
山兄妹の夢
桃尻犬
シアター711(東京都)
2019/06/26 (水) ~ 2019/06/30 (日)公演終了
満足度★★
ゆめなのか、うそなのか、過去なのか、本当なのか、今なのか、空間は存在してるのか、なんだろか。すべてが巧い具合にシャッフルされて95分だった気がした。
https://blogs.yahoo.co.jp/suwansong2014/37367378.html

渡りきらぬ橋
温泉ドラゴン
座・高円寺1(東京都)
2019/06/21 (金) ~ 2019/06/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
https://blogs.yahoo.co.jp/suwansong2014/37367356.html
二時間、緩やかな川の流れのように、でも、その中に突然、水の色が変わるくらい深く、どうしようもなく踠いても、浮き上がれないくらい深い性差の悲しさ、人を恋する事ってなんなんだろう?って観終わって、反芻する。少し古臭いお話なのかな?とおもっていたが、実際は、2019年の今の日本でも、あり得るようなことでもあった。ただ、今よりもっとこの時代の女性たちは、しんどかったのだろうと思う。きっと、私の想像では、足りないほど。・・・

夢をかなえるゾウ
キティフィルム
ステラボール(Stellar Ball)(東京都)
2008/12/16 (火) ~ 2008/12/26 (金)公演終了

飛び降りたらトランポリン
なるせゆうせい
ベニサン・ピット(東京都)
2008/06/03 (火) ~ 2008/06/08 (日)公演終了

BENT
TPT
ベニサン・ピット(東京都)
2002/12/28 (土) ~ 2003/01/23 (木)公演終了
私も見た。2回見た!
二回見るくらい素晴らしい劇だった。
ベニサンピットを訪れる機会があったということも、今となっては幸せなチャンスだった。

リュウの歌
新宿梁山泊
紀伊國屋ホール(東京都)
2008/05/09 (金) ~ 2008/05/18 (日)公演終了

Freddie ~少年フレディの物語~
K-LINKS
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2008/09/21 (日) ~ 2008/09/23 (火)公演終了

いのうえ歌舞伎<亞>alternative 『けむりの軍団』
劇団☆新感線
赤坂ACTシアター(東京都)
2019/07/15 (月) ~ 2019/08/24 (土)公演終了
満足度★★★★★
早乙女太一さんの殺陣を楽しみにしていたのですが、迫力たっぷりでさすがのひと言。さらにたくさん笑わせてもらいました。
古田さん成志さんのベテランコンビや、清野さん須賀くんの若手コンビに安定感抜群の劇団員さんたちの絡みが絶妙で面白かったです。

迷宮の扉
REON NEO COMPANY
新宿シアターモリエール(東京都)
2019/08/07 (水) ~ 2019/08/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/08/10 (土) 13:00
座席1階B列9番
2019.8.10 PM13:00 新宿シアターモリエール
太陽が背中に照りつける、土曜日の新宿をREONさんが初プロデュースし、出演されたREON NEO COMPANY 第一回公演『BATTLE ROCK MUSICAL 迷宮の扉』を観に新宿シアターモリエールへと足を運んだ。
前から2列目真ん中左手寄りの席に着き、舞台に目を転じると、舞台の奥に透かし模様の施された鉄の扉が、現在と過去、彼岸と此岸を隔てる境界若しくは結界のようにある。
この扉を巡って繰り広げられるのは、千年の昔、欺瞞と憎悪に溢れ混沌としていた世界で、人々の心の中には悲しみが満ち、目が覚める事にすら失望する程希望のない日々の中で、平和を願い、ただ祈ることしか出来ない人々と世界を「アルク」という青年が、彼の作り出す「音楽」で善も悪もその想いの強さが開く事が出来るという、人々の最後の希望である「門」を開け、世界を浄化したという英雄伝が語り継がれる平和に満ち溢れた現代に、「アルク」の意思を引き継ぎ、「音楽」を創り、千年前に「アルク」の音楽によって扉の向こうに封じ込めた絶滅者ギルファーを復活させようと暗躍するギルファーの部下たちが送り込む刺客と「音楽」の魔法で戦い人々を守り続ける人気ロックバンド「レゾンデートル」の元に届けられた一枚の楽譜によって起こる、『迷宮の扉』=パルスゲートを巡っての物語。
BATTLE ROCK MUSICALと聞いただけでワクワクする。全編オリジナル楽曲、歌、ダンス、殺陣、芝居が融合し、凝縮したREONさん初プロデュース、REON NEO COMPANYの第一歩となる舞台は、幼い頃ヒーロー物を見て育った世代の大人はもちろん、今ヒーロー物に夢中になっている子供も楽しめるカッコイイロックファンタジー。
出演されていた役者さんもダンサーさんもとにかくカッコイイ。
テーマになっているのは『絆』。人を信じること、人を信じ仲間を信じ、思いやることによって生まれる力、『絆の力』。
その絆の力を利用し、絆の力を弱める為巧妙に創られた疑心暗鬼、不和をもたらす楽譜を仲間を思うが故に、時に仲間に厳しく接するクロエ(REONさん)の自分に対する仲間たちの態度に、自分の存在を示したいと同時にモヤモヤした物を抱えた心の隙に付け込まれ、渡された楽譜をそうとは知らずに演奏したことで、崩れ壊れかけた絆の力を取り戻し、復活したギルファー(當間ローズさん)を倒したのもまた、人を信じ、仲間を信じ思いやる心と絆。
テオ(古畑恵介さん)の『あなたは、やれば出来る子なんです。』という言葉によって、自信に目覚めるルーカス(松岡卓弥さん)。この言葉は、幼い頃何一つ自信を持つ事の出来なかった私に母がかけ続けてくれた懐かしくも私の糧になった言葉でもあった。人は、誰か一人でも自分を認め、必要とする人が居たら強くなれるし、生きて行ける。古畑恵介さんのテオは、母のような愛で仲間を包み込み護る。古畑恵介さんは、舞台上での所作と動きがとても綺麗で素敵だった。
REONさんのクロエの心に生じたモヤモヤは、きっと生きていれば、誰もが一度は覚える気持ちだと思うし、それは、裏を返せば、仲間を思うあまりに時に厳しくなり、もう少し柔らかく、素直に接したいと思っても出来ない不器用さと生真面目さは、クロエの仲間への愛情の強さであり、そんなクロエに私は熱い心と温かさを感じた。
ギルファーの部下でありながら、ギルファー一味に捕らえられたアイリ(佐々木七海さん)を助けたオズワルド(吉岡佑さん)は、実はアイリと生き別れた兄妹もしくは、アイリと関わりのある者だったのではないかと思った。若しくは、自分の中にある優しい心、その心を封印しなくてはならなかった悲しみ、優しい心、平和を求め、人の心の温かさに焦がれながら、善の世界には戻れない自分、せめて、純粋で優しく温かな心を持ったアイリにはそのままでいて欲しいから守ったのではなかったか。
當間ローズさんのギルファーは、佇まいと、横顔の眼差しに凄みがあり、殺陣が美しく迫力があった。ギルファーもまた、悪に生きざるを得なかった葛藤を抱えていたのかも知れない。ギルファーを作ったのは、人間の憎しみや嫉妬、醜い心だったのかも知れず、それは、私たちの中にも常に潜んでいるものであり、闇に落ちるか、光の中に佇むのかは、己の心根ひとつということなのだろう。
明音さんと中野亜紀さんのダンスも、この舞台を観ようと思った楽しみの一つでもあって、やはり、その表情や踊りの美しさとカッコ良さに釘付けになった。
出演されている役者さん、アンサンブル、ダンサー全ての人について書きたいが、書き切れないのが申し訳ない程、胸にグッとくる、ダンスあり、歌あり、殺陣あり、笑いのスパイスあり、涙あり、そして何より格好良くて、夏にピッタリの爽快で、素敵なエンターテインメント溢れる舞台だった。
文:麻美 雪

名探偵ドイル君 幽鬼屋敷の惨劇
糸あやつり人形「一糸座」
赤坂RED/THEATER(東京都)
2019/08/08 (木) ~ 2019/08/12 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/08/12 (月) 14:00
座席c列11番
一糸座の舞台は、「天願版カリガリ博士」「ゴーレム」「カスパー」と主催、客演限らず
妖しめの作品は逃さず、観るようにしている。初見の「天願版カリガリ博士」は糸あやつり人形劇団とは知らずに、フライヤーとタイトル買いして、後で人形劇と知って「しまった!」と思ったことを覚えている。しかし、人形と人間のコラボが意外としっくりと来て、あのカリガリ博士の世界観が、うまく表現されていて感心した。この勘違いがなければ、一糸座をまず観なかったと思う。
今回はその天願大介演出、そしてミスターカリガリ博士こと十貫寺梅軒出演で、面白くないはずはないと観劇。ただし、この舞台、説明書きにあるようにミステリーではない。内容的には「ドクターモローの島」で、なぜ博士は人体改造に勤しむのか、というところが話の柱。そこに、運命というものはあるのか、それは可変可能なものか、というメインテーマがかかってくる。
マッドサイエンティストの親娘の対峙、そして狂言回し的な後藤郁、亜矢乃お二方のドタバタが見どころ。あ、そうそう、十貫寺梅軒の蟹江少年の笑い満載の超絶演技を忘れてはいけない。確かに楽しめる作品だと思う。
しかし、物語そして芝居として観ると、構成の取っ散らかりは半端ではない。挿入される2編の人形劇は、一糸座の実力をよく見せてくれて、素晴らしいと思うが、本編とは全く関係ない。話の方向性や舞台上での役者の所作は、ともするとグダグダになりかかり、話自体に新味もキレも見られない。舞台上でゴロゴロしているに過ぎない場面も見られた。
どうしたの天願大介?けして悪くないんだけれどなあ、、、、

4 A.M.
青年団若手自主企画 川面企画
アトリエ春風舎(東京都)
2019/08/08 (木) ~ 2019/08/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/08/12 (月)
今も変わることなく北だ南だがあるし、宗教もいろいろと…。ケラさんの作品だ!ってわかるところも面白い。現実にありそうになって来てなおさら恐い~~

~近代能楽集より~「班女」
世 amI
The 8th Gallery (CLASKA 8F)(東京都)
2019/08/09 (金) ~ 2019/08/12 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/10 (土)
緊張と緩和。身体表現のできる役者さんたちなので見入ってしまった。会場との融合もよく出来ていたと思う。怖ろしい~

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』
DULL-COLORED POP
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/08/08 (木) ~ 2019/08/28 (水)公演終了
鑑賞日2019/08/09 (金)
第2部『1986年:メビウスの輪』観劇。愛犬モモが良い。人間の愚かさというかすごく突き刺さる。そして繰り返してしまうのは何故だろう。熱く語りあい見ている方も高揚する。

名探偵ドイル君 幽鬼屋敷の惨劇
糸あやつり人形「一糸座」
赤坂RED/THEATER(東京都)
2019/08/08 (木) ~ 2019/08/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
こいつぁケッサク。ハチャメチャだが好みである。
例を挙げれば、以前観た名取事務所「背骨パキパキ回転木馬」の感じが近い。これは別役実の「新作」ではあったが、演出ペーター・ゲスナーに拠れば病床にある別役氏から渡されたのは殆どエッセイに近い短文のコラージュのようなものだったとか(逐語的ではないがそういう趣旨)。要は別役戯曲の醍醐味たる「会話」が殆どない。しかし、脈絡のない場面の連なりの中に通底する気分や雰囲気は確かに流れており、これが何とも言えず美味であった。
さて作・演出天願大介、幽鬼屋敷が舞台と来れば、冷気が漂うmetroの隠微で猟奇な世界を想像したが、真反対とも言える乾いた笑いのある舞台。文脈無視スレスレの際どさがあり、自由と言えばあまりに自由に様式の壁を超え、拡散気味であるが私には「散漫」でなく包摂を感じさせる「気分」があった。
人形劇の懐の広さの秘密に接近した気もする。操る人間と、人形との関係が既に見えている(晒されている)特質が、人形の出ない場面にも波及していた。
「ドイル君」では、人間と人形というサイズ的(だけではないが)開きの間にドワーフが加わる事により、何でも可という条件が整い、最大化しようというベクトルが働いたかも知れない、と想像する。役というより本人そのものであるマメ山田の役との距離感・遊び方は唐十郎の域。言わば「素」場面がシュールに成立する事が最大の現れで、ヒール役がマイクを持って歌えば本来味方役である綺麗どころ2人がノッてライブノ盛上げ役をやるというハミ出し場面まである(ここだけはとっつき兼ねたが)。
物語として大したカラクリは無いが、この気分と雰囲気は希少であり、買いであった。そして「幽鬼」屋敷の住人である(人類を異種配合して改造したという)異形の生物らの「存在じたい阿鼻叫喚」の造形はやはり人形劇ならでは。嫌悪に笑うしかない。
そう言えば物語には関わりのない、人形だけで演じる情緒たっぷりな無言劇など挿入されるが、なぜか違和感なくウェルカムであった。
ただしこれは全て計算ずくの成果だろうか・・偶然の要素も幾分ありそうに思う。いずれにせよ演劇の「不思議」の賜物であり、言うまでもなく、実力ある演者の芸の賜物でもある。

音楽劇「あらしのよるに」
日生劇場
日生劇場(東京都)
2019/08/03 (土) ~ 2019/08/05 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/04 (日)
始まる前のロビーでのクイズとか子どもの頃のドキドキを思い出しました。子供たちも夢中になっているのが分かり嬉しくなっちゃった。鈴木光介さんおの歌・音楽がいいですね。

偉大なる生活の冒険
五反田団
アトリエヘリコプター(東京都)
2019/07/27 (土) ~ 2019/08/05 (月)公演終了
満足度★★★★
こんなだらしないのでも生きていていいんだ。こんなダラダラした芝居でもやっていいんだ。そういう生きる意欲というか、勇気が湧いてくる不思議な脱力系の芝居だった。そういうセリフは何もないが、「生まれてすいません」という太宰治的な恥じらいを感じた。前田司郎は小説は何度も読んでおり、舞台は初めてだった。でも、平田オリザチルドレンの一人だということで、雰囲気はわかる。
元カノ(内田慈)の部屋に居候している男(前田司郎)の、寝転がったり、ゲームしたり、後輩とだべったりのだらだらした生活。ただし、そんな状況は説明されず、ただ女が「あんた、いつまでいる気なのよ」と怒ることで示唆するだけ。説明しないで伝えるセンスは大したものだ。
照明もファミコンのテレビの画面だけの照明にしたり、スマホの画面の光だけにしたり、余分なものをそぎ落とすミニマムな演出が、なかなか考えられていて面白い。
つまらない牛の涎劇か、今までにない斬新な口語劇か。10年以上前にこれをやったときは、評価が分かれただろう。今でも、こんなの学芸会以下だという人はいると思う。でも、これまでの演劇とは違う、新しいことをやろうという冒険心(それがタイトルとかみあう)が、舞台を新鮮で若々しいものにしている。
男が、死んだ妹の話をする。そのうち暗転して、妹と男のシーンが出てくる。過去なのか、夢というか想像の中なのかがあいまいなのだが、この2回の妹とのシーンがあることで、だらだら生活に奥行きが出て、がぜん面白くなった。1時間25分とコンパクトなのが、内容とかみ合っていた。

未必の故意
さんらん
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2019/08/08 (木) ~ 2019/08/18 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/11 (日) 14:00
この舞台、劇中劇の素人演技を役者が演じ、この演じられる舞台を全体として虚構であることを前提として観客が観ているという構造になっている。同時に、役者は各人物として日常の会話・行為を演じながら、素人演技も演じなくてはならず、この二重構造が虚実を入子にして、観客の舞台の対象化がしづらい、言い換えれば、観客自身の舞台認識を揺るがす効果を生じている。
劇中劇がある舞台は幾つもあるが、この舞台がまたややこしいのは、舞台上の登場人物が、
殺人の確定的な故意を未必の故意として処理するために、模擬裁判を演じるという構図を取っていることにある。真実(江口の殺害)→虚偽(未必の故意)→虚偽(模擬裁判)→虚偽(クミ子と江口の約束)→真実(クミ子の死)→真実(消防団員内での内輪もめ)→虚偽(証人教師の懐柔)→真実(教師の殺害)という進行で、ひたすら虚実を行き来するのだ。
サスペンスとしてなかなか上質なのだが、この虚実のないまぜが、安部公房作品らしく、とても気持ちの悪い、閉じられた世界での心理葛藤劇としている。場面転換も多く、そのたびに、とてつもない不安感が横溢し、眩暈を覚えそうになる。
薦められえるか言えば、難しなあ。やはり、気分悪くなるもの。
作品の価値は高いと思えるのだけれど。でも、この戯曲に臨んだことには、拍手、拍手。

『熱海殺人事件』 vs. 『売春捜査官』
燐光群
ザ・スズナリ(東京都)
2019/07/26 (金) ~ 2019/08/06 (火)公演終了
満足度★★★★
あの娯楽のつかこうへいを、硬派で社会派の坂手洋二がどうしてやるのかと思ったら、舞台中盤で、沖縄の辺野古に話が飛んで納得した。それでテーマが深化するというものでもないのだが、「熱海殺人事件」初期バージョンと、その変奏曲である「売春捜査官」の、猥雑できわどいシーンもたっぷり見ることができ、非常に面白かった。女伝兵衛と、殺されたハナ子を演じた木下智恵の体当たりの演技が圧巻だった。

キャッツ
劇団四季
キャッツ・シアター大井町(東京都)
2018/08/11 (土) ~ 2022/04/17 (日)公演終了
満足度★★★★
昨年8月に続き、二度目のキャッツ。さすがに最初のような新鮮な感動が味わえないのは残念だが、それでも充実した2時間45分だった。前回はゴキブリのタップダンスがやはり良かったが、今回は後半の2幕目の展開にひかれた。
展開といってもストーリーがあるわけではない。音楽とダンスの構成である。劇場猫の海賊が大暴れする劇中劇から、「線路は続くよ」のような明るい曲想の「鉄道猫」(ごみで作る機関車は、もっと見ていたかった)。一転して不気味な悪党猫の、神出鬼没でスリリングなたたかいから、さらわれた長老猫を再び取り戻す「マジック猫」のミストフェリーズの華麗なショーへ。そしてご存じ「メモリー」を歌う娼婦猫グリザベラが、見事天に昇るクライマックスへ。この最後の大仕掛けは忘れていた。
こうして書いてみても、いやあよくできた舞台である。

神の子どもたちはみな踊る after the quake
ホリプロ
よみうり大手町ホール(東京都)
2019/07/31 (水) ~ 2019/08/16 (金)公演終了
満足度★★★★
村上春樹の小説の舞台化は難しい。長編は筋を追うので精一杯だし(何より「海辺のカフカ」はそれで失敗した)、短編はスマートな文章が魅力で、孤独の雰囲気はつくるが核となるドラマ、対立が乏しい。本作も同様の困難を抱えているが、焦点を絞ったことと、短編二つを組み合わせて立体的にしたことで、比較的成功した。連作集『神の子どもたちはみな踊る』から「かえるくん、東京を救う」と「蜂蜜パイ」を原作に舞台化した。
「蜂蜜パイ」パートと「かえるくん」パートが交互に進む。「かえるくん」役の木場勝己が「蜂蜜」パートでは語り手になり、「蜂蜜」の作家である淳平が「かえるくん」の小説を書いているという、相互に浸透しあう構図がうまい。
かえるくんは「カフカ」の猫のように着ぐるみでやるのかと思ったら、カエル頭の帽子をかぶるだけで、キャラ化は抑え気味だった。おかげでベテラン木場の持ち味を生かせたと思う。