最新の観てきた!クチコミ一覧

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妄想コピー / river

妄想コピー / river

演劇プロデュース『螺旋階段』

国府津海岸BLEND PARK(神奈川県)

2025/10/24 (金) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白かったです。

せっかくの海のそばの会場だったのに、お天気が悪くて海を楽しめなかったのは残念です。ずっと浜に押し寄せる波の音が聞こえて良かったですが、あの屋根では豪雨だったらどんな音が聞こえたのだろうと思いました。

ネタバレBOX

river どんな罪なんだろう?始まりがドタバタだったので、その流れで何か突拍子もない罪なのでは?と期待していたのでしたが、割とありふれた罪(と言ってはいけないのだろうけど)でした。親が子どもを嫌いなわけがないというのは常套句で、何を根拠にと思ってしまうのでした。
妄想コピー うーん、何を持ってしてコピーと言っているのだろう。フィクションと書いてあったらフィクションと言ってしまえばすむのでは?と思いつつも設定を丸っと受けとめて見ていればとても面白いです。宇宙人まで登場して笑えました。妄想以外の何ものでもない?オチが分かりませんでした。私の理解力が足りない?
人間になりたがったミミズと、

人間になりたがったミミズと、

劇団うぬぼれ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/10/24 (金) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

荒唐無稽な話でした。ダンスと歌が上手くなかったです。私はあまり楽しめませんでした。
しかし下ネタが出てくるので、下ネタが好きな方には楽しめるかもです。

【班女】【卒塔婆小町】

【班女】【卒塔婆小町】

アルプス乙女ユニオンズ

スタジオ365(長野県)

2025/10/11 (土) ~ 2025/10/12 (日)公演終了

実演鑑賞

三島由紀夫の近代能楽集から二本。ワタシは恥ずかしながら未見でした。65分。元はスナックという感じの飲み屋街にできた劇場・スタジオ365。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/10/post-b0eced.html

当番の娘

当番の娘

劇団匂組

「劇」小劇場(東京都)

2025/10/22 (水) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

満蒙開拓団の悲劇の話。

ネタバレBOX

ベテラン俳優さんの演技がとても印象に残った。体を張って妹を守ったところや当番となった仲間を励まし、絶望的な運命をあきらめずに日本に帰ってきたところ。日本に帰って受けた差別や偏見。彼女らのすごみはまさに鬼気迫っていた。
30万人の開拓団のうち9万人が犠牲になり、そのうち1万が集団自決と言われている。改めて満蒙開拓団での彼女らの悲劇を現代の観客に追体験させてくれた。そして、現代の温かみのある祭りのシーンは、曲がりなりにも幸せな老後を迎えている彼女らの姿にホッとした気分だった。
ちょっと意外だったのは、役者さん達がはけずに舞台上で着替えや準備をしていたところ。また、直接話に関係ないが舞台に出てない役者さんが演技に微妙に反応するのも興味深く見ることができた。
デンジャラス・ドア

デンジャラス・ドア

劇団アンパサンド

ザ・スズナリ(東京都)

2025/10/23 (木) ~ 2025/10/29 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

なにも言う事なき。もうれつに面白すぎる。

私を探さないで

私を探さないで

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2025/10/11 (土) ~ 2025/11/03 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

いままで何度も騙された岩松了作品である。タイトルで「わたしを探さないで」なんで宣戦布告されるとますます観客は作者の術中にはまってしまう。わたしって、だれ?
 舞台は瀬戸なお海岸にある、小さな映画館が中心になるような小さな街。そこで高校まで育った男女4人とかつてはそこで国語の教師を務めいまは作家(小泉今日子)が再会する。そのきっかけは主人公(勝地涼)が結婚する事になり実家に報告すべく帰郷したからだ。
だが、卒業後十年近くたちそれぞれの環境も変わっている。主人公は、かつて、気になっていた少女がいたのだが、彼女は突然失踪してしまっていた。今回の帰郷で彼女(河合優美)のその後を確かめたい。街で見掛けたような気がしているが、誰に問いただすせる訳にもいかない。
小さな瀬戸内海の小さな町という環境の中で、十年前の青春前期と、現在の青春後期の間にそれぞれに出会い経験したドラマがじわじわ解っていく展開が、謎めいた青春物になっている。誰にもある秘められた、しかし明かされたくない物語は岩松了の本領発揮の世界で、(結構飽きる部分もあるのだが)、観客はその世界に吸い込まれていく。暑い日が多くて閉校した今年は、初めての十月末の突然寒い日だったが、本多劇場満席である。観客は三,四十才代の女性が軸だが、幅広い。2時間。休憩なし。
河合優美も小泉今日子も出ている場面は少ないが、勝地涼の視点の中に点在して、物語を引っ張っていく。例によって物語の回収の手順で見せていく所もあり、戯曲を読めば巧みに回収されているに違いないが、見ているうちに忘れてしまうところもある。肝心の少女の失踪の真実もその一つだが、それが青春というものと、作者が言っているようにも思える。かつて、映画館がはねるときに待ち伏せをした話とか、同窓生のかつての教師を囲む朗読会とか、生徒と教師がお互いに握っている青春期の個人のささやかな秘密とか、見ている方が辻褄合うように記憶していないことがこのドラマの主題なのかもしれない。
いずれ戯曲で確かめてみればいい話であるが、そういう芝居を岩松了はずっと書いてきた。まぁチェホフもそうだと言われればそうかもしれないし、演劇の面白さだとも言えるかもしれない。


わがことなかれ

わがことなかれ

海ねこ症候群

シアター711(東京都)

2025/10/22 (水) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/10/24 (金) 19:00

Bキャスト。115分。休憩なし。

ムーンライト

ムーンライト

劇団友歩堂

下馬出しホール(長野県)

2025/10/11 (土) ~ 2025/10/12 (日)公演終了

実演鑑賞

まつもと演劇連合会の芝居塾の卒業生による今年旗揚げの劇団。大阪の劇団・三等フランソワーズの作品(未見)を45分。下馬出しホール。

https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/10/post-bd4458.html

恋愛漫画~鳳凰篇~

恋愛漫画~鳳凰篇~

ライオン・パーマ

赤坂RED/THEATER(東京都)

2025/10/22 (水) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

(笑えた度)5.1(今感)3.06(完成度)5.1(平均)4

永遠の愛を作品に閉じ込めて。

ホラー風味あるラブコメファンタジー。

再演重ねている作品だけあり、文字通り、笑えて、ちょっと怖くて、ほっこりして、リトルビットキュンキュンして、しんみりして、全てのバランスが心地良い至福の時間。

ネタバレBOX


調布から先は誰も知らない京王線の悲哀、、、

、、、、わかります。

次々繰り出される漫画の世界の、何て豊かなこと!

役者の皆様の総合力というか、歳を重ねたからこその滲み出る人間力を強く感じますね。

メインのお話は文句のつけようのない極上の出来です。

あと、客入れのジャズから始まって、相変わらずの選曲の良さ。
音も光も効果的にしっかり使い切る、舞台作りの巧み。

個人的にはラブコメ定番コマ割りがバンバン炸裂していて大満足でした。

ブリザード・ミュージック

ブリザード・ミュージック

旋風計画

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2025/10/17 (金) ~ 2025/10/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

きちんとした安定感のある舞台ですね。大いに楽しめました。開演前のアニメ(?)は泣ける。

Query

Query

『Query』製作委員会

シアター・アルファ東京(東京都)

2025/10/16 (木) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

観念的、哲学的でハイブローな話ですが、ヴィジュアルと歌はイイ。分からないなりに、楽しめました。

おっぱい温泉

おっぱい温泉

劇団BLUESTAXI

テアトルBONBON(東京都)

2025/10/21 (火) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

病気をどんな切り口から描くのだろうと思っていたら、どストレートで胸に刺さりました。客席のあちこちで啜り泣きが聞こえましたが、おもに男性だったような……。女性客は、涙を流す以上に深いところで心を動かされたのかもしれません。

焼肉ドラゴン

焼肉ドラゴン

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2025/10/07 (火) ~ 2025/10/27 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/10/23 (木) 13:00

腹の底から搾り出すような、やり場のない怒りと悲しみの台詞に圧倒される。
怒涛のように笑っても歌ってもつかみ合いの喧嘩をしても、
深いところには涙の川が流れている。
宿命とか運命とか言ってあきらめるにはあまりにも過酷な人生。
国って何だ? 人を幸せにしない国って何なんだ?
それに耐えて生きている人々の姿に、ただ泣いているだけの自分が情けなくなる。

ネタバレBOX

1970年大阪万国博覧会があった頃・・・大阪国際空港に近いこの一角は、在日の人々が
肩を寄せ合うように暮らす地域だ。
そこに「焼肉 ホルモン」という看板を掲げる小さな店があった。
人々がこの店を「焼肉ドラゴン」と呼ぶのは、太平洋戦争で左腕を失った店主、
金龍吉の名前に“龍”の文字があるから。
店主は先妻亡き後、二人の娘を連れて再婚し、後妻とその連れ子の娘、二人の間に生まれた
長男、という複雑な6人家族となった。

この店に出入りする人々、とりわけ男たちの焦燥とあきらめ、そこから逃げるように
毎日酒を飲んで歌う様子に女たちが怒鳴り散らすのもうなずけるというものだ。
在日の人々の制限の多い社会で、濃密な人間関係が否応なしに絡まってしまう、そのジレンマ。
長女も次女も三女も、申し合わせたように結婚はトラブルだらけだ。

進学校へ進んだもののいじめに遭い、多分そのせいで「あ~」と発するだけの“失語症”に
なってしまった長男が哀れでならない。
彼だけは“日本生まれの日本育ち”であり、大人たちのように酒や歌で憂さを晴らすことも知らない。
逃げたり帰ったりする故郷を想像して心を慰めることもできない。
辛酸をなめ、逆境の中で生き抜いてきた父親の強さもない。
出席日数が足りずに中学校を留年することになり、親からは転校も許されず、絶望の果てに二階の屋根から飛び降りて死んでしまう。
唯一彼が自ら選んだ選択肢がそれかと思うと、差別の激しさと何に対してなのかわからない悔しさで胸がいっぱいになる。

その長男が、物語の冒頭屋根に上って大声で叫ぶように語る。
「この町が嫌いだった…」
そしてラスト近く、死んだはずの彼は再び屋根の上から叫ぶのだ。
「今は…この町が好きだ」
ことばが出なくなった時間を取り戻すかのようなその声が、登場人物の中で一番切羽詰まって聞こえた。

立ち退き、取り壊し、バラバラになる家族、と最後は別れを惜しむ時間をたっぷり
取ってくれたおかげでずっと泣き通しだった。
この先の運命を知っていると余計に希望が持てなくて暗澹とする。
それでもきっとドラゴンは、その片腕で生きていくのだろう。
そのへんのヘタレとはわけが違う。
でもだからこそ、余計に涙が止まらないのだ…。

韓国語の訳がタイミングよく表示されるので勢いが損なわれることなく話が進む。
人を根本から支える母国語の強さを感じる。
そのことばを失った長男の孤独が、痛みを伴って際立つ。
開演前から演奏されるアコーディオンと太鼓の演奏、劇中歌われる当時の流行歌、テレビのCM等
時代を彷彿とさせる要素が盛りだくさんで、当時の日本の空気感が色濃く漂う。
ハマリ過ぎの配役に考える間もないほどの台詞の応酬、完全に持っていかれた3時間強。
最後の「ドラゴン」を観たいけど、泣き虫の私は観られないかもしれない (/_;)

蕎麦にいるね

蕎麦にいるね

劇団武蔵野ハンバーグ

OFF OFFシアター(東京都)

2025/10/23 (木) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/10/24 (金) 15:00

90分。休憩なし。

プラライ

プラライ

インプロカンパニーPlatform

高円寺K'sスタジオ【本館】(東京都)

2025/10/23 (木) ~ 2025/10/23 (木)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/10/23 (木) 19:30

 インプロ(即興演劇)の要素の濃い作品や、完全なインプロ公演も私は意外と観てきているが、大抵の場合、始まる前に紙が渡されて、劇中にBoxの中に観客が書いた単語や言葉、台詞の紙が入れられ、役者がその紙を引きながら、例え書かれた言葉や単語、台詞が劇の方向性を逸脱していたとしても、何食わぬ顔で、劇の場面にあった自然な感じで、吹き出したりせずに言わないといけないという役者の演技力やその場の臨機応変な対応力が問われるが、劇全体としては1つの物語や世界観で進んでいくことが多い長編劇を観ることが多かった。
 また、インプロ劇でも、激しい殺陣や全篇終始ミュージカル劇になっているインプロ劇など、同じインプロの即興演劇と1言で言っても、今まで自分が観てきたインプロ劇はかなり捻りを入れてきていることが多かった。
 それに、インプロ劇でも、アイドルや声優を数多く入れていたり、2·5次元演劇のオフオフブロードウェイバージョンの如くに、演劇の役者にしては、普通にイケメン、美女芸能人ランキングとかに入っていてもおかしくないようなヴィジュアルの男女の役者ばかり出ていたりと、同じインプロ劇と言っても、本人の演技力やその場の対応力、アドリブ力は2の次、3の次となってしまっている本末転倒のインプロ劇も昨今では見受けられる。
 そうした中で、今回観たインプロ集団platform(実はそんなに前じゃなくに、platformの定期公演を1度観たことはある)は、良い意味で、土着的で、大衆的、今時ここまで泥臭さ漂って、見た目よりも個性が滲み出て、突発的なアドリブを次から次に飛ばし、思い付きの一発芸も盛り込み、私も含めた観客を終始抱腹絶倒にし、純粋に役者の演技力やその場の対応力が問われ、白けた際やハプニングが起こっても、以下に慌てずその場を持たせるか、台本もない中で、手探りながら良い感じに結末まで持っていけるかといった能力が役者に求められるインプロ定期公演となっており、生半可な気持ちでは成功しない役者の能力頼みの公演だと感じた。
 しかし、プロの役者も去ることながら、途中の戯曲の本読みコーナーでは、舞台の朗読に参加したい人を公演前に神に書いてもらい、その中から抽選で選ばれた一般の観客もプロ顔負けの演技力やアドリブ力、対応力があり、声1つ、表情1つでその人が演じる役のイメージが伝わってくる個性が溢れ出ていて、更には舞台慣れしているのには、驚き、感心してしまった。

 今回のインプロ定期公演は、前に違う劇で観たことがある役者が何人かいたということもあるし、会場の雰囲気が暖かくて、居心地が良いと言うこともあるが、出ている役者全員、どことなく中央線沿線や下北沢界隈の空気感があって、あんまり緊張しなくて良かった。
 例えるなら、今時の鉄骨の高層マンションではなく、古ぼけたアパートに佇んだり、昔ながらの商店街を歩くと、何とも言えずほっこりすると言うか、妙な安心感やじんわりと幸せを噛みしめることがあるが、それと同じような幸福状態だった。
 なかなか、意外と他の劇団の劇で、ここまでリラックスして楽しめることってないので、良かった。
 カプセル兵団の世界の神話や民話を題材にした朗読劇の際にも、何とも言えない幸福感と懐かしさを感じたが、そのカプセル兵団と今回のインプロ集団platform以外では、意外とそのような状態になることができないもので、こうやってリラックスして、身構えずに肩の力を抜いて、観れるインプロ劇というのも良いものだと感じた。

 唐十郎さんの戯曲を上演する唐組や梁山泊のテント芝居に出れるんじゃないかと思えるような役者も、今回のインプロ集団platformのインプロ劇で観かけて、これは、これからの演劇界もまだまだ希望が持てると感じた。

エノケン

エノケン

東宝

シアタークリエ(東京都)

2025/10/07 (火) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

日本の喜劇王と言われた田榎本健一の悲運の生涯伝である。昭和初期から戦争をまたいてTV初期まで、森繁以前に、日本の初期のレビュー音楽劇を制覇した男の生涯である。活躍した時期が悪かった。TVでも「お父さんの季節」など30分連ドラをやっているが、映像はほとんど残っていない。ましてや、カジノフォーリーズや笑いの天国はないし、映画は名前を看板にしたドタバタしかない。黒沢の勧進帳(中編)くらいしか見るべきものは残っていない。しかし、その存在が日本の音楽入り喜劇レビューミュージカルの嚆矢となったことはほとんどの演劇史が認めるところで、ここを素材にしたドラマは長く渇仰されてきた。
ようやく見ることが出来たのは、唯一横内健介の「菊谷物語」。再演までした作品だが、小劇場の作りで肝心のカジノフォーリーズの舞台などほとんどないし、菊谷のエノケンの舞台もない。だって、資料がないんだもん。横内は高校演劇の出身で小劇場から出ているが、そこはルールをよくわきまえて、礼儀正しいが、それではエノケンの本質に迫れない。ロッパや夢声は日記を書くこまめさがあったが、エノケンにはそれがない。だから、演劇の想像力が要る。そこを逃げたのか、知らないのか、参ったの出来である。
東宝が旗艦のクリエでエノケンをやると聞いた、しかも市村正親というので四月も前からチケット買っていた。
がっかりである。
まず、本がまるで出来ていない。シライケイタも腰がが入っていない。菊田一夫流の人情劇に纏めようとしたのが大失敗である。時代を越えようとした喜劇の天才が、時代と病魔に斃れる悲劇を背景にしたストレートな劇にすれば何年も上演できる芝居になって、パリの「天井桟敷の人々」に匹敵できる日本のバックステージものの傑作になって、歴代喜劇の覇者を目指す者は必ず挑戦する作品になったのに、みすみすそのチャンスを潰した。気軽に出来ると思った芸人の作者を責めるのも気恥ずかしい。「エノケン」にある時代と演劇への無神経は恐るべしである。
市村正親は現代のミュ-ジカル俳優である。上手いし、声もいい。歌も上手い。私の知っているエノケンは声も悪いし、歌はコミックソングである。もうほとんど昔日の動きの片鱗もなかった。それなのに、若いときはいわゆる「舞台の愛嬌」はスゴかっただろうと思わせはしたがったが、その実態のとっかかりがない。良かったのはポスターにあったシルエットだけである。ホントは舞台の動きを見せなければ芝居にならない。
だから、この際、今見るなら、新しいミュージカルに仕立て直して、歌あり、、踊りあり。巨大マッピングありの現代レビューに作り直して再演できるような舞台にして見せてほしかった。
超人気者だった名にあやかって。チケットは完売だそうだからいくら本当のことを書いても良いとして★はホントなら二つ星である。素材への取組みが致命傷である。

∞人姉妹/夜を泳ぐ

∞人姉妹/夜を泳ぐ

アムリタ

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2025/10/11 (土) ~ 2025/10/13 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/10/13 (月) 13:00

あれこれでくたびれたオトナのためのメルヒェン/ファンタジーから壮大なSFに変貌してゆくとはオドロキ。
個人的なものではあるがアムリタに抱いていたイメージを残しつつさらなる進化を遂げたいわば「シン・アムリタ」?(笑)
また、会場の演技エリアと客席を通常と逆に使い、冒頭で普段はオペレーションエリアであろう入口上部に人物を登場させたり入口を時に出ハケ口、時に採光に使ったりしたのもなるほど納得。

暮らしとペニス/音楽とヴァギナ

暮らしとペニス/音楽とヴァギナ

食む派

スタジオ空洞(東京都)

2025/10/23 (木) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

全作ではないものの、これまで「食べ物関連」のモチーフを多く扱ってきた食む派(はむは)の新作公演。観劇前は「かなり大胆にハンドルを切ってきたなぁ」と考えていましたが、実際に観ると、食む派らしさを多く感じることのできた上演でした。はぎわら流のボーイ・ミーツ・ガールも健在。

ネタバレBOX

『暮らしとペニス』は女性による一人芝居、そして『音楽とヴァギナ』は男性による一人芝居、後にこの二人が出会う第3幕がある3部構成。劇中に出てくる性器などは多様な解釈ができ、比喩であり、心象であり、葛藤であり、等々。全編を覆う雰囲気はシリアスで、作り手の問題意識の高さ、常に問いかけ続ける真摯な姿勢が窺い知れる。男女の性差、性行為や性欲、それらを根本とした暴力などを描き、その上でなお葛藤し続ける様子が作品の誠実さを物語ります。全編に孤独感の漂う作品ですが、ラストは夜明けを想起させるシーンで幕を閉じ、一筋の柔らかな光が差し込むような余韻が残りました。
舞台「近松心中物語」

舞台「近松心中物語」

CCCreation

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2025/10/18 (土) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

秋元松代による1979年初演の古典をベースにした本を。
本はそのままいじらずに。
大胆な美術と演出で魅せる。

オープニングから度肝抜かれます。
とても派手で猥雑でアングラ感すらある。
このオープニングは公開されてるので、観てほしい。

可動式のセット(大道具)は、大胆にポップアート的に落書きされていて。
これを縦横無尽に動かして、動かすのはアンサンブルって呼んでいいのかしら?
きっと、みな名前ありの役もやってるよね。舞台に立つ役者たちです。
次から次へと場面を転換してくるのは、アクション主体の舞台のような昂ぶりもあった。
(壱劇屋 東京支部さんのアクションモブを思い出した。)

衣装は現代風なのに、本はそのまま。
翻案しなかったのは正解だと思う。とても美しく力のある言葉やセリフが聞き心地良く。
最初はややわかりにくく感じてたのも、観てるうちに不思議とすんなり入り込めるようになっていった。

生演奏の素晴らしさも触れないわけにはいかない。
今回、楽隊は下手なんですが。
演奏だけじゃなくて効果音とかもその場で奏でられます。
毎回、ただ圧巻だ。

全体的には、軽やかさを感じた。
心中って重たいけどね。生きることや恋をすることの不思議。
それは滑稽なのかもしれないけど、人間の愛おしさでもあって。

物語のスジ自体は、凡庸とゆう気もするんだけど。
見入るシーン満載で、凄い舞台でした。

さる

さる

中野坂上デーモンズ

水性(東京都)

2025/10/15 (水) ~ 2025/10/22 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

会場の水性って、元々クリーニング屋だったフリースペースなんですよね。
その会場をうまく使っていて、こういう飲み屋さんあるよなって美術を立ち上げていて。
客席と舞台の取り方もよくあるのとは違っていて、おかげで会場の小ささからくる、せせこましさをあまり感じなかった。
特にシャッターとカウンターの使い方が良かったな。

上質な3人芝居。
モヘーさんって、間が独特で、会話の噛み合わない感じが味だったりするんですが。
そのあたりと、今回のシチュエーションコメディ的な作りの相性が抜群だと思った。
不穏さを感じ取りながらも笑ってみてると、後半は決壊して地獄絵図。
でも彼方へ行ってしまうのではなくて、なんだか残るものあった。

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