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私のそばには芝が居る

私のそばには芝が居る

藤一色

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/12/13 (木) ~ 2018/12/18 (火)公演終了

満足度★★★★★

観劇が好きで演劇を創り上げる人達の苦労や想いを多少なりとも感じている自分にとっては実に刺激の多い作品でした。

舞台上には役者はもちろん、制作、演出家、美術、技術スタッフをはじめとする具体的な役職の演劇人がズラリ。
最初、こりゃ一体どんな作品なんだと・・・しばし唖然。
いわば演劇人による演劇人を描いたストーリーということになるのでしょうが、あえて生活臭を払拭した演出、バーチャルな世界観で演劇の存続をかけた決死の戦い。
シリアス、サスペンス、コメディー、いろんな味付に加えて、思わぬサプライズが満載でめちゃくちゃ楽しい!
うらやましい程の自由な発想力とエネルギーが合わさって、波に乗っちゃってる感じが爽快でした。
会場スタッフ間の連携がとれた感じも、とても良かったです。

ネタバレBOX

これってバーチャルゲームがモチーフということでいいのだろうかと思いつつ観ていましたが、あ~っ!もろピッタリ当てはまるモノがありました。
これは非常に考えぬかれたヒーローショーですね!
ヒーローはもちろん演劇人・・・観客はお子様ではなくしっかり大人ですが(笑)
道理で楽しいはず。

演劇の敵となる因子は内部だけでなく観客側にも潜んでいると思うのですが、そこはちょっと抑え気味。
さすがにちょっとそれを表現するのは難しいか・・・う~ん
スカイライト

スカイライト

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2018/12/01 (土) ~ 2018/12/24 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/12/13 (木) 19:00

 圧倒的な会話劇。圧倒はされるが、翻訳劇特有の問題はあるように思う。ロンドンのさびれたアパートに住むキラ(蒼井優)の所に、元不倫相手だったトム(浅野雅博)の息子エドワード(葉山奨之)が訊ねてくる。妻が死んで、不安定な父トムを助けてほしいとのこと。その夜、トムもキラの所を訊ねて、2人の出会いから関係からを振り返るが…、という物語。何と言っても、2幕休憩ありとはいっても2時間半ほどの間、出突っ張りの蒼井優が凄い。ほぼ、その相手を剃る浅野も凄いが、蒼井はスパゲッティを作ったりしながらの演技で、確かにそこには圧倒される。
 ただ、ロンドンの物語なので、今キラが住んでる場所がどういう場所か、かつてトムや家族といた場所がどういう場所か、キラとトムの階級がどう違うのか、それがどう影響されたのか、等々、文化的な差を埋められているかと考えると、ややそれは疑問だ。プログラムで説明されてはいるが、翻訳劇にありがちが文化や宗教の差が重要な意味を持つ作品だと思えて、残念な気持ちが残る。

鮭スペアレ版「マクベス」

鮭スペアレ版「マクベス」

鮭スペアレ

北千住BUoY(東京都)

2018/12/14 (金) ~ 2018/12/17 (月)公演終了

鑑賞日2018/12/15 (土) 18:00

18:00の回(晴)

17:30受付(整理番号あり)、2階で待機、17:55会場(地下へ)。

すでに緩く怪しい空気が漂っている。

誕生からおよそ400年の時が流れ、換骨奪胎、いやバブル感覚でリメイクしようというのかウォーミングアップに余念がない。

18:05前説、開演〜19:23終演。

2015/10ザムザで眠りに入り、2017/10に覚醒。2018/2は都合がつかず1回休み。

1年ぶりの公演...ですが途中で高校生の公演を観にいっているのであまり間が空いた感じはしません。

今日は普通に受付していましたが、先月きたときは「整列」「会話」「喫煙」不可で、近隣からクレームがあったのかなという状態でした。

さて、鮭スペアレですが「ごどー」からなのでほぼ5年、全作がシェイクスピアというのではありませんがいろいろ勉強になりました。

マクベスは比較的知っているほうではないかと高をくくっていたら、視界いっぱい、温めの妖しさはなんでしょう。

どうみてもバブルの残滓、それは驕る権力の結末を暗示しているようです。

洋楽器が生を鳴らし、木魚(仏具)が死を鳴らす。それは盛者必衰の調べ。その流れに身を沈めた屍たちから霧がたつ。

魔女のコトバが好きです。というのか魔女という設定が好きなのかもしれません。

闇のなかの真っ黒なサングラス、血の色なのか空洞にすぎない木魚の打たれる音、血塗られた刃のようなスカーフ、流転する光を発するミラーボール、擦られ、引っ張られ悲鳴を上げる西洋楽器たち、赤子を連れ去る怪しい糸、墓穴のごとき地下の閉鎖空間、すでに砕けている墓石、枯れた湯。

なんとよい(悪夢をみそうな)舞台装置なのでしょう。

少女地獄

少女地獄

新宿公社

サンモールスタジオ(東京都)

2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/12/14 (金) 19:30

座席1階1列

価格3,300円

雑踏のような音からの開演は『ざらば』を、時代背景は『凱旋』を連想しました。

新宿公社の群衆劇は何か熱いものがグイグイと見ているものを舞台に引き寄せます。

今回パーティションの使い方も面白かったです。青野さんの怪しい演技が素敵でした。

TRUCE

TRUCE

WWP 渡部将之(円盤ライダー)×渡辺一正(劇団スマイル・バケーション)のプロデュース企画

G/Pit(愛知県)

2018/12/14 (金) ~ 2018/12/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/12/16 (日) 11:00

予定を変更して再度の観劇(感激)
別チームを見てきました。
兵士役の方が変わるだけでまた違った劇に。

しかし、これはもう
結末を知ってからいきなりオープニングで涙腺が。
カメラマンの取り調べのシーンが次々に脳内補完されていきました。

役者の方全員凄いです、何よりお話が良く出来ているなと再度確認しました。

二回見ないとわからない劇と言う意味ではなく、一度で感動出来ますし
二回目で全て回収しているのが分かって何倍も楽しめます。

名古屋の方は必見です。
東京でもこんな劇は見れません。
知らないだけで小生の勉強不足もあるかもしれませんが。

とにかくお勧めです。

ネタバレBOX

カメラマン演じる渡部さんの舞台は行ける時は必ず行くのですが
今回名古屋で諦めてました、が
仕事のお陰か見にいけて。あまりの作品に帰りを1日延ばしましたワラ

カメラマンの足のケガ
包帯の色、白だったり黒だったりが最初気になってました。

兵士のバンダナを託されていたのですね、細かい演技がたまりませんでした。

あと、爆発の音が
手榴弾とダイナマイトの2つの意味があったなんて、二回目の観劇では
爆発のシーンで「上層部に一矢報いた!!皆の復讐を果たした!!!」とガッツポーズしそうになりました。

最後の録音のシーン何度見ても泣けます。
どこ見ても皆最高でした。

謳い文句通り、最高のクリスマスプレゼントになりました。

東京の空が綺麗に見えます。
仕事頑張れます。
リトル・ドラマー・ボーイ

リトル・ドラマー・ボーイ

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2018/12/15 (土) ~ 2018/12/25 (火)公演終了

満足度★★

不思議な劇団だ。
クリスマスだから、これでいいのだろうが、これなら演劇として舞台だやる意味があるのだろうか?
テレビドラマでいいのではないだろうか。
先の読める展開、掘り下げない人物描写。
なのに、2階席までいっぱいの観客。
これはこれでいいのだろうな。ありです。

あゆみ

あゆみ

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/12/15 (土) ~ 2018/12/26 (水)公演終了

満足度★★★★

いかにも、柴幸男らしい作品。
その良さをうまく演出している。
可愛らしい女性が次々とシーンを演じていく。
ときにはキュンとしたり、うるっとしたり、
師走の夜をほっこりとさせてもらいました。

菜ノ獣

菜ノ獣

尾米タケル之一座

ウッディシアター中目黒(東京都)

2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

鑑賞日2018/12/14 (金) 14:00

価格3,500円

14:00の回(晴)

13:35会場着、受付、客席へ。
ここはよく「EOE」を観に来ましたがもう6年ほど前のことかと思います。

こちらは初めてで、山下智代さんが出ているので観に来ました。

<人型生物、人間に近い生物、部位・器官を提供>近未来もののSFでしょうか。

・人型生物
・提供者

と2つにわけてみます。

前者はSF作品にはよくでてくるものですが、人型(境界は二足歩行あたり?)である必然性の説明が難しい。

後者は、臓器移植など実現しているものもあり、養殖・家畜・栽培などは日常的。

でも、そのふたつがひとつになった場合どうなるのか、これが本作の見せ所かと。

小説「わたしを離さないで」、映画「アイランド」。戯曲「赤鬼」も近いでしょうか、心理的にかなりハードですが。過去の「文明」のもとで行われていた「生贄」あたりも。

ただ、あまり深い暗闇に足を取られないようにコミカルでありつつ、振り返ると背筋が寒くなるようなシーンという構成はいいですね。

大掛かりな舞台美術ではなく「ベジタブル・マン」の鮮やかな(緑:植物、草木、花、果実などがもっている安らぎをイメージします)ユニフォームも。

ヒトらしい受け応えの背景にあるもの、語られる真実と虚偽が一気に最終章へなだれ込む。

「絵」として、「お話」としてよい作品に仕上がっているなと思いました。

山下さんを初めて観た「MOMOS(2012/4、脚本、出演)」も近未来の話でした。それから6年半。ひときわ感慨深いものがあります。いつもちょっとした仕種がいいですね。

あゆみ

あゆみ

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2018/12/15 (土) ~ 2018/12/26 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/12/16 (日)

北千住BUoY(ヴィ)でのマチネを終えても余力があったので、急遽、新宿シアター・ミラクルで16日ソワレの、とことこver.(90分)を拝見。

ネタバレBOX

白い衣装と素朴な響きの楽器演奏によるノスタルジックな雰囲気の下、8人のキャストが交互に90分かけて描いていく、1人の女性が全うした人生のあゆみは、男性の私でさえ!何処か重なる部分があって、和やかに笑う場面だけでなく、涙腺に来る瞬間も!
まだ時期は早いが、除夜の鐘の音を聴きながら、来し方に想いを馳せるような余韻に浸れる作品だった。
でっ、今宵、とことこver.を予定外で観て、内容は把握したが、本来の予定である、別班・てくてくver.の8人がどんな「あゆみ」を見せてくれるかが、また愉しみにもなってきた。

最後に、とことこver.の役者さんたちを担当楽器と共に記しておく。
石井智子さん…リコーダー
伊藤はるかさん…すず
伊藤優さん…ウッドブロック
小野里茉莉さん…ピアニカ
佐々木巴那(はな)さん…カズー
白野熊子さん(ダダをこねる幼年時代をフルスロットルな演技で!)…タンバリン
高木あさえさん…リコーダー
長友美聡さん(オッサンの目には殆ど同じように見える若いヒト達の中、白野さんと同じく、面識のある役者さんの存在は有難かった)…エッグシェイカー
鮭スペアレ版「マクベス」

鮭スペアレ版「マクベス」

鮭スペアレ

北千住BUoY(東京都)

2018/12/14 (金) ~ 2018/12/17 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/12/16 (日)

16日14時開演の回(80分)を拝見。

会場への入場時、ミラーボールの明かりの下、マハラジャ風に踊る出演者一同を目にした時は、これからどうなることやら!と案じてしまいましたwが、あにはからんや…。

セーラー服姿の主宰率いる、この団体さん独特の狂言テイストな台詞回しと所作・衣装に、バイオリン・尺八・ハープ・馬頭琴 (ばとうきん。モンゴルのバイオリン⁈)&木魚の生演奏が合わさった、剽(ひょう)げた・オシャレなマクベスでした。
本来のシェークスピア劇も、今みたいな教養主義調ではなく、案外、このような、気楽な感じで愉しめるテイストのものだったのかもしれないな、とさえ思わせてくれる80分でした。

最後に配役&演奏者を記しておきます。
マクベス…清水いつ鹿さん
マクベス夫人…宮川麻理子さん
バンクヨー(マクベスの同僚)・ウタイ…喜田ゆかりさん
ダンカン王・マルコム(ダンカン王の息子)…若尾颯太さん
マクダッフ(ダンカン王の臣下)・バンクヨーへの刺客1・妖の1・ウタイ…上埜すみれさん
ロッス(ダンカン王の臣下)・バンクヨーへの刺客2・妖の2・ウタイ…青田夏海さん
アンガス(ダンカン王の臣下)・バンクヨーへの刺客3・妖の3・ウタイ…箕浦妃紗さん
魔女ヘカチー・ウタイ・木魚&お鈴(りん)…中込遊里さん
バイオリン…中條日菜子さん
尺八…酒井将義さん
ハープ…横濱りい子さん
馬頭琴…フルハシユミコさん

銀河鉄道の夜

銀河鉄道の夜

SOUKI

シアターX(東京都)

2018/12/14 (金) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

「葬送の列車」だったのですね。幼い頃から童話という思い込みがあって、ロマンチックに解釈しようとして、どうしても腑に落ちなかったが、今回、<ことば>を除いて、返って<意味>がハッキリしました。マイムに強い表現力があることを知らされました。

TRUCE

TRUCE

WWP 渡部将之(円盤ライダー)×渡辺一正(劇団スマイル・バケーション)のプロデュース企画

G/Pit(愛知県)

2018/12/14 (金) ~ 2018/12/25 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/12/15 (土)

男ばかりの舞台は初めてでしたが、戦場ものだから納得!
構成がしっかりしていて、見やすかった。
戦場ものなのに笑いもあり、男たちの覚悟にジ~ンときて、涙してる人もいたみたいです。

TRUCE

TRUCE

WWP 渡部将之(円盤ライダー)×渡辺一正(劇団スマイル・バケーション)のプロデュース企画

G/Pit(愛知県)

2018/12/14 (金) ~ 2018/12/25 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/12/15 (土) 19:00

男ばかりで男臭い舞台でしたが、戦場ドラマだからね~ぇ。
1人2役の兄弟が性格が全然違って面白かった。

笑わせてくれたり泣かせてくれたり(私は泣くまではいかなかったけど)、いい感じに盛り上げてくれました。
思ったよりウルウルきてよかったです。

G/Pitでの永田さんのあの声は、ちょっとデカすぎでリアクションも大げさで、ツバまで見えましたけど………………(@_@)
DJのしゃべりは好きだな~ぁ。いい声してた~ぁ!

尼を待つ

尼を待つ

三度目の思春期

ギャラリーしあん(東京都)

2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2018/12/12 (水) 19:30

価格2,300円

念願叶って人気の尼僧の年に3回しかない特別説法を聞きに来た3人の女性(うち2人は同伴者アリ)だが、事情により尼僧の戻りが遅れ……な、いわば「尼僧を待ちながら」。
と言っても不条理ではなくむしろ「世にも奇妙な物語」の1エピソードのようなオモムキ。
次第に不思議の度合いが増して行き、隠していた事実と共に種明かしをして、最後にオトすという構成が巧みにして好み。

前作「女ばかり」にしても本作にしても三度目の思春期における柳井作品は他団体でのものとはちょっと違った「アナザーサイド」なのも面白い。
とはいえ本作は十七戦地の某作品(ネタバレBOXに詳述)と根っこは近いけれども。(前段・後段とも私見)

ネタバレBOX

ファーストシーン(=最後に再現される)でセトハルコが寝ていたようには見えなかったのに他の2人が寝ていたと指摘するのはその後に劇中で展開される出来事が夢であることのヒントであろう。

中心となるものの小史を過去のエポックメーキングなことで描くというツクリは十七戦地の第2回公演「百年の雪」に通ずる?(本作では女性の半生、「百年の雪」は航空機・宇宙船会社の歴史が綴られる)

過去の知己の導きによって自分の人生の一部を見るという構造からディケンズの「クリスマス・キャロル」を連想。(=セトハルコがスクルージでシラヌイがマーレイの亡霊)
また、不思議なキャラに導かれて体験したことが実は夢だったというのは「不思議の国のアリス」(シラヌイが時計ウサギ)的でもあるか?

オープニングの般若心経とトイピアノ+おもちゃの鉄琴のセッション?融合?もオカしくて、でも妙に調和していて良かった。
夜の来訪者

夜の来訪者

劇団Player's World

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2018/12/14 (金) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★

物語はラストでどんでん返しするという典型的なミステリー作品。しかし、公演そのものがミステリーで誰が何のためにという疑問を観客に投げかけていた。

説明には「夜の来訪者」---J・B・プリーストリーの傑作ミステリー戯曲(1946年)を、劇作家・内村直也が日本に紹介するべく舞台を戦後の日本に置き換えて翻案し、と書かれている。当日パンフには内村直也(1976年作)と書かれているから、日本の高度成長期を背景に書かれた作品のようだ。

この公演の魅力は、高度成長を通じて、いや現在でも顕著な貧富、格差問題が根底にあり、それをある家族の一夜を通して痛烈に批判するところ。その見せ方は、人の知りたいという知的好奇心を刺激する”推理”という手法を用いているところが巧み。
(上演時間1時間50分)

ネタバレBOX

セットは、中流家庭のダイニング・リビングルームといったところ。上手側にテーブル、その上に飲食物。壁際に食器棚、中央奥が別室への通路、下手側客席寄りに応接、サイドボード、玄関に通じるドアになっている。現代であれば携帯電話等を使用するが、本公演では屋内の固定電話を使用していることから年代は推し量ることが出来る。さて、女中はいるが大社長の邸宅ではないな~。

梗概…説明から、秋吉家の娘の婚約者を招き結婚前の食事会を開いていた、ある大会社の社長一家。幸福でいっぱいの家族のもとに、一人の刑事が訪ねてくる。刑事は、自殺したある女性について、事情を聞きにやってきた…というもの。秋吉家の両親、娘その弟、娘の婚約者はそれぞれに自殺した女と知り合いという、出来過ぎた設定。
いくつかの違和感(身分確認、事実確認など)が結末に先回りし、聴収内容も後々綻んでしまい興味は半減。とは言え、刑事の事情聴収という、一種の緊張、緊迫感を漂わせる雰囲気で進む。時に感情が高ぶり大声で、時に咽び泣きなど人それぞれの反応が異なる。その濃密な演技は素晴らしい。

当日パンフに、登場する人物を日本社会、その時代の社会構造を象徴しているかのようだと。例えば父親は、資本家もしくはブルジョワを代表、娘は戦後リベラルに代表される”悔恨共同体”など、思わず頷いてしまう批評眼である。この社会的な見方と、やはり人間の心理を深く突いたテーマが共存するもの。刑事は「人間はひとりでは生きていけないのです。」そう言い残して刑事は去る。しかし、残された家族の本当のドラマはそこから始まるような、新たな電話が…。

「物語」はミステリー内容・構成であるが、この「公演」こそ誰(刑事?)が何の(不和を持ち込む)ために行ったのか、という根本の疑問を観客に投げ掛けたまま終わっている。その意味で「夜の来訪者」は観客・自分自身への”考える又は感じる”メッセージを発していたようだ。同時に、娯楽性と社会性を両立させ、推理劇としても社会劇としても観客が二重の面で楽しめるようにしている。
上演後の役者挨拶には刑事は現れず、玄関口に人影が…本当に刑事のような人物が居たのか、幻影を観ていたのでは、と考えてしまう実に意味深な幕切れであった。
次回公演も楽しみにしております。
ただいま

ただいま

劇団こふく劇場

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

耳に心地よい歌舞劇。

「熱海殺人事件」「青春かけおち篇」

「熱海殺人事件」「青春かけおち篇」

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2018/12/11 (火) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

【青春かけおち編】
「昭和」という時代を彷彿させる熱い芝居。もちろん、劇中で流れる曲も昭和歌謡曲であり自分には懐かしく思えるものばかり。
さて、結婚を反対されたり、何か障害があるわけでもないのに“かけおち”という古典的な愛の行為に出た恋人たちのその後を面白可笑しく描いた物語。つか作品では未見の作品で楽しませてもらった。
(上演時間1時間30分)

ネタバレBOX

ほとんど素舞台。そこを縦横無尽に駆け回る熱い芝居が展開される。

梗概…冒頭は映画「卒業」シーン、 花嫁を奪って逃げるような場面から始まる。主人公・原口康夫は実家の板金工場で名目だけの社員で給料を貰い、写真家気取り。その康夫は恋人の北城セツ子の家で気ままな生活を続けていた。そして康夫は、実家の相続権は弟・義郎に譲り、セツ子と結婚して北城家の婿養子へ。北城家は代々女系家族でセツ子は一人娘。セツ子の母や父は康夫の婿入りを望んでいた。そんな時、セツ子に見合い話が持ちこまれ、相手は年商30億を商うという貿易商の早乙女。彼は15年間もセツ子を思い続けていたという。早乙女の態度に感動し、セツ子も早乙女とデートを重ね心を動かされていく。状況打破のため康夫とセツ子は”かけおち”するが…。

見所は”かけおち”した先、駆け落ち旅館・花鳥風月でのドタバタ。追い詰められた状況下で見えてくる相手の本音と本性、そのギャップを乗り越えて真に解り合えるという喜劇的寓話。
淑やかと思われたセツ子の豹変ぶり、ヘビースモーカー、平然と放屁する姿に唖然とする。一方、優柔不断であった康夫も自己主張し出す。その2人を周りの人々(家族)が思惑を孕みながらも優しく包み込むような心温まる展開。今となっては古き良き時代?=昭和の家族的団欒がしっかり描かれる。

ちなみに、つかこうへい と言えば何らかの強烈なメッセージが込められていると思うが、本作品は敢えて言えば”家族制度”であろうか。女系家族、長男が婿養子へという拘り、そして孫に女の子が生まれた途端、義母が冷淡になる、など落ち着かない展開を思わせる。

最後に役者陣は役柄にはまり、物凄い熱量の演技を観(魅)せてくれた。熱演だけにセツ子役(浅野鼓由希サン)は少し声枯れのようで聞き取りにくいシーンがあって少し残念。
次回公演を楽しみにしております。
夜の来訪者

夜の来訪者

劇団Player's World

Route Theater/ルートシアター(東京都)

2018/12/14 (金) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

設定が昭和の日本、外国人を日本人が演じると、ちょっと違和感を感じてしまう私にはありがたい。原作を知らないので(恥)ハラハラ ドキドキして、謎解きでびっくり。楽しめました。

私のそばには芝が居る

私のそばには芝が居る

藤一色

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/12/13 (木) ~ 2018/12/18 (火)公演終了

満足度★★★★★

元気で笑えて、ジンときて。めっちゃ良かったです。

エダニク

エダニク

ハイリンド

シアター711(東京都)

2018/12/07 (金) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

小劇場ならではの会話劇。素晴らしかったの一言。

ネタバレBOX

生だからこその素晴らしさ、分かってててもDVD販売して欲しかった。笑

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