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ちーちゃな世界

ちーちゃな世界

青春事情

駅前劇場(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

人の優しさにほっこりする良い芝居でした♪

ちーちゃな世界

ちーちゃな世界

青春事情

駅前劇場(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白くて少し切ないけど凄く楽しくて優しい舞台でした。
最後どうなっていくのかはわからないけど皆いい人なので幸せになってくれるといいなぁ。

藤田嗣治〜白い暗闇〜

藤田嗣治〜白い暗闇〜

劇団印象-indian elephant-

小劇場B1(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/11/02 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/10/27 (水) 19:00

135分。休憩なし。

藤田嗣治〜白い暗闇〜

藤田嗣治〜白い暗闇〜

劇団印象-indian elephant-

小劇場B1(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/11/02 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

藤田嗣治(間瀬英正)の、世に出たい野心と自己宣伝、画力、茶目っ気と憎めない可愛げがいい。フランス語もできない不遇の渡仏当初から、パリ画壇で認められ、帰国して戦争画で国民の喝采を浴びるまで。「北斎のような大波に飲み込まれる」様を現前する興味深い2時間10分だった。トレードマークのおかっぱ頭が、50代になると白髪交じりに、日米開戦後は刈り上げの73分けに、と髪型の変化で年齢と時代を描いていた。

パリ時代は娼婦でモデルで恋人のナタリア(廣田明代)との出会いと別れを軸に、「乳白色の肌」誕生秘話(多分フィクション)も描く。
パリの後輩日本人画家村中青次(泉正太郎)が、ニセ藤田を語っていい思いをするという展開は面白い。

朝日新聞の記者住喜代志(二条正士)が「大衆は戦争を見たいんだ」と、藤田が「裸婦と猫の画家の自分には合わない」としぶるのに「ノモンハン事件」の絵を聖戦美術展に出品させる。藤田は時々現れる村中との対話で、戦争画で得る名声への期待と、自分が自分でなくなるような不安を示す。

脇役たちも的確に選ばれた人物配置で、物語を膨らませていた。短期のパリ滞在で、控えめな和服女性からわがままな女優のように変わってしまう4度目の妻君代(山村芙梨乃)、絵が下手で下男のようにこき使われる「一番弟子」の山田秋平(片山仁彦)、戦争体制に批判的な、敗戦後は藤田の戦争協力の責任も「あったことをなかったコトにはできない」と指摘する多聞土郎=つちろう(小柄で活発な女優の杉林志保)。藤田の父嗣章(井上一馬)が軍医で、軍医総監にまでなったと走らなかった。
人物相関図はこちら
https://twitter.com/inzou/status/1452959920727355393/photo/2

ネタバレBOX

藤田の戦争「協力」をどう見るか。敗戦後、戦争責任を指摘する声や、手のひらを返したように冷たい画家たちに対し、「俺は画家だ」「(「アッツ島玉砕」で)誰もつかめなかった底知れない闇を俺は初めて掴んだんだ」と自分の絵への自負を語る。藤田の意識としては自分は画家として求めに応えただけというものだったろう。

ちなみに帰国後の藤田のアトリエに、時々現れる村中は、藤田の分身である。そしてアトリエに銃剣を抱えた戦場の兵士たちが幻出する。

藤田は「これが罪と言うなら、罪を見てくれ」と最後繰り返す。ここに作者の評価は凝縮されている。軍部から依頼を受け、戦時下の日本で評価された絵ではあるが、そうした歴史的文脈を超えて絵自体は「100年も1000年も残る」ものだと。たしかに絵自体を見ると、その力に圧倒される。単純に戦争美化、日本軍美化と言えないような気がしてくる(そこが絵のレトリックかもしれないのだが)。あらためて藤田嗣治は実に複雑な存在であることを考えさせられた
ちーちゃな世界

ちーちゃな世界

青春事情

駅前劇場(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

東京から離れたド田舎で繰り広げられる悲喜劇
都会の重力に絡め取られて疲れた人・喧騒に心をすり減らした人におすすめ
牧歌的舞台の中に、便利すぎるがゆえの都会の冷たさとそれから逃れられない人間の性と苦しみを描く
救いを求めている人はこの舞台を見ると良い
救われるか否かは、あなたの心次第 とにかく見るべきだ

ちーちゃな世界

ちーちゃな世界

青春事情

駅前劇場(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

地方出身、田舎の悪口ネットワークがイヤなのと、都会への憧れ(でも東京はごみごみしているのと、家賃バカ高いのでイヤ)で神奈川県に住んでる人間です。
出てくる登場人物の持つ性格、それぞれに共感する部分があったなぁという感じでした。
本当にいい作品でした。ありがとうございました😊

ネタバレBOX

IT社長「タピオカなんてどこで飲んでも同じ」→言いたい事はなんとなくわかる。ここのセリフだけ切り抜くと真意が伝わらなくなってしまうが。
そういう自分はタピオカが世の中で流行ってた頃、ファミマで売ったのしか飲んだ事ないけど。専門店のタピオカの美味しさ度合いはわからないが。
終盤。IT社長「このタピオカ、うっま!!!」
→→なんでも決めつけや先入観で終始させるのではなく、
自分の五感で体感しないとわからないことはたくさんあるよなー
と思えて、何気に大事なセリフのように自分には思えた。

ネガティブ系のデジタルタトゥーについて。
→ネットやケータイがなかった時代は、一人旅にでも出れば、本当の意味で「一人になれる」から、ある意味幸せだった時代かもしれないなーって思った。
ちーちゃな世界

ちーちゃな世界

青春事情

駅前劇場(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

素晴らしい。ささくれ立った脳髄が不思議と癒される。何か甲本ヒロトの事を考えてしまった。ヒロトのブルーハーツ時代の名言、「幸せとはなるものじゃなく、それを感じる事が出来る心を手に入れることなんだ」。宗教家か?と思う程のカリスマ性。全国の救いを求めた少年少女達の熱量を処理し切れずにバンドは解散した。

満員の観客は劇団への信頼に満ちている。舞台は東京から5~6時間掛かる片田舎のペンション。そこに居るのはちょっと失礼な人懐っこいオーナー、物忘れのひどい奥さん、ヘビースモーカーの料理人、毒舌のIT社長、書けない児童文学者etc.···。そして東京から訪れる闇を抱えた女性。まあ有りがちな人情喜劇と思わせつつ、かなり人間世界の深い所まで思索した上で刃を切り込んでいる。この手の話は諸刃の剣で、作劇に嘘があると観客は敏感に察知して拒否反応を起こす。今作は安易なカタルシスで逃げなかった点も素晴らしい。
凄まじく残酷な世界にうんざりしながらも生きていかざるを得ない人々が、どうにか“想像力のカプセル”を飲み込んで立ち向かっていくような喜劇。いい事ばかりじゃないけど、悪い事ばかりでもない。気の滅入ってる人にお勧め。

ネタバレBOX

IT社長役加賀美秀明氏は毒舌の山寺宏一的なキャラで、皆に嫌われるが発言は一貫して筋が通っている。物語を上手に掻き回す。
作・演出の大野ユウジ氏はタピオカ屋としてチョイ役で終わったのが残念。もう少しラストに仕掛けが欲しかった。(自分は『ささやかだけれど、役にたつこと』のケーキ屋のようなものを想像していた)。
若年性アルツハイマーの奥さん役、後藤飛鳥さんは本物か?と思わせる凄さ。「彼女を肝として泣かせに入るんだろうなあ」とのミスリードが上手い。
スランプの児童文学作家役内海(うつみ)詩野さんは流石。出ただけで場の空気が変わった。
リベンジポルノによって現実世界から居場所を奪われた中学教師役、板本こっこさんも巧い。無意識に巨乳をわざと強調する着こなし等は秀逸。
ギャンブル狂の料理人、ナカムラユーキ氏はやたらリアル。ラスト、持ち逃げしたように見せた金をギャンブルで何十倍にして持ち帰ってみせるお伽話。「すみませんでした」と泣きながら土下座してから、金をバラ撒いても良かった。

主演の本折(もとおり)最強さとし氏の見せ場であるクライマックス、恥辱の写真を不特定多数に半永久的に流されて苦しむ被害者の女性を何とか励ます。このシーンがイマイチで、ここで観客全員を泣かせて欲しかった。皆ボロボロ泣いている情景で、ペンション全焼と云うのが正しいオチだった。

タイトルとチラシがつまらなそうで勿体無い。
いのうえ歌舞伎「狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)」

いのうえ歌舞伎「狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)」

劇団☆新感線

オリックス劇場(大阪府)

2021/10/27 (水) ~ 2021/11/11 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2021/10/27 (水) 16:30

価格7,000円

本当に前半一幕がつまらなくて眠気を堪えるのに必死でした。
3階席で見たが、このサイズの劇場で演劇を観るものではないなと思った。
しかし、ラスト付近はどんでん返しの連続でまだあるか!あだあるか!としつこいくらいの展開で、興奮した。これこそ中島かずき脚本だと思いました。
役者の表情が見えなかったので動きとストーリーを追いかけるだけで臨場感を求めている自分としては消化不良に終わった舞台でした。

キリウシ

キリウシ

劇団「劇団」

ABCホール (大阪府)

2021/10/21 (木) ~ 2021/10/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

この「劇団」は、これくらいの大きさの劇場でどんどんやっていくべき作品を作れる「劇団」ですね。
ダークファンタジーと銘打っていたものの、未来への希望の作品だと思いました。
主役の植木歩生子さんと、男役をした町田名海子さんの演技が光ってましたね、

BROKEN『ロミオとジュリエット』

BROKEN『ロミオとジュリエット』

Rising Generation’s Act

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2021/10/22 (金) ~ 2021/10/25 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

オーディションで選考した若手キャストで上演するRGAという企画は、なかなか面白いですね。
ロミオとジュリエットという王道演劇をBROKENした作品ですが、きっちりロミジュリでした。
主役のジュリエット・古賀柚奈さんが秀逸。
ベテランの稲森誠さんは、かき回しつつ存在感が大きい。
いい公演で、楽しめました。

ラブピー

ラブピー

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

トツゲキ倶楽部の公演は、期待を裏切らない面白さ!
短編三話…プロローグが三話目に繋がりエピローグとしてテーマであろう「思い」と「生きる」をしっかりと浮かび上がせる、その構成は巧み。押し付けがましくなく、さり気なく、しみじみとした味わい。観ているだけで優しく温かい気持にさせる作品群。三話とも基本的(Wキャストの前田綾香さんと横森文さんは除く)には、4人のキャスト(少数精鋭)。ちょっとした仕草や微妙な表情はほんと上手い。バランスも良い。
三話のタイトルは次の通り。英語で副題あり。
①火星の我が家
②見上げてごらん、星空の父を
③俺たちは天使じゃない

(上演時間1時間40分 途中休憩なし)2021.10.28追記

ネタバレBOX

引っ越し荷造用ダンボール大の箱馬を組み合わせた壁のようなものが幾つかある。場面に応じてそれを可動、変形させ情景を作り出す。色がホワイトのようで照明の色彩によって雰囲気が変わる。
短編三話であるが、冒頭のシーンが三話目「俺たちは天使じゃない」へ繋がる。照明が揺れ流れ、駅のアナウンスが聞こえる。同人誌の作家・桜井がボッーとしてホームから転落しそうになっている。自殺かと思った女性ユキが助けたところから物語は始まる。

「火星の我が家」
宇宙ステーションかと思って観ていると、そこはイスラエルの模擬訓練所。ここでのミッションをクリアーすれば本番の宇宙(空間)実験へ参加できる。ミッションには男女2人づつ4人が参加している。が 恋愛禁止という規則。1人の女性が何故恋愛が禁止なのか、素直な意思表示が出来ない不満を口にする。一方、ミッションをクリアーしなければ宇宙への夢が叶えられない、そのジレンマに苛まれる他の人々。「恋」か「夢」の二者択一ではなく、両方とも手に入れる。人々の微妙な感覚、雰囲気が何とも可笑しい。トラブル対処も含め人間観察が鋭い。

「見上げてごらん、星空の父を」
家族の絆。父が逝って気づく その思いを騒がしく思い出す姉・兄・妹の3人。父の遺品処分のために整理(処分)業者に見積もりを依頼している。喧騒した場面の緩衝的役割がこの業者ー上手い設定である。何だかんだと遺品に込められた思いを推察するうちに処分することが早計であるような…。夫婦喧嘩ばかりしていた父・母の子供には解らない愛情表現も何となく分かったような。そして家を処分することなく、実家へ戻って生活を…。主観的な家族と客観的な業者のギャップが可笑しいが、「思い」はしっかり伝わる。

「俺たちは天使じゃない」
自殺しようとした桜井を止めたユキ、その仲間らしき人影。その行為から天使ではないかと誤解したが、実は死神だった。死神=死へ導くと思われているが、それは人間が考え出した妄想であり固定観念。寿命が残っている人が自殺をすれば、死神として予定外の仕事?をすることになり煩わしい。実は桜井は自殺しようとしていた訳ではなく、友人が自殺しボッーとしていただけ。いわゆる心神喪失状態だった。この死神との遣り取りが、同人誌の掲載ネタとして思い付く。

エピローグ…何となくアイデアが枯渇していたところへ「思い」と「生きる」力が漲るようなラストシーン。照明が白壁に虹色のように照射され、実に清々しい余韻を残す。
こんな世の中だけど、今を生きることできっと未来も生きている…見事な応援歌に繋がる。
次回公演も楽しみにしております。
エレモア・ムーブ

エレモア・ムーブ

バンタムクラスステージ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/10/22 (金) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

さすがのバンタムクラスステージ。

新作はハリウッドを舞台にしたコメディと謳い、たしかにコメディなのだが軽すぎない。むしろしばらく重い。笑 ただしその重さを気取られないよう軽妙に見せることはやっていて、それが序盤にあらわれている。ものすごい情報量を一気に観客にぶつけるオープニング、見事である。

「かべぎわのカレンダリオ」でもその一端を感じられた作者の映画好きは今作まさにである。映画ネタが分からなくても作品の面白さは変わらない程度にとどめてある、それでも作者の映画好きが伝わるし、なにより主人公が米国映画界で生きていることのリアリティが出ている。

実在のネタと架空のネタが混ざり合い、かつ俳優陣の演技によりエレモア・ノートンが実在の俳優に見えてくるし「デッド・ディール」が実在の映画に思えてくる。


作中のセリフにある通りの練られた脚本が見事であり、すべての登場人物を好きになり、何度見ても面白い。難点は終わりがあっさりしていることだろうか。今作も登場人物たちのその後を知りたいと思わせてくれる見事な作品を作り上げてくれた。

以下ネタバレBOX。

ネタバレBOX

静かに始まり、ケンドラが退場したらエレモアの一人芝居から加速し見事なオープニング。ものすごい早口なのに取りこぼしが無い。吹き替えのような発語が違和感なくすっと耳に馴染む。
とにかくテンポが良い。間も良い。耳だけで聞いていても気持ちがいい芝居にさらに視覚情報も入ってきてさらにそれがナマだなんて贅沢である。

作劇のご都合主義はあるものの話に破綻が無く、劇中で語られる良い脚本というのを体現しているよう。多用される表現の繰り返し「ぐっすり眠れる」「ハリーポッター一冊分」など遊びもあり、普段のバンタムクラスステージ作品より見やすい作品かもしれない。バンタムクラスステージといえば、ということで「客が見たいものを見せる」ために銃声を2発入れてくれているのだろうなと思っている笑。福地教光が俳優役を演じることでできたオーディションシーンでの演じ分けはとても楽しい。そこでエレモアに銃を持たせているのもまた客へのサービスなのだろう。ありがとうございます。

(おそらく加筆します)
ラブピー

ラブピー

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

火星の〜、面白かった。

ネタバレBOX

会場の二酸化炭素濃度が高いのか、睡眠不足なのかわかりませんが、中盤から眠ってしまいました。ごめんなさい。
エレモア・ムーブ

エレモア・ムーブ

バンタムクラスステージ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/10/22 (金) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/10/26 (火) 19:00

初見のユニット。ハリウッドを舞台にしたコメディタッチのかなり込み入った芝居だが、ベテランらしく練られていて、面白く観せてもらった。
 落ち目のアクション俳優エレモア・ムーブを取り巻く様々な人たちに、いろいろと取り込まれながら、エレモアが窮地を脱する物語。登場人物が多く、それぞれのエピソードを展開するために、やや冗長な印象がなくもないが、中盤からの展開は素速く、ややご都合主義的な筋もコメディと思えば許容範囲だと思う。楽しく観た115分。カーテンコールはややクドイ気がした。セリフを怒鳴る演出が多用されるのは一考を願いたい。ハウスキーパー役の馬渡直子がいい味を出してる。

キルミーアゲイン'21

キルミーアゲイン'21

劇団鹿殺し

紀伊國屋ホール(東京都)

2021/09/30 (木) ~ 2021/10/10 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★

映像でしたが、水害にあわれた方、助かった方に感情が描かれて、ラストに向けてつらくなってきます。

ネタバレBOX

はらわたシーンは、ねえ。
いのち知らず

いのち知らず

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2021/10/22 (金) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

岩松了の芝居では、よく変なことが起きる。観客にとってわけの解らないこと、と言ってもいだろうか。それも突然。
それは作者が舞台の上に起きることに、ある視角をつけているからで、普通は満遍なく観客に説明していくところを隠してしまう。だから、ある俳優が(経歴が隠されているために)突然観客に理解できない言動をしたり、とんでもないところから(セットが隠されているために)あらわれたり、ストーリーが飛躍したりする。劇中人物にとっては当然のことだが、見る方はそのたびにおやっ?となる。
その一部隠しの作劇術は三十余年前の初期のご近所三部作や竹中直人の会から冴えていて作者お手のものだ。岩松流不条理劇の核心だが、今回はミステリである。もともと、隠すことで読者を翻弄するのが本領のミステリではどうなるのか。
設定は平易なもので、人里離れた飯場に、かつては同級生だった若い男二人(勝地涼 仲野太賀)がやとわれている。舞台はその飯場宿舎の一杯。先輩(光石研)やさきにここで働いていた兄を探しにやってきた男(新名基浩)に教えられながらの職場だ。しかしその職場で行われている事業がよくわからない、山中にある療養所なのだが、そこで何が行われているか先輩をはじめ、皆言うことが少しづつ違う。経営者の身内らしい本部の人(岩松了)に聞いても判然としない。
死亡した人を蘇生させる、事業だとも聞かされ、兄を求めてやってきた男は、兄がその実験材料になっているのではと疑っている。先輩もその噂は否定しない。次第に疑惑が濃くなっていく…、という展開を、登場人物のキャラクターや小さな日常的な身近なエピソードを混ぜながら膨らませていく。二時間、三度の暗転だけで、かなり速いスピードで休憩なしで畳み込んでいく。俳優は全員よく頑張ってセリフをこなしている。岩松了。この作品を台本だけ渡されて処理できる演出者は…ちょっと思い浮かばない。やはり、作・演出、それに出演もやって終始舞台を完結させたお点前お見事ではあった。だが、latticeさんの「見てきた」ではないがこのお流儀になれていないとつらいことも事実だろう。終演後の通路では「どーなってんの?}という声も聞かれたが、それでも九分の入り。かつて、東京乾電池は岩松作品を上演することで固定客が大幅に減ったがめげなかった。今はもっと楽に勝負できている。
ここから先はネタバレで書くが、これはミステリのパロディがテーマという芝居でもない。コロナ禍が生んだ、現代の情報社会への痛烈なパロディでもあるし、常に不条理が伴う現代の社会劇でもある。

ネタバレBOX

将棋にはあまり詳しくないが、詰め将棋に「煙詰め」という課題があるそうだ。盤上にあるすべての駒が、詰んだ段階で盤上からすべて消えてしまう。最後に明かされる二人の若者の消し方は全く予想できなかった。学ランを下手から上手へ移す小さな工夫で、それを納得させてしまう。「いのち知らず」というタイトルは何のことかと、最後まで疑問が残っていたが、最後でやっと分かった。
15(Fifteen)

15(Fifteen)

円盤ライダー

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2021/10/25 (月) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

「ト書き」とかワードを出しても、演劇超初心者を置いてけぼりにしない姿勢は素晴らしい。さすが円盤ライダー。

ネタバレBOX

男(パパさん)4人が主軸となって進んでいくストーリーではあるのだが、
個人的には劇場スタッフの女性に、ひどく感情移入してちょっと泣きそうになってしまった。
コロナのせい?自分の実力のせい?そんな事が当事者ですらはっきりわからないまま、演劇とか音楽とか劇場スタッフとかライブハウススタッフの仕事から離れざる決断をした人はたくさんいたんだろうなぁ
(これからもまだまだ出てくるのか?)と思ってしまった。
太秦ラプソディ

太秦ラプソディ

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

サンシャイン劇場(東京都)

2021/10/22 (金) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/10/26 (火) 13:00

座席1階

 スーパーエキセントリックシアターの舞台でいつも期待するのは、座長の三宅裕司と小倉久寛の掛け合いだ。今回も盛り込まれてはいたものの、主な笑いどころは劇団員たちによる軽妙なギャグの数々だった。それはこの舞台が大部屋俳優たちを主役にしているからであり、タイトルにもあるように「名無し」の出演者たちの軽快な動きが今回の舞台を支えている。
 
 コロナ感染対策?のため1回に制限されているカーテンコールの後の恒例のトークで、三宅さんは「SETは非常に幅広い年齢層で構成されている」と言っていた。舞台のテーマである「いつかは主役を」という夢にあふれる大部屋俳優たちのような劇団であるようだ。老若男女が入り乱れての今回の構成に、それこそ幅広い年齢層が集まっている客席もみんな、よく笑えるわけである。
 SETが時代劇を取り上げたというのもいいな、と思う。描かれている通り、時代劇はテレビの主役からとっくに締め出されていて、今や専門チャンネルのBSで固定ファンをつないでいる状況だ(NHKだけは頑張っているが)。そのテレビも若者たちは見なくなっていて、人気ドラマという言葉さえ存続が怪しい。パンフレットに「時代劇基礎知識集」が載っていたのは、なんだか寂しい気もしたが、時代劇というジャンルを次世代に引き継ぐためには必要なのだと思う。
 時代劇では定番の「人情」を描いているためか、今回の舞台は派手な笑いが起きる仕掛けにはなっていない。だが、私としてはSETの面白さは思いっきり笑える舞台だと思っている。そういう点では少しおとなしい舞台であった。

エレモア・ムーブ

エレモア・ムーブ

バンタムクラスステージ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2021/10/22 (金) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

個人的な事情で半年程劇場から足が遠のいていましたが、当日券で飛び込み実演鑑賞。

映画的演出の喜劇ですが、終盤に伏線がきれいに回収されていき、見ていて、違和感や疑問点が残らず、とても面白かった。

各々のキャラも立っていて、細かい台詞回しもキャラクターの個性作りに効いている印象。

ネタバレBOX

とくにギャング陣の演技は揃って好演だったと思います。
五番目のサリー

五番目のサリー

M・G・H / ニッポン放送

よみうり大手町ホール(東京都)

2021/10/21 (木) ~ 2021/10/30 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

原作は知っていたが、舞台化でここまで面白くなるとは。実に見事で、スタイリッシュ。グッときましたね。

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