
ひびのばら
キ上の空論
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2019/03/27 (水) ~ 2019/03/31 (日)公演終了

まほろば
梅田芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/04/05 (金) ~ 2019/04/21 (日)公演終了

たいへんよく生きました!
劇団ズッキュン娘
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2019/04/25 (木) ~ 2019/04/29 (月)公演終了

INDEPENDENT:19
INDEPENDENT
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2019/11/21 (木) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/11/24 (日)
今年も満喫。応援する東海組には特別の感情があって…
「たすけてガール(ry」はカフェ版から見事に舞台映えの変貌を遂げ、想いがより深く伝わった。
「流レル星ニ」は空宙空地コンビが…普段使わないロマンチシズムとメルヘンチックさをヨネマリさんに注ぎ込んで…とにかく綺麗。儚くも壮大に命が廻る印象。
ちょっとそこら辺の贔屓目(笑)を横に置いとくと、それ以外で一推しは「実況上戸」でした。全編のノリも好きなら…温度が変わる後半も大好き。
「Phish Heaven」は小刻みなジャブで笑いを取りながら、気づくと全てを絡めとられている見事すぎるオチの歌が素晴らしい職人芸でした。
「カウント9.99」の目ヂカラの効いた演技での女の一生感、「あいにく今日もゼリー」の大阪のおばちゃん感も好きでしたね。
「なまはげシラノ」は これほんまモンの古典芸能じゃね?って迫力が別格だった。
概観はそんなとこ。

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』
DULL-COLORED POP
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/08/08 (木) ~ 2019/08/28 (水)公演終了

掬う
ロ字ック
穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)
2019/11/22 (金) ~ 2019/11/23 (土)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/11/23 (土)
壮絶な家族の愛憎劇に… 意外な他者の関わりがアクセントになって、鬱屈した想いが止めどなく流れては霧散していた。
家族がテーマと謳われているが、もっと普遍的に… 言葉と…それを伝えることと… そして赦しに関わるあれこれが印象に残る。特に…同じ言葉である筈なのに、文字にすることと口で語ることの相違と得失… そのスキルを持つ者と持たざる者の確執について考えを巡らしました。
重さが支配的な出来事の中で、やっぱボブ美さんらの叔母娘の振る舞いは癒しだし、JK役 東野絢香さんの奇行ぶりが幻想さを醸す不思議な味で面白い。

糸井版 摂州合邦辻 せっしゅうがっぽうがつじ
木ノ下歌舞伎
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2019/03/14 (木) ~ 2019/03/17 (日)公演終了

宇宙刑事 鈴木利治
劇団あとの祭り ~あふたぁぴーひゃらら~
御浪町ホール(岐阜県)
2019/11/22 (金) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/11/22 (金)
ちょっと驚いた。タイトルから昔懐かし宇宙刑事ギャバンのノリを下地にしたコメディか何かかと思っていたけど、ガチでSFでガチでヒューマンドラマだった。しかもテンプレに乗りそうでいて…その実、何一つ安易な流れに落とさない脚本が渋い。むちゃくちゃ趣味に合った。
岐阜では老舗劇団だけど、演出にも古臭さを感じさせず、特にSF面で新しい発想を貪欲に取り込んでいる感触があって、面白かったなぁ。

マクベス
DULL-COLORED POP
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2019/12/12 (木) ~ 2019/12/22 (日)公演終了

ネヴァダの月
てんぷくプロ
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2019/11/21 (木) ~ 2019/11/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/11/21 (木)
パラレルワールド感のある風味で彩られた西部開拓時代… その一日足らずの出来事。さながらスクランブル交差点を行き交う人々の一瞬を切り取ったかの様な芝居でした。
その一瞬の間に垣間見える… 人々個々の過去と背負っているモノそして秘めた感情と関係性がじんわり伝わってくるのが良い。役者各々が醸してくる味が堪らなかったですね。
それがただ湿っぽいんじゃなくて、慌ただしくもコミカルな中からでもちゃんと出てるのがまるでお出汁の様でした。
そして特筆したいのは、その装飾として 言葉…いや言語の絡ませ方が絶妙な「潤色」の見事さで、その敷居ゆえにゆっくりと意味が窺えてくる感触も心地良かったです。

水辺のメリー
星の女子さん
七ツ寺共同スタジオ(愛知県)
2019/11/14 (木) ~ 2019/11/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/11/17 (日)
アパート屋上の貯水槽で暮らす(遺棄ている?)「死体」と… 貯水槽を掃除したい「清掃員」の…生死の境界を超える恋模様???って謳い文句すごい。想像を絶するシチュエーション、実に漫画的。主人公の死体達はゾンビとも趣きが異なる生態?の様で「死体のまま蘇った」のではなく、どうも死してから水の中で腐敗を押し留めている状態らしく、その死生観… いや死腐観が面白い。
曰く
「いかにして腐るか、それが問題だ」
「いつか腐るからこそ、それまでの時間が輝く」
活動する死者にとって、「死」はまだまだ生そのものであり、「腐」って朽ちるか 溶けて消えるまで生き(死に)続ける。言葉を入れ替えて、人生訓みたいに響いてくる語りには不思議な味わいがあった。
どうにもならない極限で…未練が鎮まるのを待ち、生を分子レベルで全うしようそんな足掻きにも感じられて面白い。

初春歌舞伎公演
松竹
新橋演舞場(東京都)
2019/01/03 (木) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

東京喜劇 翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~
熱海五郎一座
新橋演舞場(東京都)
2019/05/31 (金) ~ 2019/06/26 (水)公演終了

満月のガロア
天然求心力アルファ
千種文化小劇場(愛知県)
2019/11/15 (金) ~ 2019/11/17 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/11/16 (土)
SF仕立てのアクション時代劇、様々な立場のキャラの想いが交錯する…目まぐるしく畳み掛ける展開が特徴。
横の拡がりが大きく 万人の好みで楽しめるが、欲を言えば 主人公には設定を活かした深彫りがもう少し欲しかったと思うオタク心。

ミュージカル ペテン師と詐欺師
松竹/フジテレビジョン
新橋演舞場(東京都)
2019/09/01 (日) ~ 2019/09/26 (木)公演終了

異邦人の庭
刈馬演劇設計社
G/Pit(愛知県)
2019/11/15 (金) ~ 2019/11/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/11/16 (土)
私的に過去最高に息の詰まる芝居。舞台に呼応して、客席からさえ緊張感が伝わる。
演出効果はミニマム、登場人物も2人に絞った展開ゆえに、人物の内面に深く深く想いを馳せることができる。暗転暗溶の最中に思考を巡らす時間すら充実感がある。テーマも私好みの社会性を孕んだ深いモノ… 奇縁にも「浅い眠り」にも通ずるモノも感じて、咀嚼し甲斐あり。
テーマに対するギャップから入り、観る者に思考を誘う岡本さんの演技、後からその意味にハッとさせてくれる西藤さんの苦悩の演技… 各々に感じ入るところが多く、極めて密度が濃かった。

新版 オグリ
松竹
新橋演舞場(東京都)
2019/10/06 (日) ~ 2019/11/25 (月)公演終了

風の谷のナウシカ
松竹
新橋演舞場(東京都)
2019/12/06 (金) ~ 2019/12/25 (水)公演終了

KUNIO15「グリークス」
KUNIO
京都芸術劇場(京都芸術大学) 春秋座(京都府)
2019/11/10 (日) ~ 2019/11/10 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/11/10 (日)
ギリシャ悲劇10本を惜しげもなく舞台にてんこ盛りして魔改造… 戦争/殺人/神々の3部9幕の構成、公演時間10.3h 幕間休憩アリで上演正味8.1h。纏め方の上手さと小まめな休憩のお陰で、寝不足にも関わらず意外と無理なく完走できた。30名近い手練れの役者が次々と披露する演技… 上質なそれが居並ぶだけでも格別な時間を過ごせたし、幕毎に全く別の作品を思わせる演出の切り替えによる新鮮さは、とても10時間もの長編芝居を観ている感覚ではなかった、驚き。
そして何より話を観ての感想にも触れたいのだが 11月下旬にKAAT公演を控えている作品なので、私だけが思い出せる程度に、ふわっと感想を。
神々に翻弄されるていをとりながらも… 神のせいとばかりは思えない欲望と愚行… それを飾り立てる甘美な言葉から…反して湧き立つシニカルさ。そして至る復讐の大連鎖から感じるモノは、それらは人間の性(サガ)以外の何モノでもない。何と言っても悲劇のオンパレード… これでもか、これでもかと積み重ねることでその性の説得力を増していく。
そもそも …私の認識ではだが… ギリシャ神話の神々自身が非常に人間っぽい愚かさを表す存在なので、まさしく写し鏡この神にしてこの人間あり…という印象はどんどん強まっていく。
むしろ… 神々の存在に人間の世界の何を映し見るかで、この物語に思い浮かぶ絵は様々に変わりそう。物語の登場人物でも…観客であっても、人は神々の言葉に自らが見たいモノを見るものだ… という印象も強くした。特に前半で思ったことだが、現代の価値観に照らせば「全てが理不尽な行い」の数々なのだが、晒される理不尽が何であっても、民衆意識… 民衆の反応はあまり変わっていない気もした。
そして特に女性はどんな気持ちでアレを観るのだろうか…などと想いを馳せた。
その見立て次第で今尚通じる「他人に対する傲慢さ」に映るよなぁ。そしてその対極として…あまりの諦観に… それを脳内合理化して卑屈に自分を納得させる… そうするぐらいでしか生きていけない辛さも、今なお色褪せぬ現実だ。
そして一方… 「神ありきの世界観」で話が展開するのかと思いきや、意外に「神の存在そのものを疑う台詞」も度々出てきて、私でも共感できる切り口で神が語られるところがあるのは嬉しかった。
… なんて感じていると!、突然に飛び道具が飛び出したりして… 彩る「演出」と「言葉」が実に多様、気安く信じると結構いい感じに裏切ってきます笑。色んな話が混じっている故でもあるのか、作品の中の何かを解釈の拠り所にしようとすると…
「ばーか、ばーか、頼ってんじゃねーよ、自分で考えろよ、自分で決めろ。」
って、ひらりと躱してドーンと突き放してくる感じもあって、一筋縄ではいかない。これも人生の…社会の縮図か。

となりのニコちゃん
妄烈キネマレコード
ナビロフト(愛知県)
2019/11/07 (木) ~ 2019/11/10 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2019/11/07 (木)
何もない町… というよりは、「何もない」がある町。その是非とその価値の尊さに想いを馳せる時間があったなぁ。あの町に生きる人たち、訪れた人たち、各々の登場人物の雰囲気がホント良かった。
団員に舞台美術専任がいるからそこら辺でも確実に驚かせてくれるし、しっかり空気に浸らせてくれる。今回はその演出上での使い方にも面白みがありました。あとから、へ〜ってなる感じ。
まさしくあの田舎町にふらっと訪れた感触の観劇でした,