じゅうごの春 公演情報 やみ・あがりシアター「じゅうごの春」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    十歳刻みの時間軸、それぞれのドラマの絡み方・観せ方、素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    観劇前は平仮名の“じゅうご”については主人公の名前と十五歳の掛詞だろう、くらいの認識でした。よもや先の大戦を彷彿とさせる“銃後”はありえないだろうと。
    しかし妙な予感は的中するもので本当に“銃”が登場、なおかつ今回のキーアイテムだったんですね。
    そして進行するにつれ存在を増してくる“自由”という同じ韻を踏む言葉。この“自由”という言葉が繰り返されることによって、その明るく楽しいイメージがそれを真摯に求めることにより、苦しみに繋がることに気づかされるんですね。それは、先生曰く自由とは「自分の思ったとおりやってみる」ですが、思ったとおり生きることの難しさを示しつつ、逆に違う生き方をする一美が父から結婚について改めて問いただされた時に見せた表情だけで説明されるんですね。このシーンの演出と演技力、本当に素晴らしかったです。
     最後にその一美を演じた加藤さん、全体を通しても大胆かつ細やかな演技は流石でした。また主宰の笠浦さん、素晴らしい脚本と演出を観せてくれながら、空調の心配からブランケットの手配までの細やかな心配り、本当に痛み入りました。

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    2019/10/19 15:35

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