最新の観てきた!クチコミ一覧

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燦々

燦々

てがみ座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2020/02/07 (金) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

約2時間10分、休憩なし。初演もよかったが改訂再演はもっとよかった!演出、美術、演技の厚み&説得力&娯楽性増し。人の心を熱く優しく伝えてくれた。お芝居の喜びがあった。ありがとうございました!

どさくさ

どさくさ

劇団あはひ

本多劇場(東京都)

2020/02/12 (水) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/02/12 (水) 19:00

座席F列19番

価格3,500円

古典落語「粗忽長屋」を新たな視点から仕立て直した「The other side of 粗忽長屋」あるいは「裏返しの粗忽長屋」……いや「もう一つの粗忽長屋」といったところか。
よって元ネタが大好きな身として「そっち側を描いたのか♪」「それ、返歌だよね」など読み取ることができてその発想に舌を巻く。なので粗忽長屋ファンは存分に楽しめる筈。
逆に元ネタを知らないとワカりにくいかも?現に終演後にσ(^-^)のすぐ後ろから「よくワカらなかった」というお嬢さんの声が聞こえてきたし。
ということで事前に古典落語「粗忽長屋」を(たとえばWikipediaのあらすじなどで)予習しておくことを推奨。

また、冒頭の「洋装落語」や序盤の落語的可笑しさのある会話から変容してゆく先は静かな会話劇で、微かに「死の匂い」がすることや澄んで張り詰めた空気感から Oi-SCALE に通じるモノも感じ取った。(あるいは「銀河鉄道の夜」とか?)
これは元ネタからの連想もありそうだけれども。
いずれにせよ好きなヤツだった、ありがたや♪

ネタバレBOX

終盤で男が自分が死んだことに気付く部分があり、それはつまり元ネタの浅草で行き倒れていた男の立場ではないか、と思い、さらに自分の死を察しさせた女性に「あなたも私ですね」と言ってハグするのは元ネタで「俺は一体誰だろう?」と言う熊五郎の裏返し=返歌ではないかとも思った。
 だめだこりゃの王国

だめだこりゃの王国

劇団KEYBOARD

小劇場 楽園(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/12 (水)公演終了

満足度★★★★★

パステル調のお部屋に流れてくるのはオルゴール調のメロディー。
そこに住む(棲む)女性のリア充っぷりたるや
…などと一瞬思わせといて、引きこもり部屋での夢の中でありました。

身も蓋もない現実との落差から滲み出る面白味を噛みしめながら、どんどん観進めていましたが、実は“夢の中の世界”と“現実の世界”との間には強い因果関係が…
う~ん実際にありそうなお話し。
夢(妄想)と現実、両サイドからのアプローチで、主人公女性の内面が立体的に浮かび上がってくる構造がとても面白かったです。

主人公を取り巻く全ての人物の立ち位置、登場する順番・タイミングまでもが実に巧妙に創られていると思いました。

ネタバレBOX

何もかもハッキリして迎えたラストシーン。
客席は立ち直れず、どこか呆然としたまま。
そんな会場の空気感も含めて面白い!
どさくさ

どさくさ

劇団あはひ

本多劇場(東京都)

2020/02/12 (水) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

落語『粗忽長屋』を題材に、といっても賑やかな滑稽話ではなく、むしろ静かな生と死のお話、といった趣きで面白い。セットも立派な造り。

どさくさ

どさくさ

劇団あはひ

本多劇場(東京都)

2020/02/12 (水) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★

古典芸能で現代の生死の表裏一体を見事に現代口語演劇に、しかも若い大学生がこれだけの物を創るとは凄いとしか。逆にご高齢の客の受けが悪いような気がしたのも面白い。柿喰う客にしてもそうだが「古典」を解らない難しい物として捉えてる団塊世代に対して若い世代が古典をリスペクトし形を変えて新しい物を産み出す動きはとても良い。
しかしとっつきにくい客を選ぶ作品ではある。

時空捜査局ランティア

時空捜査局ランティア

時空捜査局ランティア実行委員会

新宿シアターモリエール(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★

15人降板で話題になった事もあり、舞台観劇ファンとして観てきた。
結果的にはツッコミどころは多々ありつつも、小劇場作品としては十分に観れた。

事前にちょっとだけ複雑なキャラの関係性、世界観の事前情報は公開されたものを含めて、
目を通しておかないとついていけなさそうな雰囲気ではあったが、
それをやっておく事で作品はスンナリと入れた。
そもそもこの手の時空ループもの?というジャンルとしてくくるのであれば、
脚本は至ってシンプルであり、素直な部類に入るとさえ思えた。

モリエールの舞台上にドンと広くスクリーンとしても使える壁を用意して、
そこにはなかなかに見応えのある映像が多用されており、
音楽面、照明(光が印象的だった)などの点においても十分及第点。

非常に残念だったのは、というか致命的とも言えたのが音響、SE。
殺陣の手数に全く合っておらず、恐らくそもそも手数の分の2~3割しか音が無く、
刀を使わない素手での実戦では、空振る音さえ無く滑稽にも見えた。
また刀で斬っているのに殴った様な音、刺しているのに斬った音が流れるなど、
そこのズレは圧倒的な質の悪さが目立った。

若干のハプニングもあり、机に当たる、椅子を倒すなど、殺陣中にもドタバタがったのも気になった。

ただし総じて役者陣は自身の役割を全うして見えた。
受付、物販の不慣れな点などは目を瞑るとしても、
作品としての崩壊は無かった様に思う。

だからこそ、では何故15人もの役者陣が降板を選択したのか、
今後多方面から漏れ聞こえてくるかも知れないが、その大元の作品の上演を
先ずは現場で観られ、その空気を感じられたのは今後の糧になるかも知れない。

成り果て

成り果て

ラビット番長

紀伊國屋ホール(東京都)

2020/02/07 (金) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★

何回見ても良い芝居ですね。前回は池袋でしたが、今回は「紀伊国屋ホール」での上演。おめでとうございます。
でも・・・後ろの席で前の人の頭が邪魔?で折角の2階建てのセットの1階部分が殆ど見えませんでした。(残念!!!)

セイムタイム・ネクストイヤー

セイムタイム・ネクストイヤー

クリオネ

駅前劇場(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/10 (月)公演終了

満足度★★★★

最近巷を騒がせている不倫。その不倫物なので、嫌悪感持つ人はいるだろうなぁ。でも演じる二人がキュートすぎるので、まぁ、何とか許せるかな(笑)なにより、鹿殺しの時から好きだった山岸門人くんのだんだん年を重ねていく感じがとてもよかった。かっこよかったですね。時々桜井さんに見えたり(笑)そしてテレビとかで拝見すると声の高い元気なお姉さん的な野口かおるさんがその年齢に合わせた素敵な女性を演じていて、女優すげぇな、と感じた次第。まぁ、不倫物なんでね、嫌だと思う人はいるかもしれないけど、フィクションと捉えて観るととても良い作品でした

四角い2つのさみしい窓【三重公演延期】

四角い2つのさみしい窓【三重公演延期】

ロロ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/01/30 (木) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★

ロロさん、2作目

ネタバレBOX

今回はアゴラというちょっと狭い劇場でしたけど、その狭さを感じさせないお話でした。なかなかに込み入ったというか、一人で複数役やられているので今どこだ?って頭の中整理しながらじゃないと追いつけなかった。幻想的な感じ→というか雰囲気が確かに現在なのに、今じゃない、そんな感じがして、終始ふわ~っとした印象でした。個人的には望月綾乃さんが小池栄子さんに見えまくりで困りました。前回見た時とは全く印象が異なって、さすが女優・・だな、と。
好きな子として、生きていく

好きな子として、生きていく

怪奇月蝕キヲテラエ

新宿眼科画廊(東京都)

2020/02/07 (金) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★★

初めての劇団作品なので、ドキドキしながらの観劇。女流棋士のお話。知らないことがたくさんあって、なるほど、女流棋士ってそういう立ち位置なんだ、と。女流棋士がYouTubeをやって、将棋の普及に貢献するってイマドキな話で進みながら、でもあなたの本職は何なの?って問われ、そこで僕も自分の置かれている立場をふと考えてしまった。本来の仕事を忘れず、しっかり精進すれば、は道はちゃんと開けていくのかな、と。回り道した二人だけど、、その時間は無駄じゃなかったんだろう、というエンディングでした。初観劇でしたが💮でした。

ゴールドマックス、ハカナ町

ゴールドマックス、ハカナ町

桃尻犬

OFF OFFシアター(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★

パチンコ屋しかないようなさびれた町を舞台にそこで暮らす人々の今を切り取った作品。ただ、お兄ちゃん、それは愛情じゃなくて、もう束縛だよ。というか、依存。妹の存在が自分が存在する理由になっちゃってるところが怖い。怖いんだけど、かわいそうにもなってくる。だけどそれをあまり感じさせない演技というか演出がよかった。個人的には哲郎の醸し出す雰囲気が好きだった。ちょっとおバカな感じだけどwるり子の狂気はなぜそうなったの?ってとこが謎だった。伏線見逃したかな。総じて面白い作品だった。

野兎たち【英国公演中止】

野兎たち【英国公演中止】

(公財)可児市文化芸術振興財団

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2020/02/08 (土) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

早紀子がイギリス人の婚約者とその母といっしょに、10年ぶり(数日の帰国を含めれば4年ぶり)に可児の実家に帰ってくる。結婚の報告のためである。実は早紀子はイギリスで失業したために、ビザ更新のための結婚という要素が強い。ふたりが愛し合っていることは事実だが、同棲でもなんの問題もなく、わざわざ結婚するのは別、というのが昨今のイギリスのようだ。

早紀子は、出来のいい兄と比べられて、両親に邪魔者にされ、いつも干渉されてきたと思っている。前半は早紀子の、親が今回も結婚に介入し、自分を支配しようとしているという「思い込み」が目立つ。良心の些細な言葉尻を、悪く悪くうけとめて、いら立ちを募らせていくのである。早紀子役のスーザン・もも子・ヒングリーがいい。日英両語を操りながら、女性らしい不器用な苛立ちを好演していた。恋人役のサイモン・ダーウェンの受けの演技も自然でよかった。
母親役の七瀬なつみも、客を迎えて上品にふるまう母親を好演していた。

ネタバレBOX

ところが、後半は一転。弁護士の兄の、同僚が突然庭からやってきて、何かが兄に起きていた事がわかる。老親は実は兄の失踪で手いっぱいで、早紀子に干渉するゆとりはなかったのである。ここからは、早紀子が兄嫁に会いに行くなどして、ただ失踪を隠してやり過ごそうとしている親に代わって、家の問題を解決しようと躍起になる。

そして、最後は早紀子が家族のために日本に残る決断をする。ビザが切れて、再びの長期滞在は難しくなるにもかかわらずである。恋人の親子を見送り、家族4人でちゃぶ台を囲む。そこに、玄関の呼び鈴がなる。何かが起きる気配を残して幕を閉じる。

イギリス人演出家の言葉によれば、「失踪」という日本特有の現象を取り上げたということだが、本当に日本独特なのだろうか。イギリスやフランスではあまりないというのは信じられない。また先日、70年代に「蒸発」が日本で社会問題になったという話を見たけれど、今はあまりニュースでは聞かない。70年代は安部公房が「蒸発」を題材に小説を書いたくらいだった。今あまり聞かないのは、失踪が減ったからなのか、珍しくなくなったからなのか。日本の「失踪」が、他国と比べてどうなのか。50年前と今とでどうなのか。そっちの方が気にかかる。
東京ノート・インターナショナルバージョン

東京ノート・インターナショナルバージョン

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2020/02/06 (木) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

近未来2034年の東京。初演1994年の時は2004年の設定だった。でも、作品の内容に、この年号はあまり関係ない。上演時点での風俗が書かれているわけではないから。ヨーロッパでなにかの戦争が続き、美術品が東京に大量に疎開してきている。その美術館のロビーをいきかう、様々な人・グループの会話、という内容である。

日本人同士のたわいのない会話に比べ、フィリピン人、ロシア人(今は日本国籍取得)、アメリカ人たちの会話に、生き方や政治社会観の違いも込められていて、彼我の差が感じられる。当の外国人のセリフにも「日本人はこういう話を嫌うから」とある。またフィリピン人が平和維持軍にはいるというのを小耳にはさんだ、日本人が「戦争はんたーい」と皮肉る。こんなところにも、日本人の平和意識の強さと、軽さが、海外との対比で示されている。
日本人だけのバージョン以上に、それぞれのグループの違いが民族や国の違いと重なって意味を強めている。
このあと、通常バージョンを観る予定だが、この違いは、どう感じられるだろうか。

「セミパブリック」を場面のキーワードにする平田オリザだが、「セミパブリック」の度合いは、作品により大分違う。「東京ノート」の美術館ロビーは、最も公寄りの設定である。互いに全く知らない7組が互いに知らないまますれ違うので、「ソウル市民」や「冒険者たち」以上に、人間関係は薄く、乾いた雰囲気の舞台である。

多国籍のスタッフで作ったという舞台美術が面白い。天井から垂れ下がった、白い長いモビールのような装飾など、美術館の雰囲気をよく出してい

ネタバレBOX

中学生のおんなのこがときどきあらわれて、美術館客に「日本人の方ですか?」「はい」「じゃ、いいです」と、素っ気無く去っていく。この会話が何故か面白く、観客もみんな笑っていた。聞くと、この中学生の井垣ゆうさんは、豊岡のワークショップで発掘された豊岡の本当の中学生である。WSがよかったので、東京公演でも、出てもらっているとか。これは拾いものである。
グッドバイ

グッドバイ

東宝・キューブ

シアタークリエ(東京都)

2020/02/04 (火) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑った、笑った。戯曲も拍車も美術も見事にハマった大変な傑作である。太宰治の原作部分はすぐ終わってしまう(30分くらい)。そのあとのケラの展開が、奇想天外。女たちに「グッドバイ」をいうはずが、逆に次々「グッドバイ」を言われる。田島(藤木直人)が落ち込むところを謎の「大体の占い師」に、元身近な「大食漢」の女性こそ本当に幸せな相手、と諭される。その直後、追い剥ぎに襲われ、世間では死んだと思われるが、実は生きていて記憶喪失になった。というところで1幕終わり。この展開は、太宰治は決して考えない代物。潔い飛躍ぶりが小気味よい。

この大食漢、ことソニン演じるキヌ子が、本作のかなめの女性である。そのソニンがうまい。ダミ声で、やさぐれた演技は大女優・大竹しのぶそっくり。ビックリである。

第二幕は田島(藤木直人)の一周忌の日に愛人、元妻が全員揃うところから始まる。女たちの喧嘩がまたおもしろい。いいアンサンブルである。この多人数の喧嘩はやはり舞台ならでは。小説だと、誰が誰だかわからなくなってしまうし、「〇〇が」「××が」と人物を指定しているうちにまだるっこしくなるだろう。

夫が妻に冷たいのは、甘えているから。仕事と愛人に一生懸命で、妻は棚上げ。妻は夫を愛しているのに、耐え切れずに別れる。この夫婦の関係は身につまされる。(評者に愛人がいるわけではない、念のため)。二幕のふたりが語り合う場面など、しみじみさせるものがある。

最近、今ひとつの舞台が多かったが、久々に弾ける舞台を見て、元気が出た。

物狂い音楽劇「リヤ王」

物狂い音楽劇「リヤ王」

鮭スペアレ

銕仙会能楽研修所(東京都)

2020/02/11 (火) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2020/02/11 (火)

11日18時開演回(95分)を拝見。

2018年12月に北千住BUoYで観た『マクベス』の剽げた味わいから一転、シェークスピアの四大悲劇らしい、シリアスな舞台となった。
作品の有する無常観に、会場(能楽堂)や(衣装・音楽も含めた)団体の作風がハマり、シェークスピアの、ではなく、鮭スペアレ・お手製の『リヤ王』を「魅」せて頂いた気分。
良い時間を過ごすことが出来た。

ネタバレBOX

なお、演じ手では
凛とした佇まいが悲劇性を一層際立たせた、コーディーリャ役の宮川麻理子さん
悪役・エドマンド役の、清水いつ鹿さん
が印象に残った。

【配役】
リヤ王(ブリテン国王)…葵さん
阿呆(リヤ王の道化、従者)…一瀬唯さん
ゴナリル(リヤ王の長女)…田中孝史さん
リーガン(リヤ王の次女)…若尾颯太さん
コーディーリャ(リヤ王の三女。フランス王の王妃に)…宮川麻理子さん
グロースター伯(リヤ王の家臣)…水上亜弓さん
エドガー(グロースター伯の嫡子、長男)…上埜すみれさん
エドマンド(グロースター伯の庶子、次男)…清水いつ鹿さん
ウタイ(謡)…フルハシユミコさん、中込遊里さん
バイオリン…中條日菜子さん
パーカッション…五十部裕明(いそべ・ひろあき)さん
氷艶2019

氷艶2019

株式会社ユニバーサルスポーツマーケティング

横浜アリーナ(神奈川県)

2019/07/26 (金) ~ 2019/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

フィギュアスケートと日本の伝統文化が融合した氷上エンタテインメント、『氷艶』
2017年に歌舞伎とコラボした第1弾が上演され、義経に扮する高橋大輔さんにすっかり心射抜かれた母(スケヲタで大輔ヲタ)、その素晴らしさをたっぷりと語ってくれたお陰で、私も次回があれば絶対観たいなと思っておりました。
そんな中、2019年バージョンの公演が発表され、母と共に即申し込み、期待に胸を膨らませて『氷艶hyoen2019〜月光かりの如く〜』を観劇!

フィギュアスケーター高橋大輔さんの演じる切なく儚い光源氏役。氷の上を「滑る」のでは無く、躊躇しながら…怒り猛りながら…色んな表情を持たせて進む事が出来るというのは流石の表現力です。
源氏の母と、後に帝の後妻になる藤壺の宮を演じたのは平原綾香さん。圧倒的な歌声と演技で魅せます。彼女の歌声でかなりグッときました。
海賊の長役の元宝塚星組トップスター・柚希礼音さんのオンナが惚れる格好良さ!当然歌も上手い!
朱雀君(後の朱雀帝)ステファン・ランビエルと大輔さんの2人でのスケートが息ピッタリでため息が出ました。
源氏を追い詰める弘徽殿女御役の荒川静香さん、悪事を囁く長道役の波岡一喜さんの巧妙なお芝居、
陰陽師を演じる織田信成さんの奇怪な演技もとても良かったです!

高橋大輔さんはアイスダンスに転向するという事で、今後の出演はどうなるのでしょうかね?
また行けるなら行きたいなぁ。

燦々

燦々

てがみ座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2020/02/07 (金) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2020/02/10 (月) 19:00

座席K列11番

2016年11月、座・高円寺1での初演から3年余、この作品を通して描きたいものも変わってきたということでの「改訂版」、冒頭の江戸の町人たちの様子の表現から「そうそう、これこれ」とワクワク、他にも観ていて鮮烈に思い出した部分もあり、もちろん新たなところも含めて終始ワクワクが止まらない状態。
あれこれの演劇的表現、そして絵師の才能が開花するのを目の当たりにしたような感覚、初演にさらに磨きがかかったと言えよう。
なお、北斎役が酒向さんになったことで、より生々しいというか庶民的というか初演とは違う味わいもあった。

ネタバレBOX

冒頭で火事の炎を見るお栄、西洋画法に初めて接した時の北斎、そして「俺の(雅号)じゃねえ、おめぇのだ」の時の北斎とお栄、いや応為の心境にはシンクロしたなぁ。
ハッピーハードラック

ハッピーハードラック

羽仁プロデュース

上野ストアハウス(東京都)

2020/02/11 (火) ~ 2020/02/24 (月)公演終了

満足度★★★★

超人気アーティストに薬物使用疑惑。タイムリーにシニカルでアブナイ話かと思っていたら、ほぼほぼライトウエイトなドタバタコメディ。ちょっぴりホロリで、なかなかに楽しめました。

見よ、飛行機の高く飛べるを 

見よ、飛行機の高く飛べるを 

日本工学院専門学校 声優・演劇科

片柳記念ホール(東京都)

2020/02/11 (火) ~ 2020/02/13 (木)公演終了

満足度★★★★

日本工学院専門学校 片柳記念ホールにて『見よ、飛行機の高く飛べるを』を観劇。
以前から一度観てみたかった演目。CoRiChでたまたま公演情報を得ることが出来たため、微かに聞いたことがある程度だった日本工学院専門学校さんのホールに初めて足を運んでみることに。「声優・演劇科43期/演劇スタッフ科35期 卒業公演」という位置付けの3日間4ステージのみの無料公演。確かに「観たい!」と思って観劇を決めた公演ではあるものの、「学生さん達の公演だし…」、「無料公演だし…」と正直そこまでの期待はしていなかったのですが(失礼)、良い意味で期待を裏切るとても素晴らしい内容で驚きました。変な先入観を持ってはいけない。恐れ入りました。。
明治44年、小学校の教師を目指す女子師範学校が舞台の物語。現代でこそ男女平等の思想が定着してきましたが、当時の女性が置かれた立場はとても厳しいものであり、この作品においてもその情景が随所に垣間見れ何とも切ない印象。ただ、そのような環境の中、自らの強い信念を貫き新たな時代に向かって前進しようとしている女性の姿が描かれており、非常に力強くカッコ良く見えました。人の生き方など何が正解で何が不正解なのかはわからないというか、それを判断出来るのは誰もいないのではないかと感じます。結局は本人次第であり、本人が良いと思うなら良いのではないかと思うので、少しでも自身にとって満足、納得のいく生き方をすること、それに向かってブレずに進化を続けていくための努力を怠らないことがとても大事であると改めて感じました。これはいつの時代であっても共通していることだと思います。“十人十色”、“みんなちがってみんないい”、“日進月歩”などの言葉が多くの人の心に刺さり、共感を得ているのは、結局はそういうことなのかなと。
ストーリー的にも見応えはありましたが、横長のステージ形状を生かした立派な舞台セット、わざと校舎の使い込み感を見せているような窓、壁の細かな色味、そして演者さんの役に成りきった気持ちの入った演技など、どれを取ってもクオリティの高さを感じました。フルカラーの当日パンフレットも嬉しいサービス。皆さん良かったですが、中でも主演の板倉由香さん、関谷優風音さんは目立つ存在でした。小島美波さん演じる少し腰の曲がった賄い婦、鈴木沙霧さん演じる先生もなかなかの好演ぶり、校長先生役の土池悠介さんは良声が印象的だと感じました。このクオリティならまた他の作品も拝見してみたいところです。

トタン屋根でスキップ

トタン屋根でスキップ

ここ風

シアター711(東京都)

2020/02/05 (水) ~ 2020/02/11 (火)公演終了

良い、1時間50分でした。

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