【前売り完売!!!当日券は若干枚数、販売予定】夏葉亭一門会vol.4
夏葉亭一門
王子小劇場(東京都)
2012/01/31 (火) ~ 2012/01/31 (火)公演終了
満足度★★
落語は難しい
通し券だったので、昼の部から行きましたが、
時々にしろ、本職のの落語家さんの話を聴いている人間とすると、
正直、物足りない。
夜の部は聴かずに帰りました。
逆に言うと、修練を積んだ落語家さんの芸の凄さが分かるというもの。
やる以上は、相当本腰を入れてやってもらいたい。
僕らの心象風景における、いくつかの考察【公演終了いたしました。ご感想お待ちしております。】
Minami Produce
新宿眼科画廊(東京都)
2012/02/11 (土) ~ 2012/02/21 (火)公演終了
満足度★★★★★
理屈っぽいが充実した作品
好みは分かれるかもしれないが、私は大変満足しました。
「あのときああしていれば」は人間誰しも思うこと。
やや理屈っぽく、哲学を感じさせる趣向で、
なおかつテンポよく、面白く進行していく。
転換シーンで犬役(実はかなり重要な役)が、
若手の講談師か落語家を思わせるように早口でまくしたて、
その時はロック調の騒々しい音楽が流れるのだが、
ここはもう少し台詞を聞き取りやすくする工夫をされても良いかも。
『かいごのご』『ぼくとおおかみ』
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/02/10 (金) ~ 2012/02/14 (火)公演終了
満足度★★★★★
【ぼくとおおかみA】短いが充実した内容
それぞれの世代の淡い、そしてピュアな恋物語が進んでいくお話。
若い役者さんしかいない劇団も多い中、
ベテラン勢がしっかりと舞台を固めているのも素晴らしいことです。
女子高校生の主人公の妹役が可愛らしいし、
あの年代の特徴もよく出ていて、存在感もあり、良かったです。
(終演後、近くに出てこられたので、
「本当に高校生ですか?」と聞きましたら、
にやっと笑って「違います」と言われましたが・・・)
愛はタンパク質で育ってる
ぬいぐるみハンター
駅前劇場(東京都)
2012/02/08 (水) ~ 2012/02/14 (火)公演終了
満足度★★★★
テンポが良い!
お話自体は、断片的なシーンの連なりで、
同じシーンがいわば交互に出てくるような趣向。
同じ役者が2役兼ねている場合もあり、
多少分かりにくいところもある。
もっとも、筋を丹念に追いかけて行く必要もなく、
その場その場を楽しんでいけば十分面白い作品。
そして、別々だった(と思えた)それぞれの話が最後に収斂する形となり、
それはそれで統一感をもたらすという意味では良いと思うのだが、
これだけ暴れてきたので、もっとインパクトのあるものならば、
と思ったのも正直なところ。
「タンパク」はダジャレ?
3.5位ですが、切り上げサービスで☆4にしました。
真冬の夜の夢
平熱43度
ワーサルシアター(東京都)
2012/02/08 (水) ~ 2012/02/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白かった!
シェークスピアの自由のパロディ。
話はいくつかの場面が次第に収斂していく手法で、
やや強引な筋の運びも感じられるが、
テンポの良さと、アクションシーンの迫力が魅力的。
そんなわけで、強いて言えば後半に比べれば前半がやや冗長とも言える。
『ZIPPY』 ジッピー
anarchy film
新宿アシベ会館B1(東京都)
2012/02/01 (水) ~ 2012/02/11 (土)公演終了
満足度★★
理解困難で
体調不調のせいもあったかもしれませんが
理解不能のまま終わってしまった感じ。
それから、他室のロック演奏が聞こえてくるのも気になる・・・。
Black Shooting Star
おぼんろ
Barまいどおおきに(渋谷区宇田川町34-6 W&Iビル4階) (東京都)
2011/09/10 (土) ~ 2011/09/10 (土)公演終了
満足度★★
まあ面白かったが、しかし…
とあるバーに、保健所の調査入るが、
なんと、調査中に巨大化したGが出没…。
しかも、最初は遠慮がちに「出没」していたが、
次第に「自己主張」まで…というような話。
最初はドタバタだけかと思ったが、
後半はそれなりに色々の趣向も工夫され、
面白くは思った。
ただ、ここで、最近話題の「開始時刻問題」が…。
事前に17~18時と聞いていたのだが、
役者がお客さんをいじったりしていてなかなか始まらない。
10分ほど経ったとき、「遅れているお客さんがいらっしゃるので…」
と言われ、さらに「待つことにご不満の方はいませんよね」と、
いじりの延長が。
こう言われると「いや、始めて下さい」とはとても言いにくいし、
私も10分程度なら遅れても良いかと思っていたので、
「後の予定があるので」とは言わなかった。
それから数分後、その遅れたお客さんが到着で、
「(遅れたお客さんに)拍手を」とまたいじられる。
それから、前説だか芝居の一部なのか分からない結構長い話があり、
(もしかしたら。これは所要の1時間に入っているのかも、
と思ったくらい)
ところが、「ではこれから始めます」ということになった。
この本番部分も、1時間では収まらず、結果解放されたのは18:30頃。
つまり30分も超過したのだ。
私は19時までに王子に行かないといけないので、
慌ててエレベーターに乗ろうとしたら、
もう1人若い御嬢さんも飛び乗ってきた。
「私、次の予定があって…」「私も?」
「王子ですか?」「いえ、私は下高井戸で…」
なんて、多少の会話のうちに1Fに着いて、
それぞれ急ぎ足で…。
下高井戸の方はどうか知りませんが、
結果、私は10分遅刻してしまった。
結局、あの長い「前説」も公演時間の対象ではなかったのだろう。
元々遅れている上に、さらに遅れの原因となる話を
長々やるのってどうなの?
それから、遅れているときはせめて、終演後
「押してしまったので、お急ぎの型は遠慮なくお帰り下さい」
位言ってほしいのですよね。
別の劇団の話ですが、次の予定などを、客演者一人一人に話させて、
ダラダラ「終演後挨拶」が続いたことも、経験しているので…。
お客さんの全員が、終演後何も予定無し、
というわけではないのだから…。
そんなわけで、演劇自体は4Pでもいいかな、と思ったが、
遅れが酷すぎたので、2P減点とします。
OKICHI
アブラクサス
劇場MOMO(東京都)
2011/09/15 (木) ~ 2011/09/19 (月)公演終了
満足度★★★★★
見せ場が多く、感動的な芝居
明治開国前後の、唐人お吉の物語。
一応、5つの部分から構成されていると思う。
ネタバレ部分で各部分について触れて行くが、
ただ、これは私が勝手に分けたもので、
上演時に「第○部」と表示されたり、
台本に書かれたりしているものではないことは、
あらかじめお断りしておく。
ぶどう畑に落ちた流れ星
メガバックスコレクション
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★
色々矛盾が感じられて…
Aバージョンで観ました。
高評価が多い中でこういう内容のレビューは書きにくいのだが、
私としては正直、色々矛盾点が気になってしまった。
riverbed sleepless summer
白米少女
プロト・シアター(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★
趣向は面白いが、少々冗長
舞台(と言ってもフラットな空間だが)の左手には、
浅い釣堀のように水が張ってあって、水がちょろちょろと流れている。
一方、右側には、乱雑な室内があって、空き缶も転がっている中、
小さなテーブルとソファ、それに冷蔵庫などが備えられている。
さて、この芝居は、不仲で、長らく会っていない姉を訪ねてきた妹の物語。
暴れン坊の棒、大いに暴れるの巻
LIVEROCK
ラ・グロット(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★
荒削りで実験的な公演
この会場は初めてで、入ってみると、いびつな5角形。
入口のそばには、一段高いところがあり、奥に向かって階段が付いていて、
下に降りることができる。もとは倉庫か何かだったのか?
(↓ここに会場の写真があります。)
http://www.la-grotte.com/1f/
11の小さい話に分かれていて、関連性の濃いもの、薄いもの、
少し前の話と関連しているものなどさまざまだが、
何しろ実験的で、暗くしてライトを使うもの、
まくしたてたり、静かに魅せたり・・・
何より驚いたのは、例の階段が可動式だったことで、
これが動きながら役者もアクション的演技をすると結構な迫力!
ということで、荒削りで、好みは大きく分かれると思うが、
期待は持てる劇団と思った。
で、好みは分かれるところで、
こういう実験的試みは、個人的には面白かった。
これはプラス1P。
でも、ギャグがあまり受けなくて、しかも、
一番つまらない「ニューートントン…」というやつが、
最後までしつこく繰り返されたのは、いかがかと思った。
で、これはマイナス1Pで、結果3Pとしました。
熱闘!臥龍小学校!!
爆裂団
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2011/09/16 (金) ~ 2011/09/19 (月)公演終了
満足度★★★★
まあまあ面白かった
タイトルのように小学校が舞台。
結局、一言で言えば「番長争い」なのだが、
色々の要素のある、多様な舞台であった。
初めのダンスシーンは、振りも歌もイマイチだったので、
ちょっと心配になったのだが、
それは開演直後の緊張からだったようで、
その後は順調に推移・・・。
初めはゆる~いコメディのような進行で、
まあこういうのもたまには良いのかな?
特に緩いものが好きな方には…という印象。
しかし、低学年の女の子がさらわれる辺りから、
何となくシリアスな表情に変わり、
アクションドラマに変容?
で、それで終わるのかと思ったら、
最後はまたコメディ調になった。
まあ、雰囲気が変化していくことはよくあるし、
それ自体は構わないのだが、何か繋ぎ合わせたような感じがあって、
少々ぎこちなかったし、相乗効果でなく
むしろマイナス効果になっていた気がした。
例えば、アクションをメインにするなら、
それまでの緩い部分がちょっと長いのではないか?
この辺のバランスや移行方法を考えて行けば、
もっと良くなると思う。
それと、アクション部分は「死闘」「殺し合い」のような雰囲気で、
台詞にもそれを思わせるものが出てくるのだが、
その後の、教師たちの台詞は、
それらを「暖かく見守っていた」というもので、
なんか、観ている方がガクッとくるし、
まあ、矛盾と言えば矛盾ですよね。
また、ギャグの「校長先生ネタ」も、
初めは面白かったが、3回も出てきて、ほとんど同じで、
しかも3回目が「死闘」の後だったので、これも力が抜けました…。
ギャグなら、変えて行った方が面白いのでは?
それから、何より思ったのは、この話、
小学生でなくて、中・高生にした方が自然だったのでは?
やっぱり番長やら恋愛がそれらしくなってくるのは中高生だろうし、
役者にトウの立っている人も多くて(笑)。
(それを逆にネタにした「膝歩き」は面白かったが…)
まあそういう課題を抱えてもいるので、
3Pと4Pのあいだくらいですが、
熱演でもあったので、端数切上で4Pとしました。
大山デブコの犯罪
快楽のまばたき
タイニイアリス(東京都)
2011/09/15 (木) ~ 2011/09/19 (月)公演終了
満足度★★★★
楽しめたが・・・暑かった
会場に入ると、いつものタイニイアリスとは配置が異なり、
90度右に回転させたとでも言うか、
入口を入ると、その向きで座席があり、その奥に舞台がある。
したがって、座席も舞台も、普段よりは横に細長くなっている。
開演前から、すでにセーラー服姿の女優さんが、
はやり歌をメドレーで歌っている。
(樋口舞さんで本業は歌の方のよう…声楽の訓練を受けた方という印象)
また、それと関係なく、場末の劇場で流れるような音楽も、
(一部ライブで?)演奏されている。
さらには、客席右側に、ギターを持った男性や、
派手なメイクの女優さんも座っていて、
雰囲気を作り上げている。
ただ、舞台には幕がかかっていて、
開演前は中の様子は分からない。
開演後の筋や、表現について、言葉で説明するのは困難で、
また、筋を説明する必要もないと思うが、
寺山作品の独特の雰囲気はしっかり出ていたと思う。
残念なのは、タイトルロールのデブコ役を、
たしかにぽっちゃりタイプの女性が演じていたのだが、
(デブコにしては痩せている方かも?)
少ない台詞の台詞回しなどでの存在感が希薄だったこと。
もっと強く台詞を言って良いのでは?
ただ、途中でアコーディオン演奏なども披露していて、
それは素晴らしかったが。
音楽はやはり打楽器などはライブのようで、終わり近く、
ちんどん屋のように楽隊が登場するのだが、
曲の終わりの方、ちょっと録音とずれていたのですよね・・・
でも、打楽器のライブは空気の振動も伝わってきて、
その臨場感は良いものである。
なお、演劇をそれほど観ていなかった、多分十数年前、
別の劇場、別の劇団で、この作品を観たことはあるが、
もちろん、それぞれドロドロ感はあるものの、
今回は全く違った演出であった。
ということで、演劇自体は他の出演者も中々良くて、
興味深く観ることができたが、
開場時点から室内は蒸し暑く、しかも満席になって、
最前列前に補助席も出たほど。
狭くて椅子の小さいこの劇場で、
終演まで蒸し暑い状態(終始扇子を利用されている方が何人も)
というのは、正直つらい。
本当はスタッフに室温などの配慮がほしかったところ。
4Pと5Pの中間くらいだが、
この辺が残念だったので4Pとしました。
PRISON
劇団伍季風 ~monsoon~
小劇場 楽園(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
矛盾は多いが、なぜか楽しめた
評価もかなり分かれていますが、なぜか(?)私は結構楽しめました。
たしかに、矛盾やおかしい話は多いです。
なお、私が見たのは女性バージョンです。
すでに多くの方から指摘されているように、
脱獄の方法、あれで死刑になるの?(あれなら執行猶予かも)、
突然の死刑囚全員執行?…
「某国の某時代の話」というのなら分かりますが、
日本の法律を持ち出すなど、ある面ではリアルさを強調したりもしているので…。
それに、他の方からまだ指摘されていない点で、
私がかなり気になった点を挙げれば、
「脱獄した後どうするの?」ということ。
色々シャバでの夢を語るのだが、
脱獄すればすぐ警察に追われますよ。
「刑務所服役中の彼氏に会いに行く」のは
「刑務所舞い戻りだからNG」というけど、
何をやっていても、警察に怯えながらのはず。
それこそ、整形しながら逃げた逃亡犯のようにでもしないと、
逃げ切れないはず。
余談だが、私が脱獄ものですぐに思い出すのは、
映画『ショーシャンクの空に』で、
こちらは、脱獄方法のみならず、
脱獄後どうやって平穏な暮らしを得るか、
まで、考え抜かれている。
(それでも、矛盾を指摘する向きもいるが。)
それはともかく、おかしな点を多々抱えながらも、
それなりに楽しめた理由の1つは、
「これから、どうなるのかな?」と期待とハラハラ感を持てたこと。
それからもう1つは、(不謹慎ながら、でもやっぱり)
女性バージョンだったからかな?
男性バージョンだったら、評価下がったかもしれません?
シャイロック
東京演劇アンサンブル
ブレヒトの芝居小屋(東京都)
2011/09/09 (金) ~ 2011/09/19 (月)公演終了
満足度★★★★★
見ごたえ十分の舞台
横浜からは結構遠い武蔵関まではるばる伺いましたが、
遠くまで観に行って本当に良かったと思った。
主役人から脇役まで演技面でも、
そして舞台装置など演出面でも素晴らしく、
この日はかなり疲れていましたが、
むしろ、元気を与えられたような気さえしました。
興す人々
劇団熱血天使
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2011/09/14 (水) ~ 2011/09/19 (月)公演終了
満足度★★
もっと演技・演出に磨きを
残念ながら、期待外れでした。
時々いうことですが、とにかく怒鳴り声・叫び声が多い。
しかし、台詞には「気持ち」「魂」がこもっていない。
また、台詞に「現代語」としか思えない言葉がチラホラ。
師である緒方洪庵も、また福澤諭吉も、権威がまったく感じられない。
諭吉など、これではただの軽薄な奇人に過ぎず、
(他の人物もそうだが)明治の激動を生きた人間としての
「腹の据わった」感がまったくない。
また、過去(洪庵の適塾時代)と15年後の現在を交互に描く手法で、
かつ場面転換時の暗転の代わりに、舞踊を取り入れているのだが、
舞踊も場面にマッチしているとも言えず、
交互に描く手法共々、意味がよく分からない。
ただ、新しい手法を取り入れようという気持ちに対し、
1Pプラスで2Pとしました。
ワークショップ公演 穴ヲ食ベル
しずくまち♭[フラット]
d-倉庫(東京都)
2011/09/01 (木) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★
面白かったが、後味の悪い結末が…
舞台上は宇宙船(潜水艦と言っていた人もいたが)という設定。
しかし、それらしい様子は特になく、舞台には遠くから見ると、
白と茶の石敷きのように最初は見えたのだが、
近くで見ると、一部茶色に変色した紙の束であった。
この紙は、この話が日本文学を素材としているものであり、
「原稿」「書籍」「文献」を象徴しているように思われる。
例えば、登場人物中の「ダダイ」は、太宰治のモジリであろう。
彼はしきりに権威に反抗するニヒリスト。
ピアノの生演奏もあることと、男役を女優が、女役を男優が演じる趣向で、
女優の男役は結構見られるのだが、
男優の女役は、登場時は笑いを買っていた
…しかし劇の進行とともにそういう可笑しさは感じなくなってきた。
さて、環境汚染?疫病?のため、女性は昔に絶滅してしまい、
生き残っているのは男性のみ。
そして、ここには「総統」と呼ばれる者がいて、
彼が艦長のような立場であり、
ほとんどの者は彼に多大な敬意を表する。
また、「博士」と呼ばれる者がいて、過去の「文献」を頼りに、
「子供」(チビオ)や「女性」(自分の妻・チビオの母役「ミチヨ」と、
もう1人?より若い「ユリエ」)を作ってみる。
しかし、作りものであるだけに、イマイチ出来が悪く、
例えばミチヨは、シチュエーションが違っても同じセリフを口にしたりし、
これで観客の笑いを取ったりする。
かもめ
第七劇場
シアタートラム(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★
前衛的な「かもめ」
「かもめ」自体、読んだことも、また上演を観たのも、大分前のことで、
記憶もかなりあやふやになっているが、公演時間が70分と言うのは、
それにしても短いんだけどなあ、と思いつつ会場へ。
レジデント
Gooday Co.
戸野廣浩司記念劇場(東京都)
2011/08/31 (水) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
アンサンブルの楽しみ
東京ミュージックアーツ
東京文化会館 小ホール(東京都)
2011/08/30 (火) ~ 2011/08/30 (火)公演終了
満足度★★★★
楽しいオペラアリアのひととき
本来は「クラシックコンサート」に分類される催しなので
ここに紹介できるかどうか、ギリギリの線かと思いますが、
第2部は、振りや、最低限の小道具・衣装など、そして解説も用意された、
オペラアリア・名曲をたっぷり聴けたので、
「オペラ振興」のためにも、紹介してみようかと思いました。
その前に、せっかくなので第1部についても簡単に。
若手奏者4人(東浦亜希子(ピアノ)、佐原敦子(ヴァイオリン)、
西村知佳子(ヴィオラ)、門脇大樹(チェロ))による
ピアノ四重奏2曲(モーツァルト:第1番ト短調K.478、
シューマン:変ホ長調Op.47)で、
技術的にはしっかりしていたと思うものの、やはり若手だけに、
理屈っぽいというか、情感がもっとあれば、とは思った。
さて、第2部は4曲のオペラの5つの場面が登場。
1曲目は「セヴェリアの理髪師」より「フィガロと伯爵の二重唱」で、
最後はステージ下まで駆け降りるほどの熱い演技を見せた。
2曲目は「薔薇の騎士」より(終幕の)「三重唱」で、
これは、オペラ好きなら聴いてみたい!と思う曲。
正直、もう少し前の場面から聞ければ、
しみじみとしたこの場面がひときわ映えるようにも思ったが、
こちらも好演であった。
3曲目は「ノルマ」より「ノルマとアダルジーザの二重唱」で、
2人の巫女の嫉妬の物語…今日の演目の中では唯一の悲劇で、
地味な曲目だが、恋と巫女という立場に悩む心情が伝わってくる曲。
実は、主催の「東京ミュージックアーツ」は、
普段でも時々このタイプのコンサートを港区・高輪のホールでやる
団体なのだが、毎年夏のこの公演は特別なものと認識されているようで、
ここまで聴いたところ、普段よりも歌手のレベルが高いように感じた。
ただ、第4曲の「こうもり」の「第二幕・乾杯~Duidu」は、
小悪魔とも言えるアデーレ役がイマイチで、軽快で楽しい感じが
もっと出れば、と思った。
ただ、世紀末的な耽美性をも感じさせる陶然とした部分は、
中々素晴らしいコーラスで、感動!
最後の第5曲は同じ「こうもり」より「第三幕・三重唱~FINALE」で、
浮気を疑われている妻とその愛人(?)が相談している弁護士は、
実は夫が変装している…しかし、そうとは知らない2人は
あれこれ正直にしゃべってしまい、「変装弁護士」も時々怒りだし、
そしてついには夫であることを明かす。
2人は一度は仰天するが、しかし、この夫も昨晩の浮気がばれていた…。
なぜばれたかというと、浮気のつもりで、変装していた自分の妻を
口説いていたから…というバカバカしい話。
まあ最後は「シャンパンのせい」ということで、
賑やかに楽しく終わるのだが。
この曲も、アデーレも良くなったし、楽しい演奏だったと思う。
それから特筆すべきは、ピアニスト兼解説役の高木由雅さんが、
演奏も素晴らしいだけでなく、解説も何も見ないで、
歌われる部分を上手に説明されるのも見ものの1つ。
経歴を見ると「二期会ピアニスト」もされている方なので、
オペラの音楽にも筋にも造詣が深いのであろう。
1年に一度、上野の文化会館小ホールでやっているので、
ご興味のある方は一度聴きに行かれると良いと思います。