九十九龍城 公演情報 ヨーロッパ企画「九十九龍城」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    二年ぶりのヨーロッパ企画東京公演・何だかファン気質で「待ってました!」となる劇団である。
    舞台いっぱいに凝りに凝った舞台が組まれているのはいつもの通り。いかさま商品の製造所、やくざの本拠のマージャン部屋、インチキ肉屋、売春ショー、貧民向けの宿と香港の名高いスラム九十九龍城が三階建てでぎっちり組まれていて、いかがわしさ二百%の人物たちが右往左往している。そこへ香港警察の二人がおっとり刀で乗り込んでくる。
    物語の進行はいかにものヨーロッパ企画なのだが、仕掛けとしてコンピューター社会が組み込んであって、芝居だから許せる笑いとバランスをとって物語の中で回収していく。二人の刑事の登場が遅いのも、なんだかおかしな展開があるのも、普段のパソコンとの付き合いで出会うトラブルで説明されていくのだ。その辺の塩梅が実にうまい。
    以前はあまり見なかった劇団の俳優たちも東京の劇団からのお呼びも多いらしく、かなりなじみが深くなった。
    ヨーロッパ企画は二十年を超えて独特のカラーの劇団を続け、本多劇場で22公演、芝居の面白さで東西に固定客を持ち、多くの俳優を輩出し、小劇場劇団の経営に道を拓いた。大したものである。今日の本多劇場も満席だった。

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    2022/01/21 23:37

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