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見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを

ことのはbox

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ことのはboxでの本作の公演は2018年と2019年の2回を観ているが、その時は休憩なしの約2時間半。今回は15分休憩を挟んでの上演だけど、全体の尺が大きく変わった訳ではなさそう。登場人物の中ではいつも木暮に感情移入というか、この子に幸あらんことをと観る度に思ってしまうので、以前木暮役を演じていた篠田美沙子は、それから個人的ご贔屓の役者に加わったのだが、今回の上之薗理奈も印象的。木暮から安達先生に昇格(?)した篠田は好演。

ネタバレBOX

以前の劇場と舞台と客席のバランスが変わったからか、セットの作りが結構違っていてびっくりしたが、このセット故か、校訓の書のサイズが前より小さくなってしまったように思え、そこはちょっと勿体ない気も。
正夢

正夢

星歌オムニバスひとりしばい公演

北池袋 新生館シアター(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

オノマリコ作の「19才」が出色。「女はコントで男役ができないからお前とはコンビを組めない」と星歌に言い放つ若手男芸人を星歌が演じる。

ネタバレBOX

当日パンフレットにオノマが「若手芸人の有様などを含んだ話をいろいろ聞いた」と書いていることもあり、「うわー、こういうホモソ芸人いそう……」と思ってしまうのだが、そこから話はその若手芸人が年上の業界関係者らしき人物に性的に搾取される話に転調していく。搾取する側される側の性別をステレオタイプなそれから反転することでイメージをずらしつつ、観客はそこにそれを演じている星歌に対する搾取の可能性をも、単なるドキュメンタリーや暴露とはまた別の形で読み込むことになる。暴露でも説教でもないかたちで観客に性的搾取をめぐる思考を促す戦略が巧み。
一方、櫻井智也作の「je t'aime★je t'aime」と鈴江俊郎「私は、恋をした。」の2作品では、年上男性が年下女性に当て書きし書き下ろしたのがどちらも「一人の男に執着する女の話」であることの気持ち悪さを感じてしまった。オノマ作品がラインナップに含まれていることもあってより一層その気持ち悪さが際立って感じられてしまった面もあるがそれはオノマがいい仕事をしているということでしかない。

演技も巧みな星歌だが何よりこれだけの劇作家陣に書き下ろしを依頼しその上演を実現した企画力・実行力に脱帽。
天の秤

天の秤

風雷紡

小劇場 楽園(東京都)

2024/03/29 (金) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白い、お薦め。
前回公演は 千穐楽に観劇予定であったが、止む無く中止になってガッカリしていた。今回再演を観ることが出来て本当に良かった。前評判 そして期待通り、いや それ以上の満足感を得ることが出来た。全回完売、開場前から劇場である楽園の前は 長蛇の列で驚いた。

風雷紡は社会的事件の概要を描きながら、その中に人間ドラマを息衝かせる。今回も「よど号ハイジャック事件(昭和45年3月31日~)」を取り上げ、その事件の過程における人物の心情を丁寧に掬い上げ紡ぐ。当時は、いや今でも大事件である 日本初のハイジャック事件。劇場地下に降りる階段の壁に、当時の新聞や週刊誌の記事コピーが掲示されていた。

シンプルな舞台美術であるが、この劇場の特徴(ほぼ中央にある柱)を巧く生かし、旅客機内(コックピットと客室)と地上を描き分ける。同時に肉声とマイクを通した音声の違い、さらに映像で時刻を表示し、刻々と迫る状況を表す。怒声に対し平静に対処する、その緩急とも言える表現が得も言われぬ緊張感を漂わす。

事件は報道等で(後日でも)概要を知ることが出来るが、その場にいた人々の心情は解らない。風雷紡公演の面白さは、舞台という虚構性の中に 人の心情を想像させ、さもそうであったかのような臨場感を味わわせてくれるところ。今回は、人それぞれの<正義>とは を問い、さらに人間的な成長譚をも描いている。見応え十分。
(上演時間1時間50分 途中休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術はシンプルで、柱を境に 前は操縦席、後ろを客室に見立てた飛行機(よど号)内。機長・副操縦士の透明椅子、そしてスチュワーデスが別椅子で並んで座る。事件発生と同時に、刻々と刻まれる時間表示が緊張感を漂わせる。時間稼ぎをして対策を練りたい政府と航空関係者、一方 早く国外に出たいハイジャック犯との攻防が見どころの一つ。

「よど号ハイジャック事件」の概要をなぞりながら、観客には その場(機内)にいたであろう臨場感を味わわせる。どの事件もその場にいなければ第三者的な立場で俯瞰しているに過ぎない。この舞台では、観客をよど号の乗客であったかのようなリアル錯覚へ誘うよう。国内初のハイジャックという社会的な事件を扱いながら、一方でそこに居合わせた人々、そして政府関係者の立場や思惑を描く。もっとも乗客は1人も登場させず、状況の緊迫さは 女性・子供の様子や特別な事情がある客の話など、スチュワーデスの機長への報告・説明をもって表すところが巧い。

登場人物は、航空(機内と地上)関係者、政府関係者そしてハイジャック犯。その人物たちの性格や立場そして思惑を絡めた人間模様がもう一つの見どころ。機内では機長と副操縦士の言動と行動の違いで緩急を表し、スチュワーデスによって 登場しない乗客の様子を逐一報告させることで緊迫感を漂わす。また政府関係者である運輸大臣と運輸政務次官が自ら人質になって という政治家としての揺らぎを皮肉る。逆に韓国政府との関係に苦慮し、金浦国際空港で人質解放時に韓国人に犠牲が出たら国交問題になると…。
この登場人物たちを役者陣が特徴を捉え、実に上手く表現している。また石田機長とチーフスチュワーデスとの会話、山村運輸政務次官が母に娘(孫)についての電話は、この事件後の私的(艶聞や殺人事件)なことまで垣間見せているようだが…。

公演では「『剣なき秤は無力、秤なき剣は暴力』そして、これは『正義』の物語」と謳っているが、国 政府の面目か人質の命かといった秤を描いていることは明らか。同時にスチュワーデスになった動機、さらには先輩後輩もしくは上司部下といった関係性に絡め人の本音と建て前を描く。高額な収入の必要性、先を歩く者は、絶えず後ろから見定められているといったプレッシャーがある。そこをどう乗り越えていくかといった成長譚をも描く。その意味では衝撃的な事件の中に普遍的な人間性を垣間見せる上手さがある。
次回公演も楽しみにしております。
見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを

ことのはbox

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

前回の再演から5年ですか・・・
光陰矢のごとしデスなぁ
さて
話は同じでも
やはり時間という要素が加わると
いろいろと自分の感性とか
演じる側のブラシュUPとかもあるようで
今回は星数満点です~♪

舞台は女学校の談話室を再現し
白いアーチ型の窓枠が印象的なセットでした
舞台右手に階段も設置されて二階への移動とか
舞台奥の通路とかも使って
立体的に奥深く劇場を使ってて
広くて裕福な感じの学校演出があったかなぁとも

長いものに巻かれる賢い生き方と
情熱に後押しされる青くて判断の拙く若い生きざま
時代の波に抗うのか流されるのか
揺れる女学生らの物語
約3時間もの超大作でした
全席指定

ネタバレBOX

夜に談話室に集まる時に
ほんとに蝋燭を使ってるみたいな
小さな明かりでコソコソと自分たちの文芸本を作るトコ
なかなか良い暗さでヒッソリ感が好ましかった~♪
いーはとーゔぉ

いーはとーゔぉ

東京ノ温度

新宿眼科画廊(東京都)

2024/03/22 (金) ~ 2024/03/26 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/03/26 (火) 15:30

割引クーポン付きのメールに誘われて訪れた一風変わったレストランで体験する奇妙な出来事……。
最初の「異変」は風の又三郎モチーフが明白ながら以降は人物名に引用がある程度でほぼオリジナル(と感じた)なのがやや期待外れ。
もちろん面白くはあったが欲を言えばもう少しワカり易い引用があればなぁ、的な。

かもめ

かもめ

Ito・M・Studio

Ito・M・Studio(東京都)

2024/03/26 (火) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

愉しい観劇であった。俳優諸氏が提示するキャラが芳醇で堂に入っていて(過去観た「かもめ」だって役者は堂に入っていたはずなのだが)、本物だな、と思わせるものがある。翻訳劇である「かもめ」が持ち得る世界観の研ぎ澄ました一つがここにある、と思った。発する言語の意味ニュアンスは的確で切れ味よいが、役人物の性格、心理といった側面からのアプローチで果してこういう仕上がりになるだろうか・・?(研究所の設立者である故・伊藤氏は大変厳しいであったと聞いた事があるが、娘に受け継がれたそのメソッドを聞いてみたいものだ。)
劇空間の快楽。救いのない苦い物語を観客に飲ませる甘味さがある。

ネタバレBOX

温暖となったこの日、劇場内も半端なく暑かった。そんな中、大ラスでトレープレフはニーナとの久しい対面の後、絶望を噛み締めてその時点までに書いていた原稿を破くのだが、一枚一枚、同じテンポで八等分に破いて行く時間は暑さも手伝って耐えがたいものになった。8枚近く破いていたが、断念の意志と未練との分裂した感情からか、死への準備の時間だったか・・意味的には解釈も可能だが、自分が生み出した言葉を無意味だと宣告する行為の中に、自棄の感情が突起のように小爆発が起きないものか・・存分に未練を湛えながら、自分を死へと追いやるという虚しさ、「死に価しなかった死」(中二病的な?)としたかったのか。一時的な衝動による自死=軽い死ではない、という事を示そうと、自死は衝動的な死以外の何物でもないのではないか。
ナマリの銅像

ナマリの銅像

劇団身体ゲンゴロウ

新宿スターフィールド(東京都)

2024/03/27 (水) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

何というか
良くも悪くも小劇場的といった感じを受けた作品
テーマが神の担ぎ方みたいな印象でした
けっこう台詞に効果音とか
セットの移動音とかが重なって
聞き取り辛いトコが多くて
いま一つ感があったなぁ と
2時間の本作に約30分のアフタートークを付けて
お得感はUP
ただゲスト氏がMCやってたんで
新鮮さが何とも面白かった
劇団メンバーの出も多かったし(^-^)
珍しく紙のアンケートにペン付きでした

人形の家

人形の家

劇団東京座

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

さすがに近代戯曲だった
舞台セットとか衣装や調度品など
居間を再現した美術セットも内容も良かった
それにつけても長セリフ・・・・膨大
ご苦労さまでしたと脱帽です

あとジャスミン茶がプレゼンとされて
大変ありがたく(^-^)

リーサルウェポン第1作のように
クリスマス前から始まり
ラストがクリスマスで終わる
女性の自立の物語=3時間強の作品
見応え凄かった!!

シングルファザーになりまして。

シングルファザーになりまして。

演劇集団 Ring-Bong

座・高円寺1(東京都)

2024/03/27 (水) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

熟練の芝居、舞台の熱量…安心して観劇できました。普遍的なストーリーでありながら、笑いあり、涙あり、人の心を呼び覚ませる、感情を揺さぶられる舞台でした。

見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを

ことのはbox

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

やはりこれは名作です。物語に引き込まれて最後まで切れることはありませんでした。役者さんの演技も完璧,素晴らしい出来です。現在ではこのような状況は大問題になりかねませんが,ここまでではないにせよ,以前は確かにそれが普通であったような片鱗がありました。それに立ち向かうのはかなりの勇気がいるもの。その他,いろいろな感情が押し寄せており,まとまりませんが,ただ一つ,これは絶対おススメできる芝居ということです。

ナマリの銅像

ナマリの銅像

劇団身体ゲンゴロウ

新宿スターフィールド(東京都)

2024/03/27 (水) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/03/28 (木) 19:00

価格4,000円

中心人物となる「天草四郎」をモチーフとして、一揆から島原の乱が起きる背景を綴った本作。
身体ゲンゴロウの舞台公演を前作に続き、再び観劇させて頂きました(前作は過去コメントを辿って下さい)。今回は完全な歴史劇かと思いきや、農家がパチンコで持ち金を増やそうと奮闘したり、四郎がホーン型マイクで演説ばりのパフォーマンスを披露したりと現代的な視点を調和させながらも、またそれが嫌味ではない感覚で印象的な物語でした。
四郎役の初鹿野さんが17歳の少年を演じる訳ですが、不思議とあどけなさを持った俳優(濱田岳のような)で、役どころにハマっていたのも良かったです。

若きスターに視点を置きながらも、彼の周りを取り巻く仲間たちや時代背景がきちんと描かれている辺りが、観る側からすればグッと作品へ感情移入させやすいものにしている…と感じます。
2回目のご招待ということで、初めて物販でポストカードを購入させて頂きました。4月の長崎公演も更なるご活躍をお祈り申し上げます。

ネタバレBOX

神格化されていく四郎を象徴するかのような、バッハ・カンタータの147番が使われるところ好きです。

「身体」と名の付くように「身体表現に重きを置いて演じている」とアフタートークでありましたが、全体の動きの面では前作同様ワチャワチャ?した印象を受けました。
限られた空間の中で役者が一斉に思い切りの良い演技をする為、観客の視線が追い付きにくいと思います(熱量は伝わるんだけども)。もっと大きな空間にするか…あるいは動きの流れ方に対し更に意識を向けると、舞台上での荒っぽくないダイナミックさがより際立つんじゃないかと考えます。
見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを

ことのはbox

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

明治時代の女子師範学校の物語。
照明の暗いシーンや声の小さいシーンが多く、役者の表情が見えづらかったりセリフがしっかりと聞こえてこない場面があったのは残念だったが、結果的に観て良かった。

特に印象に残ったのは木暮婦美役の上之薗理奈さん。
とにかく華があり、彼女が出てくると舞台がパッと華やかになる。調べてみると元アイドル?だそうで、納得。演技の経験は少なそうにも関わらず、あの堂々とした芝居はかなり肝が据わっていると思う。前半の陽気なキャラクターからの、後半の豹変っぷりがすごかった。簪のシーンでは周りの客がもらい泣きしていた。これからもっと売れていくのでは。

校長先生役の加藤大騎さんもよかった。彼が喋るたびに場の空気が締まり緊張感があった。


見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを

ことのはbox

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2024/03/29 (金) 18:00

価格3,800円

同じ演目を過去にも観ていたので2回目の鑑賞。

ネタバレBOX

2回目ではあったが、安達先生が急に変わってしまった理由が今回もわからなかった。
また、前回と同じく、夜のシーンがどうしても暗くて…
人形の家

人形の家

劇団東京座

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

とても説得力のある人形の家でした。

ネタバレBOX

じわじわと核心に迫っていく緊張感が溜りませんでした。役者との距離が近いので、いっそう臨場感と相まって、劇の中に引き込まれました。人形の家とはそういうことだったのですね。わかりやすくひきつけるセリフの連続が、物語の長さを感じさせずに、醍醐味を堪能しました。ただ、ところどころ、セリフを噛んでいたところが見受けられたのは残念でなりませんが、圧巻の演技でした。
人形の家

人形の家

劇団東京座

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを

ことのはbox

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

良かったです。

見よ、飛行機の高く飛べるを

見よ、飛行機の高く飛べるを

ことのはbox

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2024/03/28 (木) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

3回目の観劇。
安定の高クオリティ。

主演は最初に観たときの二人が、一番好みかな。

OMERTA-オメルタ-

OMERTA-オメルタ-

吉本考志企画

高田馬場ラビネスト(東京都)

2024/03/30 (土) ~ 2024/04/01 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

名前や世界設定複雑そう?と思いながらも、どんどん引き込まれて行く勢いと熱量が楽しい!
終わったらただただ、楽しかったー!って言える作品。
吉本さんの世界、これからどんどん見れると嬉しいな!

ネタバレBOX

単なるタイムリープや人生やり直しものとも違うし、夢オチでしらけるなんて事もなくて、魅せられた全部が全力で気持ちよかった。
もっともっと複雑で分かりにくくても楽しそう。
繭の家

繭の家

タテヨコ企画

シアター風姿花伝(東京都)

2024/03/27 (水) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

前半はわざとらしい芝居感があったが、舘智子氏が出てくる後半になると見応えが出てくる。この俳優は役を自分に引き付けて自分自身にしてしまうという印象で、凄く存在感がある。

天の秤

天の秤

風雷紡

小劇場 楽園(東京都)

2024/03/29 (金) ~ 2024/03/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

芝居屋風雷紡『天の秤』
開演前の「機内アナウンス」で、劇場は飛行機となり、観客は自分が搭乗していることを知る。上演中は、ハイジャックされた機内にいる臨場感を味わうことになる。ハラハラドキドキの120分。
搭乗客でありながら、目の前の人物の背景、キャラクターが描かれる中で、登場人物に感情移入していく。客観から主観へ、主観から客観へ。登場人物それぞれの中に自分を観てはハッとする。それぞれの立場の「正義」がある。言い分、言い訳、大義、理由、信念、生きる意味、背景・・・。人は、それぞれが自分の持っているものを秤に懸けながら、選択、決定して生きている。上司は部下に比べて重い決断を数多く下さなくてはならないし、親も子供に比べて多くを判断する。そして、今回の舞台では、人命を秤に懸けながら、国家を背景に選択、決断しなくてはならない極限の状況が設定されている。中身のない人間ほどよく吠え、威嚇するのに対して、深く考え、自分の信念を持っているものほど、落ち着いたトーンで話す。舞台という空間だからこそ、客席にはその差が一層目立って見えてくる。120分、惹き込まれ、時を忘れると共に、様々なことを考えさせてくれる作品だった。

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