
lost memory(東京)
劇団1mg
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
1周年記念公演、その第一弾(なんと第三弾まで予定されているそう)
1年のうちにこれまで3公演もこなし、今回4公演目になるのだから、かなりエネルギッシュな劇団さん。
その怒涛の勢いはそりゃもう公演にもしっかり表れ、めっちゃパワフル。
めくるめく場面転換に、ふんだんに繰り広げられるアクションの数々。
「これってどう見ても旗揚から1年のクオリティーではない!」と訝しくすら思えたので作演出の伊達シノヒコ氏を調べてみるとやっぱり只者ではなかった。
演劇のみならず映像構成作家でもあるっていう経歴は、やっぱりそうでしたか!と思わず頷いてしまいました。
主流の登場人物だけでなく、どの役者さんも前面に出て、もはや一つのストーリーの枠に納まりきっていないと思えた程、何というかあり余っています(笑)
いっその事、より群像劇的に彼等のサイドストーリーも…と思えましたが、実際約2時間もある公演だったのですね。
何だかあっという間でした。

時代絵巻AsH 其ノ拾伍 『赤心〜せきしん〜』
時代絵巻 AsH
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2019/12/11 (水) ~ 2019/12/16 (月)公演終了

lost memory(東京)
劇団1mg
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
鬼や妖し物なのでおどろおどろしいかと思いきやコミカルで楽しく でも終盤はうるうるきてしまいました。
そして本当に恐ろしいのは人間だな~

「くも行き」
ワワフラミンゴ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★
意図的に感情を乗せない棒読みの台詞、途中でぶつ切りになる会話、ほとんど何も置かず素の状態のままの舞台など、既存の演劇に対するカウンターのようなお芝居。シュールなギャグ漫画を舞台化したかのよう。
ツイッター上では比較的高評価だったので、単に私に合わなかったのだとは思うが、過去に上演したLE DECOくらいの箱なら内緒話をしているような親密感や一体感を感じるけどシアターイーストのサイズでは寒々しさを感じた。

正しい水の飲み方【全日程、終演いたしました。ご来場、誠にありがとうございました!】
劇団えのぐ
萬劇場(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

「くも行き」
ワワフラミンゴ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★
なんとも独特の世界観を持った劇団の芝居を観た。
演劇にありがちな大仰なセリフ術は一切使わず、淡々と静かに劇は進行する。
まあ、これがリアルなのかもしれないな、とか思わされる。
それが可笑しさをくすぐる。面白い!
ひょっとしたら、くせになりそうで困る。
こういうのもいいな。それと、安い!!

狂人教育
池の下
d-倉庫(東京都)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★
数年前、確か北区pit/区域にて二階席(1階=ステージにあたる四角いエリアを吹き抜けの桟敷から覗き込む格好であった)で一度観た切であった池の下の今作は、寺山修司作の中でも印象深い演目。
前観たの池の下は「エレベーターの鍵」だったらしい。端正、隠微、形式美といった寺山修司風な仕上がりに「へえ」と思った記憶。今作は正に「人形」が登場するのでどハマりな演目だろうとぼんやり予想しながらd倉庫へ入場。前とは収容数も膨らんだが客席は中々の埋まりよう。舞台側では開演前から人形メイクと衣裳の俳優が4人、背中合わせにぐるり椅子に座り、天井近くの糸繰りから伸びた紐に腕をくくられ、操られている(そのように動いている)。
1時間にコンパクトにまとまった「狂人教育」であったが、作り手の関心は「操られた存在」=人間も然り、という点にあり(パンフに演出談)、それを反映して人形世界の芝居がメイン、即ち操られた人形の仕草が強調された演技。
一方、医師が残したという「この家族の中に一人狂人がいる」との言葉から犯人探しが始まり、皆が己を「異端」とされる事を恐れ、主人公の小児麻痺の女の子以外の家族は皆揃って同じ行動をするようになり、最終的にその彼女は処刑されるという排除の論理、全体主義のテーマについては、後退の感があった。つまり集団化の過程には人間らしさが濃厚に表れるはずなのだが人形の知能の度合いというか、思考力や認識力が「良くできた人形の仕草」によって低く見えてしまうので、私たち人間に起き得る話という風には(頭で連想を働かせないと)見えて来ない。
冒頭の唄に乗っての猫(紙製)の首切り(ハサミでチョン)、劇終盤の女の子の首切りと、手際よく処理していたが、さらっとやってしまうので余韻がない。さらっとやる所に残酷さを感じたいのだが私の感受性は追い付かなかった

正しいオトナたち
テレビ朝日/インプレッション
東京グローブ座(東京都)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/24 (火)公演終了
満足度★★★★
この小屋で、久しぶりに男子トイレがいっぱいになった。いま、フランスを代表する劇作家の代表作の一つで 男女、年齢を問わずに楽しめる生きのいいフランス喜劇で、笑いの中に現代風俗も、時代批評も巧みに忍ばせている。いつもはジャニーズ目当ての女性客ばかりで、せっかくいい芝居もあるのに残念と思っていた小屋だが、客はよく知っていたのだ。
「子供の喧嘩に親が出る」のはわが国でも冷笑の対象となる「よくある話」だが、これは読んで字の通り、世間では良識があり、その地位も認められているいい大人たちが、子供のケンカの和解に乗り出して、自己本位のわがままな本性をむき出しにしていく喜劇である。こういうドラマでは、一人だけいるヘンな人に巻き込まれていく設定が多いのだが、ここは登場する二組の親全員が、何とか場を掬おうと良識を発揮して、ますます深みにはまっていく。そこがよくできている。
大企業の製薬会社の顧問弁護士(岡本健一)夫婦(中島朋子)と安定した商店主(近藤芳正)とその妻のアフリカ問題の研究者(真矢ミキ)。両家の12歳の男の子が、ケンカになってけがをさせ、その収拾に弁護士夫婦が商店主宅を訪れる。
はじめは何とか穏便にと、考えているのに、確認文書の些細な文言から関係がこじれだす。日常生活の中の微妙な細かく仕掛けられているが、話の経過にお構いなく、弁護士の携帯電話に始終かかってくる係争中の薬害裁判の対処とか、田舎住まいの老母から商店主にかかってくる電話が効果を上げて、お互いの二組の夫婦関係も泥沼化する。
役者が四人そろって、とにかくうまい。自立しているフランス人ならこう言いそうだと納得させる面白さだ。それでいて錯綜するお互いの人間関係も巧みにさばいていく。演出も全員が少しづつヘンになっていく脚本のうまさを十分に生かしてしている。結局は結論の出ない問題をハムスターで締めて、これはこれで見事な休憩なしの実時間そのままの1時間45分だ。
以下は感想だが、一つは、やはり、演劇は生ものだけによく出来ていればいるだほど国情というか、その演劇が生まれた国に左右される。この作者はスペイン生まれで、フランス語で書く、現在世界的に活躍している代表的な劇作家というが、お故郷は争えない。後半、座が崩れ始めてからは、誰にも分かる笑い転げる可笑しさだが、前半のお互いの距離を測らいながらの対立はきっと、フランスなら、もっと受けるところだろうと思う。
商店主の妻がアフリカ研究者という設定も、この舞台では壁にアフリカの仮面を飾って生かしている。フランスはアフリカに植民地を持っていて、アルジェリア戦争も経験しているから国民にも、それぞれの思いがあるらしいのだが、その辺の微妙なニュアンスもよくわからない。原題は「殺戮の神」となっているが、日本でタイトルにした「正しい大人たち」からはこの原題の意図がうかがえない。 ポランスキーの米映画「おとなのけんか」(日本公開タイトル)はほとんど芝居のままだが、英米公開時の原題は「殺戮」というところだけとっている。一方、先年、岩松了翻案の舞台は「大人のケンカが終わるまで」(2017)。パンフレットを買えばそのへんの説明があったのかもしれないが、ここは劇場内チラシででも知らせてほしかったところだ。

マクベス
DULL-COLORED POP
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2019/12/12 (木) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
初日に行きました。遅ればせながらの感想です。
ダルカラさんは初めてですが「福島3部作」の谷さんのインタビューを見て興味あったのと、他のカンパニーに客演ででていた百花さん(アンオーダブル)と佐藤さん(嫌いだ)のお二人をみて「これは行かねば」という動機でした。 普段小劇場で「古典」を避けていた自分をKAATに向かわせたのは以上の3要素です。
要はろくすぽシェイクスピアなど読まぬ人間が今更、、という感もあったのですがこの作品には本当に「持っていかれ」ました。 演出であまり古臭いようにしないよう心がけて頂いたのが良かったのでしょう。
マクベスや夫人の心情の移り変わりが分かりやすく伝わってくるとともに、「これって今の、、、」という感じが伝わってきたところであのラスト。よく出来ていています。
音楽、歌、映像も良かった。 予算ミニマム(初日の谷トークより)の中で素晴らしい作品だったと思います。 22日まで。

『僕と死神くん』『KNOCK KNOCK KNOCK 或いは別れた記憶たち』
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
昨夜行ってきました。Knock Knock Knock。PMCは2度目の観劇ですが、このカンバニー、(女性に)人気があるだけあってさすがクオリティ高い。シナリオは凝っていて、でも複雑すぎない(→これ重要)。 役者さんが皆キレがある。 でもってふざけるところはとことんふざける。 要はバランスが良いんですね。 オムニバスっぽい話でどれも面白かったけど自分の中では「みにまむ」が良かったかな。

業者を待ちながら
明後日
小劇場 楽園(東京都)
2019/12/17 (火) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

正しい水の飲み方【全日程、終演いたしました。ご来場、誠にありがとうございました!】
劇団えのぐ
萬劇場(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
3団体のコラボですから多くの役者さんがいますが、すっきりしていてとても良い印象を受けたました。
怖いクリスマスというより、新しいタイプのクリスマス?みたいですね。

『僕と死神くん』『KNOCK KNOCK KNOCK 或いは別れた記憶たち』
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
死神くんもKNOCKも両方みました!
話も演出もキャストも衣装も音楽も
120%満足する舞台でした
OP映像、超かっこいい YouTubeにも公開されてますが絶対劇場で観た方がいい
開場中のミニ公演も1つの作品としての
クオリティ高すぎ♡♡トイレにいってる場合じゃありません!開場までにすませてお席に
いることを激烈オススメしますヾ(*´∀`*)ノ
すっごい楽しかったです

私たちは何も知らない
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2019/11/29 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
平塚らいてうをはっきり主役に据えた作劇、そしてキャスティングで、凡そ想像していたビジュアル(雰囲気も)を全く裏切って、歴史劇(フィクション性は抑制され史実をなぞる劇)でありながら、演出的工夫により現代翻案に等しい舞台となっていた。

『私が傷ついているのにあなたが傷ついていないのはあなたに愛がないから』『細くて長いもの。』同時上演
尾鳥ひあり
小劇場メルシアーク神楽坂(東京都)
2019/12/15 (日) ~ 2019/12/19 (木)公演終了
満足度★★★
千秋楽観劇しました。あまり馴染みのない内容?演出でしたが、訴えるものはなんとなく伝わったかなという感じでした。ダンスも少し抽象的過ぎて自分にはちょっとわからない部分もありましたが、演者の熱意は伝わりました。終演後の見にライブもよかったですよ。

終わらない世界
ジェットラグ
博品館劇場(東京都)
2019/12/11 (水) ~ 2019/12/15 (日)公演終了

マクベス
DULL-COLORED POP
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2019/12/12 (木) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

監獄談
@emotion
ワーサルシアター(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

夢境
法政大学Ⅰ部演劇研究会
法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎地下1階多目的室2番(東京都)
2019/12/19 (木) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
タイゼツべシミル!! 華5つ☆
さて、以下少し大きめに書かれたこの漢字を読めるだろうか? これが読めなければ、今作の主人公の師の名前が読めないということだ。この漢字に木を足すとその師の苗字だからである。嘯(木)
さて、読めた人もそうでなかった人にも先ず、送り仮名を進呈しよう。~く。さよう“く”を送った以外の漢字の読みは“うそぶ”と読み、今作では苗字として用いられて嘯木(うそぶき)と読む。
当パンを読むと時代設定は一応自由民権運動盛んなりし頃ということになる。と、今作の設定の方が、ミシェルㇾリス等が半睡状態で書きとめた様々な文章群よりも早いことになるが、まあ、可也創作要素が強いと思われるから史的なことは棚上げしよう。何れにせよ、極めてチャレンジングで而もチャレンジが見事に成功している例である。脚本の力量(言語感覚も文章表現も時に詩的、叙事的、或いは戯曲構成的と様々な要素を上手く噛み合わせている)、演出の視座と実践が見事に嵌っているし、時折学生さんらしい素振りは見せるものの演技も良い。舞台美術のセンスも自分の好みだ。出捌けは中央奥、と上・下の三か所。板側面共に鈍色のトタン表面をイメージして貰うと近いか。オープニングの演出には感心させられた。是非、実見して確かめて欲しい。自分はこの演出の素晴らしさに一気に引き込まれた。(初日が終了したばかり故、追記後送)

宇宙からの婚約者
川口菊池の二人芝居
イズモギャラリー(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/23 (月)公演終了