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ファントム・チューニング ~調霊探偵・四十万八十二の事件簿~

ファントム・チューニング ~調霊探偵・四十万八十二の事件簿~

LIVEDOG

新宿村LIVE(東京都)

2017/08/02 (水) ~ 2017/08/06 (日)公演終了

満足度★★★

このLIVEDOGさんのバージョンの約1年前に、
怪傑パンダースさんのファイナル公演でも拝見していた作品。

世界観がシッカリと確立されていて楽しめますし、
多彩でそれぞれに一癖も二癖もある登場人物達も見どころの作品でした。

オムニバス形式で、作品が連続しているのと分断されているのとで、
ちょっとだけ違和感があったのは今回も取れなかったのと、
個人的に妖怪関連の作品はイマイチ馴染めない部分もあるので、
この作品もそこだけはちょっと馴染めなかったのは正直なところですが、それでも楽しめました。

三獣士 ─ヴァリアント・マスケティアーズ─

三獣士 ─ヴァリアント・マスケティアーズ─

X-QUEST

シアターサンモール(東京都)

2019/12/25 (水) ~ 2019/12/29 (日)公演終了

満足度★★★

多分5年ぶり、しばらくぶりに観て、随分丸くなったなと感じた。昔に比べてストーリーがわかりやすくなって、まとまっている。面白くて目にも楽しい舞台だっだ。出来うるならもう少し脇キャラを丁寧に描いて欲しい。せっかく面白いキャラがいるのに、それを活かさないのはもったいない。
お得意の殺陣に昔ほど迫力を感じなくなっていたのは私の目が慣れてしまったのか?また、無茶苦茶な部分が減ったのは良い事ではあるが、棘が無くなったように感じた。

千葉のジョニー

千葉のジョニー

タンバリンステージ

Geki地下Liberty(東京都)

2018/02/28 (水) ~ 2018/03/04 (日)公演終了

満足度★★★

Geki地下のコンパクトなサイズ感を上手に利用して、
テーマも絞ったシンプルな作品になっており、
公演後のダメ出しも含めて楽しめる時間でした。

会話劇で「え~!?」みたいな展開も面白く、
5人の役者さんだけの作品なのに、多彩な手数も楽しめました。

紙風☆スクレイパー

紙風☆スクレイパー

UDA☆MAP

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2019/08/21 (水) ~ 2019/08/28 (水)公演終了

満足度★★★

十分に楽しめた作品。
大人数での迫力もあり、各役者さんの魅力もあり、客席も十二分に湧いていた様に思います。

ただ上手く説明出来ませんが、私にはもう一歩刺さりませんでした。
作品云々ではなく、私自身のその時の気分などもあるかも知れませんが…

まってました。

まってました。

ゆるふ酒

千本桜ホール(東京都)

2019/12/20 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

満足度

90分間、ポカンとしてしまった。。。
コメディなんだろうけど、色々とっ散らかってて訳が分からなかった。
途中、役者さんが薄ら笑いをしていて、もの凄く冷めた。。

沼田☆フォーエバー

沼田☆フォーエバー

UDA☆MAP

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2018/07/25 (水) ~ 2018/08/01 (水)公演終了

満足度★★

期待を上回らなかった印象でした。
ドタバタ・コメディと銘打って、目の前でただただドタバタが繰り広げられている感じ。

既に私の前にコメントを書かれている方々に似た印象を受けました。
「こんな感じに演じたらオタクっぽいでしょ?」という仕草や言動で、
それが上手くハマっている感じはしませんでした。

何という表現が正しいのか分かりませんが、
「演技で存在が目立つ事」と「悪目立ちをしたモン勝ち!」は、
似て非なるモノだと思うのですが…

ちょっと内輪ウケ(しかも演者さん内だけの)を感じてしまいました。

雉はじめて鳴く

雉はじめて鳴く

劇団俳優座

俳優座劇場(東京都)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

劇団俳優座と言えば、「新劇」と呼ばれた老舗劇団のひとつ。でも最近、元気があるようには見えません。若い観客が少ない、少な過ぎる。演劇人口が減ったとは思いません。宣伝が上手く有名俳優の出る舞台はチケットが取れないほどの人気なのですから。今日は久々の劇団俳優座の俳優座劇場公演。平日の昼、満席ではありませんでした。良い作品だからと言って客を集められるとは限らない。そんな日本の演劇界の現実を感じるのです。

iakuの横山拓也氏の書き下ろした戯曲を眞鍋卓嗣が演出、昨年の『首のないカマキリ』に続く第2弾。誰もが経験している学校の話。生徒側から言えば、素敵な先生の思い出。先生側から言えば、優秀な生徒より手を焼いた生徒の苦労。ありきたりの話のようですが、父の不在、母子家庭、男子生徒と女性教師、ヤングケアラー、現代性があります。同じく高校が舞台だった畑澤聖悟『親の顔が見たい』(2009年)のような迫力がありました。

新任のスクールカウンセラー藤堂智絵(保亜美)が物語を分かりやすく解きながら展開し、主人公舞原健(深堀啓太朗)の家出へと話が進みます。担任教師浦川麻由(若井なおみ)が優しく接します。舞台は抽象的なセットですが、回り舞台を上手く生かしています。舞台を回し、照明を変えることで、一瞬にして「場」を変える。上手い。緊張感が途切れないのです。前回『首のないカマキリ』と全く異なるキャラクターを演じた健の母親役の清水直子。どんな芝居でも存在感抜群の劇団桟敷童子の板垣桃子と重なります。私が驚いたのは、同じく前回に続いて出演の後藤佑里奈。潔癖性の強い今時の女子高校生役がぴったり。本公演の連続出演、とても嬉しいのです。

開演前から悩みを抱えた健が舞台にいました。物語のスタートラインを明確にしているのが良い。タイトルですが、雉は「ケーン」と鳴くのですね。「健」とのつながりなのでしょうか。そして最後の「えっ!」と誰もが思うまとめ方。素敵な作品に仕上がっていました。是非多くの若者に観てほしい。もちろん若くない人にも。高校生を対象にした演劇鑑賞会でも、衝撃的ですが、人間関係のあり方を考えさせる適切な作品だと思いました。

ニオノウミにて

ニオノウミにて

岡崎藝術座

STスポット(神奈川県)

2020/01/11 (土) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

STスポットの狭い空間にはパフォーマンスエリアが大きく取られ、その片隅に申し訳程度の客席が割合スシ詰めで30席程度か。
このユニットの初見が数年前、横浜での殆ど取り付く島のない抽象舞台であったが、その風景を彷彿させた。ただし今回のは面白い。自分の感覚が耕されたのか..、しかし作り手の「問い」がより普遍的か否か(普遍的表現に昇華されているか)も大きな要素のはず。
言語化して伝える材料が見出しづらいが、四角の台上の世界はある種の箱庭。愛着を感じる。そう言えば初見舞台にもあった宙に浮かぶ大きな球体が、場面によって色を変えて幻想的に光っている。もう一つ魅力的なアイテム、弦楽器は三つの伝統的な楽器を兼ね備える(これ如何に)。

ネタバレBOX

本舞台は最終的にある結語へ集約される「集約型」でなく、当初のテーマからイメージが拡がる「拡散型」と言える、と言ってみる(トータル的には集約されねば演劇としては売り物にならないだろうけれど)。
奇想天外と言えば地点、先日観た鳥公園もそうであったが、装置など一工夫も二工夫もしているがそれが果して何に貢献しているのやら(笑)。チラシ通り「和」に寄った出し物で、せり上げた長方形の木の舞台、語り口とその中身も、能のテイストが(終わってみれば)そこはかと匂っていた。
従って身のこなし所作や装置を設える動きなども儀式として連続性があり、といって俳優は和のモデルに「似せて」いる訳でなく、独自。この舞台での約束事が自律的に成り立っている、と見える。
三幕の内一幕と二幕の間に休憩があり、おもむろにシュウマイセットとお菓子を売り出していた。思い返せばこれは歌舞伎系の劇場で休憩=食事として過ごす時間の再現である。売らんかな精神よりささやかながらのサービスでございます的売り子の雰囲気。場に馴染んでいた理由はそのあたりに。

といった具合で雰囲気はとても良いが、魚の外来種と移民を重ねてみる着想は、お伽噺に潜り込み、現実社会で首を出す、という風に行きたかったがそこは難しいものがあった。
阿呆浪士

阿呆浪士

パルコ・プロデュース

新国立劇場 中劇場(東京都)

2020/01/08 (水) ~ 2020/01/24 (金)公演終了

満足度★★★★

赤穂浪士の「忠臣蔵」を、阿呆浪士の「おまつり蔵」に換骨奪胎する。八(戸塚祥太)が、長町小町のお直(南沢奈央)の樹をひきたいばかりに、「俺は赤穂浪士だ」と名乗るのがきっかけだが、そのまま突っ走るほど科単細胞ではなく、何度も引き返そうとするのに、そのたびに、いろんな見栄や反発からかたき討ちへと突っ走っていく。緩急と名セリフをちりばめた戯曲がよくできている。

演出と役者も笑いのツボをよく抑えていて、楽しめた。
討ち入り場面の立ち回りも見ごたえ=「聞きごたえ」があった。というのは、刀と刀が打ち合う効果音を流すことで、実際には刀がぶつかっていないのに、斬り合っているように見えたから。なかなかの迫力だった。ただ、最後はみんな切腹して死んでしまうので(そこは忠臣蔵ですから)寂しかった。無言劇も切なかった。

You're a Good Man, Charlie Brown

You're a Good Man, Charlie Brown

Sweet arrow Theatricals

シアター風姿花伝(東京都)

2020/01/04 (土) ~ 2020/01/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

二度それぞれ違う席で観劇して、見え方が違っていた、というより同じ見え方のする席が全くないのでは?と思った。
なので連続して観ても新しく見えていって演者さんの香盤も合わせて唯一有無の観劇と感じました。これは、脚本、演者、演出全てが高レベルだからできることだと思います。
演者さんが演じているお姿を見ているお客さまのお顔が幸せそうに見えたので。
また、すぐにとは言いませんが、再演があればと思いました。

アルトゥロ・ウイの興隆

アルトゥロ・ウイの興隆

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2020/01/11 (土) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★

かなりハードルの高い戯曲で、へたをすると歴史の解説やあらすじを追いかけるだけになってもおかしくない。上演時間は今回だって休憩込み3時間5分と長い。そこを、草彅剛というオーラをまとった俳優と、ギンギラの大音量ソウルミュージック(ボーカルは大阪弁)を前面に、コンサートのようなノリで、この歴史アイロニー劇をくるんだところがみそ。薬でトリップさせた替え玉を犯人にさせてしまう放火事件裁判、ローマ(レーム)の粛清、等々、見どころもたっぷりあった。

最初はシカゴのギャングの話(補助金詐欺、商人シートの自殺とか)に、初期のヒットラーのどういう史実が重なるのかわからず、(字幕で理解するものだから)理屈っぽいように、説明っぽいように感じたが、後半は、国会放火事件、オーストリア併合とよく知っている史実を踏まえたものなので、すんなりブレヒトの皮肉や舞台の盛り上がりを楽しむことができた。

こんな怖いウイを支持するか、観客に問いかけ、マシンガンをぶっ放しておどす。最前列の観客は演出の狙い通り、支持の手を挙げていたが、そのより後の反応はちらほらだった。いつものことだが、日本の観客はちょっとおとなしいところが残念。これが本当に観客が熱狂したら、見事なアイロニー劇になるのだけれど。アメリカやドイツではうまくいくのだろうか?

ネタバレBOX

ラストのメッセージは、独裁者の再登場を許すなと、直接的だった。多くの芝居の、問題提起にとどめる、みたいな一線を超えていた。やむにやまれないものが、書き手のブレヒトにあったのだろう。

それよりも、私が考えさせられたのは、八百屋(民衆)たちが、「この不吉なペストを止めなければならない」「いつかあいつに牙をむくやつがいることを願ってる」と、口ではウイ(ヒトラー)を批判しつつ、何もしないで流されていくところ。私たちの一番の似姿を示していた。
十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-

十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/20 (月)公演終了

十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-

十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

ものすごく濃密な1時間55分でした。見る前は12人の区別がつくか不安でしたが、そんな心配は不要でした。中だるみもなく、気持ち良いほどテンポもいい。
役者たちの演技による鍔迫り合いを目の当たりにし、鳥肌が立つほどの演技に、自分も議論に参加してたかのような錯覚が!
映画では味わえないライブ感は舞台ならではの醍醐味です。本当に素晴らしい舞台でした。

うっかりキスをして

うっかりキスをして

劇団aji

世田谷文化生活情報センター 生活工房 ワークショップルームB(東京都)

2020/01/15 (水) ~ 2020/01/16 (木)公演終了

満足度★★★★

ひとことで言うととても瑞々しいお芝居でした
演者もテキストもフライヤーも、トータルでセンスが良くて素敵です
このクオリティが無料でいいのだろうか…

(本公演)土木座

(本公演)土木座

guizillen

インディペンデントシアターOji(東京都)

2020/01/03 (金) ~ 2020/01/06 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/01/06 (月) 14:00

価格3,000円

祖父の死を機に別々の生き方を始めた三姉妹がそれぞれに出会うちょっと変わった人々……な物語。
じわじわっと始まり以降だんだん華やかになるもラストにモノ哀しさが漂うのは線香花火の如し。(初演時は気付かなかった)
また、どことなく微かに文学臭もしたようだが、たぶん気のせい。(爆)
逆にジブリっぽさは随所にパロディあるいはオマージュがちりばめられていたからであり、気のせいではなかろう。(笑)
再演なので出演者が倍増くらい?と思ったが初演も出演者は15人いたのだった。梟門で15人なんてバカだなぁ!(笑)
で、その人数ゆえ、メインの芝居の後方や脇であれこれ演っており、2回観て最初はメイン、2回目はワキを注視するのが理想的かも?

雉はじめて鳴く

雉はじめて鳴く

劇団俳優座

俳優座劇場(東京都)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

生徒、教師、親、それぞれ縦や横のコミュニティーが織りなす人間模様。
清濁合わせ持つその鮮やかさたるや。
まるでスポンジになったかの様に舞台から溢れ出る感情が、紡がれる言葉が沁み込んできました。

男子生徒の女教師に恋焦がれる頑なさにピッタリ張り付いた涙したくなる痛み。
ごくごく普通の37歳でもある女教師の、一人の女として、常識ある教育者として、人生の先輩である大人として一体何が正解なのか、悩ましい心情。
もう切なくて切なくて胸が締め付けられます。

登場から速攻でこちらのペースをも掴み取ってしまうカウンセラー女性の人間力、
代表者として真価を問われる校長の立ち振る舞い、
ある意味台風の目でもある母親の目が離せない言動、
調子に乗って全て挙げてしまうとネタバレになってしまいますが、もう出演されていた人たち全員が(時には厄介ながら)とても愛おしい。

ことごとく教頭先生には笑わせて頂きましたが、これは油断すると同じ穴の狸になりかねないので気を付けなくちゃ(笑)

確実な総合力で心揺さぶられる極上の人間ドラマでした。

寓話のゴーグル

寓話のゴーグル

Pave the Way

劇場MOMO(東京都)

2020/01/13 (月) ~ 2020/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

ゴーグルが意味するものとは?
凛ちゃんのとある言葉から、誰しもが曇りメガネ?をかけていることに気付かされます。
ゴーグルをかけることで見える世界
ゴーグルを外すことで見える世界
それぞれの立場に入り込んで、しっかり体験できました。
そして、ラストシーンに思いっきりヤられました(ToT)

十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-

十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

シドニー・ルメットの映画版は何度となく観ているが、舞台版を観るのは初めて。映画はあれだけ濃厚な出来で90数分しかないのに、今回の上演時間が2時間近いと聞いて、正直ちょっと不安もあったのだが杞憂に終わった。真っ向勝負の舞台で気持ちがいい。3方を囲む形の客席だけど、これは別の側からも観てみたい。

舞台『Over Smile』

舞台『Over Smile』

舞台「Over Smile」製作委員会

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2018/09/12 (水) ~ 2018/09/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

玉川来夢さん出演。
人気演目の2年ぶりの再演、玉川さんまさかの連続主演。これには驚きました。ありがたいことです。
設定というかストーリーを少し変えていて、他人に映像を共有するみたいな能力が登場します。話の矛盾というか説明がつかないところを出来るだけ解消しようという意識を感じます。
玉川さんに、とある見せ場について終演後に質問したところ、ドラマ「オレンジデイズ」を意識したと。嬉しいですね、しっかり研究してるんだ、と。

ネタバレBOX

オウレイが死ぬときスーが「レイー!」と叫びます。これがスーの唯一のセリフです。2年前の公演ではこれがはっきり聞こえ過ぎて違和感がありました。玉川さんはこれを修正し、「オレンジデイズを意識して」叫びました。お見事でした。
2011年の初演から計4種類見てますが、一貫して思うのは「コロンバスがあまりに可哀想」です。父親が宰相に虐げられていたことがコトの根底にあるからです。
それを踏まえてかは分かりませんが、今回はコロンバスを無理やり「世界征服まで企てる」レベルの悪者にしてます。ほんと無理やりな修正と思ってしまいます。ここは残念です。
共演者

共演者

2223project

小劇場 楽園(東京都)

2020/01/09 (木) ~ 2020/01/15 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/01/13 (月) 14:00

「想像を超えた」大傑作会話劇。
ありのままの人間の醜くも温かい姿がここにある。
以下、ネタバレBOXにて。

ネタバレBOX

観劇のきっかけはフライヤー。
めちゃくちゃカッコいいな、と思ってよくよく見たら、『なるべく叶える』展の
保坂萌さん撮影でした。納得。

楽屋での会話で進行していく物語。
メインである4人の女性の会話は赤裸々で生々しい。
この脚本は絶対に女性が書いたなと思ったんだけど、男性が書いていたので心底驚いた。
うーん、すごいな。

そんな生々しさに、役者さんの熱演が乗ってくるから、もう、とにかく圧力が凄まじい。
二列目という事もあったし、劇場の構造上、舞台が近いという要素はあったにせよ、
あの迫力は、私がこれまでにみた演劇の中では最大級の迫力だった。
シーンによっては、正直、ちょっと怖かったりもしたくらいだ。

この作品で、私がすごく良いなと思ったのは、女性の言葉遣い。
「~だわ」
「~かしら」
「~よね」
という、よく見かける「ザ・女性口調」とでも言うものが一切なかったこと。
私は40年以上生きているけれど、創作ではよく聞くこの口調を、リアルで話す人間を
片手で十分数えられるぐらいしか知らない。
だから、演劇でも何でも、女性がこういう口調で話すたびに、何となく違和感を
感じてしまうんだけど、本作ではそういう違和感が一切なかった。
少なくとも、私にとっては、没入感を高めてくれた大きな要素の一つである。
私の周りは、劇中のような口調で話す女性ばかりなので、非常に入り込みやすかった。
女子同士の会話って、実際あんな感じだもん。

本作を振り返ってみて感じるのは「ありのままの人間の姿」を見たなぁという事。
高校の同級生4人が旗揚げした劇団。
会話の内容からすると10年以上の付き合いになるんだろうけれど、じゃあ、4人は
仲が良いのかと言われれば、それはまたちょっと違う。
ショウはやっちゃんの演技力に、そしてやっちゃんはショウの女としての強かさに
それぞれ嫉妬の感情を持っている。

この微妙な距離感がものすごくリアル。
やっちゃんがやったことはもちろん許されることではないんだけれど、その気持ちというか
衝動というものは、分からないでもない。

一方でショウは女を武器に出来る強かさを持っているのは確かだけど、その実、一途
な面もあり、損な立ち位置だなという気も。
何だかんだで、この同期4人で芝居をしたいと一番強く思っているのは、ショウなのかな
という気もする。

自分の演技がやっちゃんに及ばないことは、ショウ自身がよく知っているのだと思う。
降板するときの、彼女の
「芝居うまかったらよかったかね」
というセリフはどうにも切ない。

追いつきたいのに追いつけない。
追いつくための努力を認めてもらえない、分かってもらえない。

力はあるのに、客を呼べない。
力はないのに、客を呼べてしまう女との共演。

お互いのストレスが膨れ上がって、ついには弾ける終盤の二人の対峙は、率直に言って
怖かったし、震えた。

ただ、この楽屋で4人がそれぞれの思いを、文字通りぶちまけて、ぶつかり合うこのシーンは
私にとっては、生涯、忘れられないくらいの名シーン。
ショウとやっちゃんの対決も見どころだけれど、そこに割って入るコングがすごく良かった。
暴力的ではあるけれど、彼女の言うことは間違いなく正論だし、説得力もある。

そして最終的にまとめ上げるまなみの姿はもう涙なしでは観られなかったし、さすがは主宰と
いうべきなのか、そのまとめ方も実にお見事。
コングの
「こいつ、すげぇな」
という言葉は、彼女のみならず、私を含めた観客も同じ思いではなかったか。

「想像を超えたい」
っていうまなみの言葉は、ちょっと、ハッとさせられたな。
彼女たちの魂の叫び、胸にしっかりと刻まれた。

・・・が。

この場面に限ったことではないんだけど、本作のすごいなと思うところは、そう簡単には
ハッピーエンドにさせないこと。

楽屋に二人きりになった時、ショウはやっちゃんに、自分の夫が、ピッピであることを告げる。
3年という時と、それ以上のものを奪われたショウの復讐。
そりゃ、そうだろう。ショウの気持ちを思えば、いくらコングやまなみの言葉や思いがあったとて、
そう簡単に納得できるものではない。
それをこういう形で、復讐の思いを遂げさせたことは、ある意味、書き手の優しさであるようにも
感じる。

もしも、このくだりがなく、次のシーンに移ったとしても、それはそれでキレイだし、成立もする。
「ショウは大人だね」と観客もまぁ、納得はできるだろう。
けれど、私としては、ショウがああいう形で復讐を遂げることで、むしろスッキリしたし、納得した。
そんなに人間、キレイなものでも、大人になりきれるものでもない。

やっちゃんにとっても、やられた!という思いはあれど、自身に対する負い目は軽くなったのでは
ないか。
すごく人間味がある、それでいて、スパイスを聞かせた脚本だなと思う。
この時のやっちゃんの、
「芝居だけは渡さない」
っていうセリフが、また良いんだなー。

そして最後のシーン。
ここの展開も実にお見事。素晴らしかった。
ピッピを共通の敵にすることで演出した、ショウとやっちゃんの一体感。
私、この場面で、すごく好きだったのが、まなみがPCを持ってトイレにこもった時の、二人の
静かなやり取り。
周りが脚本の完成を危ぶむ中、まなみの様子を見て、
「いけそう」
「いけそうね」
と脚本の完成を確信する。
これは痺れた。
水と油の二人だけれど、お互い、どこかで信頼し合っている部分がある。
そういう部分を垣間見せる、この演出、ホントに素敵だと思った。

まぁ、とにもかくにも。

これほどまでに「生きた人間」を描いた作品にはそうそうお目にかかれるものではない。
何よりもすごいなと思うのは「胸糞悪い」と言っても過言ではない、人間の醜悪な感情の渦を、
何ら飾りを加えることなく、心温まる物語にしてしまったその手腕。

そしてその素晴らしい脚本を、役者の皆様が完璧以上に舞台の上に展開させたと思う。
特に女性陣は、感情をむき出しにするシーンが多く、その辺りの表現の圧力は冒頭でも触れたように
本当に凄まじかった。
「熱演」というのはまさにこういうのを言うんだろうな。

対して男性陣は三者三様のスタイルで、女性陣ほど、激昂するシーンはないんだけれど、ぴっぴの
真っ直ぐなバカっぽさ(笑)、かーくんのどこまでも深い優しさ、都倉のビジネスマンらしいカリカリ
した感じが、目まぐるしいストーリー進行の中で、良いアクセント、あるいは休符になっていたように
感じる。

さて、私は劇団関係者ではないので、この物語が、どの程度、小劇場の舞台裏をリアルに再現した
ものなのかは、分からないけれど、演劇が出来るまでの過程を知るという上では、興味深い部分も
あったし、勉強になりました。

いやー、しかし、ホント素晴らしいものを見せて頂いてしまった。
映像化されたら絶対に買う。
色々な意味で「ザ・小劇場演劇」だった気がする。
正直、感じたことの半分も伝えられていないのがすごく悔しい。
でも、それだけ、言葉に出来ないくらいの魅力が詰まった作品でした。

役者の皆様、劇団関係者の皆様、最高の舞台を本当にありがとうございました!
マジで最高!大好きです!!

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