たらいの観てきた!クチコミ一覧

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ランチさんとディナー

ランチさんとディナー

KAMAYAN

シアターシャイン(東京都)

2013/04/26 (金) ~ 2013/04/29 (月)公演終了

満足度★★★

タイトルがナンセンス
それに惹かれて観に行きました。

男装していた主演の女の子。あの子の冒険活劇、みたいな芝居を観てみたいなあ。舞台をところ狭しと走り回るの。殺陣とかもあったりして。

次はそんなのをお願いします。

ネタバレBOX

黒い玉なんてさ。すぐに返してやればいいじゃん。
返してっていったら、素直に返せばいいのに、意地悪して返そうとしないのはすきじゃないな。自分たちが欲しいわけでもないのにさ。無意味などたばた。工夫がもっとあれば。
で・あること

で・あること

明治大学実験劇場

明治大学和泉キャンパス・第一校舎005教室(東京都)

2013/04/24 (水) ~ 2013/04/27 (土)公演終了

満足度★★★

ちぐはぐだったかなあと
ごめんなさい、僕にはよくわかんなかったんです。

ネタバレBOX

あんなふうに知らない男が家に押し入ってきて手首を締めあげられて、それでどっきりカメラ?みたいなのとか。
押し入った二人組(三人組?)の先輩のほうが、急に激しく驚く演技とか、無理矢理感がいたるところに。

主人公の女性が殺されないことはわかっているから、最後、どんなふうに逆襲するのかなあと思っていたら。ゴジラが登場。それは面白かったかなあ。

ぼくにはわからないギャグが満載だったので、そういうのがわからない自分自身に対してしょぼんとした気持ちになりました。
トモダチ

トモダチ

演劇ユニットハイブリッド

阿佐ヶ谷TABASA(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

あー面白かった
観に行ってホントよかったです。登場人物が少ないのがいいですよね。濃密な人間関係が出来上がっていく。
もうね、大人数がわさわさしている芝居はもう観たくないです。(嘘。やっぱり観にいくけどさ)
馬鹿らしいことを一所懸命やって、それが意味を持ってくるっていうのが、素晴らしいなと。

cut out list

cut out list

PLAT-formance

王子小劇場(東京都)

2013/04/25 (木) ~ 2013/04/30 (火)公演終了

満足度★★★

いや、とりあえず、観て来たんで。
コントの割りには、美術が凝っているような。結構なお金と時間を費やしているだろうに、こんな軽い感じのものでいいの?
もっと盛り上がりを作って、演劇的にすることも可能だったろうに。そうしないのは、やっぱり軽いおしゃれな感じを求めているから?
出演していたお二方とも魅力的な役者でした。

Looking for a victim

Looking for a victim

NYエロヒマドル

BAR COREDO(東京都)

2013/04/20 (土) ~ 2013/04/24 (水)公演終了

満足度★★★

好みの問題かもしれないけど、
あんまり感情を作りすぎるのは好きじゃないです。
女優の方は感情を作り過ぎで、見ていて辛かったなあと。
特に泣く感じの演技は嫌いです。
もっと自然に演じたほうがいいと思います。なまいってすいません。

『駆け込み訴え』の朗読も、感情を作り過ぎてて、、、。

ゲストの方の『刺青』が淡々としてて、いちばん聞きやすかったです。

「日替わりゲストの個性とNYエロヒマドルキャストがぶつかり合う化学反応」
どこがどう反応していたのか。オッペケペーのぼくにはわかりませんでした。

でも一杯飲みながら観るのはイイ感じですね。

流れる雲よ2013 ~海~

流れる雲よ2013 ~海~

アトリエッジ

笹塚ファクトリー(東京都)

2013/04/19 (金) ~ 2013/04/28 (日)公演終了

満足度★★★

戦争って、、、
いけませんね。でも武力は必要なんですよね?
なんて。そんなことを考えさせる芝居でした。
もっと間をなくして、短くするところは短くできたのではないのかなあ、などとも感じなくもなかったです。

ネタバレBOX

特攻隊の隊員が、68年後の未来のラジオ放送を聞いてしまう。その放送で、日本が負けたことを知る。原爆が広島、長崎に投下され、その一週間後には終戦。その事実を知りながら、特攻の命令が下されると、片道だけの燃料で戦闘機に乗り込み、離陸していく特攻隊員たち。

なぜか電話でも未来と話ができる。
「いまの日本はいい国ですか?」と隊員が聞く。
パーソナリティの返事。
「いろいろ問題はあるけれども、日本はいい国なんじゃないのかなあ」
それを聞いて特攻隊員は、安心する。そして、特攻へ。昔の若者は大変でしたな。

もし「どうなんだろう、そんなにいい国じゃないかも」とかいう答えだったら、特攻には行かなかったのかな。生き残って、日本をよくするために頑張る、みたいなことになったのかな。

いや、出撃することは決まってるんだから、もうどんな答えでも行くんだろうな。「いい国になった」と聞いて安心したかったということなんでしょうね。

特攻隊が出撃するのは二回あって、最初の出撃のあと、出撃した隊員のお母さんが差し入れにおはぎを作ってやってくる。(そんなことは現実にはあり得ないだろうけど)
「いつも息子がお世話になってます」
まだ息子の死を知らないのだ。

そのあとよやうくお母さんは、特攻で息子が死んだことを知らされる。するとお母さんは特攻隊員の同僚たちに「ありがとうございました」と頭を下げる。
そのシーンがね。もうね、うるうるしました。

お母さん役で出てくる人は、そのシーンだけにしか出てこないけど、おいしい役だなあとも思いまちた。
近未来パーク

近未来パーク

とくお組

吉祥寺シアター(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★

背広姿もかっこよかった
日曜日のマチネ。吉祥寺シアターはいいね。広くて。
広い空間をしっかり使った素晴らしい舞台美術でした。
井の頭公演。
あんまり素晴らしいんで、開演前に舞台近くまで降りて行って、岩とか草とかちょっぴり触らせてもらったよ。岩は発泡スチロール。草は造花。そりゃそうだ。でも、ほんとにすんばらしい美術。びっくりしました。

芝居も面白かった。くすくす笑わせてもらった。しかし、後半ちょっぴり退屈したような。
前半は間の取り方なんかで笑いを取っていたと思うんだけど、後半になるとコント風なギャグで笑いを取りにいっていたように感じられたかな。で、ちょっと退屈したって感じ。

パンフレットを読むと、初演のときには60分だったものを、90分に伸ばしたとのこと。だからなのかなあ。中盤から後半に掛けては、欠伸を噛み殺すことも。

でも、全体で観ればいい印象だし、次も観たいなあと思ったなり。

【終演!ありがとうございました!】女教師と団地妻

【終演!ありがとうございました!】女教師と団地妻

ボクキエダモノ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★

話の展開が面白い
渋谷のギャラリーLE DECO。ここは専用の劇場じゃないから、外の音が漏れて聞こえてきたりするんだよね。でも、形が劇場じゃないからそれが面白くもあり。

『女教師と団地妻』は、団地に住んでる主婦や教師の話だったよ。
話の展開はよく出来てるなあと。
でも内容がね、生々しすぎて。チキンハートの僕にはちょっぴり辛かったりもしました。

煮え切らない主婦役の赤星雨さん(やさしい味わい)が目立って面白かったなあ。煮え切らなすぎてイライラもしたけど。へへ。
以前、やさしい味わいの芝居を拝見したときには、こんな演技をするようには見えなかった。てへへ。ゴメンナサイ。

独り芝居・芸人列伝

独り芝居・芸人列伝

だらく舘

シアターPOO(東京都)

2013/04/16 (火) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★

松井須磨子って?
松井須磨子。知らなかったですが、楽しく拝見しました。
独特の雰囲気。
小島薫さんが観客の心を掴んで、素晴らしい演技をされていたかと。

ネタバレBOX

演劇ってコミュニケーションなんだなあと改めて思いました。独り芝居だと、観客とのコミュニケーションが大事になる。というか、もうそれしか無いかも。

小島薫さん最初のてんぱったふうの前説と舞台での化粧、化粧なしがら芝居の筋を話してしまうことで、観客の心をばっちり掴んでいたかと。

クライマックスのシーンでのシャボン玉。あれがもっと舞台中央まで届けばよかったのにあ。

あと、後半、須磨子のふてぶてしさや迫力がもっと出ればよかったかもと。偉そうですが。小島薫さんの人のよさだけが、目立ったような。

ああ、なんか、他のも全部観たいんですけど、なかなか出来ないのが残念、、、
お暇をこじらせて

お暇をこじらせて

aji 2021年活動終了

新宿眼科画廊(東京都)

2013/04/13 (土) ~ 2013/04/16 (火)公演終了

満足度★★★★

居心地のいい感じ。
おしゃれで、居心地がよくて、面白くて。
とってもいい感じでした。こういう芝居ができて、羨ましいなあと思ったり。

ネタバレBOX

青い液体は何なんですか。飲んでも大丈夫なんですね。

演劇的なクライマックスは、家族の食卓での会話をふたりで声を合わせて語っているところになるんでしょうか。あの部分をもっと長い時間観たかった。物足りなかった。あの部分こそ、もっと何度も(語りかたを変えながらでも)繰り返してもいいんじゃないかなあ。

ぼくはそのうち一人芝居を自分でもやりたいと思ってるんですが、そのヒントがたくさんあったように思います。
TheStoneAgeヘンドリックス「おおきないし」たくさんのご来場ありがとうございました!

TheStoneAgeヘンドリックス「おおきないし」たくさんのご来場ありがとうございました!

The Stone Age ヘンドリックス

サンモールスタジオ(東京都)

2013/04/09 (火) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★

なごやかな雰囲気
楽しく拝見しました。

ネタバレBOX

おんなじセットを使って違う芝居をするのかと思ってたら、セットも違ってた。舞台の真ん中に大きな石が置いてあるのは同じだったけど。
石といっても、ほんとうの石ではなくて、合板を貼りあわせて作ってある。「石だ」と言われなければ、石には見えない。でも、あれでも作るのは大変だったろうな。複雑な形だから。

石の上に天狗がいて、仲間が戻ってくるのを待っている。
取材にやってきたライターの女性が、地元の女性を励ます。
『おおきないし』の「いし」がひらがななのは、石と意志を引っ掛けてるのかな。
「大きな意志」を持って、がんばれみたいなメッセージ。
あんまりストレート過ぎると照れくさいよね。てへへ。

「初めての東京公演で楽しそうですね」
アドリブっぽい感じで、台詞を入れていた。
その言葉どおり、天狗を追いかけてる漁師が、自由に楽しそうに演ってる感じで面白かった。

出版社の担当?の女性の体当たりの演技も面白かったです。

ただ不愉快なことも。
内輪受けで、大笑いしている観客(スタッフ?、関係者?)がいて。笑いのレベルが低すぎる。ひとりで馬鹿笑いしてた。ひとりで無遠慮に笑いすぎると、他の観客の集中が切れるんだよ。
携帯のアラームなんかが禁止のように、身内の馬鹿笑いも禁止を徹底してほしい。せっかくの舞台もたったひとりのスタッフの馬鹿笑いで台無し。
それが単なる観客なら、「残念、不運でした」とも思えないこともないけど、スタッフだったら、もっと気を遣ったほうがいいのでは。
偽典・地獄変

偽典・地獄変

鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しまず

pit北/区域(東京都)

2013/04/12 (金) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

難しくて、僕には評価できません
芥川龍之介の『地獄変』では、絵師の娘が牛車のなかで焼け死ぬのを眼の前にしながら、絵を描き続け、最後には死んでいったわけですが。

『偽典・地獄変』では、別の地獄が表現されていたようです。

ネタバレBOX

実はよくわからなかったんだ。
なに喋ってるか聞こえないし。

でも斬られても斬られても何度も生き返ってくる怖い兵隊さんがいたり、きぐるみの妖怪がいたり、呪文で人を生き返らせる白衣の科学者みたいな人がいたり。色っぽいけど馬鹿っぽくもある看護婦がいたり。その他、よくわからない人たち。

上演前に。
「赤いものが飛び散ったりしますから、気をつけて。半数以上は死んでしまいますから」

なんか飛んでくるの? いやだなあ、勘弁してほしい。
でもそんなことはなかった。じゃあ、殺陣のときの日本刀の先っぽが観客にあたったりするの?
とおもいきや、そんなこともなかった。
きわめて安全でした。
ただ音響のボリュームが大きすぎて。鼓膜破れるかと思いました。
左の頬(無事全ステージ終了!ご来場まことにありがとうございました))

左の頬(無事全ステージ終了!ご来場まことにありがとうございました))

INUTOKUSHI

シアター風姿花伝(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★

満間昂平さん、すきだな
自然体な感じがして。その他の出演者は全員、チカラが入りすぎていて。息苦しさを感じないでもないような。

ネタバレBOX

前説で、「涙を拭くためのハンケチのご用意を」
でもそんなの必要なかった。単なるギャグだったか。ほんとに泣けたら良かったんだけど。

恒例の最後に出てくるラスボス(?)と男どもが戦うのはいいけど、そのあとのプレゼント交換は何?
やってる人たちは、あれで納得してるのかな。

「なるほ度」とかどうでもよかった。そのナンセンスに乗れなかった(ぼくが)のが残念でした。

ゴメンナサイ。大好きな劇団で、期待度が高かったぶん、辛口になってしまいました。
知恵と希望と極悪キノコ

知恵と希望と極悪キノコ

LIVES(ライヴズ)

シアタートラム(東京都)

2013/04/04 (木) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★

楽しく拝見しました
飽きさせない工夫が随所に。

シアタートラム、初めてでした。おしゃれな劇場。でも椅子の座り心地は、、、

ネタバレBOX

巻き戻し、早送りが面白かったです。監督の表情も可笑しい。印象的。

最初に「静かにしてくれ、集中できない」みたいなことを言ってた戦闘員役の方、戦闘服に着替えた途端、存在感がまったくなくなったのが残念、みたいな。
俺を笑うな

俺を笑うな

早稲田大学演劇倶楽部

早稲田大学学生会館(東京都)

2013/03/21 (木) ~ 2013/03/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

新鮮
『俺を笑うな』、タイトルはいまいちだけど、面白かったな。70分ぐらい? 最後まで退屈せずに観ることができた。

こんなふうにストーリーがちゃんとあって、そのストーリーに沿って、しっかりと場面を観せていく芝居ってのは、すごく新鮮だった。
いや、芝居には大抵ストーリーがあって、それに沿って物語が進行していくわけだけれども。それにしても、新鮮さを感じたのは、どういうわけなんだろう。必要最低限なシーンをつないで、しっかりとした物語として構成しているというか。無駄なものが感じられなかった。だから退屈もせず。

いいもの観せてもらったな。ありがとう。

ネタバレBOX

舞台が3つに分かれている。
左が、主人公の実家。
真ん中が、主人公が借りた自分の部屋。
幹が、友達のスズキくんの部屋。
場面転換が完全暗転なしで行われるので、観ていて気持ちがいい。

主人公のともだち鈴木が、面白かったな。いや、みんな面白かったんだけど。

結末については、好みがあるかも。絶望をああいう形で表現するのは、飛躍があるし、安易かなあと。
『                        』

『 』

荒川チョモランマ

日本基督教団 巣鴨教会(東京都)

2013/03/11 (月) ~ 2013/03/11 (月)公演終了

満足度★★★★

ファンタジーでした。
すごく若いって思った。幼いと思えるほど若い。でもそれが魅力ですよね。

ネタバレBOX


最初のシーン。暗いなか、男が懐中電灯を持って登場。舞台をわざわざ一周してから、台詞を言い始める。

そんときのぼくの心のなかの言葉。
「おいおいおい、登場したらすぐに台詞を吐きゃいいんだよ。わざわざ一周する必要なんざ、ねえだろう」
でもこれは後で、男が好きな女性と追いかけっこするシーンの伏線だったんだよね。ぼくが間違ってました。すんません。
それから、最後にも爺さんになった男が、空想のなかの好きな女性と追いかけっこするんだよね。

いや、それでもやっぱり最初の『わざわざ舞台一周』は必要ないような気がするな。冗長だと思うな。細かいことだけど。


違和感があったのはそこじゃなくて。
最初に登場して、「これからぼくの知ってるすべてを話します」と言っていた男は、幾つだったんだろうってこと。まだ若かったはず。少なくとも老人ではなかったはず。
ところが、最後のシーンでは男は老いていて、好きというわけではなかったもうひとりの幼馴染みと結婚している。
最初に登場した男は、幾つだったの?
「これからぼくの知ってるすべてを話します」って、未来の老後のときのことまで知ってたの?

最初の男は老人にすべきだったのでは。

それに時間を前後させる必要性はあったんだろうか。エピソードを子供のときから大人になるまで順番に語っていけばいいだけだったのでは。


上演が始まってすぐに思ったこと。
「ああ、これは。途中で眠くなってしまうパターンかも。眠いの我慢するのやだな~」
(最初に一周するのが、よっぽど冗長に思えたんでしょうね、てへへ)

ところが、不思議と眠くならなかった。不思議って言っちゃ悪いね。でもそうはならなかったのは、役者の面白さであり、演出のいろいろな工夫があったからなんだろうなあと。飽きさせない工夫があった、と思う。後ろの席に座ってたら、ほんのり雪が降ってきたりしてたし。なんかすっごい微妙~って思った。気づかない人も一杯いたろうな。


「隣の国では戦争をしているらしい。でもぼくには関係ない」
新聞を破って捨てる男。
でもヨシタケ(だっけ?)がチリにいて、そのとき大地震が起こったと聞かされると、破った新聞をつなぎ合わせて読もうとする。
ああ、なんかすごくいいシーンだったなあ。
でもそのへんのイメージをもっと掘り下げたり、広げたりできたらよかったのになあとも。欲張りですが。


若手演出家コンクー2012 最終審査  

若手演出家コンクー2012 最終審査  

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2013/03/05 (火) ~ 2013/03/10 (日)公演終了

満足度★★★

突劇金魚 「絶対の村上くん」
物語は物語としてよくまとまっていた。しかし物語としてではなく、上演される芝居としてみると、物足りなさを感じた。このわかりやすい物語から、はみだす部分がもっとあってもよかったのでは。

ネタバレBOX

たとえば、書くのをやめてしまう男は、ゲイバーみたいな笑いをとる方向に走らず、会社勤めしているけどうまく行かないとか、役職の話とか、結婚したとか、子供が出来たとか、もっと実人生での出来事がたくさんあるはず。

書き続けて気が狂う男についても、どんな小説を書いているのか(あるいは書いていないのか)、漠然としていて、はっきりとしたイメージを掴むことができなかった。
「体験したものを書け」と鶏さんに言われて、何かを一生懸命に体験しているみたいだったけど、具体的にはなんなのかわからなかった。
イメージが広がらなかった。

最初に忘れていったノートを、もう一人が覗き見する場面がある。それが次にどう繋がっていくのかなあと思って観てたら、なんにも繋がって行かなかった。ぼくが何か見落としたんだろうか。
若手演出家コンクー2012 最終審査  

若手演出家コンクー2012 最終審査  

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2013/03/05 (火) ~ 2013/03/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

劇団チョコレートケーキ「親愛なる我が総統」
もんのすごいものを観させてもらった。びっくりした。

あんなに動きがない静かな舞台なのに、眼が釘付けでした。緊張感がたまりませんでした。ヘース役の方の喋り方、低いんだけどよく通る声がすごいな。人間味があるような、ないような、微妙な感じ。

客席は超満員でした。ずっと昔、桟敷に詰め込まれてた頃を思い出しました。
でもいまの時代、ステージのすぐ下で、膝抱えて観てた人は辛かったろうな。

3月下旬の再演、都合で観に行けないのがとっても残念。

若手演出家コンクー2012 最終審査  

若手演出家コンクー2012 最終審査  

一般社団法人 日本演出者協会

「劇」小劇場(東京都)

2013/03/05 (火) ~ 2013/03/10 (日)公演終了

満足度★★★★

天辺塔『箱』
女性4人が出てきて、いろいろやってたよ。箱をテーマにした短い脚本をいくつか用意して、それを演出家がコラージュして出来上がった舞台。普通は『構成』っていうと思うけど、『コラージュ』って呼んでるのが、なんとなく女性っぽくていいなあ、と思ったなり。

女性が4人出てくるけど、そのなかの一人がものすごく舞台映えする人で、その人に眼が行きがちでした。ああいう人が4人いて、舞台上を動いていたら、それだけで素晴らしいだろうなあと思ったり。

箱をテーマにした物語だということだったけど、よくわからないまま終わったものもあり(いや、へっぽこな僕が見逃してそう感じただけだと思うけど)。

でも動きなんかは面白くて、よく訓練されていて、素早い動きが印象的でした。

ネタバレBOX

一応演劇的なクライマックスも用意されていて、ここで盛り上げようとしてるだなあというのはわかった。でも時間的に短くてあっというまにクライマックスは過ぎ去ってしまった。残念。あの場面、もっと観たかった。

演劇的なクライマックスを作るときは、その前に何かの問題が浮き彫りになったり、気持ちが大きく揺らぐシーンがないと、次のクライマックスがなかなか効果的に働かないような気がする。『箱』にも、きっとそういう気持ちの盛り上がりのようなものがあったのだろうけれど、僕がぼんくらなもんで見逃してしまったんだろう。
だからクライマックスはクライマックスだけっていうことになって、気持ちのさらなる高揚みたいなものには繋がらなかった。それも残念でした。
忘却のキス

忘却のキス

東京演劇アンサンブル

ブレヒトの芝居小屋(東京都)

2013/03/01 (金) ~ 2013/03/10 (日)公演終了

満足度★★★

物語はというと、、、
7時に開演して、9時半終演。2時間半は長かった。正直くたびれました。
広い空間で、舞台が真っ白で綺麗でした。壁がパネルになっていて、クルクル回転して、役者の出退場の通路になる。その感じがとっても面白かった。

医師役の白髪のおじいさんが、よかったです。

アコーディオンの演奏があって、それも素晴らしかった。

ネタバレBOX

物語はというと、、、よくわかりませんでした。
ある突発的な出来事から結びついたカップルがいて、旅行に行ったり、喧嘩したり、仲直りしたり、別れたり(もしたっけ?)。男のほうが死んで、女はその告別式で知り合った男とまた付き合うようになる。

女のベッドの周辺にはたくさんの人がいて、なんか喋っている。彼らは幽霊? そのなかには、つきあっていた男もいたしね。観客には顔を向けず、終始向こうを向いて喋っていた。

最初と最後には11人の映画の観客が屋根裏部屋に集まっていて、よくわからないことを話している。この人達は誰? 屋根裏部屋ってどこ?

主人公を演じた女性。
告別式ですぐまた別の男とつきあいだすような、そんな感じの女性には見えず、違和感が。最初の男とつきあう様子も、なんとなく『らしくない』感じが。だからなのか、観ていて退屈を感じた。

かなり高齢だと思うのですが、医師を演じた方と、もうひとり患者の男と、ふたりのシーンがあるのですが、そのシーンで眼が覚める思いがしました。
医師役の方は高齢で、口がよく回らず、声が聞き取りにくい。でも一生懸命聞き取ろうとしていると、なんだかすごく面白い。味がある。
一方主人公の女性役の方は、声もいいし、よく通るのだけれども、なんとなく退屈。
その対比が、芝居というものを考える上で面白いと思った。

それから映像表現がうまく使われていました。
舞台全体が白い壁で覆われていたのは、壁をスクリーンとして使うためなのですね。
映像はすごく頑張ってたのかもしれない。その苦労の程はぼくにはわからない。しかし舞台全体を覆う映像は、大雑把な感じもしないではなかった。
まだまだ解像度が足りないってことなのかなあ。

最初に波が舞台全体を覆ったときには、ああ、きれい、美しい、と素直に思った。
でもそれがCGによくあるワイヤフレーム表示になったとき、がっかりした。どうしてなんだろう。
自分でもよくわからないんだけど。ワイヤフレーム表示があると、なんとなく素人相手に「CGだよ、すごいでしょう」って言われてるような気がして、ということなのかなあ。

役者が蛾の話を持ち出すと、蛾の映像が出てくる。燃える話が出てくると、炎の映像が出る。
それはすごくわかりやすいけれども。どうなんだろう。これも説明的すぎてちょっと。

炎の映像が出るとき、照明が暗く落とされていた。これは炎の映像を綺麗に見せるための演出なんですよね? だとした、それにはぼくは反対です。役者の顔のほうをもっと観たい。でも暗くて見えない。イライラしました。

そう考えると、映像表現は必ずしも成功とはいえなかったのでは。効果的なシーンもあったとは思うのですが。

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