
CAT-A-TAC 『不思議の国のアリス 〜ハートをなくした女王〜』
CAT-A-TAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
これはウケましたねぇ。「不思議の国のアリス」にほんのちょっぴり独自のストーリーを絡めて、ダンス&パフォーマンスで観る者を圧倒する、老若男女問わず楽しめるステージでした。初見の団体さんでしたが、次もまた観に行きたいですね。

パチパチ
シリコン
「劇」小劇場(東京都)
2025/07/29 (火) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
作・演の方がパンチコ屋に勤務されて長いということで、そのあたりから来る、人物描写エピソードは、きっと誇張はあるのだろうけど、地に足がついてる好印象。
笑いのセンスが独特で、結構受けてましたね。
時系列やシーンの繋ぎがかなりバラバラでして、それがシームレスで繋がったり、上手下手で同時に起こったり……凝った技巧的な構成なんですが、演劇的な面白さ、スリリングさよりも、なんだか勿体ぶってわかりにくいなって。
折角、キャラやエピソードが良いので、素直に、目くらまし的じゃないほうが好みです。
·
頬を張ったり、掴みあったり、投げ飛ばしたり…このあたりの強度高いのが気になった。必要な場面もあるんだろうけど。
パチンコ玉を舞台上にぶち撒いて、片さないでそのまま芝居が続くのは、役者が転ばないか観てて冷や冷やした。
そのパチンコ玉の上に投げ飛ばされたりもあって。
充分に稽古を重ねて、安全性を確保してやってるとは思うんだけど、怖さを感じた。

りすん 2025 edition
ナビロフト
AI・HALL(兵庫県)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
再演を熱望されたということで、期待満々で会場に
内容はというと、現実と戯曲の間で最後までどっちがどっちだったのか分からんままに終演してもうたというのが事実
中国残留孤児の問題もモダンでは無いし(当時はそうだったかもだが…)、ギャップが有ったかな〜 OMS戯曲賞受賞者も途中で舟漕いでたし…
勉強不足と言われればそれまでだが、古い原作だけに若い人(私は若くないが…)には分かりにくいし、セリフのやり取りも早すぎて…(つかこうへいの影響?)
三面舞台の必要性も…(横から観る必要性が良く分からない)
期待感とエリア感がマイナスだったかも…

ShareHouse'50
劇団年輪
戸塚公会堂(神奈川県)
2025/08/03 (日) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

CAT-A-TAC 『不思議の国のアリス 〜ハートをなくした女王〜』
CAT-A-TAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

「ドラマトゥルギー」
3 CREATORS + 5 ACTORS
スペースあや(東京都)
2025/07/31 (木) ~ 2025/08/04 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
テイストの違う短編3作品を同一の俳優さん5人で連続して演じると、なかなかに密度が高くていいですね。入江氏、四方田氏の作品は共感できてグッときました。吉﨑氏の作品はサイコパスなミステリーでよく分からなかったです。

「ドラマトゥルギー」
3 CREATORS + 5 ACTORS
スペースあや(東京都)
2025/07/31 (木) ~ 2025/08/04 (月)公演終了

CAT-A-TAC 『不思議の国のアリス 〜ハートをなくした女王〜』
CAT-A-TAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。公演は「無声ダンス劇とストーリーテラーで贈る、全世代向けファンタジーエンターテイメント」という謳い文句通りで、大いに楽しめた。内容は「不思議の国アリス」、それをダンス×身体表現×音楽×ユーモアで展開していく。副題の~ハートをなくした女王~の件は、大人向けで 立場が人を作る が痛いほど解る。この不自由とそれに縛られない豊かな発想、その自由さ が脚色の肝。
多くの親子連れが観に来ており、難しい台詞などなく ストーリーテラーの軽妙で巧みな話術によって、アリスと一緒に不思議な旅に出る そんなファンタジー作品。見所は勿論 謳い文句にあるダンスを含めた表現力であり、それを効果的に観(魅)せる演出である。子どもが喜びそうな被り物、そして時々 観客を参加させるなど飽きさせない工夫も好かった。
(上演時間1時間40分 休憩なし)

記憶の欠片達
株式会社GROW
シアター・アルファ東京(東京都)
2025/07/30 (水) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
タイトルや説明から容易に連想できるが、物語は超高齢社会の到来で、世界的にも大きな課題となっている認知症とその家族の介護を描いている。この公演は、2024年春に公開された映画「気づかなくてごめんね」と対になっているようだ。映画は認知症の誤認がテーマで、本作(舞台)では、そのシーンを挿入している。それが説明にある 衝撃の事実、この幅広い捉え方が良い。
本作の脚本・演出の武田知大 氏が、映画の脚本・監督をしており、誰にでも訪れるであろう未来、その実態に切り込んでいる。ただ、認知症に関わる症状なり 家族の介護の大変さを言葉(台詞)で説明しているため、その切実さが今一つ。それでも観応えはある。
(上演時間2時間 休憩なし)

CAT-A-TAC 『不思議の国のアリス 〜ハートをなくした女王〜』
CAT-A-TAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

かいだん
妖精大図鑑
吉祥寺シアター(東京都)
2025/08/01 (金) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
回覧板(当パン)に演劇ではなく妖精大図鑑を見るのだと書いてあったがその通りの舞台でした。
三味線の音色から始まり、怪談(怖くないから大丈夫)やダンス・クイズ・じゃんけん等盛りだくさんでお楽しみ袋のような公演でした。
特にダンスは圧巻で、私があの動きをしたら速攻肩痛めるなぁと羨ましく見てました。
アフタートークでワクサカソウヘイさん平井まさあきさんも言っていましたが照明や音楽の使い方がライブのようでとても良かったです。

グロリアストラベル
桃尻犬
浅草九劇(東京都)
2025/07/16 (水) ~ 2025/07/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/07/20 (日) 14:00
青森で開催される「こどもパン祭り」に参加すべく向かうが渋滞に囚われたパン屋一行(+α)の物語。
「ドライブ中あるある」を誇張したような会話だけでも楽しいが、後半で「底が抜けて」からの展開に度肝を抜かれる(笑)。
さらに、もしかして危機?と思わせた家族の絆復活を思わせる終わり方が心地よい。
あと、前半での2台の車内を表現するシンプルな装置も舞台武術として見事。

CAT-A-TAC 『不思議の国のアリス 〜ハートをなくした女王〜』
CAT-A-TAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

CAT-A-TAC 『不思議の国のアリス 〜ハートをなくした女王〜』
CAT-A-TAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ダンス、音楽、照明、小道具を使用しての
演出・演技はよく考えられていますね。
特にダンスパフォーマンスは躍動感あって見応えあり有り。
無声でもストーリーがわかり、小さな子供でもたのしみる作品でとても良かったです。

CAT-A-TAC 『不思議の国のアリス 〜ハートをなくした女王〜』
CAT-A-TAC
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白かったです!
豊かな身体表現、ダンス、音楽、演出等、観応えがあり、目も耳も釘付けでした。
台詞がなくても、登場人物達の思いが伝わってきました。
この舞台を観て、ダンスを習いたい、ダンサーになりたいと思った子供達も多そうな気がします。
大好きなアリスの世界を堪能できました!

おーい、 救けてくれ!
鈴木製作所
雑遊(東京都)
2025/07/30 (水) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
過去それなりに上演されていた模様だが認知したのは初めて。サローヤン作、に目が止まり、馴染みのある川口龍氏出演の回が都合良く空き時間に当ったので観に行った。約50分。短編戯曲として起承転結よく出来ているが、舞台としても二人の出会いの「純粋で無さ」を含めて生身の人間同士が出会うことの感慨に導かれる、匂いのある舞台だった。(短編のよく出来た戯曲で狙われがちなスタイリッシュさや軽演劇的な味付けには向わず、人間描写に徹し好感が持てる舞台。)

vol.41 「廃墟」、vol.42 「そぞろの民」
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2025/07/25 (金) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「廃墟」を観劇。Corichページを開き、改めてTRASH観劇歴を振り返ってみると・・題名で内容を思い出せる作品が少ないのでレビューなど眺めて「あーあの作品か」と合点。一作ずつ辿ったがほぼ観ている。初回が「狂おしき怠惰」これは「背水の孤島」が話題になったのでその次作を観たというヤツで。従ってTRASH歴13年になった。
以後観ていた中で一度、開演時間を一時間取り違えて駅前劇場を訪れ、しょんぼりと帰宅した事があったがそれが「そぞろの民」(レビューを書いていないので)。だがこの作品の記憶があったのは雑誌に戯曲が載ったのを読んだからだった(それを元に脳内で舞台イメージを作っていた訳である)。
と、今気付いたのでもう観劇には間に合わない。残念・・
というわけで「廃墟」の感想を。
新作ばかりを観てきた自分としては異例の公演に欣喜雀躍であったが、あの一晩中侃々諤々やる三好戯曲をTRASHがやると、TRASH的議論劇になるのかも・・?と一抹の不安ありであった(自分としては敗戦直後の物的に逼迫したリアリティをしっかり表現してほしい思いがあった)。だが結果は、中津留氏は基本リアリズムの演劇人であったのだな、という感想。以前文化座・東演の合同公演で観た衝撃の三好十郎世界の発見の体験に、十分拮抗した、また清新な切り口もある「廃墟」であった。
難点を先に書いておくと・・・リアリズムという点からするとキャラクターと配役の合致は望みたい。長男役の長谷川景は肺病を病んでなお「理想」に己の人生を賭けようとする造形としては、やや病弱イメージが薄い(台詞には「こんなに痩せちゃって」等とある。それでも会話は成立し、大過ありという訳ではない)。叔父役が少々リアリティに欠いた。お調子者の要素を強めに出していたが、南米に渡って一時は鳴らしていた事もある世慣れた人物像、それなりに一家言あるが殊更に(周囲の者のように)大声で主張しないだけ。熱くなりすぎず達観した所から物を言う。ある意味この劇を進める緩和剤的な位置であるが、今回の舞台では「おいおい」とツッコまれちゃう非常識側の色が強く出ていてそぐわなかった。また衣裳もセーターの色が合わず、わざとそうしたのかもだがもう少し別なチョイスがあったと思う。川崎初夏演じる居候(母代わり)「せい」は真心が表に出すぎ(役者として秀でているという事ではあるのだろうが)、女の弱さが不可抗力的に真面目な男(ここでは長男)を翻弄する「無意識の狡さ」があれば満点なのだが、という所。
浮浪者については、後半出て来て何をするでもない役だが、精神を病んだ「戦争の犠牲者」を想起させる役どころで、その描写は、本人は口がきけないだけに、彼をいじる側の演技次第という面がある。その点では次男を演じた倉貫氏の特攻帰りのアプレゲールの持つ狂気「押し出す」演技としては文句の付けようもない印象なのであるが、「見栄張り」と脆さをもう少し自然な演技の中に偲ばせる人物造形により、彼の「自然さ」を鏡として浮浪者の異常さを観客に認識させるのが、方法ではなかったか、と思う所。
顔に火傷を負った次女と、父役には満点を付けたい。
本作は「議論」としての凄みのある一方、物質的豊かさが「政治の季節(熱い季節)」を終焉させ「高度成長期」をもたらした事が象徴するように、劇中の彼らはひもじさをも「糧」として敗北からの未来を見通すための話をしている風景としても、見える。勿論、その前年まで「戦争」という激烈な状況を味わい、悲痛にあえいだ記憶が何より彼らを「その事をどう処するのか」の思考へと突き動かしているのだが、このような議論をした家族は無かっただろう。飢えをどうしのぐか、どう我慢して夜を明かすか・・そんな状態で普通議論はしない。ただしこの作品の彼らは仮にも歴史を教える大学教授の息子・娘らであり、そのような家風であった事は無理筋ではない、が、それでも行きがかり上あのような会話が生まれ、議論に発展し得るという事は奇跡に近いのであり、戦争を直に体験した三好十郎という一人の作家による架空も良い所のフィクションなのである。
にも関わらず、そこには真実があり、人間の感情があり切実な思いがある事は否めない。「戦争」というものをあの時点で三好は「憎んでもいない人たちの事を殺し」と人物に言わせ、「二千万人もの仲間を殺した」とする。このとき三好十郎は、新たに敷かれた国境(それまでは植民地・満州そして開戦後の占領地はニアリーイコール日本だった)の内と外を切り分けて人間を捉えず、「人間にとって」必要なこと目指すべきことについて考え、台詞に殴り書くように書いたのではないか。今考えるべき全てを洗い出し、ある生き方を全力で貫こうとする人物を通して議論させた。それをやらずに先へは進めなかった、のだろう。裏を返せば、恐らく「過去は忘れるべきもの」とばかり新時代を要領よく生きる人間たちが溢れていた故に、彼らを横目で見ながら、危惧を抱くと同時に彼らの分まで考え抜こうとした。
そして作者が戯曲に刻んだ言葉・・父の立場、長男の立場、次男そして次女それぞれの立場から吐かれる言葉は、彼らがその存在を賭して提示した思考をなおざりにし、遠い過去である事を良いことに都合の悪い事実を伏せて責任放棄を決め込んだ現在の日本及び日本人を、鋭く突く。意図せざる皮肉である。

寺山修司生誕90年記念認定事業「盲人書簡◉上海篇」
PSYCHOSIS
ザムザ阿佐谷(東京都)
2025/07/24 (木) ~ 2025/07/30 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
PSYCHOSISの前に観た舞台は高取氏の作品で独自の文体を演出を駆使して飲み込み易く舞台化してくれた印象があった。アングラ劇世界の現代的上演という特色で集客を得、精力的に活動を展開(頻度も高い)と思しいが、さて今作。寺山作「盲人書簡」は初めてであったが、数組ある「登場人物/場面」が、順繰りに暗転を挟んで現れるが、組が多くて相互の関連がいまいち分からなかった。関連自体があるのかも・・
その意味では、各場面の人物(ら)によって具現される存在(人物)群と、その象徴となる言葉と、それらの素材を通して寺山氏が透徹する人間というものの本質・姿を想起する劇・・・とはなっていた。少年愛の嗜癖に溺れる明智小五郎と、彼に利用されまた捨てられる盲目の小林少年、暗躍する黒集団、不在の母へのマザコン魂がある娼婦と出会いで妙な発展を遂げる少年、部屋にこもる少女・・特徴的な人物/場面が衣裳、歌、踊り、ギミックと飽きさせない趣向で繋いでいたものの、物語叙述の面では(恐らく題材によるのだろう)追えなさがあり、やはり観客は物語を追いたくなる。原作を知る人には、どう見えたか分からないが。
今回も深海洋燈が美術を担当、音楽もレベルが高く、PSYCHOSIS初期(つっても何年か前)に比して全体に力量が上がったと感じさせる(人が入れ替ったのか人が変ったのかは不明だが)。ただ作品世界の精神を伝える目的に技術が先行する勿れ。
次作を楽しみに待とう。

記憶の欠片達
株式会社GROW
シアター・アルファ東京(東京都)
2025/07/30 (水) ~ 2025/08/03 (日)公演終了

りすん 2025 edition
ナビロフト
AI・HALL(兵庫県)
2025/08/02 (土) ~ 2025/08/03 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/08/02 (土) 18:30
現実と意識の中の世界を行き来する演出とプロジェクトを使った光の幻影、会話の繰り返しは天野天街の世界、また夕沈のダンス、嬉しさと懐かしさを感じ、また原作のシリアスな物語が上手く噛み合いいい芝居でした。