ってます。でも、これくらいのキャパの劇場で、こういう素朴でしみる舞台をまたやってほしいと思います。



心温まる素敵な舞台を、ありがとうございました

ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.24

ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.24

ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団

めぐろパーシモンホール(東京都)

2018/04/21 (土) ~ 2018/04/21 (土)公演終了



本場・西班牙が揺れている。


今宵、都立大学を揺らしたのは帰属問題ではなく、フラメンコだ。


スクールでレッスンを受講する生徒さんが たぶん、勢揃い。30人超だったろうか。


かの小林幸子さえ眩いと述べたか述べてないかの カラフル衣装に ポツンと紳士。生徒なのか、わからない。


70代の痩せ型・ロマンスグレーのステップが、今宵も あなたの心を酔わせます。



怒ったのは、スマートフォンを掲げる若い女だ。はっきりいおう。台無しだった。

一部と二部の間にアナウンスされて ブツブツ呟いてたが、こんな奴、即注意してしまえ、と小林幸子も主張するはず。

あの女、 染色してたっけ。


白髪もピンからキリまでである。





































Bye-Byeレストラン!

Bye-Byeレストラン!

バズサテライト!!

新宿スターフィールド(東京都)

2018/04/18 (水) ~ 2018/04/22 (日)公演終了


下ネタを発しない役柄がいない。
いや、正確には品行さん もいるのたが、下ネタというループがつづく。


売れない「洋食屋」の引き払いの 話。ドタバタする。笑いあり、人情あり、涙あり、という古典だ。

すっきり まとまっている。
そして、具も出てる。

(商店街の幕の内弁当か!)


ついでの「いよッ!」は、通り一遍の古典からのクライマックスだ。


店主は薄っぺらい。20年の料理歴なのに、まずいという とてつもない斬新さ。

声を被せすぎではあった。
下ネタだって、誤解元の「おもちゃ」(幼児用)は何度も登場させてはダメ!



十二夜

十二夜

演劇集団円

シアターX(東京都)

2018/04/20 (金) ~ 2018/04/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

正統派のシェークスピア劇です。チェックしてみるとほぼ原作通りでした。もちろんちょこちょこと遊びはあってそこも笑わせてくれます。上演時間は 70分+休憩10分+80分くらいです。

all male ということですが美少年ではなく、逆に美くしくない中年でもなく、女装が似合う普通の男性なので自然に観ていられます。とはいえ若干の違和感はあってそれが喜劇を盛り上げています。

役者さんは皆さん安定の演技で楽しく観させていただきました。ただし、歌は私の好みとは少し違っていましたが。

ストーリーの核心が男女の双子なのに顔かたちがそっくりというありえない設定なので、若い頃なら「あほくさ」といって観なかった代物ですが、年をとってくると受け入れられるようになっているのが自分でも不思議です。文庫の解説なんかを読んでシェークスピア劇全体への理解が深まったことも大きいでしょう。

会場はやはり高老年の方が多く。特に最前列はほとんどが白髪頭でした。

A5版12ページのカラー写真入りパンフレットが全員に配布されます。料金4,800円にしては破格のサービスです。

一つだけ苦情を書いておくと、黄色のストッキングの色が薄くてライトが当たるとほとんど白になってしまっていたのが残念でした。

何も目新しいことがないのも確かなので4つ星ですが、パンフレットの件で5つ星にします。

魂-ココロ-推理士 心弦真

魂-ココロ-推理士 心弦真

teamACT

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/04/20 (金) 14:00

価格3,500円

類型的だったり作為的で「そんなにうまくいくかーい!」だったりなツッ込みどころもあれど、総じて言えば巧みな作劇の心理カウンセラーもの。序盤とクライマックスなどそちらの本業の方が書いたの?な部分さえあってビックリ。
さほど長くないのにそれ1つで「背後」を察知させる台詞が複数あるのにも感心。

また、アヴァンパートの心弦がヒロインに名刺を出したところでオープニングクレジットとなり、名刺風のデザインで出演者名・役名・役の肩書きを投射するのがスマートで膝ポン。
台詞の1つにスピンオフ……ってか前日譚を作れそうなものがあったが、本作の反響によっては実現もアリか?(笑)

ネタバレBOX

序盤でのヒロインに対する上司や恋人の態度がまさに絵に描いたように類型的なのは「やれやれ」ではあるが、「演劇的記号」と解釈することにするか?
また、ヒロイン・夏海と心弦真との出会いが停電によるエレベーターへの閉じ込めで、どうやらそれが偶然ではないらしいことが後から明かされるのだが、そこまで操作できるほどの大組織なのかという疑問は残る。

一方、夏海が「お母さん」と呼ぶ麗が初登場後間もなく「お母さんよりもお姉さん」と言うが、その表現で麗が後妻/継母だと示すのが上手く、終盤で元・課長の河無田が心弦に「ありがとうございました」と言うことで、夏海だけでなく河無田(そしておそらく課の全員が)心弦のカウンセリング(?)を受けてストレスから解放されたことを示唆するのも巧み。

また、「心の持ちようを少し変えるだけで楽になる」とか「心の弱い部分がそういう事象を呼び寄せている」とかの夏海への心弦のアドバイスはまさしく心理カウンセラーが与えそうなものでリアル。

あと、心弦と麗の会話から麗もかつて心弦に救われたことがワカるが、ということはそのエピソードを描いた「エピソード0」的なものも可能ではないか?と、ちょっぴり期待。
青春超特急

青春超特急

20歳の国

サンモールスタジオ(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/29 (日)公演終了

満足度★★★★

テンポよく進んだ歌もダンスも有る良く出来た舞台でした!欲言えばダンスシーンを増やして欲しい気がしますけれど楽しめました。

二ツ巴-Futatsudomoe-<舞台写真公開中!>

二ツ巴-Futatsudomoe-<舞台写真公開中!>

壱劇屋

ABCホール (大阪府)

2018/04/06 (金) ~ 2018/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

この「二ツ巴」は諸般の都合でDVD化されなかったが、もう一度観たいし、ぜひ多くの人に見てもらいたい作品である。「猩獣」以外の壱劇屋の殺陣芝居7作を生で観てきた上で、心から再演を願っている。なのでCoRich舞台芸術まつり!グランプリの審査を意識して、コメントしようと思う。

「脚本」
台詞はなくとも物語が伝わるからWordless×殺陣芝居はパフォーマンスではなく、演劇である。
作・演の竹村は、人の弱さや醜さからも目を背けず、それでも人を信じて物語を紡ぐ。殺陣をみせるのだけが目的ではない。
台詞がない分、想像の余地が広がり、観客の数だけ物語が生まれる。販売されている脚本を読んでもう一度観たとしても、受け取り方はひとりひとり微妙に違う。
観劇後に私の印象に一番強く残ったのは、ラストのそれでも生活を続けていくヒロインたちの笑顔と、それを見守る父の慈愛の表情だった。

また、この新しい切り口の演劇は、言葉の壁が無いので世界に発信しやすい。2年後の東京オリンピックの時期に再演して、海外の人の注目を集め、2013グランプリの「木ノ下歌舞伎」のようにパリ公演とかできたら、と夢見てしまう。

「演出」
迫力のある殺陣がもちろん、Wordless×殺陣芝居の最大の魅力だ。ダンスの様なきれいな殺陣ではなく、登場人物ごとに必然性のある動きや殺陣筋が感じられる。アイドルのヒロイン2名ともよくがんばっていたが、特に殺陣芝居2回目の久代梨奈の、初めて剣を手にした時の剣に操られるような動きには、目を奪われた。

人力CGや4Dと呼ばれた「水、川」や「矢」の表現は、生の演劇ならではの演出である。
今までも布を効果的に使った演出があったが、プロジェクションマッピングではなくビニールと照明で、こんな幻想的な「水、川」が表現できるとは、驚いた。「矢」が曲がりくねって飛ぶ場面も、エンターテインメントではあるが、生の演劇でしかできない表現である。
この人力CG・4Dは、ヒロイン2名と水神以外の全員が取り組んだ成果である。

「出演者」
演技賞に悪役の久沓をオススメする!
パントマイマーでもある主宰の大熊隆太郎の持ち味を、余すところなく生かした役どころで、操っている時の顔と手は怖いほどだった。

そしてアクションモブの成長にもふれておきたい。昨年8~12月の「五彩の神楽」を観てきたから、その切られっぷりとハケ方の上達がよく分かる。帽子や剣や農具といった最小限の小道具で、くるりと回って表情から動作まで兵士から農民に早変わりする。ビニールや矢で人力CGもやってのける。本当はこの影の立役者たちにも、演技賞をあげたいくらいだ。

「その他のおすすめポイント」
SNSを多用したPR体制、ファンを巻き込むイベントの数々を始め、小道具や衣装(二ツ巴は壱劇屋の安達ではなく植田昇明だが)や音響照明も、しっかりした路線を持っている。

今後も地方、関西から演劇を発信し続けようとしているところも、応援したくなる点である。

他ジャンルの客演を通じて演劇ファンの拡大を図ったり、ワークショップやアクションモブなどで若手の育成をしているところも好感がもてる。

6~7月 Wordless×殺陣芝居での初の三都市公演「独鬼(ひとりおに)」では、なんと枚数限定ながら高校生以下無料の試みに踏み切っている。これも話題性を求めているだけではなく、演劇ファンの裾野を広げるチャレンジでもある。

このコメントが審査員の目に留まって、何らかの参考になれば、幸いである。
そしてひとりでも多くの人が、こんなに力説するファンがいるなら壱劇屋を観てみようかな~と思ってくれたら、とてもうれしい。

R老人の終末の御予定

R老人の終末の御予定

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2018/04/18 (水) ~ 2018/04/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

ポップンマッシュルームチキン野郎
R老人の終末の御予定観劇。
設定からして謎すぎるのに終わる頃にはいつも古典演劇でも観たかのような深い味わいがあって。
生きとし生けるものだけでなく無機質なものにまで愛を感じずにはいられなくなる。
アダムとイブ。
ロミオとジュリエット。
ヨドバシファミリーVSビックファミリー(あれ?)
家電たちがまた凝っていてミニチュア欲しいくらいでした(笑)

さようなら

さようなら

オパンポン創造社

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★

楽日のマチネ。 初めてこの劇団見てきました。 王子はハズレがないのと、ツイ友の感想が良かったからです。 いや〜濃い濃い。このストレートさがパンチ効いてて良かったです。アンケにも書きましたが、東京には余り見かけないテイストが新鮮でした(東京中の劇団知ってるのか?と突っ込まれそうですが)。 4月に関西転勤した劇友に速攻で連絡です。

アカイイト 2018年版

アカイイト 2018年版

劇団ピンクメロンパン

シアター風姿花伝(東京都)

2018/04/18 (水) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても意味深く中身の濃いものでした。

ネタバレBOX

主人公を本人と心の中、心理状況を自分の内部に存在する6人の住人に展開させながら進めるアイデアはとても面白く感心いたしました。
心の中に創り出したマミ、それが次第に自分でもコントロール出来なくなっていき、離れていく状況に、
不安定な精神状態が生み出す不安からの妄想から破滅的妄想へ、、、、

マミに恋人が出来る度に、裏で相手の男を脅迫し別れさせていた。方法、、
ユキコのセキュリティ会社の立場を利用、
相手のあるひとつの情報を元にSNS,ネットからその人の裏側の本性までをも簡単に入手できてしまうこと、
それが、誰もがその気になれば入手可能である怖さと、警告をも表現されていたように思いました。
更に、このような行為への罪悪感からか、人に知られたくない性への欲望からか、新たに自分の仮面に隠された顔を知る”中田”という人物が妄想の世界に出現による葛藤、益々混沌とした泥沼の世界へ、、
徐々に自己破滅への道を進んでいくかと、思っていましたが、
会社の後輩からのやさしさに触れ妄想が創り出した虚構の世界から脱出、扉を開き光の射す方へ向かい歩き出す。
最後は救われた思いにほっとしました。が、急展開だった主人公の変化にもう少しボリュームをもたせたら良かったと感じました。

さようなら

さようなら

オパンポン創造社

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/04/22 (日) 17:00

オパンポンさん作品に出てくる人たちは、ちょっとダメな人だったりかっこ悪かったりするけどもどこか愛おしい。

少しの希望と可笑しさに笑うが、頑張っても頑張っても報われなかったりして切なく胸が締め付けられる。

大雨の大事件から、再生に向けてこれまで通りの生活を決めた人の元に、ぶっ飛んだ変わり方をして帰ってくる人に、その人の人生が変わっていくような、爽やかで晴れやかなラストシーンが印象的。

観終わったあとも、その後の登場人物達の人生を想像させてくれる素敵な余韻があります。
観れて本当に良かったです。
ありがとうございました。

怪事街~ミス・サンフラワーの逃走

怪事街~ミス・サンフラワーの逃走

夜光堂

シアター1010稽古場1(ミニシアター)(東京都)

2018/04/21 (土) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★

本への深い愛情とやさしさに溢れた物語でした。
もしかしたら、自分の持っている本へも愛情を注ぎ大切に扱うことで心が宿るかもしれない、と思わせる
そんな優しい気持ちにさせてくれる素敵な作品でした。

地底妖精

地底妖精

Q

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2018/04/20 (金) ~ 2018/04/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

あくが強く時には不快で、だから見ごたえがある。うってつけの出演者がいたものだ。ほぼ一人芝居の力演。

R老人の終末の御予定

R老人の終末の御予定

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2018/04/18 (水) ~ 2018/04/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/04/23 (月) 14:00

舞台風景の写真だけを観たら侮れられるかもしれませんが、出る役者出る役者技術も芝居に対する姿勢も達者な役者さんばかり、単純な作りの舞台装置ながらも情景の浮かぶ演技、照明、音。本来ならテレビシリーズでやっても良いくらいの素材を贅沢にも一本の芝居に集約させた本も満足の作品でした

ネタバレBOX

ある夫婦の互いを思いやる気持ちに友人が答えたことで偶然生まれたロボットの夫婦(第1世代)奇病により繁殖出来なくなった人類をサポートするために第1世代が自らのコピーとして作成した第2世代、その第2世代が同じくコピーとして生み出した第3世代、増加するロボットへの反動からロボット排斥の機運が高まりロボットたちは絶滅しかけるが、第1世代が人への攻撃を可能とするプログラムの書き換えを行なったことにより、反攻に転じたロボットにより絶滅へ追い込まれる。(第2世代以降は自らプログラミングできない、模倣のみである)人類に勝利したロボットもロボットの殺害を可能とするプログラムの書き換えが行われたことによりロボット同士の殺し合いにより壊滅、人類の時代より徐々に進化を遂げてきた家電搭載の人工知能にその座を明け渡すことになる。家電たちの現状を見る限りロボット殺しのプログラムは受け継がれており、その発展にはロボットたちの関与が感じられるが両者とも自分を破壊するプログラムは実装されていない様子。これはラストの描写に矛盾する。また第2世代、第3世代はともに第1世代のコピーであるはずなのにパーツの互換性がない(割と単純なパーツっぽい)これは何故なのか

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