平成31年東京の旅
劇団星乃企画
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2019/02/25 (月) ~ 2019/03/04 (月)公演終了
満足度★★★★★
Dを拝見。各作品40分程。タイゼツべシミル!!(華5つ☆)追記2019.2.26
ネタバレBOX
明治大学劇研はレベルの高いことを評価している劇団群なのだが、星乃企画は初見であった。イヤ凄い。下手なプロは太刀打ちできないぞ!
学生劇団を自分は結構好きなのだが、その理由はハッキリしている。若い人の作品というのは先ず、物の見方、身の周りの事象に接する時の柔らかな感性、新鮮な戦きを感じていることが伝わってくるヴィヴィッドな表現に触発されることがあるからだ。作品を観る前に余計な判断をすることを避ける為、通常当パンを開演前に読まない自分が、どういう偶然か、ざっと目を通した。説明文を読んで驚かされた。星乃企画の公演回数や作品数とその詩的な感覚・質にである。
舞台を拝見して、この直観が裏切られなかったことを確認した。照明が入ると舞台美術を設えられた板に役者陣が就くわけだが、舞台美術も鮮明に浮かび上がる。客席に対向する3方をパネルで囲み、上手・下手各々の2カ所に出捌けを設けてある。上手側には、北欧風の木製テーブルに椅子(木の無垢を利用した作りなので木肌の色がそのままだ)下手側には、机上にパソコンを載せた黒くかなり大き目のデスク(椅子も無論黒だ)が置かれ、板中央奥には北欧風のベンチが設えられている。シンプルだが、キチンと整序され、合理的でコントラストの鮮やかな優れた舞台美術だ。
さて、上演開始直後にも矢張り驚かされたことがある。作家は21,2歳だろう。この若さで良くこれだけの科白を書いている、ということにである。2011年から今迄に2350本以上の舞台を拝見している自分だが、開演前に当パンを読んだ経験は数回程度だから殆ど初に近い感覚で拝読していたのだが、当パンを読んでの見立て通り、この作家は、世界に真っ直ぐに向き合い、バイアスの無い物の見方をしている。表現する者にとって最も大切な資質を持っているわけだ。作品は極めて本質的である。生と死、親と子、男と女、幸と不幸という要素が過不足なく、極めて巧みな構成の内に呈示されているばかりではなく、物語の流れや男子高校生と女子大生とのカップリングについても、少年にとっては大人と感じられる女性に対してする背伸びの在り様が内容的な必然性と共に描かれ、更にそれが、上手で演じられる内容にキチンと被る。この組み立て方が素晴らしい。役者陣の演技も中々に優れたものである。自分が殊に気に入ったのは、隼人役を演じた役者さん、妹との会話で背伸びをした嘘を追及されるシーンでの表情が素晴らしかった。上演期間中A~H迄8作品を上演するのだが、各作品、尺は40分前後というのは既に告げた通り。
喫緊のお知らせが入った。明治大学の先輩には、パレスチナに関わった人もいるので。
今作の腰を折る事にはならないと考える。そんなヤワな作品じゃないし。で、今作の追記については、今暫くお待ちくだされ! にゃん。
知り合いから案内が届いたのでお知らせします。
すでに、新聞・テレビ等で報道されているように、現在、封鎖下のガザから現在、パレスチナ人画家3名が来日中です。
その画家のみなさんを、27日(水)、京都大学にお招きして、公開講演会を開催いたします。
*東京でも、東京大学東洋文化研究所(本郷キャンパス)のロビーにて、彼らの作品展を開催中です(3月7日まで)。
28日(木)には、東京大学本郷校舎に作家の徐京植さんをゲストに、画家たちのギャラリートークがあります。
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/news/news.php?id=WedFeb201410392019
以下、27日の京都企画の詳細です(拡散歓迎!)
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アーティストブリッジ2019 in 京都
封鎖に抗して ガザ・アーティストは語る
2月27日(水)
京都大学 吉田南キャンパス
人間・環境学研究科棟 地下講義室
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イスラエル占領下のパレスチナのガザ地区が完全封鎖されて、まる12年が経とうとしています。
現在、200万以上の住民たち(その7割は、71年前の民族浄化によって故郷を追われた難民たちとその子孫です)が、12年もの長きにわたり、世界最大の野外監獄と化したガザに閉じ込められて、人間らしく生きる権利を奪われています。
4年半前の2014年の夏には、ガザは51日間に及ぶ、ジェノサイドとも言うべき攻撃に見舞われて、2200名以上の人々が殺されました。
(うち500人以上が14歳以下の子どもたちでした。)
攻撃から1カ月半後の2014年10月、ガザから、パレスチナ人権センターの代表で弁護士のラジ・スラーニ氏をお招きし、京都大学で講演会を開催しました
*その時の動画はこちらで視聴できます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/rajaslani
あれから4年。
環境はさらに悪化し、社会全体が精神を病み、自殺を最大の禁忌とするはずのイスラーム社会のガザで、ここ数年、自殺者が劇的に急増しています。
もはや自殺して地獄に堕ちることと、ガザで生きることに何の違いもないからです。
その完全封鎖下のガザから、このたび、3人のアーティストが来日しました。
ガザを出ることができたということ、それ自体が奇跡のいま、多くの困難と障壁を乗り越えて実現した、まさに奇跡の来日です。
世界から隔絶され、世界の忘却と無関心のなかに打ち棄てられているガザの声を、ガザの人々の《肉声》を通して世界に伝えたい、ガザと世界を、私たちを、つなげたい——そのような市民の想いで、3人の来日と作品展が実現しました。
呼びかけたのは、20年以上にわたり、占領下のパレスチナやレバノンのパレスチナ難民キャンプで難民の子どもたちの絵画指導をおこなってきた画家の上条陽子さん(1937年-)をはじめとする日本のアーティストたちです。
(来日した3人の画家のうち2人は、上条さんの教え子です。)
彼らの来日は、日本のメディアでも報道されています。
NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190219/k10011820611000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_003
朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/DA3S13900374.html
奇跡の来日を遂げたガザの3人のアーティストを京都大学にお招きできることになりました。
27日(水)18:00〜、講演会を開催し、ガザの人々の思いを肉声で語っていただきます。
そして、3人のお話をより深く理解するために、2部構成にして、第1部(16:00〜)では、ガザで支援活動をおこなっている日本のNGO、日本国際ボランティアセンター・スタッフの渡辺真帆さんに、ガザの現況についてお話しいただきます。
市民の力で実現したこの「奇跡」が、私たちにできることは、まだまだたくさん、あるということを示しています。
みなさまのご来場を心よりお待ちしております。
世界を変えるために、私たちに何ができるのか、ともに考えましょう。
以下、プログラムの詳細です。
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アーティストブリッジ2019 in 京都
封鎖に抗して ガザ・アーティストは語る
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【日時】2019年2月27日(水)
第1部 ガザの現況報告 16:15〜17:30(16:00開場)
第2部 封鎖に抗して ガザ・アーティストは語る
18:00〜21:30(17:30開場)
【会場】京都大学 吉田南キャンパス 人間・環境学研究科棟 地下講義室
*吉田南キャンパスは、時計台キャンパスの南側のキャンパスです。
*キャンパスマップ↓
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_ys.html
人間・環境学研究科棟は、89番の建物です。
ピロティを挟んで東側(大文字側)、ガラス張りの建物の地下です。
【言語】アラビア語、英語(日本語通訳あり)
●入場無料、事前申し込み不要(どなたでもご参加になれます)。
【プログラム】
第1部 ガザの現状(最新報告)16:15‐17:30
16:00 開場
16:15 開演 主催者挨拶(おか)10分
16:25 講演「完全封鎖下のガザの現況」
渡辺真帆さん(日本国際ヴォランティアセンター)
17:15 質疑応答
17:30 終了
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第2部 封鎖を超えて ガザ・アーティストは語る
17:30 開場
18:00 開演
主催者挨拶(岡)
招聘団体挨拶(「アーティストブリッジ2019 ガザのアーティストを支援する交流展」)
18:15 封鎖下のガザ 現況(渡辺真帆)
18:30 動画紹介(12分)
アーティストトーク
ガザの状況、封鎖下の生活、アートとは何か
20:15 休憩
20:30 私たちに何ができるか
質疑応答
21:30 終了予定
通訳:渡辺真帆、佐藤愛
【プロフィール】
■ムハンマド・アル=ハワージュリー Mohammad Al-Hawajri
1976年、ガザ、ブレイジュ難民キャンプ生まれ。ガザの現代アーティスト集団「エルティカー」創設メンバーの一人。国外の多くの国から展覧会に招待される。作品はコレクションされている。
■ソヘイル・サーレム Soheil Salem
1974年、ガザで生まれる。「エルティカー」創設メンバーの一人。アル=アクサー大学美術学士号取得。フランス他、国外から招待出品。
■ラーエド・イーサー Raed Issa
1975年、ガザのブレイジュ難民キャンプ生まれ。国外でも活躍。イタリア・ローマの国際美術賞を受賞。「エルティカー」メンバー。
幕が上がるなら
演劇商店 若櫻
ひつじ座(東京都)
2019/02/16 (土) ~ 2019/02/21 (木)公演終了
満足度★★★★
楽しい舞台でした。
とても良かったです。
ネタバレBOX
開始前の時間を利用したゲームも楽しめました。観客への心配りが感じられました。
次から次と起こる楽屋裏のトラブルをギリギリ切り抜けていくドタバタ奮闘コメディ!
役者皆さんそれぞれキャラが濃く達者な演技力で、観ていて楽しくなりました。
オープニングの舞台表から楽屋裏のドタバタへの繋がりと、更に終盤のトラブル奮闘して出来上がった舞台表を観せるのもありかな、と思いました。
小劇場としては珍しい演出もとても良かったです。
これは、、ヤバイ♪
ピルグリム2019
サードステージ
シアターサンモール(東京都)
2019/02/22 (金) ~ 2019/03/10 (日)公演終了
満足度★★★★
理想の演劇集団も難しい。
ネタバレBOX
売れない作家が、連載を打ち切られたのを機に、理想郷を求める旅人たちの長編を書くうちに作品の中に入り込んだりして、30年前の若い頃に天使の家という集団の主宰となって集団生活をして失敗した過去を思い出し、精神を崩壊させる話。
で、この作家が主役だと思ったのですが、終演後の舞台挨拶の順番から推察するに、失踪した女性の弟のゲイと、黒マントの男が主演のようで、分かりづらいストーリーの根源はこんなところにもあるのかと思い至りました。
鴻上さんも、1989年の初演時も2019年の今日も理想の集団は作れていないのでしょう。柱となる若くて元気な女優さんが定着することが理想なのでしょう。
作家が小説の中に入り込むという手法はありきたりだと思いました。
月に瞳のあこがれて。
perrot
インディペンデントシアターOji(東京都)
2019/02/20 (水) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/02/22 (金) 14:00
価格2,500円
どことなく品がありユーモラスでもある全体のトーンにシェイクスピアっぽさを感じるのは当日パンフレットにその旨の記載があるからだけではなかろう。(元ネタであるシェイクスピアの「尺には尺を」「から騒ぎ」は見たことがある筈だが記憶がないに等しい)
また、人物名や言葉遊びなどに野田秀樹の影響も感じられ、そんな作風で紡がれる物語は神話・伝説(国籍不問)を思わせるもので、出だしと結末が東西の童話ネタなのも愉しい。
さらに、月の女神(候補)三姉妹・太陽の女神を筆頭に「無国籍神話」っぽい衣装や装置など舞台美術チームも良い仕事っぷりだったと言えよう。
台所太平記~KITCHEN WARS~
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2019/02/16 (土) ~ 2019/02/25 (月)公演終了
満足度★★★★★
途中休憩をはさみますが長いお芝居でした。観客を楽しませようとサービス満点。とても楽しかったです。歌にダンス衣装もたっぷり。この劇団を観ていつもサービス精神に感心します。ノリノリの楽しい時間でした。
グッバイ・ルサンチマン
劇団サラリーマンチュウニ
上野ストアハウス(東京都)
2019/02/21 (木) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★★★
突っ込みどころはありますが、こころがほっこりするようなお芝居でした
たぶん、本当の悪人が出てこないからでしょうか⁉︎
莫逆の犬
神保町花月
神保町花月(東京都)
2019/02/20 (水) ~ 2019/03/03 (日)公演終了
満足度★★★★
田村さんの脚本ということで観に行った。
期待を裏切らない面白さだった。
最後は切なくホロリとした。
ネタバレBOX
「思い出」と「出来事」の違いとはなんぞや。あれも思い出ではないのか。それもあくまで主観か…。
WEEK END
劇団ピンクメロンパン
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2019/02/20 (水) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
いろんな味が混ざり合って一言では言い表せないテイストの群像劇。
訳あり家族や個々が関わり合うことで巻き起こる予想外の展開は、様々な特性を持った人間を駒にしてハプニングを楽しむ、ちょっと残酷な神目線なゲームみたいです。
ある人間は人狼や共犯者であり、ある人間はまんまと餌食となり、ある人間は見事脱出成功みたいな・・・
最初はどの様に観て楽しめば良いのか戸惑うところもありましたが、勝手が分かってくるごとに世の不条理に巻き込まれる人間模様を俯瞰で観ているような感覚に。
独特の世界観。不思議な立ち位置で観ている気分にさせられる作品でした。
偽曲 安寿と厨子王
東洋企画 TO4O KIKAKU
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2019/02/22 (金) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★★
日本昔話レベルで知られた話とのことなのですが、わたしは原作を存じませんでした。
どんなことでも、変化球の良さを知るには直球を知らねばならない、と思っているので。
読んでみたいなぁと後から調べてみると、森鴎外著の小説が別の題名であり、それは数年前に舞台化もされていたようで。
そういえば、そちらは目に耳にしたことはある気がする・・・と思いつつ、知識の狭さが恥ずかしい。
東洋企画さんは少人数の公演もありますが、大人数の場合はもうほんとに大人数。
個人的には続けて観ることで、この世代の役者さんを幅広く知る機会を得られる劇団さんでもあります。
作風は芸術性が高く、扱う題材は幅広い、今回はその中でも古典の改稿。
殺陣がメインではない時代劇でした。
時代劇の演劇といえば殺陣が魅せ場・・・というイメージを持たれがちな印象ですが、そうではないところがまた良かったです。
物語は吃音の語り部によって進められる。
演じているのは繁澤さんということもあり、應典院で吃音教室が催されていることとの繋がりを感じます。
お芝居は、語り部が聞いた話を書物に残すというかたち。
現実でも「安寿と厨子王」という説話を元にして森鴎外が小説を執筆しており。
実際に起こった出来事を物語にする、読み物にするということは、あくまでも作り物あるいは芸術作品であり、事実とは異なるのだということが表現されてました。
個人的には、歴史学と考古学の違いというものを、つらつらと思っていたり。
書物から歴史を研究するのが歴史学。
物から歴史を研究するのが考古学。
書物、この場合は歴史書になるわけですが、それって極めて不確かなものじゃないですか。
歴史書はその時代、その時代の覇者となった者が、己の都合の良いように後世に残したものが圧倒的に多いと思うのです。
事実が改ざんされ、省かれ除かれる。
しかし本当はこうだったのではないか、と思い巡らす余地があり、そこに浪漫がある、等々。
運命というものは、抗いがたいチカラを持っていて。
自身の思いは取り残され、取り巻く環境や人間に飲み込まれてしまうこもある。
歴史を生きる人物の人生をみていてしばしば感じる無常がありました。
ノンバーバルシアター『ギア-GEAR-』Ver.4.60【3/18~公演中止】
ギア公演事務局
ギア専用劇場(京都府)
2019/04/01 (月) ~ 2020/06/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
14回目の工事見学は9回目のヤス子ドールでしたがやっぱりハンパない可愛さで魅了してくれました!最前列やったんで赤ロボのいいむろなおきさんと握手出来たのが良い思い出になりました!また来ます☆
台所太平記~KITCHEN WARS~
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2019/02/16 (土) ~ 2019/02/25 (月)公演終了
満足度★★★★★
天晴れよくぞ!と思う間もなく終いまで持って行かれた。パンフにはそろそろネタ切れと作演出望月氏の弁であったが私の中では今回の新作は随一。曲も悪くない歌は歌える動きもよし、多くが若手だが役柄を演じ分けて甘えがない。恐らく私には新作であった事が何げに大きい。時は敗戦から6年、朝鮮戦争の特需で経済復興を遂げた日本、話の舞台は熱海、前年の大火からこの街も復興を遂げつつある中、高台に住む谷崎潤一郎宅へ青森から新しく女中に雇われてくる娘を先輩女中らが駅で出迎える朗らかなシーンから始まる。街の花形はタクシー運転手、女中らとの恋の兆し、だが街を裏で牛耳る組は長が市議となりヤクザ稼業から足を洗ったとは言え、観光都市化が目論まれる街の経済には裏社会が影を落とし、大火の原因にも疑惑が。一方この街には「戦勝国」に帰属する中国人、朝鮮人も風俗商売に凌ぎを削るが、戦争で分断された祖国と、その惨状をてこに経済復興を遂げる日本への複雑な思いも展開に絡んでいく。米朝会談を控え、南北雪融けの時に南北分断を望むかのような奇妙な論調が出回る日本の現在が、台詞の端に顔を出す所に「今」を感じた次第。清と濁、光と闇が背中合せ、シニカルな楽天性が真骨頂のドガドガを堪能した。
獣物
山カsanka
北千住BUoY(東京都)
2019/02/21 (木) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★★
自同律の無限ループを生きようとすることの過ちを実践してみせようとした作品。
ネタバレBOX
従って、関係を対立させることによって研ぎ澄まし、以て起爆力と為す演劇的手法にはそぐわない。演劇的手法とは、この起爆力の部分にエートスやカオティックで未分化なパトスを溜め、対立的関係をより尖鋭的に対峙させることによって、生きる我々自身を腑分けするからある。自らの体を自ら執刀する外科医として。
然るに今作では、敢えて肝心要の主語に当たる部分即ち主体を曖昧化し、このことによって己を己自身で腑分けする努力を怠っている。捉えようによっては甘えている訳である。このスタンスがナルシシックな立ち位置を正当化し、ディスコミュニケーションを己の主張の正当性の根拠たらしめようとしているが、所詮トートロジーでしかあるまい。この構造が自動律を必然的に呼び込み、その結果無限ループという罠に嵌るのである。観る者に難解を感じさせるのも当然であろうが、これは、甘えをベースにした韜晦という手法によって成立している。
演劇として、このテーマを表現するなら、敢えて暈している主体をハッキリさせ、キチンとその正体とトートロジーの過ちを関係性の場に持ち出して切開し、自らを関係世界に投擲するアクションによって腑分けしなければなるまい。そうしない限り、曖昧模糊とした今作のモノトーンと非演劇性は克服されず、自ら作り出した不分明な冥界を彷徨い続けることになろう。恐らく誰にも理解されぬまま。無論、「悩む」本人にさえも。そして自ら腑分けしないことは、本人にとって快楽に近い。ナルシシズムの持つぬるま湯の罠に留まり続けることである。
なんだかぼくたちはパクチー
劇団ウンウンウニウム
GoGoパクチー(大阪府)
2018/09/23 (日) ~ 2019/04/14 (日)公演終了
満足度★★★★
『なんだかぼくたちはパクチー』初演を観劇。
そこはパクチーが違法になった世界でした。
ウニさんお得意の
パラレルワールド、
魔法少女、
タイムパラドックス、
そして、ちゃっかり家族愛テイストまでも乗っけて…
何でもありの愉しい公演。
パクチー料理専門店「GoGoパクチー」のマスター&ママもご出演。
公演ごとに代わるセットの特性パクチー料理、初演時の料理はカオマンガイでした。
美味しく頂きました。
追伸、公演日時が違ってるような…
10月28日(日) 13:00~
11月11日(日) 13:00~
12月9日(日) 13:00~
1月13日(日) 13:00~
2月 3日(日) 13:00~
そして次回は「GoGoパクチー」さんではなく、場所が変わって「台湾食堂」さんで
4月14日(日) 13:00~
にて「脱法版」との事…
銭湯ワンダバ
劇団ウンウンウニウム
千鳥温泉(大阪府)
2018/09/23 (日) ~ 2019/03/09 (土)公演終了
満足度★★★★★
ガチ銭湯で公演します。
『銭湯ワンダバ』の初演を観劇。
私達は現代の銭湯文化を見学しに来た、時間旅行中の未来人、という内容。
男湯、女湯を移動しながら観劇。
公演というより、正に銭湯アトラクションでした。
透明薬や、観劇後の一っ風呂までついて1500(水着着用の裸割なら1000)円は超お得!
愉しかった。
軽い重箱
殿様ランチ
新宿眼科画廊(東京都)
2019/02/22 (金) ~ 2019/02/26 (火)公演終了
満足度★★★
24日14時開演回(85分)を拝見。
ネタバレBOX
今回で6回目を迎えるという「軽い重箱」。
6本の短編による「平成最後の短篇集2019」は、客演の役者さんも含めて、プロの役者さんの仕事やなぁ、とつくづく感じさせられた85分だった。
Opus No.10
OM-2
ザ・スズナリ(東京都)
2019/02/22 (金) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★
舞台表現に関しては~インパクトはあったなぁ と
熱量は強く感じられたが
自分的には まー合わないタイプの作品でした・・
1時間35分の尺でした
ネタバレBOX
会場 満席になりましたが・・・遅れてくる観客に合わせたらしい
開演の10分近い遅れは あましよくないかなぁ~と
積み上げたダンボールと格子状の照明や
白塗り男女~「キャリー」のような表現に
舞台上に合わせた映像とのシンクロ芝居・・
ほんにインパクトは強かった
ウォーキング・スタッフ プロデュース アクターズエディション vol.1「虎は狐と井の中に(仮)」
石井光三オフィス
シアター711(東京都)
2019/02/16 (土) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★★
人嫌いの24歳の青年、借金の型に派遣会社が用意したアパートに住み、工事現場で働くことに。8畳間に5つのベッド、部屋内カーストですさんだ人間関係。行政書士を目指していた彼もいつしかすっかり周りに染まり、住人は徐々に体と心を蝕まれていく…。
昔の話ならヤクザに監視された現場で過酷な労働と容赦ない暴力というタコ部屋が定番だが、恐ろしいものの別世界の出来事である。この作品では普通の街の中で女性の管理人がときどき様子を見に来るだけで外出も自由という設定。外部からの攻撃がないので平和かというと今度は仲間同士がいがみ合うことになる。自分も何かの拍子に落ちてしまいそうという現実味を感じた。ただし仕立ては「怖いもの見たさのエンターテインメント」であって社会派的な香りは薄い。24歳の青年がどうなるかと思っていたら、この世界にどっぷりと浸かって行くのかと想像させるだけでとくに何かが起こるわけではなかった。
台所太平記~KITCHEN WARS~
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2019/02/16 (土) ~ 2019/02/25 (月)公演終了
満足度★★★★★
見てきましたよー
みなさんのコメントと変らないけど。歌ありダンスあり内容もいい感じにまとまっていて、ほんとに良かったです。
全体ほのぼのしていて、安心して見られました。また、浅草の雰囲気も良かったです
とても楽しい時間を過ごせました。今後も期待です。頑張って下さい
真夏の夜の夢
文学座附属演劇研究所
文学座アトリエ(東京都)
2019/02/22 (金) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★★★
そいや卒公って初めてだったけど、研究生の皆さんの情熱、野田さんの脚本、小林勝也さんの演出、アトリエの空間…全てが集結した作品でした。
研究生の皆さんのプロフィールを読むと学校のない昼間は仕事していて、月並み&平凡な言い方だけど、青春してるなあと。
芝居を始めようと思ったリ、学び直そうと思ったリ目的はいろいろでしょうが、卒業後に幸あれ〜🤞
#文学座附属演劇研究所
#第58期夜間部卒業発表会
#野田秀樹
#真夏の夜の夢
#文学座アトリエ
Opus No.10
OM-2
ザ・スズナリ(東京都)
2019/02/22 (金) ~ 2019/02/24 (日)公演終了
満足度★★★★
OM2は近年の二作品を目にしたが、同じ会場(日暮里SunnyHall)で全く異なる趣向。挑戦的な表現形態の背後、遥かに霞む山の如く臨めるメッセージ性の重層感があった。が、抽象性が高く過激化する要素を孕む印象。個人的には応援したい部類だが今回なんと「演劇」の聖地(私の勝手な命名)、我らがスズナリでやるという。
OM2 in スズナリの図が全く浮かばなかったが、良い感じの予測の裏切り方に「地点」が過った。両者全く異質だが。
劇場に入るとほぼ一面に段ボール箱が積まれ(大小様々で銘柄入りの古いやつが巧みに隙間なく壁化され)、白抜き升目の画像が映写され全体を覆っている。
やがて中性的少年的佇まいの喋らない役者が現れ、椅子で読書を始めると加工された段ボールから同じボール紙色の筒がにょ~と飛び出て、脱力な・時に熱い断続的な喋り。紙をペタンめくって今や顔を晒し、ガヤガヤ、不条理演劇風の始まりだが、やがて風景が一変。ここまでの序盤の迫力は申し分ない。
ただ、客席で受け止めた破壊的エネルギーに転換した感情の背景を倒置法的に説明して行く中~後半、少し別の局面が見えたかったのは正直なところ。
熱が高まる後半、憲法条文が文字表示や群誦で混じるが、条文を印籠の如く差し出すニュアンスが混じるとこれは面白くない。それはOM2のコアな部分である佐々木敦のパフォーマンスに、彼が登場人物を担った具体的エピソードに留まらないイメージを喚起できるかに大きく左右され、私に見えた部分が全てだとすると佐々木氏の時間は長い。私の希望は時間を削る事でなく、彼(に仮託された人物)が受けた凌辱が質的に持ち得る位相がパフォーマンスによって広がってくる事だ。
象徴的表現というものに的確か否か(正解)など無いのかも知れないが。。
ネタバレBOX
様相を変えた作品でも毎回変わらぬのが、中心的存在である怪優佐々木敦のパフォーマンス(演技)、また後半に登場の舞踊の女性も。
今回の「芝居」の登場人物は基本一人、父の訃報に駆けつけた霊安室の前で動けなくなった男の脳裏に甦った、父との幼少時代の記憶。そこからの自分語り(嘆き節)が、静けさの中から始まる。
ある受難の人生を憑依させ、言葉を反復して次第に爆発的エネルギーに達する・・それが私の見た3舞台に共通する彼のパフォーマンスの本質と見た。今回は幼い頃隠れてやっていた女装が見つかった事で父親から非人格的扱いを受ける事になったという告白だったが、スズナリという会場では彼の濃すぎる演技は伝わり過ぎる程伝わり、その事も先述した彼の独壇場が「長い」と感じた理由かも知れぬ。
今回は暗黒舞踊流の白塗りの裸体が後半登場する。だが裸体でない男の中でなぜ一人だけ全裸なのか、また男性が服を着ていてなぜ女性が二人も乳を出すのか、そのあたりの説明が十分でなく、「最後の手」を使ってこのあとどうなるのか、と心配が過ってしまった。
最後の手段と言えば、一度見た芥正なんとか言う暗黒舞踏のパフォーマンス(亡くなった首くくり拷象(字に自信無し)を見た最初で最後の貴重な機会ではあったが)の、ただ立派な一物を隠さない事で「抜き差しならなさ」を伝えんとするもその何かはよく解らないという、あの体験が過り、あまり喜ばしい思い出でないのである。
抜き差しならない生にとって、出し惜しむ物は無いに等しく、刹那に永劫をみる生の捉え方は、「終わりなき日常」の彼岸、憧れの対象になり得る。一瞬の燃焼への憧れは若年であるほど強く、三島の切腹はこの野性の惹起を企図したものに違いないが、望むと望まざるとに係わらずやってくる日常に甘んじる事が必ずしも「変化を拒む」守旧の姿勢だとは言えない、そこを押さえない事には、堂々巡りから抜け出せない、、という為され尽くした議論に戻って行く。(自分が見た)暗黒舞踏の突き詰め方に触れると、その事を思い出してしまう。全く個人的な偏った感覚かも知れず、今回の舞台がそれそのものという訳ではないが、そちらに傾いて行かねばいいな、との希望でつらつら書き付けた。