最新の観てきた!クチコミ一覧

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翼の卵

翼の卵

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2018/05/29 (火) ~ 2018/06/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

ネタバレを読まなかったおかげで知りませんでした。あっけにとられてしまいました。すごかったです。何がすごかったかはネタバレを読まないままお確かめください。

ネタバレBOX

終演後あるシーンのことを東さんとお話しさせていただきました。私が感じたことは大手さんの演技によるところが大きいのだと知りました。
劇中、マムシを獲るシーンがあるのですが、真に迫っていて客席にマムシが逃げて来そうで怖かったです(笑)
私の家族

私の家族

トリコ・Aプロデュース

ウイングフィールド(大阪府)

2018/05/31 (木) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

もう衝撃的過ぎる作品!
人間の心理をぐいぐいと表現されている脚本
なんと言ってもそれを演じる長尾純子さんの演技が素晴らしかった!
関西では?あまり見かけない女優さんですが気になる
今はこれ以上の言葉では表現しにくいほど惹きこまれた
とまでは観劇後に思わず呟きました

心に刺さるとはこの作品の様なお芝居なのかも知れません

前半は一人ひとりが何を考えているのか?掴みどころなく
どういう繋がりなのか?分からないまま思わせぶりに展開されていく…
この辺りの見せ方も心憎いなぁ…(^^;
後半にだんだん人間性が見えてくるとは言うより浮き彫りになってくる
観ている私もその心理になりそうなぐらいちょっと恐ろしい(^^;

役者さんのナチュラルな演技がよりリアリティに感じさせる
あの家族の真相心理が垣間見えた?かなりインパクトのある作品

ケレン・ヘラー

ケレン・ヘラー

くによし組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/05/31 (木) 14:00

価格2,800円

定刻にいきなり客電が落ちて「おかしいな……」と言いながら懐中電灯を持った人物が登場するというトリッキーな始まり方をして以降、ゆるふわ気味に進行するも次第に芝居の内外の枠が崩壊して迷宮に踏み込んだような感覚になり、哲学っぽくなったりコワくなったりビターだったりといろいろな面を見せるのが独特。

ネタバレBOX

劇中ではロボットの「サリバンちゃん」が「自分がアフロ子だ」と言い始めるわ、現実ではそれまでナレーター役に徹していた役者がアフロ子役を演じ始めるわと、アフロ子(とその演者)が二重の意味でアイデンティティを脅かされるのが妙案。
この少し前に観たフロトポ×ヒノカサ「纏者の皿」でもアイデンティティについて考えさせられただけに特にそれが印象的。

そう言えばズッキュン娘「夢で逢いま笑」も芸人が主人公だったっけな。
平成30年6月歌舞伎鑑賞教室「連獅子」

平成30年6月歌舞伎鑑賞教室「連獅子」

国立劇場

国立劇場 大劇場(東京都)

2018/06/02 (土) ~ 2018/06/24 (日)公演終了

満足度★★★★

1800円で適度な短さで解説まである素晴らしい公演。学生が主な対象だが、一般でも問題ない。舞台の都合で回り舞台やセリなどの装置の紹介はなかった。連獅子なので予習不要で楽しんだ。

六月大歌舞伎

六月大歌舞伎

松竹

歌舞伎座(東京都)

2018/06/02 (土) ~ 2018/06/26 (火)公演終了

昼と夜を鑑賞。作品としては巷談宵宮雨が珍しい上演の上に親しみやすく、幕見でもおすすめしたい。遅い時間ということもあって幕見席はすいていた。昼の部は時間配分が不均衡で、最初の妹背山婦女庭訓は名作ではあるけれどとても長い。

あたみ殺人事件

あたみ殺人事件

獏天

Geki地下Liberty(東京都)

2018/05/29 (火) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★

アマゾネス編観劇。
出演者のやる気も熱気も感じられたが、どうも“優等生の演技”と言う感じで、つか氏の描く生身の人間の泥臭さは感じられなかったように思える。役が浸み込んで根っこからそのものになっていたというより、役をまとったという感覚しか受けられず残念。

Last Night In The City

Last Night In The City

シンクロ少女

ザ・スズナリ(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/06/03 (日) 18:30

 名嘉友美の劇作は、"Love"シリーズを経て、一皮剥けた印象がある。本作は、今まで観たシンクロ少女の中でもサイコーと言って良い出来だと思う。最初は、異なる3グループに見えていたエピソード群が、小学生の少年と女子高生のその後だと徐々に分かる展開は今までの名嘉の作品にもあった手法ではある。しかし、本作はその繋がりが切なく、しかもイタイ面を出しながらも、エンディングは今までのシンクロ少女にはなかったような終わり方だと思う。役者の選定も演技も見事で、一つの頂点に到達した感はあるのだが、次作への期待を裏切らないのは大変なことかもしれない。
 なお、名嘉の映画好きは有名だが、本作でもいくつかの映画へのオマージュ的シーンがあるそうだ。私が気づいたのは「真夜中のカウボーイ」だけだけれど…。

あたしのあしたの向こう側

あたしのあしたの向こう側

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

再演であるが、劇場が異なると公演の魅力が違って観える。初演の劇場はd-倉庫、天井が高い特長を活かしピラミッドのような立体美術を上り下りするという動作でテンポと躍動感を表していた。今回は客席と舞台が近く臨場感がビンビンと伝わってくる。d-倉庫は客席-舞台に距離があり、まさしく観劇だが、今回の「劇『小劇場』」は役者の息遣いが感じられるほどの至近距離であり、こちらは”感劇”という観せ方になっていた。いずれにしても同じ脚本でありながら演出の違いでこうも印象が異なる作品になるところが(小)演劇の魅力であろう。それを十分に味あわせてくれた公演は素晴らしかった。

(上演時間1時間45分)

ネタバレBOX

舞台セットは中央に交番建物、その中に机が1つ、折りたたみ椅子が3つというシンプルな造作。交番勤務の警察官が科学雑誌を読んでいるところから物語は始まる。

時空を管理する組織(局)の誤操作により、パラレルワールドが出現する。その結果、現在の私も含め8人(同じ名前のため女1~8という番号で識別、全員が縦縞の洋服)の自分が現れる。私以外の自分の存在が理解できないという不思議感覚。そこで起こるコミカル騒動は、笑いが渦巻くにも関わらず哀切を感じてしまう。選択が違った結果、ベクトルが拡散し勝手な会話(思い出話)になる。過去に選択した結果が今の私...しかし、今の私はやりたいことが分らない(明確にできない)。恋人と思っている人との関係も進展しない。もどかしく思う過去の自分たちが今の私を叱咤激励する。

女優8人が同一人物であるにも関わらず、個性豊かに”私”もしくは”自分”を演じる。特に女8(前田綾香サン)の存在感には圧倒される。この女優陣を始め、取り巻く登場人物の生き活きとした演技力がこの公演の魅力だと思う。

時事ネタとして安保法が絡んでくる。初演時は安保法(案)であったが、今回は成立しており成立前後の違いを表す工夫をしている。恋人が自衛隊員で後方支援として海外派遣されているが行方不明になり帰還していない。
現実には派遣活動に関する日報の紛失(実は存在の隠ぺいか)、さらに憲法論議まで行われている。何となく嫌な風潮の昨今である。その時事ネタをサラッと織り込む深さも巧みである。

次回公演も楽しみにしております。
連鎖の教室

連鎖の教室

甲斐ファクトリー

OFF OFFシアター(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

社会問題になっている「いじめ」がテーマ。分かりやすい展開、内容的にはニュース等で知らされる典型的な組織(学校)対応、家庭環境などが描かれ興味深く観劇させてもらった。物語の展開は「ソロモンの偽証」(宮部みゆき著)を連想させるところもある。
(上演時間1時間45分)

ネタバレBOX

舞台は高校の教室内、スチール机・椅子が並び下手側に黒板。正面に出入り扉と窓ガラスというシンプルな造作であるが十分雰囲気は伝わる。

梗概…何気なく慕っている教師に友達の行いを喋ったところ、それが原因で友達が教師から注意された。そのことを恨んだ友達が いじめを始め出した。それを苦にして登校拒否になり、果てには自殺してしまう。今度は いじめをしていた生徒が、いじめに加担していないという主張する生徒に いじめ出される。生徒の中に いじめを見て見ぬふりをしたのは いじめをしていたのと同罪であると言い出す。そしてその生徒にも いじめが…。
憎しみも悲しみも、鎖のようにつながっている連鎖の教室。救われたのはその教室に天使がいたこと。

関係悪化や不安定な状況になると多数の側に組するほうが安全・安心という傾向になる。その立場から排他的な動き、他者への不寛容な行動をとるという典型的な展開であった。現実の”いじめ”に関するニュース等では、学校の体面・隠蔽、家庭環境の悪影響が言われるが、本公演でもその内容を指摘している。
さらに「いじめ」=世界各地の紛争等に関連付けて負の連鎖を断ち切ることの重要性を説いている。しかし、学校でのいじめと世界で起きている紛争を同一に並べて語ることが出来るのだろうか。物語では天使の自己犠牲のような形で不幸な連鎖を断ち切ったようだが…。それを紛争等にどう適用できるのだろうか。そもそも個人の犠牲で解決することがどうなのか疑問である。主体的にいじめに向き合うという姿勢ではない。

天使の犠牲でいじめが無くなったようだが、その平穏な日々も長く続かないような、そんな暗示もある。いじめをしていた生徒が改心し、その背中に小さな天使の羽根が…。人の悪意ある心、その芽がまた見えてくるという怖さ。
演技は熱演で物語の世界観を形成していた。それゆえテーマ(少し強引なところもある)を鮮明に体現しており観応えがあった。また校長のいじめを隠蔽するシーンは、多少コミカルにして現実と距離を置くことで、より不誠実さが鮮明になるという巧みさに感心した。

次回公演も楽しみにしております。
大正浪漫に踊る~天空を翔るハイカラ姫たち~

大正浪漫に踊る~天空を翔るハイカラ姫たち~

劇団Brownie

小劇場B1(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★


テーマは現代にも通じる"女性への応援劇"といったところ。「大正浪漫を生きた実在の人物と史実、フィクションを織り交ぜた大正浪漫喜劇」という謳い文句で繰り広げられる物語は分かり易く、そして楽しめる内容になっている。設定等に矛盾するようなところもあるが、日本史学習をする訳ではない。公演は上演後、近くに座っていた小学生らしき子が「あー面白かった!」という言葉に端的に表されていると思う。
(小)演劇界は商業的に厳しいということを聞くが、このような子供も大人も楽しめる公演によって活況になればと思う。

(上演時間1時間40分)

ネタバレBOX

この劇場の特徴である二方向の客席ではなく、客席と演奏者席(キーボード、ヴァイオリン)にしている。セットは段差を設けただけで、基本的には素舞台である。衣装や髪型は大正時代を思わせるもので、特に女学生は襠高袴、束髪(そくはつ)ではないがリボンを付け雰囲気を出している。

梗概…舞台は下田歌子が校長を務める「広尾女学園」。女学生達は、恋・勉学・芸術など自由な空気の大正浪漫を謳歌していた。そんな中、3人の大柄な転校生がやってきたことから、平和な学園が一変する。ある日、在校生の江良嘉代の代わりに平塚はる(後の「らいてう」)が誘拐される。次々に起こる事件に仲間が巻き込まれだしたことから、大正のハイカラ姫達が立ち上がるが…。
主人公の平塚はる(百瀬歌音サン)は無気力、無関心、無感動のように学園生活を送っていたが事件を通じて人間的な成長をしていく過程が描かれる。これは歴史的な人物を介して女性だけではなく、切っ掛けがあれば男女問わず開眼・成長することを示唆しているようだ。

物語は実在の人物や史実を織り交ぜた虚実綯い交ぜのフィクション。年代や登場人物の相関関係は辻褄が合わないが、それよりも現代に通じるテーマ”女性の社会進出”が鮮明に描かれている。登場する女性は、板垣退助夫人の絹子、下田歌子(現在の某女学園=劇中では「広尾女学園」の創始者)、鳳(与謝野)晶子、江良嘉代(加代)、市川房枝(演じたのは小学5年生と紹介されている)等、自分でも名前は知っている人達である。大正時代を背景にして、女性の活躍を暗示させる内容。しかし100年ほど経った現代においても女性の社会進出等が声高に叫ばれる。例えば、世界経済フォーラムによるジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書」では、ここ数年日本は100位(対象国140国強)あたりである。

何人かがいくつかのシーンで言い直したり、噛んだりしていたのが気になり勿体無かった。また、役者間の演技力に差があることが分かってしまうのが残念であった。それでも先に記した子供も大人も楽しめる公演は好かった。
次回公演を楽しみにしております。
MAPS

MAPS

少年社中

紀伊國屋ホール(東京都)

2018/05/31 (木) ~ 2018/06/12 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/05 (火) 14:00

初めて観た少年社中さん。そうだろうとは思っていたが、それ以上に全てのキャストさんの舞台役者としてのスキルが高かった。他の作品を知らないので、あれですが20周年記念として考えさせられる内容の芝居だったと思う。

ネタバレBOX

大前提として全てにおいて高水準な仕上がりであると素人目にも感じられたのですが。全て自分である設定のせいなのか、芝居に小手先以上の個性が感じられなかった。いつもは違うのであれば逆にすごい。笑いを取りたいところの「稽古しました」感がすごくて(当然本当の意味でのアドリブなんてトラブルの場合ですが)「上手いですね」としか感想が出ない。そして何故だろう、台詞はしっかり届いているし熱のある芝居だと見えるのですがDVDの映像を見ているように感じた。
忘却論

忘却論

華凛

ワーサルシアター(東京都)

2018/04/18 (水) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★

当日パンフの作家の言葉に“「女」の熱量の集合体”とか枯れていたが確かに熱量はすごい。女の怖さをまざまざと思い知らされる。
一つの物語というより彼女たちのパフォーマンスという感じだった。水槽を使うというのが斬新な発想だと思った。

空観

空観

ヒンドゥー五千回

座・高円寺2(東京都)

2018/04/25 (水) ~ 2018/04/26 (木)公演終了

満足度★★★

観客は登場人物のセリフから彼らの関係性や物語の内容を理解すると思うのだが、この作品は訳のわからない言語によって成り立っているのでそれができない。よって表情や身振りからそれらを理解しようとするのだがそれで何となく理解できてしまう(そんな気になる)。とするとセリフにはどれだけの意味があるのだろうかと思ってしまう。普段見る芝居とは全く違った世界、ちょっと寓話的な内容もある不思議な世界だった。

ルナ・レインボウ

ルナ・レインボウ

うわの空・藤志郎一座

紀伊國屋ホール(東京都)

2018/05/03 (木) ~ 2018/05/06 (日)公演終了

満足度★★★

笑いに対するあくなき追及は分かるが、台詞の度にツッコミが入ったりすると物語が止まってしまう。もう少しハートフルなエピソードなどを増やさないと物語が薄っぺらくなってしまう。ただこの団体の独特な笑いがツボの観客も多いのだろうと会場にいて感じた。

モノクロな姉

モノクロな姉

張ち切れパンダ

シアターブラッツ(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/04 (月)公演終了

満足度★★★★

観終わってタイトルの意味が分かった。チラシからはコミカルなストーリーなのか?、と予想していたがシリアスで見応えのある作品だった。それぞれのキャラクターが確立していて、ストーリーもくっきりしているので私的には最も好みの部類に入ると思う。初見の劇団だったが今後ほかの作品も観てみたい。

Last Night In The City

Last Night In The City

シンクロ少女

ザ・スズナリ(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

演劇の魅力のひとつに、時間や空間を軽々と飛び越えてみせてくれることがあると思うがこの作品はまさにその魅力を体現していた。上演時間は長めだがそれを感じさせなかった。ただラスト近く、出演者が順番に歌う場面には少し違和感を覚えた。素敵な役者さんがそろっていたが特に浅野さんの演じた子供は絶品だった。

Ten Commandments

Ten Commandments

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/03/21 (水) ~ 2018/03/31 (土)公演終了

満足度★★★

世の中には容易には解決できない、立場を決することもできない命題があります。
「原子力」を通して、人間の夢や欲望、性質に迫ろうとしたこの作品もまた、こうした命題に果敢に挑んだものだと思います。

主人公の女性は、言葉を失った劇作家。言葉を紡ぐことで生まれてしまう欺瞞、取り返しのつかない事態への抵抗や恐怖のために口を噤む彼女は、しかし、未来へ向けた手紙を書き綴っています。作・演出の瀬戸山美咲さんの表現者としての葛藤がそのままに投影されたと思われるこの女性のありようは、あまりにも真摯で、見方をかえれば、ナイーブにすぎるともいえるでしょう。加えて、「みえない雲」やレオ・シラード「十戒」を引用した手紙の朗読を軸に展開する舞台は、ともすれば「意見表明」的で単調にもなりがちです。

にもかかわらず、印象的なのは、登場人物らが発する「声」はとてもよく聞こえてきたということです。それは選ばれ、書かれた言葉の精度の高さでもあったでしょうし、この世界に向き合った俳優のあり方にもよるものでしょう。また、宇宙を感じさせる青い床面、舞台上から発せられる音響など、空間設計も魅力的で、ここで語られていることをより広い視点でとらえる助けになりました。

発語、表現は、いつでも慎重に行われるべきですが、それだけでは表現は成り立たないとも強く感じます。今作に表れた繊細さと、それを作品にした潔さ、図太さ、この両極を揺れることなしに、創造はないのだな……とあらためて感じました。

家族熱

家族熱

テレビマンユニオン

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/05/29 (火) ~ 2018/06/05 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2018/06/03 (日) 14:00

 向田邦子が書いた家族を扱ったテレビドラマを、合津直枝の脚本・演出で、その3年後という設定で2人芝居として上演する。とある家族の長男と、後妻に入った、わずか一回り上の「お母さん」との淡い恋を描くのに、回想を中心とする構成にしたことで、感触よく提示してくれているのは巧い。長男に溝端淳平,義母にミムラを置いた。元のドラマは記憶にないが、その物語も徐々に分かり、少しの秘密も明らかにされるなど、脚本の妙が冴える。ただし、演出は淡々とやりすぎている印象がある。
 3月に芸名を美村里江に改名したミムラが、その名義で出演する最後の舞台。と言ってもミムラとして舞台の経験は3本で、全て観ているが、今回は2人芝居で、しかも回想シーンでは実母も演じるという難作もしっかりこなしていた。

平穏に不協和音が

平穏に不協和音が

演劇企画集団LondonPANDA

小劇場 楽園(東京都)

2018/03/29 (木) ~ 2018/04/01 (日)公演終了

満足度★★★

夫婦間の「あるある」な齟齬から「ないない」(?)な秘密の暴露まで、心を開いて話し合い、分かり合いながら、離婚を選択する、そのプロセスに引き込まれました。二人が抱えてきた秘密は、多少突拍子なくも思えますが、それでも結論が出る朝までの時間を、ドキドキしながら見守ったことは確かです。
出演者のお二人も、しっかりとその場に存在しながらも、余白(謎)を残す佇まいが印象的でした。

惜しむらくは、子供の存在がほとんど感じられなかったこと。もちろん、会話には登場しますし、別れ話の発端には育児が絡んでもいます。
ですが、キレイに片付けられた部屋、「養育費はいらない」前提の離婚話、離婚後連絡がとれなくなるというエピローグには、小さな子供の影は感じませんでした。夫婦の関係によりフォーカスするためだったのでしょうか。ただ、そうだとするならば、あのラストはかなり怖いものにも思えます。

あたしのあしたの向こう側

あたしのあしたの向こう側

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2018/05/30 (水) ~ 2018/06/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

トツゲキさんの公演を初めて見ました。
面白かったです。
どう見ても、全然似てないのに
双子、三つ子と最初は戸惑っていましたが、
段々違和感が無くなりました。
メッセージも色々と考えさせられましたが、
ハッピーエンドがやっぱりいいですね。
ステキな時間を過ごせました。

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