
マックス・フリッシュ「バイオ・グラフィ: プレイ(1984)」
shelf
シアタートラム(東京都)
2022/06/09 (木) ~ 2022/06/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
以前短編を一度観た切りだがハイ・アートな部類で、ある劇評家が評価していた事のみ記憶していた。評論家好み、「演出」を見せる舞台、とだけ当たりを付け、会場がトラムというのにも後押しされて赴いた。
戯曲自体が実験的な、メタシアターとリアルの中間を漂うようなアート性高い代物だったが、体調↓でもどうにか持ち堪え、前半の晦渋な森をくぐり、後半幾らか見易くなった続きを経た最後、私的には(という事は「解釈」が大きく占めている訳であるが)劇的感動を手にした。
俳優の負荷の大きい作品だが健闘していた。

バロック【再演】
鵺的(ぬえてき)
ザ・スズナリ(東京都)
2022/06/09 (木) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

マックス・フリッシュ「バイオ・グラフィ: プレイ(1984)」
shelf
シアタートラム(東京都)
2022/06/09 (木) ~ 2022/06/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
興味深い設定のストーリー。主人公は結局自分の人生をどう変えたかったのだろう?
シアタートラムの幅広い舞台のうち左側にやや偏ってしまった感がある。

舞台「HELI-X Ⅲ~レディ・スピランセス~」
High-position
サンシャイン劇場(東京都)
2022/06/03 (金) ~ 2022/06/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/06/09 (木) 18:30
敵味方がファジーで人間関係の把握が大変な作品ですが、今回は壮絶な過去だけでなく、人類の未来までを背負い込んでしまった者たちの、愛と悲しみと決意の物語。シリーズ3作目にして最高傑作だと思います。IとIIは同じものを見たように感じてしまいましたが、今回は一味も二味も違いました。

奇人たちの晩餐会
インプレッション
世田谷パブリックシアター(東京都)
2022/06/07 (火) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
笑いました!面白かったです。・・・が「馬鹿」「馬鹿」と連呼されると気分良くありません。もともとの言語の意味も「馬鹿」なんでしょうか?ベスト・オブ・奇人変人くらいなら笑って済まされたかな。それでもやっぱり離婚されちゃったかも。ディナーによんでおいて、裏で笑っていると言うのは趣味が悪いです。
舞台セット(ピエールの家のリビング)は良かったです。

『器』/『薬をもらいにいく薬』
いいへんじ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2022/06/08 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

しゃぼん玉
劇団文化座
俳優座劇場(東京都)
2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/06/09 (木) 14:00
座席1階
乃南アサの小説の舞台化。初演は2017年で、劇団代表の佐々木愛は、映画もあるけど舞台化するのに躊躇はなかったとパンフレットで書いている。文化座としては三度目の上演となる。
父親のDVもあって両親が離婚し、何をやってもうまくいかず自暴自棄になって、ひったくりなどを繰り返して各地を流れていく青年が主人公。運転手に刃物を突き付け無理やりヒッチハイクをしたものの、うっかりウトウトした隙にトラックから蹴落とされ、山深い奥地をさまよう。ここでたまたま遭遇した、バイクの単独事故を起こした老女を助けたことで、この老女の家にしばらく居つくことになる。三度のうまい飯と、高齢者ばかりの村で頼りにされる体験などが、少しずつこの青年を変えていく。
小説を読んでいないと、この物語の結末、つまりこの青年の行く末がどうなるかを舞台を見ながら思いめぐらすことができる。自分としては、ハッピーエンドでよかったと胸をなでおろした。この青年が負っているそれまでの人生での自己肯定感の低さは、相当に深い。だから、また元の「しゃぼん玉のように漂って消えてしまう」人生に戻ってしまうのではないかとハラハラするのだ。そんな思いで舞台に見入っていると、休憩含めた3時間も余り長く感じない。
劇中、佐々木愛がさっそうとスーパーカブにまたがる場面を見た時は本当にびっくりした。もうすぐ80歳の女優さんのこの姿に勇気づけられた客席の高齢者も多かったはずだ。やっぱり文化座の佐々木愛だ。人生100年時代というけれど、いくら経験と鍛錬を積んだ女優とてなかなかできることではない。山村の村では90歳を過ぎても元気に畑を耕し、近所の人に助けられながらも独居で生きる人(特に女性)は少なくないと言われるが、こうした役柄を演じさせたらこの佐々木愛という女優の右に出る者はいないだろう。
ただ、演出には少し難が。まず、この主人公の青年に語らせるモノローグが長いのが気になった。むしろ、ナレーションを別につけた方がよかったような気がする。もう一つ、舞台転換では可動壁に平家落人の村、椎葉村のお祭りなどの映像が映し出されるが、この壁を動かすときのゴーっという音が少し、気が散る。村のおばちゃんたちなどを含め、役者たちの輝きは本当によかったのに、少し残念ではある。

ジョージ・オーウェル〜沈黙の声〜
劇団印象-indian elephant-
駅前劇場(東京都)
2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了

瀬沼さんのことを何も知らない
ライオン・パーマ
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
オープニング。板上には大きな可動式カウンターを板中央辺りに観客席と並行に設置、人気ラーメン店のカウンターである。カウンターど真ん中に件の主人公がでんと構える。

ジョージ・オーウェル〜沈黙の声〜
劇団印象-indian elephant-
駅前劇場(東京都)
2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/06/08 (水)
価格3,500円
8日19時開演回(130分)を拝見。
英国の大作家・オーウェルの、第二次大戦中のBBC勤務及び退職後の生き様を描いた130分。
大英帝国下のインド人の同僚達や、英国の利権そのものの擁護者である上司と接していくうちに、自身の人道主義的理想の矛盾を突かれ苦悩するエリック(オーウェルの本名)。そんな彼を支え続けることに、自身の生きがいを見出す妻アイリーンの献身が尊かった。
それにしても、エリック・アイリーン夫妻を初め、BBCの上司や同僚、女性であることを伏せた作家に、親友でもある弱小出版社の社長…と、それぞれが語り出す真摯な理想や感情の波に、上演中、幾度も溺れかけた。重層的な脚本ゆえの醍醐味を堪能させてもらった。
なお、余計なアドバイスかもしれないが、事前にWikiで、ジョージ・オーウェルの生涯を予習してから観に行けば、より一層、作品を味わい深く鑑賞出来るかもしれない。ただし、必然的にネタバレになってしまう部分もあるが…。
【追記】
上演時間が長いので、必要があれば、座布団の貸し出しを利用されることをお勧めしたい。

銀河鉄道999 THE MUSICAL【4月14日、4月16日公演中止】
『銀河鉄道999 THE MUSICAL』実行委員会
日本青年館ホール(東京都)
2022/04/08 (金) ~ 2022/04/18 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
4/14・4/16は公演中で私の公演日は行われた。メーテルを演じる方が変わってしまったが花總まりさん演じるメーテルはとても似合っていた。

ケダモノ
ケダモノ製作委員会
本多劇場(東京都)
2022/04/21 (木) ~ 2022/05/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
あんな小さな劇場で、テレビで活躍されている人を目の前で見れる贅沢さはない。ミステリアス感が漂う内容で荒川良々さんの演技が素晴らしかった。

るろうに剣心 京都編
TBS/梅田芸術劇場/ディスクガレージ/ローソンエンタテインメント/電通
IHIステージアラウンド東京(東京都)
2022/05/17 (火) ~ 2022/06/24 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/05/29 (日) 12:30
回転する舞台で味わえるスリリング、小池徹平さんの歌声聞くだけでもこのミュージカルは楽しめる。

神州無頼街
劇団☆新感線
東京建物 Brillia HALL(東京都)
2022/04/26 (火) ~ 2022/05/28 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/05/22 (日) 14:00
松雪泰子さんの演技は舞台で見るべき。声質がよく舞台に生える。

恭しき娼婦
TBS/サンライズプロモーション東京
紀伊國屋ホール(東京都)
2022/06/04 (土) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/06/08 (水) 18:30
いつも見る奈緒さんじゃない!役にはまりきっている姿は、風間俊介さんよりも遥かに際立っていた。

夏至の侍
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2022/06/07 (火) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/06/08 (水) 14:00
座席1階
東憲司が以前からずっと練り上げていたという九州の金魚問屋の物語。桟敷童子がこれまで演じてきた炭鉱三部作などのように、時代の流れとともに滅びゆく産業への悲しくも優しいまなざしに包まれた秀作である。
客席を毎回驚かす舞台美術。今回は派手さはないものの、やはり最終局面で登場するセットは、それまで物語に没頭してきた客席の心をわしづかみにする。詳細は見てのお楽しみだが、今作もやはり、期待を裏切らない。
冒頭は風雨が吹き荒れる台風の場面から始まる。天井から激しく滴り落ちる水は、アングラ劇団がテント公演で見せるシーンをほうふつとさせる。この台風で跡取りの息子を失った老舗金魚店「鍋島養魚」は、母親(客演の音無美紀子)と息子の嫁(板垣桃子)が必死になって切り盛りをしていくが、やがて水路がよどむほど没落してしまう。新興の金魚店が買収するため老舗の設備などを値踏みしているところに、厳しい母や金魚問屋の生活が嫌でかつて家を飛び出してしまった姉妹が戻ってくるところから物語が展開していく。
夏至の侍とは、どこに隠れていたのか泥水のような水路の中で生き続けていた幻の金魚。これが、売り物になる金魚がいないため金魚鉢に浮かべられたブリキのおもちゃの金魚と対比するように、物語を盛り上げていく。生きるためには町の一時代を築いた伝統産業から身を引き、すべてを売り払ってスーパーのレジ打ちをして暮らさなければならない母と義理の娘の苦悩と、それでも夢(夏至の侍)をどこかであきらめきれない母の心の叫びが交錯する後段が、客席の心を揺さぶった。終盤では周囲に静かなすすり泣きの声も漏れていた。
音無美紀子のストイックな演技と、義理の母親と老舗を陰に日向に懸命に支えてきた嫁の一歩下がったスタンスを表現した板垣桃子の姿は印象に残る。
炭鉱三部作などで見事な子役を務めた大手忍が、今作でも実力を発揮し存在感を示している。

貴婦人の来訪
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2022/06/01 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
なかなか出会えないチャーミングな舞台だった。
「貴婦人の来訪」は音楽入りも、ストレートプレイも何度も上演されているが、これはそのどちらでもない独自の舞台に仕上がっている。ポイントを上げると、
まず、3時間(休憩15分含み)の長丁場を従来のお馴染の手法に頼らず、独自のカラーでまとめ上げた演出。戯曲は現代寓話劇として、書かれてから七十年、今なお、ここに描かれている世界は、現代社会の問題点に生々しく触れている寓話劇である。金で正義は買えるか? オペラやミュージカルにもなる大振りの物語は二者択一で話を進める分かりやすさもあるが、原戯曲はそういう単純化された議論の中に登場人物に沿って今の社会に生きる問題を多面的に細かく埋め込んでいる。若い文学座の演出家、五戸真理枝は、リアリズムで詰めていくと矛盾も多いドラマを丁寧に、時に音楽、時に美術の助けも借りて独特のステージングで舞台に乗せていく。その手つきには初めて(でもないだろうが)大きな舞台を十分な準備の上に演出できる演劇人の弾むような表現の喜びと若さが反映している。寓話劇、社会劇、ミュージカルなどと簡単にカテゴライズできないみずみずしい舞台が出現した。
二つ目。主演・秋山奈津子。現在、この役にこれ以上ふさわしい女優はいないだろう。不良育ちの成り上がりの田舎娘と、際限のない金を持ち、夫をはじめ自分の世界を「殺されたって死なないわ」とどんどん変えてはばからない貴婦人の「おんな」の両面を演じ切っている。その表現力の幅の広さ!「殺されたって死なない」存在感が舞台を圧倒する。
三つ目。非常に時宜を得た公演であること。確かこの原作は冷戦期、米ソの原爆競争を背景に。米ソの中間にあった永世中立国スイスで、敗戦国のドイツ語で書かれた作品と記憶している。このドラマがいまも生きているのは現代社会の不幸としか言えないが、ここで取り上げられている人間の小さな営みの数々に込められた不幸のタネは常に芽を出す機会を狙っている。現在の世界情勢の不安はここにすでにあったという事を教えられた。
スタッフワークが無駄なく舞台に溶け込んでいる。美術。衣装。もよく統一が取れていて素晴らしいし、音楽(国広和毅)もうまい。新劇のベテランで固めた脇が、地力を発揮して歌の場面などそつがない。
ここのところ、何やらわけの解らぬ公演ばかりで呆れかえっていた新国立、久々のヒットである。正直なもので、いつもはガラガラの客席がほとんど埋まっている。
ロビーで広告を見ていたら、秋にはフランスから招聘劇団がやってくる。オデオン座だ。ところが演目はなんと、「ガラスの動物園」という。エエツ!?折角何年かに一度の招聘公演ではないか!フランスの芝居を見せてくれよ! 新国立のわけの解らなさは収まりそうもない。

パスキュア
GROUP THEATRE
浅草九劇(東京都)
2022/06/01 (水) ~ 2022/06/05 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
死を意識させる物語ではあるのですが、前向きなメッセージ、
受け取りました。
サックスの奏でる音も後押ししてくれているようでした!

夏至の侍
劇団桟敷童子
すみだパークシアター倉(東京都)
2022/06/07 (火) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
「金魚金魚、鬼祓えや厄祓え、全てを流せや永久に
金魚金魚、生まれ変われや人となれ、命を繋げや永久に」
この印象的な劇中歌、作曲はもりちえさん!
昭和49年7月、記録的な台風が大分県に上陸。舞台はここから開幕する。由緒ある老舗の金魚問屋、その跡取り息子が新婚3ヶ月の妻を遺して水死。残された一家は、女主人(音無美紀子さん)、長男の嫁(板垣桃子さん)、女子高生の長女(長嶺安奈さん)、次女(大手忍さん)。その後二人の娘は自由と夢を求め家を捨てて出て行くことに。
昭和60年夏至が近付いたある日、それぞれ現実に敗れ果てた二人の娘、あてどなく足は実家へと向かう。
ステージ上部から降り続ける雨。裏返り、奥へと可動するセット、舞台美術は流石の出来栄え真骨頂。皆が差す何本もの黒い傘が印象的な場面転換を生む。
「夏至の侍」とは、夏至の水門開きの時、何処からか生まれ育った溜池に帰って来る金魚のこと。身体中傷だらけになりながらも生命力に満ち溢れた縁起のいい存在とされる。水車は台風で壊れたまま何年も放置され、水は腐り淀んだ死に池にもう金魚なんか育ちはしない。しかし閉業目前の金魚問屋の溜池で水面を跳ねる赤い金魚を見た者が現れる。
鈴木めぐみさん演ずる本家の女主人の優しさに救われる。
この劇団の顔といえば、客入れのもりちえさん。誰もが間違いなくファンになる。

ポラリス
‐ヨドミ‐
TACCS1179(東京都)
2021/12/15 (水) ~ 2021/12/19 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/12/16 (木) 14:00
愛ゆえに狂気に走った科学者の起こした事の顛末。心とは?人とは?という哲学的な問いやあるジャンルのSFでお馴染みの命題の変奏、そしてもちろんメアリー・シェリーによる「あの小説」へのオマージュなど多彩。
ツッ込みどころは多々あるが、そんな枝葉に囚われるよりそれらは「あくまでファンタジー」と割りきって呑み込み太い幹たる哲学的(宗教的?)・SF的な命題に思索を廻らせつつ楽しんだ♪
とはいえ終盤でクリストが言う「お前なんか……(後略)」という台詞、彼が混乱していることもあるし、話の流れから意味は通っているのだが、よく考えてみるとあの相手に「お前」と呼びかけるのは対象が特定しにくいのではないか?(ネタバレBOXで補足)