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ハッピーな日々

ハッピーな日々

ハチス企画

アトリエ春風舎(東京都)

2019/01/18 (金) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/01/26 (土) 13:00

まず観劇前に気になってしまったのがタイトル。「ハッピーな日々」
通常「幸せな日々」というタイトルが通用しているのに、敢えて「ハッピー」としたのはなぜかしら、と。

テキストについては異常にまで強い拘りをみせるベケット作品。この作品でも、ウィニーは50歳くらい、ウィリーは60歳くらいと設定されていて、それはとにもかくにも熟年の夫婦像を想起させるものである。

しかし、この舞台でのウィニーとウィリーは20歳代。実際に設定どおりの年齢層の役者を使う必要はないのだけれど、
むしろ、この若い2人(特にウィニー)には「幸せ」を語らせるよりは「ハッピー」を語らせるのが似合っているということか。ウィニーはしばしば、笑顔で舌を出しながら「ハッピー」を繰り替えすのだから。

この舞台では1幕目は1日を、2幕目は数日を描いている(目覚ましが何度も鳴る)。ただし、1幕目と2幕目はどれほど隔たっているのかは判らない。1日なのか数年なのか。ただし、そこには大きな変容があり、ウィニーはウィリーからもらったお気に入りのカバンから、自分のお気に入りの物を取り出すことができない。歯を磨くことも、眼鏡をかけることも、ピストルの弾を確認することも。そして、日傘を開くことも。
なぜなら、彼女は首まで埋まってしまい、手を使うことができないから。
しかし、そこには、彼女が手を使えた時には不潔でだらしなかったウィリーが、正装をして現われ彼女を喜ばせてくれる。家族、夫婦、愛情、そして時間。どのように題材を観るかは人さまざまだけれど、明らかな老いと、そこで消費されていくものに対する哀切と愛着を観ない人は、まずいないだろう。

ある意味、素敵な素敵な物語。なぜって、ウィニーはウィリーが大好きだから。

ネタバレBOX

ちなみに、ウィリーが読んでいる新聞がスポーツ新聞なのは興ざめ。
海外演劇なのだから、英字新聞をしわくちゃにするくらいは考えただろうに。何か意図があってなのかな。
29回公演 フェードル

29回公演 フェードル

うずめ劇場

東京アートミュージアム(東京都)

2018/10/11 (木) ~ 2019/02/23 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/25 (金) 19:00

古典悲劇の名作を、東京アートミュージアムというちょっとした異空間で上演。
ピアノと1脚の椅子を除くと何もない殺風景な舞台だが、和の着物を使ったり、ファッションにも配慮した展開は、むしろシンプルイズベスト。皆さん、ピアノがお引きになれるとは、器用な方が多いのですね。

2時間ちょうどの舞台は、時おりユーモアも含みながら、破綻なく怒涛のように進み、パンフに引用されていたハンナ・ミュラーの言葉通り、力を与えてくれる悲劇でした。

ただ1つ残念だったのが、アテナイ王テゼーを演じた荒牧大道さん。後半登場するとただただ単調に大声を張り上げるだけで、王としての威厳、抑制することで漏れてくる苛立ちや怒り、周囲へまき散らす猜疑心、なんてものが全くなく、ただのガンコ親父にしか見えない。
荒牧さんは何度か、舞台で拝見しているのだけれど、それに気づいたのは終演後の挨拶の時。そう、あの素の整った低い声を聞いた時でした。なんだ、その声でさらっと演じてくれた方がどれほどよかったか。


ネタバレBOX

フェードルの情熱が招き寄せた、周囲の悲劇は、ラスト自らの命を絶つという結末に至るのだけれど、そこに至るまでの各自の心情が緻密に描かれているがために大仰にならず、物語りの集約感が際立つ。
『死が二人を分かつまで愛し続けると誓います』 『二度目の蝶々は遠回りして帰る』

『死が二人を分かつまで愛し続けると誓います』 『二度目の蝶々は遠回りして帰る』

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/28 (月) 19:00

価格4,000円

【二度目の蝶々は遠回りして帰る・楽前日】
母を亡くした日本の少年のその後の半生とバンコクの青年が見る幻覚の関係は?な物語。
交互上演のもう一方である「死が二人を分かつまで愛し続けると誓います」と対を成す内容な気がする。
「死が二人を……」は「その時」が来ても現代版の「御来迎」があるなら怖くない、「二度目の蝶々は……」は大切な人を喪っても姿を変えてそばにいるので必要以上に哀しむことはない、みたいな。
そうしてこの2つの考え方は宗教(特に仏教?)にあるものではないか=「死が二人を……」は逝く者、「二度目の蝶々は……」は遺された者のそれぞれの心のケアではないかと。
不安を抱く人々の気持ちを和らげるのはかつては宗教だったが、今は演劇もその役目の一端を担っているのではないか?などと思った。

Hocus Corpse―ホーカスコープス―

Hocus Corpse―ホーカスコープス―

90年会

TORII HALL(大阪府)

2019/01/11 (金) ~ 2019/01/13 (日)公演終了

満足度★★★★

役者さんの体当たりな演技に笑い、展開の面白さに笑い、キャラの個性的なインパクトに笑う楽しいコメディでした。交差する人間(?)関係と嘘が重なり合って、全部をみてる私達には面白さが重なるそんな舞台でした!
ホーカスコープスは「でたらめ」って意味みたいですけど、なるほどな内容。

作家さんが3人もいる、というのが90年会さんの持ち味だと思うので、毎回違うものが見れたり、SS3本立てとか、他ができないようなお話が見れたらいいなと期待しています!

次回作!

次回作!

SoloSoloProject

シアター風姿花伝(東京都)

2019/01/23 (水) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/25 (金) 19:00

価格3,500円

Bチーム観劇。再演ということもあってか、話がまとまっていてわかりやすい。また、各登場人物のキャラも明確になっている。
惜しいのは、イイ人ばかりで対立構造がほとんど無かったことと、尺が長いこと。
主人公のいない群像劇のようなので、各人の方向性が同じではご都合主義に見えてしまう危険がある。
尺についても、各シーンをもっと短く表現できればよかったのにと思う

『死が二人を分かつまで愛し続けると誓います』 『二度目の蝶々は遠回りして帰る』

『死が二人を分かつまで愛し続けると誓います』 『二度目の蝶々は遠回りして帰る』

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/28 (月) 14:00

「死が二人を分かつまで愛し続けると誓います」を観てきました。笑いと涙がふんだんにぎゅっと詰まった作品でした!
特に夏子さんの大介さんに対する愛と、野村教授の奥さん愛がひしひしと伝わるほどに切なかったです。

ネタバレBOX

ただ、全体的に思い出そうとするとシシ神様の目に全てを持っていかれてしまう…
恐いくらい凄い目力。
暗くなるまで待って

暗くなるまで待って

日本テレビ

サンシャイン劇場(東京都)

2019/01/25 (金) ~ 2019/02/03 (日)公演終了

満足度★★★


事故で視力を失った若妻・スージー(凰稀(おうき)かなめ)と3人の犯罪グループ(加藤和樹、猪塚健太、高橋光臣)とが麻薬入りの人形を巡ってアパートの一室で騙し騙され、そして闘う。1967年にはオードリー・ヘップバーン主演で映画化された。

最初は3人を夫の友人や刑事だと信じていたスージーが次第に彼らの本当の姿に気づき、一計を案じる。題名からもわかるように、それは夜になって電燈を消した真っ暗な部屋で対決することだった。うまく主導権を握ったと思ったそのとき、大きな見落としが明らかになる…。

シリアスなサスペンスだと思っていたら、最初に登場する犯罪グループの様子がどうも柔らかい。やがて登場した主役の凰稀さんの声が少しアニメ声で動作がかなりコミカルなことで、この舞台の性格付けがわかった。あれまあ、そっちだったかといささか落胆した。まあ映画もYouTubeムービー(400円)で観るとそれほど怖くは作っていない。映画は最初に人形に麻薬を隠すところから始まり、場所も場面も沢山変わり、わかりやすいが冗長でもある。この舞台は固定場面であって余計な部分がそぎ落とされてすっきり、しっかりとした印象である。比較的若い俳優さんで固めていることを好ましく感じる方にはお勧めである。

この作品でも電話は鬼門だ。犯人が公衆電話を使うところで「3人もいて誰も携帯を持っていないのか」と不思議がる若者もそろそろ出てくるだろう。さらに写真家の旦那が赤い灯りの下で写真の現像をしている場面もほとんどの人には意味不明であろう。しかし、この灯りがないとクライマックスは長時間真っ暗になって映画にも舞台にもならないのである。

ところで映画のマイク役のリチャード・クレンナって「ランボー」(1982年)の上官のトラウトマン大佐じゃあないですか。芸風は同じで何か嬉しい。

ネタバレBOX

映画では一人で部屋と廊下の電球を割って行くが舞台では配電盤のヒューズを外してグローリア(黒澤美澪奈)に場所ごとに確認してもらう。失明してからそれほど経っていないので視覚以外の感覚がそれほど鋭敏になってはいないという前提なので、映画の電球を一人で残さず割るというのは無理があるともいえるがこの事件を通して能力が発達したともいえる。舞台では衝突ばかりしていたグローリアとの和解の場面を一つ多く描いているともいえる。
冷蔵庫の音は映画では不自然になるので大きくすることはできないが舞台ではできる。それが非常に効いていた。

最後の場面で舞台では冷蔵庫のドアの裏で二人がもみ合いになったところでコンセントが抜けて暗転したのでスージーが反撃したとも受け取れた。映画ではスージーだけがドア裏にいて犯人はすでにヨレヨレでようやくドアの前まで来たところで暗転する。そのまま、犯人がこと切れたとも見えるが少し謎も残る。
わが家の最終的解決(再演)

わが家の最終的解決(再演)

アガリスクエンターテイメント

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2019/01/25 (金) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/01/28 (月) 19:00

 ナチスのゲシュタポのハンスがユダヤ人のエヴァと恋に落ち、家にかくまう、…、というシチュエーションコメディ。面白いのは分かるが、笑えない話題だと思った。巧妙な設定とある種無理矢理な展開は、いつものアガリスクだと思うが、当のハンスの言い訳があまりにもバカバカしく、すぐに破綻することが分かってしまう方向に展開する。そんな賢くない青年がゲシュタポになれるのか、という疑問と、序盤の「収容所に送らないでください」というセリフでいきなり萎えてしまった。結局の最終的解決も、ナチスの構造から考えて無理がありすぎる。日本人はナチスに関してハードルが低く、ちょっと無謀な展開に思えた。

罪と罰

罪と罰

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2019/01/09 (水) ~ 2019/02/01 (金)公演終了

満足度★★★★★

文句の付け所のない文学作品の舞台化であるが、学生時代から三度挑んで遂げず、それでもいつか読了し「一応『罪と罰』は読んだ」人生として終えたいと望んでいた作品を舞台で易々と味わう事となり、複雑な心境だ。
・・それはさておき、小説を読み始めの雰囲気、ロシアの片田舎の酒場や価値観の雑然とした風景そのままに、階段式に奥が高い斜面全体が雑多な家具等で覆われ、中段もしくは下段の平場で芝居が展開するが、その雑然と置かれた物を移動する事で(まるで散らかった部屋で座る場所を作るような)場面転換になるといった進行である。茶褐色が埃を被ったようなくすんだ色に、ちょっとした赤や緑や青が仄かに浮かび上る色彩の収め方を確認した上で、台詞に聞き入る。・・娘が体を売って稼いだ金が今自分が飲んでいる酒に化けた事をラスコーリニコフに自虐的に話す親父役の台詞が、早速聞き取りづらい。ラスコーリニコフの台詞も時折聞き取れないのだが、マイクを仕込んで増幅してスピーカーから言語情報を伝えるより、舞台上の世界で展開する現象それ自体を「見る」よう作り手が望んでいると判断し、「見る」のに専念する事にした。
前半は大昔読んだ小説(4分の1も読めていないが)や耳知識で大方理解できたが、後半、予期しない展開もあった。よく出来た一大娯楽作品、とは友人の言だが、小説を読んでいる感覚も想像しながらストーリーを追った。主人公、またその妹もある意味で特殊な人物である事が物語の動力源となっているのは確かだが、ドストエフスキーという作家が一人の人間をその結末へ導くために膨大な文字を刻んだ、そのラストが見せる風景は「特殊」=個体差を超えた人間の姿である。
開幕以降主人公は懊悩に呻き続けているが、主人公が何かに開かれて行く過程を三浦春馬という俳優(初見だったか)は見事に辿っていた。
ドストエフスキーは「悪霊」でロシアの大地に近代というものがもたらすものの本質を抉り出した(小説ではなくアンジェイ・ワイダの映画を観ただけだが)が、「罪と罰」でもキリスト教の本質に触れる「神の赦し」を巡る作品であると同時に主人公の精神の中に(彼が頭脳明晰な学生という設定が示唆的)近代の病弊の典型的症状を描いてもいる。そして「人間とは何か」を問う作品である。
勝村政信演じる主人公と対峙する警官役が出色。休憩込み3時間40分。
大熊ワタルがこういう舞台の音楽もやるとは・・これも驚き。

ネタバレBOX

主人公の内面世界と「外界」との距離が絶望的に開いていく中で、彼の中に変化をもたらす二人の人物がある。演出は主人公の観念とは裏腹に己が所行におののく身体を「失神」という形で繰り返し見せる。彼の妹やその婚約者、またスヴィドリガイロフなる富豪(これも彼の妹にぞっこん)が彼の価値観を補強するのに対し、それを反証するのが先の酔っ払いの娘、娼婦のソーニャである。社会の犠牲者たる彼女への特別な思いは募り、父が亡くなった際には夫人(ソーニャの母)に金銭を与える。終盤、精神の危機に面した彼は自分の信念を確かめるように「あなただけには話しておきたかった」と、ソーニャに彼独自の思想を語る。相手は何を言っているのか判らないと答える。念を押すように彼は自分が犯した所行を告白する。だが彼女は彼の心が求めているものをみてただ抱きしめる。彼は自分の語った事の空疎さを恥じ、にも関わらず自分から離れて行かない相手に驚き、訝しく思い、動揺する。そしてもう一人は、コロンボのように老獪で陽気な刑事である。彼は事件を追っている。それを知るラスコーリニコフは彼が真相を知っている可能性に脅える。だが刑事はそれを見て笑う。それも油断させる手だろうとラスコーリニコフは言うが相手は「時間はいくらでもある」とだけ、彼に何を求めるでもなく、ただ話そうと言う。刑事はラスコーリニコフの鏡となり、彼にただ真実を見ることを促し、何も裁かず、急がせず、待つ。つまり人間的交流を求めて来る存在として登場し、それゆえ主人公は混乱するのだ。
彼が決意した時、その刑事は既に左遷された後であった。語るべき相手を失い、彼を露も疑わない応対した警官の様子に、表面上彼は安堵したかに見えたが、彼は内なる衝動に従うようにして、私がやった、私は人殺しです、と中空に向かって叫ぶ。光が向こうから差し、キリストの十字架を思わせる材木が置かれ、彼は礫刑の場所に自ら収まろうとするに違いない事が仄めかされ、彼は「語る」相手として神を見出す。その事は舞台奥上方から降り注ぐ光で示される。ここがラスト、言わばクライマックスだ。と、そこへ見知らぬ娘がもそもそと現われ、「現実」には彼がうずくまっているのを恐らく見つけたらしく、無言で包みを開け、差し出す。無言で彼はそれを受け取り、無心に食べ始める姿が見えたかと思うと、静寂の内に暗転となる。ラスコーリニコフが初めて軛から解き放たれ、体温を感じさせる身体を我々に晒すのが、闇がかぶさってくる僅か3、4秒という時間である。三時間十九分という長大な伏線が回収された瞬間とも言え、生身の体が作る芸術の可能性に、言いようのない感興が湧き起こる。
韓国現代戯曲ドラマリーディング Vol.9

韓国現代戯曲ドラマリーディング Vol.9

日韓演劇交流センター

座・高円寺1(東京都)

2019/01/23 (水) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

[少年Bが住む家」を観劇。最終日のシンポジウムに来場した作者はおっとり系書斎派に見え(あくまで外見)、戯曲が醸している鋭さとギャップあり。先日観たのと比べて非常に分かりやすい(比較対象の問題か)家族の物語。犯罪当事者(加害者)の一人となった息子(デファン)を持つ父母、外で暮らす娘(息子の姉)、通り向かいに越してきた妊婦らが登場。屋根裏に住まわせた息子を巡っての夫婦間のピリピリとした空気、その緊張の奇妙な緩和の仕方、外界への警戒心、それら病み=闇を覗かせる人物の心理を丁寧に描いていた。
3作の内1作を断念、残りを選ぶのに迷ったが新国立研修所出身の荒巻女史が出演の今作に決める。能天気な娘役だが最後には家族を日の当たる場所へ連れ出す役回りを予感させる、太陽の存在で照明も暗めのドラマに華をもたらし、個人的に満悦至極。
「判りやすさ」もさりながら役者皆的確に演じ、動線や舞台処理、衣裳の色彩、褐色系の照明もうまく使って視覚的な効果も高い。主人公デファンにはその化身のような存在が二人居て(黒装束)、台詞を言う人物のそばに移動して見守ったり、デファンの心理や潜在意識を表すかのようで(戯曲指定でなく演出との事)。少年Bの「B」とは主犯格をAと言うのに対して受動的、消極的に事件に巻き込まれた人の符丁として用いたらしく、シンポジウムで言及された昨年の瀬戸山美咲の「残り火」(交通事故の被害者と加害者との間にどのような「償い」と「赦し」があり得るのかを問うた昨年の秀作)に通じる。本作では加害家族は精神的に十分な「罰」を被っているように見え、「人の噂」「偏見」といった世間の冷たい風は被害者よりは赤の他人が吹かせている事を想像する。娘を除いた家族が、罪状の前に自ら伏しているというのが、日本ではあまり書かれない設定であるかも知れない(加害者がのうのうと生きている、法的に裁く事はできないが法の埒外で加害者に罰を与える方法はないか・・を探る視点が圧倒的だと思う)。そう言えばイ・チャンドン監督「密陽-シークレット・サンシャイン-」がこのテーマを独特な味付けで描いていた。

『死が二人を分かつまで愛し続けると誓います』 『二度目の蝶々は遠回りして帰る』

『死が二人を分かつまで愛し続けると誓います』 『二度目の蝶々は遠回りして帰る』

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/26 (土) 18:00

『二度目の蝶々は遠回りして帰る』を観ました!
冒頭から面白くて楽しくて、大笑い。でも、グッとくるシーンもあり、所々泣けてきてしまった。
普段、あまりストレートプレイは観ないけど、PMC野郎さんの作品は、テンポも良く、色々な要素が詰め込まれていて、泣いたり笑ったり、あっという間に時間が経ってしまう。どの作品を観ても外れが無いので、PMC野郎さんを知ってからは、必ず公演を観に行ってます!

『死が二人を分かつまで愛し続けると誓います』 『二度目の蝶々は遠回りして帰る』

『死が二人を分かつまで愛し続けると誓います』 『二度目の蝶々は遠回りして帰る』

ポップンマッシュルームチキン野郎

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/28 (月) 14:00

価格4,000円

【死が二人を分かつまで愛し続けると誓います・千穐楽】
コメフェスでの初演ならびにテレビ放映版も観ているが、記憶が薄れかけていたこともあってか、「水増し感」はおろか「ここが追加部分か」などと気付くこともなく初めからこのサイズであったかのような印象。
そしてドタバタやナンセンスな笑いもふんだんにありつつあのラストで粋な掌編を観たように錯覚させる(爆)のが巧い。
あんなお迎えがあれば死も怖くないか、などと思い、前日千穐楽を迎えたアマヤドリ「天国への登り方」と一脈通ずるか?とも感じた。なお、従来の #PMC野郎 の衣装……いや仮装(爆)って本来は小さいもの(家電製品とか)を人間サイズに拡大するパターンなところ、今回の「築地市場の霊」のミニチュアは逆発想。具現化した美術さんもお見事!

舞台『BASARA外伝~KATANA 虹の話ー銀杏ー』

舞台『BASARA外伝~KATANA 虹の話ー銀杏ー』

舞台「BASARA」製作委員会

紀伊國屋ホール(東京都)

2019/01/25 (金) ~ 2019/01/28 (月)公演終了

満足度★★★★

原作は うろおぼえ~ほとんど知らずに観ました
本作=単品にて楽しめまして~♪

若人が元気に舞台を駆け巡るだけでも
なんか力が貰えたような(^-^;)

絶対王政の国で
民を苦しめる王に反逆していこうとする
4人の若者たちが王国の宝物庫の整備で一時的に
外部の寺に移動されていた宝剣=四神の刀を奪うところから
物語は始まります・・・・・

なかなか出来た話で
先が読めなかったが
原作の祖父らの話・・ということで
原作ファンならニヤリとするか
先の読めた展開だったろうな~と感じた
1時間40分の作品

ネタバレBOX

干支の名を冠した12の村を次々と襲って民達を解放する主人公らでありましたが
それすらも王は次にどの村を襲うかと賭けをして退屈を紛らわせる程度のコトで
宝剣を盗む時に一緒に捕らえられていた
災いを呼ぶといって生贄にさせそうだった少女と共に
途中までは順調に目論見通りに村々の開放をしていたのですが・・・・
飽きた王の指示でついに仲間が次々と倒れていき
最後は四神の刀も東西南北に散り
災いを呼ぶという娘も王の戯れで后とされて子をなせとー
歴史が原作に繋がれていきます

王政の歴史には
小さな反乱があった とのみ記載され
宝剣のことも記されはしなかった と〆たのでした

なかなかヒロインの扱いが意表をついたデス
退屈な世の中をなめてた王様~存在感がなかなかでありました
こちらなかまがり署特捜一係3

こちらなかまがり署特捜一係3

劇団カンタービレ

ウッディシアター中目黒(東京都)

2019/01/23 (水) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★

<説明>警視監 谷沢美砂直属の部署『特捜一係』聞こえはいいが、ここは陸の孤島、厄介者の集まりであった。なかまがり署の敷地内に設けられたプレハブ小屋を拠点とする彼等の仕事は、警察犬のお世話、市街地の清掃、地域住民との交流など刑事事件の捜査とは程遠いものだった。
そんな時、関東近郊で相次ぐ不審火を連続放火犯の仕業と断定し捜査本部を設置する警視庁ではあるが、いずれの不審火も関連性に乏しく捜査は難航していた。「愉快犯の犯行では?」誰もがそう思い出した時、なかまがり署管内で新たな火の手があがる~る。

と いう説明は舞台上では詳しく無いので
前作を見てない自分的にはチョイ導入がイマイチかなぁと思えたっす。
メインの舞台は素舞台と思えたが、
左側のサブ舞台を使ってメインの舞台のセット換えを行い
上手に場面転換していたのは秀逸でありました。

さて 話は放火事件をメインに
現代と過去の話を地方都市を舞台にしての<火>にまつわる話でした

う~ん面白キャラとかも出てくるけど
説明不足な感があるかなぁ~と思えたデス

1時間40分の作品

ネタバレBOX

昔 山形の田舎にて山火事=不審火が相次ぎ
引っ越してきた一家が疑われて両親が村人のせいで山小屋で焼死し
生き残った姉妹のうち姉が余命少ないと言われて
自分の心残りである両親の焼死を思い起こさせるために
東京に出てきた その村の住人達のそばで放火をしていたのでした

妻の墓参りで山形に出ていたメンバーとの合流と
東京居残り組みでの合同捜査で事件を解明したメンバーでした

それにしても
田舎のババさまの使う猟銃がボトルアクションのトコ
ガムテープで巻いてるし
抜いたと言った弾丸が散弾銃のもので・・・リアリティがいまいち
いや 西部警察のダイモン氏みたく散弾銃でライフル弾の狙撃をする
オマージュかなぁ とか深読みもしてみましょうか(^-^;)
ごんべい/ごんべい2

ごんべい/ごんべい2

ゲキバカ

吉祥寺シアター(東京都)

2019/01/12 (土) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

この週末期待してた舞台をついに観られるって感じで伺いました
前説からテンション上がってくる感じ
そこから始まる世界観に最初から引き込まれる印象
そしてオープニングダンスで一気にもっていかれる感じですかね
この空気感ほんと素敵
エンタメ要素もほんと素敵なんですが殺陣も圧巻の印象
ド派手なパフォーマンスばかりかと思わせておいてのストーリーも秀悦なんですよね
そうきますかって印象の物語もかなり良かったんですよ
2時間20分と聞かされてもそんなに時間経った?って感じに引き込まれてました
この作品は前作を観てなくても間違いなくおもしろい
しかし前作を観てると色んなところでさらに楽しさが増す印象
えっ?どういうこと?
二転三転するストーリーにこの週末ワクワクする人がいっぱいなのかも
これもう一回観たかったな…
そんな気持ちにしてくれる素敵な物語でした

わが家の最終的解決(再演)

わが家の最終的解決(再演)

アガリスクエンターテイメント

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2019/01/25 (金) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

アガリスクエンターテイメント第26回公演の #わが家の最終的解決(再演)の初日を観劇
2016年にされた舞台の再演でDVDでは観させていただいてたんですが、生で観たいって思ってた舞台の再演
途中休憩ありの2時間40分と聞いてて少し構えたんですが、始まってしまったら完全に忘れてましたね
それぐらい引き込まれて時間を忘れさせてくれる舞台がそこにありました
序盤はゆっくり笑いに入ってくるのかと思ったらテンション急上昇って感じ
ラストの方は色んなことを忘れて笑うのみ
畳み掛けるようなセリフの応酬に酔いしれるばかりの時間が過ぎて行く
ラストも秀悦♬
初日は機材トラブルなんかもあった感じなんですが、そんなことも気にならない感じに世界観に引き込まれました
機材トラブル舞台装置のトラブルもあって波乱に満ちた初日となったんですがほんと東京まで観に来て良かったと思える素敵な作品
そして同じ背景を持ちながらここまで雰囲気変わる再演も凄いなって印象
やはりアガリスクさんの再演は、再演ではなく新作ってぐらい雰囲気変わりますね

おかわりまでしてしまいました
やはりこの作品は至極のシチュエーションコメディですね
本気で時間って概念がぶっ飛びそうになって見入ってました
何よりわかってるストーリーなのにドキドキする展開はたまりません
細かいところ観てるとさらに引き込まれていくんですよね
今回は機材トラブルもなし、舞台装置も完璧、少し役者さんがドキドキしながら扱われてた?ってのは考えすぎ?
何気に役者さんのやっちゃつたが二回とも観られたのは生もの醍醐味ですかね(笑
こういう流れは少しプレッシャーになったりするんですかね?
この舞台タイトル的には再演、確かに根底に流れるものは再演なんですが…もうテイストから別物って言ってもいいぐらいに違うんですよね
主役の斉藤コータさんの作られる空気感もあるんだろうな

『熱海殺人事件~ザ・ロンゲスト・スプリング~』 『売春捜査官』 『熱海殺人事件~水野朋子物語~』

『熱海殺人事件~ザ・ロンゲスト・スプリング~』 『売春捜査官』 『熱海殺人事件~水野朋子物語~』

カガミ想馬プロデュース

中野スタジオあくとれ(東京都)

2019/01/22 (火) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

【売春捜査官・半仁田みゆき伝兵衛】-
自分にとってのNo.1≪稲村 梓さんの切れ味鋭いカミソリ伝兵衛≫にも負けていない凛とした美しさが光る!!
荒唐無稽でスピーディな展開で観客を惑わせ引っ掻き回す、そして時に寄り添うような温かい演出-
半仁田みゆき伝兵衛は等身大でとても感情移入しやすく、泣き所では心を揺さぶられて何回もボロボロ泣かされて・・、納得のダブルコールでしたね≪トリプルコール(!!)を期待して拍手している方々も居ました≫。
明日が千秋楽なので、今日観たばかりだけどもう一回観たい。

ごんべい/ごんべい2

ごんべい/ごんべい2

ゲキバカ

吉祥寺シアター(東京都)

2019/01/12 (土) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

「ごんべい」は日程が合わなかったので、観劇三昧の動画で観てから、「ごんべい2」に行きました。
全員から「芝居が楽しい!」という熱量が伝わってくる作品でした。(人数が多いからではない)
「民衆の歌」もどきは、ツボに入りました~
そして主役の菊池祐太が、10年前とほぼ変わらない姿で、ずっと存在感を増した演技を見せてくれたのが、とてもうれしかったです。

ネタバレBOX

たくさんの物語がからみあっているから、仕方ないけど…
黒猫の物語が気に入ったので、その心の葛藤を、もう少しじっくり味わいたかった。百万回生きていて忘れていたけど、今の恋人が昔の友だちを殺したと分り、でも恋人は記憶を失っていて、殺人の自覚が無い…憎みきれなくて、途方にくれると思う。
まあ黒猫は死神だから、現世の幸せに未練が無かったのかもしれないけど、私の好みとしては「逃げて2人でひっそり暮らす」ことに色々思いを巡らせてから、その上であの結末を選んで欲しかったな…
「幸福の黄色い放課後」

「幸福の黄色い放課後」

オフィス上の空

萬劇場(東京都)

2019/01/23 (水) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

良い舞台だったと思います。

陽だまりの中で

陽だまりの中で

林家畳

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2019/01/23 (水) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

80年代、北陸のスナック。
ノスタルジックな世界観と方言に癒される~(笑)
母(スナックのママ)と一人息子を中心に、常連客、流しの女性歌手、息子の友人達が織りなす人間模様。
母親の愛情を息子がことごとく突っぱねてしまう姿が何とももどかしい。
ちょっと裏の世界を臭わせながら、じんわり泣けてくる物語を丁寧な演技でとても心地よく堪能できました。
哀しいエピソードが多く、ともすれば哀しい色が濃厚になりそでならないのは、ほんわりとした母親の温かみ。
そして極楽とんぼの山本さんが醸し出す笑いは、芸人であるメリットが活かされ良いスパイスになっていました。

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