
東京ノ演劇ガ、アル。#2「BAR女の平和」
オフィス上の空
東中野バニラスタジオ(Vanilla Studio)(東京都)
2019/05/03 (金) ~ 2019/06/02 (日)公演終了

在庫に限りはありますが
劇団た組
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2019/04/10 (水) ~ 2019/04/21 (日)公演終了

『 ICE CREAM GOOD BYE -完結篇- 』
ベニバラ兎団
新宿村LIVE(東京都)
2019/04/03 (水) ~ 2019/04/07 (日)公演終了
満足度★★★
ICE CREAM GOOD BYEの完結編という事で、
前作以上に生と死、この世とあの世と言った空気が作品全体を覆っていて、
爽快感と言うよりもジックリと鑑賞ってイメージな作品でした。
愛の表現とその価値の提示、永遠と刹那の両面を観れた様で更に特に女性陣が妖しく魅力的な方が多かったです。
ただし…私の受け取り方の問題だとは思いますが、IZAMさんのキャラがどうしても真面目一本ではなく、遊びを入れたい…
シッカリとガチガチに固めるのではなく、柔軟に魅せたいという部分が見え隠れして、
個人的にはその日のコンディションもあったのかも知れませんが、蛇足に見えてしまいました。
他の劇団には無い、唯一無二の甘く、淡い世界観は好きでした。

桜姫
阿佐ヶ谷スパイダース
吉祥寺シアター(東京都)
2019/09/10 (火) ~ 2019/09/28 (土)公演終了
上手サイド席で超楽しかった!楽隊の演奏がサラウンド♪摩訶不思議を堂々と成立させる演劇力で、自在に飛躍するのが痛快。悲劇だが悲壮感なし。主役、脇役などないと思えた劇団総力公演。開演前、終演後の賑わいもいい。記録:http://shinobutakano.com/2019/09/11/14691/

三人姉妹
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2019/10/18 (金) ~ 2019/10/20 (日)公演終了
手話で交流する聾者のコミュニティーをじっくり観察する4時間強。映画「ドッグヴィル」のよう。トゥーゼンバフとイリーナが『かもめ』のトレープレフとニーナに重なり腑に落ちた。あの三姉妹にしか聴こえない、聴者には感知できない「音楽」があるんだと思う。
詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2019/10/19/14693/

ICE CREAM GOOD BYE 2
ベニバラ兎団
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2018/03/28 (水) ~ 2018/04/01 (日)公演終了
満足度★★★
どストレートな、奇を衒わない恋愛物で好感を持てました。
この劇団さんならではの生演奏も良かったですし、甘美な世界観も堪能出来ました。
何が凄いって、かなり大柄なIZAMさんに並んで引けを取らない舞川みやこさんの存在感は相当に貴重だと思いました。
なかなかあの男女関係をこれだけの美男美女で可視化、舞台化するのは難しいですよね。
世界観を堪能出来ました。

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』
DULL-COLORED POP
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/08/08 (木) ~ 2019/08/28 (水)公演終了
『第二部 1986年:メビウスの輪』をいわき公演初日に拝見。2018年に先行上演があった『第一部 1986年:夜に昇る太陽』は、一部キャストが変わった東京公演も拝見。『第三部 2011年:語られたがる言葉たち』は東京公演で観た後に、いわき公演も伺った。
『第二部』稽古場レポート:http://shinobutakano.com/2019/08/03/13036/
『第二部』感想:http://shinobutakano.com/2019/07/25/12932/

TERMINAL
SANETTY Produce
新宿村LIVE(東京都)
2017/01/18 (水) ~ 2017/01/22 (日)公演終了
満足度★
難儀な作品でした。
誤解を恐れずに言えば「とっ散らかってる」作品。
チグハグ感が随所に顔を出し、それを個々の役者さんの技量、個人技で取り繕ってる感じでした。
DVDも買って見返しましたが、それでもこの作品の良さを見出すのは個人的には難しかったです。
色んな事が出来そうな役者陣が揃い、面白くなりそうな雰囲気は漂っていたのですが…私には難しかったです。

第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』
DULL-COLORED POP
いわき芸術文化交流館アリオス(福島県)
2019/07/06 (土) ~ 2019/09/08 (日)公演終了
『第二部 1986年:メビウスの輪』
質の高い家族劇、論争劇、滑稽劇で、まるで実話をもとにした“神話”。福島で観劇し、事実を基にしたフィクションを当事者と共有することの大切さ、その場の持つ力、演劇が人をつなぐ可能性を再確認。
長い目の感想:http://shinobutakano.com/2019/07/25/12932/

タイラー×2
朝倉薫プロデュース・ガールズハイパーミュージカル
シアターサンモール(東京都)
2017/02/22 (水) ~ 2017/02/26 (日)公演終了
満足度★★
タイラー役は遠藤さんで拝見。
パンツスーツの刑事役などを含め出演者全員が女性で頑張ってました。
頑張って…いたのですが、荒くれ者というか豪快(フライヤーなどからお借りするのであれば、宇宙一の無責任男)の役を、
背はそこそこあるとは言え、華奢なイメージの遠藤さんがやっている違和感は個人的に最後まで拭えませんでした。
通路席での発砲など、観客もどこか巻き込まれている様な空間は面白かったですが、
作品の世界観には最後まで馴染めずに終わってしまいました。

鶴かもしれない2020
EPOCH MAN〈エポックマン〉
駅前劇場(東京都)
2020/01/09 (木) ~ 2020/01/13 (月)公演終了
小沢道成さんが作・演出・美術を手掛け主演する一人芝居の再々演。大いに笑わせてもらい、演じ分けや見せ方の工夫に見入った約1時間。小沢さんは素晴らしいエンターティナー、パフォーマーだと思う。尊敬。藤谷香子さんの衣装も豪華。

「THE SHORT CUTs SEVEN」
バンタムクラスステージ
アトリエファンファーレ高円寺(東京都)
2016/09/10 (土) ~ 2016/09/19 (月)公演終了
満足度★★★★
シリアスで骨太な作品を作る団体さんのイメージがありましたが、
短編の良さを活かしてスピーディーに軽快に、時にユーモアを交えて、
楽しい作品の連発で飽きる事なく拝見出来ました。
荒削りな中にも人間臭さが溢れてたり、あるなぁ…という共感も多く、
また全員日本人が演じてるのにどこか洋画映画の様で、
洗練された中にも砂ぼこりを感じる様な泥臭さもあり、楽しい時間でした。
個性的な役者さんがドッシリと構えた時の格好良さを感じる作品が多く心地良い時間でした。

10分間2019~タイムリープが止まらない~【ご来場ありがとうございました】
中野劇団
HEP HALL(大阪府)
2019/05/10 (金) ~ 2019/05/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
うまい脚本にうまい役者。
気持ちいいほど笑わせてもらった!
突如ループし出した10分間。出口を求めてあがくヒロインとまるで気持ちが通じない昔の仲間たちとの対比が爆笑を誘う。
いや笑った笑った
ほんとにね、この芝居見られてずいぶん幸せになりました。
いいぞ〜中野劇団。

トゥーランドット ~廃墟に眠る少年の夢~
少年社中
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)
2019/01/24 (木) ~ 2019/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
二十周年、これまでの少年社中の歩みも詰め込まれつつ。
見える景色が変わる、演劇で世界は変えられる、心の底からそう思わせてくれた舞台でした。
この景色を観続けいたい、この人たちを観続けていたい。
熱い熱い身体の奥底から振り絞られた感情の爆発に心が打ち震える。

朝のライラック
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場・NINAGAWA STUDIO(大稽古場)(埼玉県)
2019/07/18 (木) ~ 2019/07/28 (日)公演終了
ダーイシュ(ISIS、2011年に誕生)に支配された中東のある田舎町では毎日処刑が行われ、若い教師夫婦にも危機が…。2015年に実際に起こった事件を基にした、パレスチナ出身の劇作家によるストレートプレイ。約1時間40分。
スマホがある時代の内戦下の極限状態を写実的な演技で立ち上げる。眞鍋卓嗣さんの演出は直球勝負だった。悲惨さ、理不尽さが際立つリアルな地獄に引き込まれるが、あまりの切迫感が私の日常からかけ離れているためか、かえって安易な没頭を許さない。驚き、恐怖し、感情移入しながらも俯瞰し続けられる。俳優は毎ステージとても大変だと思う。
長い目の感想:http://shinobutakano.com/2019/07/19/12871/

おどる韓国むかしばなし『春春~ボムボム~』
あうるすぽっと
あうるすぽっと(東京都)
2019/07/20 (土) ~ 2019/07/28 (日)公演終了
めちゃ素晴らしい!観られてよかった…!結婚させてもらえない韓国の若い男女の昔話を、明るく元気でスリリングなダンスに。折り紙、影絵、ペープサート、映像と装置の仕掛けなど、遊びたっぷりの親子向け作品。振付、構成、演出はスズキ拓朗さん。音楽は清水ゆりさん。底抜けに明るい笑顔の奥には静かな憂いがある。これが大人だと思う。記録:http://shinobutakano.com/2019/07/27/12998/

チック
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2019/07/13 (土) ~ 2019/07/28 (日)公演終了
少年が夏休みの冒険を一人称で語る、ロードムービー風の青春物語。差別、貧困、虐待、戦争などが浮かび上がる。演技、演出は再演でさらに充実!2度目なのに「出演者がたった5人だなんて…」とカーテンコールで驚かされた。それくらい鮮やかな変身ぶり!主役2人と観客との交流も増え、臨場感アップ♪私は特に柄本時生さんに釘付け。少年役だけどセクシー!記録:http://shinobutakano.com/2019/07/13/13019/

Other People’s Money
劇団昴
Pit昴/サイスタジオ大山第1(東京都)
2019/05/30 (木) ~ 2019/06/16 (日)公演終了
約2時間20分、休憩込。老舗会社とそれに目を付けた資本家のバトル。面白かった♪約30年前の戯曲が現代も映す。経営者、株主、労働者の関係が明快。生存競争と良心のせめぎ合いも。金子由之さんの演技に説得力あり。詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2019/06/02/12478/

オレステイア
新国立劇場
新国立劇場 中劇場(東京都)
2019/06/06 (木) ~ 2019/06/30 (日)公演終了
『オレステイア』は英国劇作家のロバート・アイクさんが約2500年前のアイスキュロスの原作をもとに執筆し、演出もされた2015年英国初演の作品です。アイクさんは当時28歳。若っ!
記憶喪失らしい若者オレステスに、精神科医とおぼしき女医が質問をしていきます。上手に控えるカルカス(オレステスの物語の外側にいる予言者)が手渡す証拠物件を検証しつつ、彼の家族に起きた事件をたどっていくサスペンスフルな空気の劇中劇です。
さすがはギリシャ悲劇。強い存在感を放つ登場人物らのせめぎ合いから、家族の愛憎、戦争の矛盾などが堂々と示され、「戦争はダメ。絶対。」「軍隊はダメ。絶対。」「殺人はダメ。絶対。」と思えました…。練馬の殺人事件(農林水産省の元事務次官(76)が自宅で長男(44)を殺害)も現実に起こったばかりで、“子殺し”もすごく身近に、リアルに感じました(恐ろしいことですが)。パンフレット(1000円)の里中満智子さんの寄稿に「たかだか二、三千年で人間の心は変わりはしない」とあり、すごく説得させられました。
演技質はプロデュース公演ならではというか、バラバラな印象でしたね。侍女キリッサと復讐の女神を演じる倉野章子さんが素晴らしかったです。今ここに居るリアルな存在感で、舞台に立っているだけで怖い(笑)。小さい声でも意味、気持ち、役割がはっきりと伝わります。
タイトルロールのオレステス役の生田斗真さんは素直にその場にいる演技で、序盤は悪目立ちすることもなく好印象でしたが、中盤以降は過剰にナーバスな様子で前かがみの姿勢が多いのが気になりました。背筋を伸ばしてまっすぐに立ち、プレーンに語ったり、応答する演技を増やしてもいいのではないかと思いました。

キネマと恋人
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2019/06/08 (土) ~ 2019/06/23 (日)公演終了
思春期に映画に救われた者としては冒頭から落涙。たわいない幸せを共有する瞬間の儚さ、尊さにまた涙。初演と違う印象だったのは、妻夫木聡さん演じる俳優の最後の場面。作り手と観客は作品を介し、離れていても共にあるのだ。初演感想→http://shinobutakano.com/2016/11/22/3721/