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小刻みに 戸惑う 神様

小刻みに 戸惑う 神様

劇団ジャブジャブサーキット

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

何作目のジャブジャブだろうか。今回は主宰はせ氏がリスペクトを表明する平田オリザの拠点、アゴラにて、今までになく「考えオチ」にこだわらず自然の流れを尊重した台詞運びが印象的な舞台であった(はせ独特のカーブのきつい端折り台詞も時折掠めるが)。
この「変化」は(記憶が正しければ)公演時いつもキャップを被って立つはせ氏が好々爺な装い、ベレー帽にチャンチャンコという変化とも関係するのだろうか。しかも物語はとある劇作家の葬儀が執り行われる斎場の控え室に出入りする者達の人間模様。よく判らない「釣り」関連の細かに挟まれる逸話などもどこかはせ氏らしいのだが、話の軸はシンプルに死者の弔いであり、湿っぽさを嫌うはせ氏の筆も、死者を偲ぶ残された者をサイコパスにする訳に行かず、理想的な離別が描かれている。
霊の一人として登場する劇作家本人の具体的なエピソードは控え目で、周囲の人間との「関係」が彼らの様子から逆照射するように浮かび上がる所は泣ける。はせ氏は自分に当てて生前葬よろしく理想的な別離の形を描いたものとシンプルに想像したが、冗談か本気かは判らない。だが少なくとも、同じ日に斎場の2階の会場で葬儀予定の元政治家に作者が当てつけたような最後の顛末(暗転中の録音音声で、家族葬のはずが通夜を明けての告別式には各地からぞくぞくと弔問客が訪れマイクロバスも仕出弁当も足りず電話はひっきりなし、数十の弔電は全て1階の楡原家に当てたものだとの報告等々がかまびすしく・・)は地味に笑えた。微妙なバランスの上に成立した秀作。
・・なのだが、これは芝居にも登場する二代目僧侶にどこか重なる「得体の知れない」作・演出はせ氏の意図に沿った結果なのかどうか・・作り手のこだわった部分とはズレた所で秀作か佳作かいまいちか、評価しているように思えたりする。はぐらかしのジャブジャブの後味はやはり残るのであった。演劇とは奇妙な代物だ。

小刻みに 戸惑う 神様

小刻みに 戸惑う 神様

劇団ジャブジャブサーキット

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

葬儀を行う親族と死者の両観点から描いているが、情緒的な絡みは少なく淡々と執り行う記録劇であり記憶劇のようだ。アフタートークのゲスト、山下千景さんも話していたが、葬儀当日は葬儀社との打ち合わせなど、やることが多くて悲しみに浸っている暇がないというのが、自分の実感。その後じわじわと...。
公演は、醒めてはいるが思い出は尽きない、湿っぽくなく、どちらかと言えばカラッと描いた世界観が逆にリアルで面白い。
(上演時間1時間45分)

ネタバレBOX

セットは、ある地方都市の葬儀場の祭壇脇の控室といった場景。中央壁の時計、手前にテーブルと4脚の椅子、上手側にもミニテーブルと向かい椅子。下手側の壺にユリの花が生けられている。まさに葬儀場で見かける光景。今まで葬式をテーマにした劇は何度か観ているが、多くは鯨幕や祭壇・棺があるが、この公演ではバックヤード的な描き。そして遺族である娘達(長女:早苗、次女:京果)は直接 父親(故人)と向き合わず、現実の葬儀準備に忙しい。同時に早苗の夫の失踪、夫の近況と若い同棲相手が出現など、生きているがゆえに起こる騒動が厳かな葬儀という光景に生活感を映し出すというアンバランスが面白い。

物語は劇作家の楡原拓一郎の葬儀。故人は質素な家族葬を望んでいたが…いつの間にか意に反してドタバタし出してきた。冒頭は住職から始まる宗教談議、そして斎場スタッフや葬儀ディレクターによる葬儀に関する うん蓄話など、その場の説明・記録劇のようだ。一方、亡くなった拓一郎は、彼岸と此岸の間に立って自分の死を見届けるかのように葬儀場を徘徊する。その様はシュールな観察というか俯瞰劇。こちらも娘や孫への気持よりは、若くして亡くなった妻や劇団仲間との会話が中心。舞台上、遺族と故人の直接的な絡みは少ないが、娘の思い出を刻んだ記憶を大切にしていることは十分伝わる。その雰囲気を醸し出す演出は見事だ。

当日は楡原家の葬儀とは別に、この町の副町長(拓一郎の同級生)の葬儀も執り行われている。アフタートークで作・演出の はせ ひろいち氏が劇作家が政治家に見劣りした葬儀でよいのか、思わず対抗心を燃やしたと吐露。その結果、暗転中のナレーションから拓一郎の遺志に反した葬儀になったことが知れる。自分としては、しめやかに余韻ある結末でも良かったが。
ちなみに、タイトルは拓一郎が書いた劇作のうち、気に入ったシーンの台詞らしい。神様でも小刻みに戸惑うのであれば、滅多に執り行わない葬儀、その対応に戸惑いがあるのは当たり前かも。

卑小とは思いつつも疑問が…。
死後の時間概念は必要なのだろうか。亡き妻(花楓)や友人(百道)が回想シーンへ繋げる際、壁時計の針を動かすために椅子などを踏み台として動かす。そこは照明やパフォーマンスで演出しており、時計はあくまで現世を表現しているのでは。
もう1つ、葬儀コーディネーターの助手・荻野が1人の時に4脚の1つに何か隠し置いたような動作は何か。その後、早苗が息子・晃司に香典の在りかを教えるシーン。そのため盗聴による香典泥棒かと思ったが、その前に1香典を失敬しておりコーディネーターが香典紛失時?の対応で庇っていることから経過順が逆で違うようだ。
次回公演を楽しみにしております。
『Q:A Night At The Kabuki』inspired by A Night At The Opera

『Q:A Night At The Kabuki』inspired by A Night At The Opera

NODA・MAP

大阪新歌舞伎座(大阪府)

2019/10/19 (土) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/19 (土) 19:00

座席1階5列16番

5列目という奇跡に近い席で大阪初日を観れました。
初舞台の広瀬すずや男前志尊淳は堂々と演技されてて好感を持ちました。
皆、演技アンサンブルともに素晴らしく楽しく3時間堪能しました。

ネタバレBOX

前半はロミオとジュリエットをさらって、後半は野田版ロミジュリといった感じか。
後半のシベリア抑留の話はまたかといった感じで冷めてしまった感がありました。
若い子でなくてもこの手の反戦アジテートは古く感じました。
ラストの手紙を読むのとかも胸が苦しかったけど、ダメではないので星四つくらいで。
墓場、女子高生

墓場、女子高生

月刊「根本宗子」

ザ・スズナリ(東京都)

2019/10/09 (水) ~ 2019/10/22 (火)公演終了

満足度★★★★

■130分弱■
60分の高校演劇版を以前観てチンプンカンプンだったこの作品。今回ねもしゅう演出版を観てようやく分かった。やっぱ、若者の死は謎めいてなきゃダメだな。さすがねもしゅうだけあって笑わせどころもひとつひとつきっちりとキメてくれて、楽しめました。役者としても素晴らしく、主役の女子高生に扮しての凛とした演技は、これまで観てきた彼女の演技のベスト。

ネタバレBOX

役者ではもりももこも凄い。担任教師をもりももこ以外が演じたこれまでの上演って、一体どんなものだったのか?それくらい、彼女以外考えられないというくらい、イっちゃった女教師役が板について、生彩を放っていた。
ラ・マンチャの男

ラ・マンチャの男

東宝

帝国劇場(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/19 (土)

10月19日17時開演回(125分)を拝見。

ネタバレBOX

過日、松本紀保さんご出演の『治天ノ君』を観たもんで、今日はお父様の松本白鸚さん主演の『ラ・マンチャの男』(125分)を帝国劇場で。
紀保さんの名前の由来(ドン・「キホ」ーテ)にもなった白鸚さんの代表作。原作から多少の脚色はあるとはいえ、基本、周知のストーリーなのに、お馴染みのナンバーが流れるや否や、幾度も胸にグッと来る場面があるんだから、ホンマ、凄いホンやなぁ。

それにしても、この『ラ・マンチャの男』や『忠臣蔵』、ロミジュリ…といった、長い年月、数え切れない程の上演を経て、最早、鉄壁な舞台となった作品群に、今、娘の紀保さんの『治天ノ君』が、その仲間入りを果たそうとしている時代に立ち会えるとは!…感慨深さもひとしおだなぁ。

なお、演じ手では、メインキャストは勿論のこと、個人的には、その歌声に魅了された、アントニア役・松原凜子さんが大変印象深かった。

【配役】
セルバンテス/ドン・キホーテ: 松本白鸚さん
アルドンザ: 瀬奈じゅんさん
サンチョ: 駒田一さん
アントニア: 松原凜子さん
神父: 石鍋多加史さん
家政婦: 荒井洸子さん
床屋: 祖父江進さん
ペドロ: 大塚雅夫さん
マリア:白木美貴子さん
カラスコ: 宮川浩さん
牢名主: 上條恒彦さん

隊長: 鈴木良一さん
ギター弾き: ICCOUさん
ムーア人の娘: 真田慶子さん
フェルミナ:北川理恵さん
アンサンブル:
美濃良さん、山本真裕さん、小川善太郎さん、山本直輝さん
宮河愛一郎さん、照井裕隆さん、市川裕之さん、佐々木誠さん
斉藤義洋さん、下道純一さん、楢原じゅんやさん、宮川智之さん
北村圭吾さん、飯田一徳さん、堀部佑介さん、齋藤信吾さん
高木勇次朗さん、島田連矢さん、大塚紫文さん、髙田実那さん

【蛇足】
どうも松本白鸚というと、現・白鸚のお父様で初代・白鸚である、NET(現・テレビ朝日)版の『鬼平犯科帳』で長谷川平蔵を演じていた頃の松本幸四郎が頭に浮かんじゃうんだなぁ。
そして、今の白鸚さん、私にはやっぱり、市川染五郎なんだよなぁw
Photograph2019

Photograph2019

劇団カンタービレ

ウッディシアター中目黒(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

引き込まれて、涙が止まりませんでした。こんなに泣いたの久しぶりです。良かったです。私も奇跡を信じたいです。

小刻みに 戸惑う 神様

小刻みに 戸惑う 神様

劇団ジャブジャブサーキット

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

バタバタとほのぼのと、くすっと笑える台詞と。良かったです。あとちょっと感動がほしかったかな。

調和と服毒

調和と服毒

Ammo

上野ストアハウス(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/10/19 (土) 19:00

あっという間にルネサンスの世界に引き込まれました。
役者の皆様の素晴らしい熱がこもった演技で圧倒されました。
照明も綺麗でした。

リトル・ウェンズデイ

リトル・ウェンズデイ

関西大学劇団万絵巻

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2019/10/19 (土) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

赤鬼の作品を見事に自分たちの世界観として描ききってました!

『GUNMAN JILL 』&『GUNMAN JILL 2』

『GUNMAN JILL 』&『GUNMAN JILL 2』

チームまん○(まんまる)

萬劇場(東京都)

2019/10/03 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かったです!下ネタ満載という事でしたが、下品ではなく程良い(?)感じでした。ストーリー展開も面白く、登場人物のキャラクターも面白く、役者さん達の変態を熱演する姿が良かったです。面白くて、あっという間の2時間でした。大満足でした!

じゅうごの春

じゅうごの春

やみ・あがりシアター

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

今作もタイトルに色々なものを掛け合わせており、ぐいぐい引き込まれる舞台でした。コメディ調ではありますが、かなり人の弱さや本質を抉ったシーンもあり、脚本の奥深さを感じさせられます。役者さんは、同劇団の舞台で拝見した方も多かったのですが、引き出しの多さに感嘆させられました。

ネタバレBOX

お父さんの自由研究も辛く、また最後のシーンで、ここで引き金を弾いてしまうとは・・・。
少し悲しい終わり方でした。
調和と服毒

調和と服毒

Ammo

上野ストアハウス(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/10/18 (金) 19:30

座席1階2列

価格3,800円

お見事でしたパラゴーネ。
これも神が…いや人間が産み出した美ではないでしょうか。会話をしていない見ている人も心揺さぶられる。日頃私が思っていたことがここに詰まっていました。

幼少のときから「神さまはいる。でも助けてくれない。」と私は母に育てられました。その言葉はヒューマニズムを自分で探せというサインでもありました。そんな私にはこの作品の台詞のどれもが熱く私の胸に突き刺さって来ました。

私のハイライトはマルカントーニオの声のない笑いから。吉村さんはもうAmmo作品には欠かせない役者さんですね。今日も適役!
役者さんでは高木さん。何度か出演された作品を拝見してますが今日が一番カッコ良かったです。そして前園さん、今日は更に素敵でした。

私の推測だけで書きますが、これまでも南さんの作品には目に見えないものへの追求も感じます。もやもやしているものは声に出すことで具現化していくこともある…。この過程も美ではないでしょうか。そしてそれが戯曲として産まれる。
何か目に見えるものしか信じられない世の中、そんな風潮へのアンチテーゼにも感じます。

南さん、毎回同じ感想ですみません。
「今回も素晴らしい作品を世に出していただきありがとうございました。」

調和と服毒

調和と服毒

Ammo

上野ストアハウス(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/22 (火)公演終了

満足度★★★★

議論好きな工房の話。よく喋る。
イタリア・ルネサンスの時代背景と信仰、ラファエロのライバルを知ってると、面白味が増すかも。知識がなくても全然問題ないけど。
嫉妬の世界なんだけど、討論で解決してしまうのか個々人の関係性はやや希薄な感じ。ラファエロ工房の話だけど、主役はラファエロではない。

衝撃の絵画技法は実在するのが観劇後の衝撃。はわわ

『GUNMAN JILL 』&『GUNMAN JILL 2』

『GUNMAN JILL 』&『GUNMAN JILL 2』

チームまん○(まんまる)

萬劇場(東京都)

2019/10/03 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

お芝居がダメだったら崩壊しかねないシナリオを清水宗史さんが軸となって見事にまとめていた。もちろんそのほかの役者さん、衣装、舞台装置の説得力があってからこそだとは思うが。

ネタバレBOX

今回はちょっと球速頼みの組み立てだったようにも思える。相変わらず良い肩しているのだが。
ナイゲン

ナイゲン

果報プロデュース

インディペンデントシアターOji(東京都)

2019/10/16 (水) ~ 2019/10/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/10/19 (土) 13:30

各学年の立場や、それぞれのキャラクターが表現されていて、面白かった。
台詞のぶつかり合いの合間に入る、さりげない台詞が笑ってしまった。

ゴールデンエイジ

ゴールデンエイジ

KING&HEAVY

神戸アートビレッジセンター(兵庫県)

2019/10/18 (金) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★

鑑賞日2019/10/19 (土) 14:00

3人で色々配役を変えて頑張っていたと思います。
でも、話のつながりとかは無理矢理感があって、やはり作家がいないというのが悪い方向に出てしまったというざるを得ない。

ネタバレBOX

車に轢かれてから人生が始まると思ったのに、また同じことを繰り返して終わってしまった。70分だったからもっと劇の続きを描いても良かったのではと思いました。
じゅうごの春

じゅうごの春

やみ・あがりシアター

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

十歳刻みの時間軸、それぞれのドラマの絡み方・観せ方、素晴らしかったです。

ネタバレBOX

観劇前は平仮名の“じゅうご”については主人公の名前と十五歳の掛詞だろう、くらいの認識でした。よもや先の大戦を彷彿とさせる“銃後”はありえないだろうと。
しかし妙な予感は的中するもので本当に“銃”が登場、なおかつ今回のキーアイテムだったんですね。
そして進行するにつれ存在を増してくる“自由”という同じ韻を踏む言葉。この“自由”という言葉が繰り返されることによって、その明るく楽しいイメージがそれを真摯に求めることにより、苦しみに繋がることに気づかされるんですね。それは、先生曰く自由とは「自分の思ったとおりやってみる」ですが、思ったとおり生きることの難しさを示しつつ、逆に違う生き方をする一美が父から結婚について改めて問いただされた時に見せた表情だけで説明されるんですね。このシーンの演出と演技力、本当に素晴らしかったです。
 最後にその一美を演じた加藤さん、全体を通しても大胆かつ細やかな演技は流石でした。また主宰の笠浦さん、素晴らしい脚本と演出を観せてくれながら、空調の心配からブランケットの手配までの細やかな心配り、本当に痛み入りました。
ゴールデンエイジ

ゴールデンエイジ

KING&HEAVY

神戸アートビレッジセンター(兵庫県)

2019/10/18 (金) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

最初はコントなの?!って思ったけれど
お芝居でした!怒涛の70分!
とってもとっても面白かった!!
出演者さん御三方全てが素晴らしい!
観ないともったいない!

『Q:A Night At The Kabuki』inspired by A Night At The Opera

『Q:A Night At The Kabuki』inspired by A Night At The Opera

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2019/10/08 (火) ~ 2019/10/15 (火)公演終了

満足度★★★★

「ロミオとジュリエット」を源平合戦の中に置き換えた物語。クイーンの曲は「ボヘミアン・ラプソディ」のアルバム全曲使用だそうだが、意外にも解体して部分部分を使っていた。音楽より、物語を優先している。こんなことをして許されるのは野田秀樹へのクイーンの信頼があればこそだろう。そのなかでは「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」が主題曲と言える。

若さがまぶしい二人、広瀬すず(まぶしすぎて見とれてしまう)と志尊淳のロミオとジュリエットを、松たか子と上川隆也の「それから」のロミ・ジュリが支える。「それから」の二人がさすがの貫禄で、芝居を支えている。また二役を4人でやることで、様々なふくらみ、変化、二重化が起きて、それがこの舞台の一番の仕掛けだと思う。野田秀樹得意の、白い大きな布をふんわり、ベッドにかぶせ変えるごとに、若いロミジュリが「それから」の二人に代わり、また元に戻る場面など印象的だった。

前半は「夢の遊民社」流の走り回り騒ぎ回る、とっ散らかった舞台である。まるで幼稚園のお遊戯ではないかと、これがどうなるんだろうかと思っていると、後半、ググっとシリアスなテーマが浮かび上がる。それは「パンドラの鐘」以来の野田秀樹の絶妙な作劇術であった。そろそろ飽きてくるという人もいるかもしれないが、同じ「シリアスなテーマの浮上」でも、毎回違った趣向がある。「逆鱗」はアナグラムであったが、今回の趣向を何と言ったらいいのか。象徴劇というところか。

「Q」は野田芝居の中でも象徴性が高い。「俊寛」などの本歌とり、見立て、二重化が様々にしくまれている。シェークスピアへの批評があり、観客の欲望への批判がある、演劇についての演劇でもある。見終わった直後よりも、あとで思い返しては、人生と運命をあれこれ考える。そんな質の感銘がある。

ネタバレBOX

「運命」は変えられた。しかし、もう一つの「運命」に巻き込まれた―このセリフが芝居全体を語っている。
個々人が自分の「運命」を生きることは、たとえそれが悲恋であれ幸福だ。しかし、みんなをひとつの「運命」に束ねるのは不幸だ、というセリフの意味をかみしめた。ロミオに「その名を捨てて」というジュリエットの言葉が、見事に換骨奪胎されて、この名前の貴重さを突き付けてくる。
じゅうごの春

じゅうごの春

やみ・あがりシアター

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/18 (金) 19:30

 面白いじゃねえか、…、そんな印象の芝居である。1999年に15歳の「じゅうご」君は、ノストラダムスの予言を信じて世界が滅びるものだと思って、毎年表彰されている夏休みの宿題の自由研究を全くやっていなかった。8月に入って、世界は滅びず、予定がすっかり狂った「じゅうご」君は、どうすれば素晴らしい自由研究ができるかを考えるのだが…、という話はよくあるものだが、着眼点は素晴らしい。「じゅうご」君は父と姉と、あと2人の兄がいるようだが…、という展開は、異なる時間軸を同時に見せることの多い笠浦らしい作劇で、同じシーンを繰り返しつつ展開が少しずつ変わっていくのも笠浦らしいものと言える。エンディングは、もう少しスッキリ終わってもよかったように思う。
 当パンに役名が書いてないののは、それなりの意味があることが、脚本を読むと分かる。

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