miss_youの観てきた!クチコミ一覧

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「満ちたりた庭園」 「かりて~糧」

「満ちたりた庭園」 「かりて~糧」

月の石

笹塚ファクトリー(東京都)

2012/10/17 (水) ~ 2012/10/21 (日)公演終了

無題488(12-231)
19:00の回(小雨)。18:28受付(吉水さんがいらしてチケットをいただく)、18:30開場、パイプ椅子席。「庭園のすべて(2011/6/29-7/3)」の再演、その公演では原作「ジャイルス・クーパー」、今回は「ジャイルス・ブルックス」、ジェニー役:神楽坂さんの回。舞台は庭園を見渡せる部屋、バーがあり、座り心地のよさそうなソファ。左右にチェスト。テーブルは小さめ。花や人形が飾ってあり、舞台と客席の間に生垣、芝生が敷かれ客席の間を入口の辺りまで。

控えめなトランペット、ピアノ、ギター(BGM)。18:55前説、19:04開演〜20:46終演。ドレスアップした役者がひとりずつ登場。全員揃って…ポーズを決め、男たちは「お相手」を決め…暗転。

ネタバレBOX

あっても足りないもの...それがお金(Money)で、ご近所のライフスタイルに合わせるためには手段を選ばず...、というカップルのお話。カップルの一方(女性)が男性相手の「お仕事」をこなし、大金を得、もう一方(男性)がそれを受け取る。そんな関係に陥る一組の夫婦。

幻を手につかみたくてあがいた揚句、友人が死に、蟻地獄から抜け出せなくなってしまう。人間らしいといえばそうかもしれない。

「冷たい熱帯魚」で初めて神楽坂さんをみました。幸せの一歩手前まで来ていたジェニーとリチャード。リチャード(梶原さん)が崩れゆく様、最後には周囲と同化してしまう様、こういった男女の関係は感覚的にわからないけど...
パラドックス・プラネタリー・ギア

パラドックス・プラネタリー・ギア

おもいやり歯車

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2012/10/13 (土) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題487(12-230)
18:00の回(小雨)。17:31受付、開場、ここは初めて。舞台中央にテーブル(カレンダーがあり、日付は7/1)とソファ、1人用が2つ、2人用がひとつあり、後ろにも
テーブル(グリーンのチェック柄のクロス)があって、コーヒーポット、カップ、テイッシュペーパー、、ゴミ箱がふたつ。どこかの応接室かと思いましたが、休憩室でした。客席、前の2列はベンチシート、後方は椅子席。

7/1~15までの2週間、科学の最前線で働く者たち...を描いたものかと思っていましたがそうではありませんでした。17:57前説、18:05開演~19:30終演、カレンダーは7/15。平野さん、みどり人(天晴)でみました。11月のENBUに行けたら。あらゆるデータをあつめて予知/未来予測...となると相当な設備だろうし、セキュリティも厳しいと思ったりしながらみていましたが、そこらはほとんど明示されず。と、普通はここで気が抜けておしまいになってしまうのに、今夜は最後までたのしく観劇。役者さんたちとの相性がよかったのが一番かもしれません。みなさん個性的で、魅力的。

ネタバレBOX

事業仕分の対象になるくらいだから、常に「最先端」であって、「2番じゃダメ」なはず…だけど、このノンビリさでいいのか。終わることがない情報収集、解析できないほどの量かどうか、事前に想定するだろうし、何か仮説に基づいてシステム設計したのでは?

施設と登場人物がアンマッチ、具体的な研究シーンがないけど…ちゃんとした車だってあるだろうに。

開演前は工場の応接室かと思った...実は、研究所の休憩室という設定、そうはみえないもんね…

腕時計をしていたけど、現実の時間のように見えました…(違うかな?)

と、言いたいことばかりだけど☆5。設定を変えて、ありそうな「場所」にすればいいのにと思いながらみていました。過疎化が進んだ地域の唯一残った工場とか、でも山中だと無理か…、途中からほとんど気にならなくなったのは不思議というかやはり設定に無理があったと思う。

桃売り娘はスパイかと思ったし、ツチダさんがロボットだとするとターミネーター級の技術が必要で、そんな技術があれば、どんな量のデータだってあっという間に解析できるシステムも簡単なハズだと思ったし、アンドロイドかもとか考えたし(恥)。

なにがしかの思いをもった人たち、希望したものはいつまでも遠くにあり続け、日々の遷り変りも薄れてゆく。そんな人たち。答えがでないままの研究。それまでもが終わってしまうかもしれない7/15(事業仕分の日)。燃える朝焼け。

でも、役者さん、みなさんよかった。

余談です
未来を数学的手法で予測する「心理歴史学」.・・・これはアシモフの「ファウンデーション(1951)」シリーズにでてくるもの。


あなたはいつか、わたしを見掛ける。B面

あなたはいつか、わたしを見掛ける。B面

ttu【2017年5月末解散】

インストールの途中だビル(東京都)

2012/10/12 (金) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題486(12-229)
15:00と16:30の回(晴、暖かい)。早目に行ってビルへ、外に受付(案内)があり、ご挨拶して3階へ上がります。右側、前回公演のフロアですね、3つに分かれていて入って左の一角がttu。お仕事中、少しお話をさせていただく。壁に過去公演に関するもの、商店街のポスターなど。15:00の回の準備で忙しいなか質問に丁寧に答えて下さる。会場は道路を渡ってブックオフのところを右に曲がった(アーケード)商店街の中。よくみていないと通り過ぎてしまいますが、スタッフの方がチラシを配っているのですぐわかります。ttuは3回め。

太宰は読んだことはなく、芝居を何作かみただけ。今回の「待つ」も未読(「待つわ」をイメージしてしまうのでした)。

会場は商店街の「ふれあい広場」、周りは全てお店、人通りも多くチラシを受け取って足をとめる人、ttuをみにきた人、芝居中に立ち寄る人。

前説などなくダンサーが現れダンスパフォーマンス、一緒に踊る女性、カメラで写真を撮る女性。突然、白系の服を着た女性がゆっくりと視界に現れ、これはttuだったことを思い出す。

1回みて移動する予定で地下鉄に乗ろうとホームで「待つ」。でも寸前、引き返す、それはただ感覚。来たときふらっと入ったブックオフに「女生徒」があったので買う、読む、会場へ。2回目をみたのでした。

ネタバレBOX

実は、会場前でチラシを配っていたのは役者さん(役名「ファンの女)、写真を撮っていたのは(「ピンクのカメラを持った女」)、チラシの方(渡辺さん)はビルでお会いしていたのでなんとなくわかったのですが、カメラの女性は普通の方かと思っていました。設定そのものが「ストリートダンサー」のパフォーマンスということのようで、チラシもそうなっていました。自然に始まり気がつくと別世界にいるようなショック。

タイトルは、「待つ」の最後の一節。2回目をみるとき、「手紙の女(白系の服を着た女性)」がやってくる様子がわかる位置にいました。予想より早いタイミングで細い路地をやってきます...ゆっくりゆっくり。これは、前作、ビルの外に役者さんが出てきたときの様子に似ています。

ダンサー、観客の3人が創る空間に現れ、走りだし、ダンサーとすれちがうと時間は止まる、女は「手紙」を差し出す、誰に向けて?できる限り腕をのばして手渡そうとしている。やがて時間は動き始め、また走りだし、すれちがい、手紙を...また繰り返し、最後、何か、あるいは誰かをみつけたのか、走り去る。ここでダンサーのパフォーマンスも終わり、商店街の「広場」には日常が戻ってくる。

ふたつの時間なのか、空間なのか、お互いが干渉しないようでいて、交わす目線。永遠の時間の中に閉じ込められているようにもみえる、それが二十歳というものなのか。

「待つ」の主人公「私」は二十歳で、毎日人を迎えに行く。誰ともわからない人を迎えに。

原作は1942年、今は2012年。

商店街のなかに生まれた小さな異世界。

追記
増永さん、「雲。家。」の制作もされるのですね、この作品「かもめマシーン」の清水さん(一人芝居)でみました、時間があえば行こうと思います。
アテンプツ・オン・ハー・ライフ

アテンプツ・オン・ハー・ライフ

エイチエムピー・シアターカンパニー(一般社団法人HMP)

上野ストアハウス(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題485(12-228)
19:30の回(晴)。18:50会場着、受付(整理番号札あり…◉◆370/ラベンダーと印がある)。今週も忙しく、バテたので帰宅が楽な乗換え駅の上野にしました。こちらの劇団は初めて。19:02開場。舞台奥に巨大な「輪」、天井に届きそうなほど。水車みたいな、ガムテープみたいな…劇中、構造が明らかになります。上からの照明を受けて床に丸く、歪んだ大きな影。壁に沿って7脚の椅子(客席:クッションなし、と同じ)、登場人物の数分。傍にペットボトル、ひとつじゃがりこ?全員出ずっぱりなので補給。前説に続いて19:34開演〜21:24終演、21:27アフタートーク〜21:47終了。
観劇中、何が面白いのか全然わからず、で、なんと終演後のATを聞いて印象は大逆転。開演前、珍しく当パンを読んだものの理解が足らず、原作を読んでいたらもっとよかったのかなと思いました。ATでサラ・ケインの名が出て、そういえば「4時48分」のときも同じように感じたことを思い出す…全く成長しないもので、旧感覚の限界を感ずる。続く。

小さなエール

小さなエール

643ノゲッツー

OFF OFFシアター(東京都)

2012/10/02 (火) ~ 2012/10/07 (日)公演終了

満足度★★★★

無題484(12-227)
19:30の回)(晴)。18:45受付、19:00開場。白黒、市松模様の床、下手に棚があり置かれているのはいくつものウイッグ(「顔」がついているので少し不気味)とキャンドル。中央にはテーブルと椅子(3脚)。上手にガラスドア、手前、隅の方に仕切られた箇所がある。細長い台が3つあって照明がセットされているようです。1列目ベンチシートにクッション、2列目から椅子席。19:28場内アナウンスで前説、19:34開演~20:59終演。いろいろな角度から照明があたるので表情も変わる。特に暗めのシーンが好み。どうやら、常に時を刻む音が聞こえるように感じる。パルス音や古時計のような音。谷仲さんは今夜も渋い、看板娘ホライゾンのおやじさんとは違うぞ...でも最後は壊れていく...。オセロゲームのように瞬きする間もなく逆転&逆転、極端だとは思うけど、世の中なくはない。

ネタバレBOX

雑記

4作目です。舞台後方で控えている役者…じっと舞台を見つめている、そこに「眼」がある、このシュールな雰囲気が合うみたい。

確かに、誰が誰に「エール(この場合、応援、ですよね?)」を送っているのかわからなかった。ひょっとして「判官贔屓」のこと?人間誰しも弱いところがあるし…それを気づかせまいとして虚勢をはるのだろうか。

BB弾のシーンは笑った。

突然倒れるのは何故だろう。
「十二時山の懸魚」

「十二時山の懸魚」

開座

開座アトリエ(森下)(東京都)

2012/10/07 (日) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題483(12-226)
16:00の回(晴)。15:30アトリエ着、受付。何か月ぶりでしょうか、いつもお誘いいただきながら時間があわず。今回は、(開座ではありませんが)昨日の青果鹿のスタジオ公演に続いての観劇。舞台は奥、正面には布地に描かれたロウソクと炎、手前、左右に板がセットされ、左に5本、右に1本のロウソク(本番中、ともされています)。どちらかというと(照明が)明るい舞台。16:07開演~17:10終演。

蜘蛛、酔った女、動物(サル類?)などを連想しながら、なぜ何度もみにくるのだろうと「考える」自分。そうではなく、何も考えずに見つめればよいのではないかと「感じる」。

炎に近づき手をかざし、床を這い、壁に寄り掛かる、刺すような視線、絡む腕、炎がひとつひとつ消され、終演。

観終わった後、清められた感じになるので不思議、特に暗い舞台のときにそう感じる。静かに呼吸し、心を落ち着かせ、みる。そんな時間があっているのだと思うのでした。

「懸魚」というものが何か...知りませんでした。

『まちづくりproject』10月

『まちづくりproject』10月

THE TRICKTOPS

ワーサルシアター(東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★

無題482(12-225)
14:00の回(晴、青い空に薄い雲が漂っている)。13:30受付開場。7月からなので3回目、商店街の雰囲気にも馴染んできたようです。14:05いつものように「砂戸さん」の開演前のお話に続いて「Paperback Writer」で開演~16:01終演。今回、スナックのママ役中村さんのラストの表情...これにやられました。ほんの10秒くらいでしたでしょうか、とても情感あふれた、大人の女性、喜びや安堵などの豊かな表情と仕草、美しさに満ちた瞬間。

先月は祭りで盛り上がりましたが秋になり少し落ち着いたような気がしました。これから寒くなりますが、熱い舞台を期待してます。

てがみ座長田育恵脚本『くれない坂の猫』

てがみ座長田育恵脚本『くれない坂の猫』

まじんプロジェクト

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/10/03 (水) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題481(12-224)
18:00の回(薄曇り)。17:00指定席券に引換えなければならないので入り口前で待つ。声をかけられ顔を上げると福田さんがいらっしゃったのでご挨拶。先に待っていた男性からも声をかけていただき、お聞きするとなんと(開業医役の)佐藤祐一さんでした。

17:30開場時間に戻り中へ、ここに来たのは約1年半前「女の子ものがたり(2011/5)」。座席はB列が最前列、全席指定。長田さんの脚本、てがみ座のおふたり(福田さん、尾崎さん)、和田さん。みたいなと思いながらチケットの手配は前日(でもとても良い席でした)。

1969年のお話。「アポロ11号」「ウッドストック・フェスティバル」「アビィ・ロード」、翌1970/3/14から9/13まで日本万国博覧会。私は行きませんでしたが「1970年大阪万博の軌跡」2009/1@国立科学博物館に行ったり、「公式記録映画」や「大阪万博―Instant FUTURE 」をみたりしました。昭和44年。

「木原整骨院」のロビーが舞台、下手、マッサージ機(1回30円)、ラジオ、手前は庭になっていて、物干しざお、布団たたき、箒、隣家との境にはブロック塀、隣家の壁と窓。薪にするのか枝の束、雑草や落ち葉。中央にテーブルにソファ、正面には出入り口(「木原整骨院」という文字が客席側からみると反対になっています)、受付、「各種保険取扱/交通事故取扱/労災取扱」「お願い。保険証は月初めに提示してください」などの注意書き。「診療室」と書かれたドア(開けるとちゃんと室内ができています)。その右には人体の筋肉のイラスト、上手は2Fへの階段、掃除用具置き場と靴箱、玉のれんの奥は台所、「とむらい師たち」のポスター、押し花(?)。壁の汚れ具合、紙のよれ方がより「らしさ」を現しています。正面の壁に本公演のタイトル、床には「ネコ」が映っています。17:54ラジオの放送による前説~18:03開演~19:56終演。

ネタバレBOX

雨、朝日、隣家の明かり、戸外に見える緑、2Fへ行く階段の壁には大きな日本地図(私の座席からは見えませんでした)。診療室内のカーテン、黒電話でダイヤルを回す回数、「別冊ゴング(160円)」は古本?、「本日の診療は終了しました」という案内版、ペコちゃん、「Far East Network(懐かしいな、よく聴いていた)」、セミの声、夏の終わり、茜色に染まる坂。

高度成長の裏側、白黒からセピア色に変わりゆく昭和(1926/12/25〜1989/1/7)、二つの国、若いふたり、どうほうじん/いほうじん、その未来をどう描くのだろうと思いながら...そうですね...長田さん..そうですよね、とひとり頷く。もし、私だったら違っただろうとも思う。以前「クロッシング」という映画をみたからかもしれません…越えなければならないものはあまりに多い。

みにきてよかった。てがみ座、11-12月公演が待ち遠しい。
Baggage Claim

Baggage Claim

年年有魚

RAFT(東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/09 (火)公演終了

満足度★★★★

無題480(12-223)
19:30の回(曇~土砂降り)、19:00受付開場...時間を間違え相当早めに着いてしまうが戻る体力もなく、外で本を読む(おかげさまで読了)。入ってみると入り口側が舞台、ブルーシートが敷かれ(雨天時用?)。コの字型に椅子席が配置され左右が1列、奥(正面)に桟敷席+椅子席3列(段差あり)。正方形の舞台茶色のテーブルに丸いイスが3つ。床には赤、青、緑、黄+桃色の市松模様が描かれ、正面から見て奥(なので実際には入り口側)のスペースやトイレも舞台。「海がめのゴサン」、林さんが出ているというのでみに来ました。「かもめマシーン」でリーディング~稽古~本番と3回みていて次のお芝居はきっと、と待っていました。同じように横手さん(シンクロ少女)も7月の公演に行きました。あたりまえというか全然違う役柄、終演後お話できてよかったです。終演少し前、雨が降ってきた音が客席でも聞こえていたのでみると外は土砂降り。
全5話、狭い空間(ダイニング?、タクシーの中、稽古場、トイレの前)の中で少しずれた物語が柔らかく進み、みているほうとして途中から「あれっ?」と感じながら、そのずれ方を楽しみました。

ネタバレBOX

①話「恋愛WINNER」。3人の彼氏自慢と思いながら聞いていると、何か気になり始める。デートのタイミング、帰宅時間や今夜の予定、「もしかして」と感じ林さんの表情をみると、明らかに他の二人とは違う。②話「TAXI」。テーブルがなくなり、椅子が4つ。タクシーの中。男女のお客とカラオケ好きの運転手。車が道をまがるごとに3人が席を替え、360°回転。男性客が運転手に思いを告白...あっさりNGで傷心。③話。源氏物語を演ずる劇団員の稽古場、予定外の光源氏の登板で劇団員の間に亀裂が。お互いボロカスに罵りながらも、最後は揃って稽古。④話「センビキ」。トイレの前でエア「定規」とエア「鉛筆」による線引き...見えないものが見えたり、見えなかったり。⑤話「利き酒」。幻の銘酒に詰められた普通の水をホンモノと勘違いし、利き酒合戦。なぜか酔ってしまい気まずい雰囲気。

小さなスペースでの会話をメインにした日常のなかのすれ違いを軽いタッチで見せてくれました。
オセロ[Othello the Shakespeare]

オセロ[Othello the Shakespeare]

獣の仕業

APOCシアター(東京都)

2012/09/29 (土) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題479(12-222)
16:30の回(雨/曇)、最終日。雨が降る前に、とちょっと前に到着、まだ大丈夫だけど上をみれば分厚い雲が飛んでいく。外で待っていると立夏さんが中で待つよう声をかけてくださる。予定時間前ですが、先に受付...開場時間が5分遅れるという案内、なにげなく外をみていると傘をさしている人。16:10開場、座席は入って右側の壁に沿って椅子が2列(段差あり、ザブトン1枚)、先日みた「ロボット」とほぼ同じ席に座る。入って左にも数席。立夏さん自ら座席案内。黒い舞台、階段のようなブロックと黒い布で覆われた仕切り、カメラが3台(記録用)。シェークスピアです...もともと敬遠しているもの(あとチェーホフとか...有名で評価が高くていろんなところで演じられているモノですね)で、最近では柿食う客でもダメだった経験があり、何もなければ100%パスしていたハズ。が、先日、阿佐ヶ谷でのお芝居(森さん客演)、偶然、お隣にいらしてお話をさせていただき「オセロ」をやるというので、きっとなにかあるんだろうと思ったのでした。

席に座ると波の音が聞こえてきます...BGMはヒーリング系、16:28前説、遅れているお客さんを待つとの案内、16:36前説、に合わせて、奥の地階(界)より役者登場、メインの客席に背を向け伏す5名、中央で佇む2名...波の音が高まり、開演~18:07終演。

終演後舞台横にいらっしゃる立夏さんとお話する。みどり人のお芝居をみたのが8/24、1月はあっという間だった。「観たい!」にも書いたように3人の訳で予習、お話の筋はわかっても400年前の様子などはわからず...1600年というと関ヶ原の戦い、もちろんまだ生まれていない。

かがり火のように揺らぐ明かり、役者さんの影と光、まるで薪能のような舞台。歌舞伎のような見得、拍子木のような響き、地を這い舞踏のように舞う、リズム/メロディ/ハーモニーが揃ったセリフ。地の世界から現れた演者による約90分。

決して大きくはないそのカラダからこのように力強いものが生まれ、演者が渾身を込めて表現する。偶然からつながったこの公演、やはり舞台はみに行かなければと思いを新たにするのでした。

んーと、12月、櫂スタジオ出演なのですね。

ネタバレBOX

数年前、新国立劇場でワーグナーの「ニーベルングの指輪」(ジークフリート/神々の黄昏)をみた。芝居が始まって少ししたら、ふとこのときのことを思い出す。オペラの演出は多様で、音楽や照明もポイント。本作もBGMや効果音、照明の色合いなどがひとつに溶け合い濃厚な舞台となっていました。会場が少し響きやすいためか、部分的にセリフが聴きにくいところもありました、予習をしていたし、「死者の書」も、上野の古代エジプト展などで少しだけ知っていたので何とか。

顔の化粧のせいだけではなく「眼」が光る。観客を睥睨するオセロ、金剛力士象のような力強さも「隙」を見せれば脆くも崩れ果てるのでしょう。

「化け物」を配置したのは面白かった。善でも悪でもなく、暗でも明でもなく、人でもなく獣でもなく、どこにもいなくてどこにでもいる、どちらでもないがために忌み嫌われ、恐れられる..のだろうか。

少し雑記:
右隣の男性(お二人)、開演前に「あそこの下から出てきて」と舞台装置に関するお話、左隣の若い男女、「稽古が終わって」とか「(チラシをみながら)知り合いの○○さんが出てる」などなど、どちらもお芝居に関係のある方のようでした。映像はDVDで販売してもらえるといいな。おかげさまで「オセロ」の文字をみかけると「どんなのかな」と思うようになりました。
ふきげんなマリアのきげん

ふきげんなマリアのきげん

green flowers

シアター風姿花伝(東京都)

2012/09/27 (木) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題478(12-221)
19:00の回(曇)。だいぶ時間があるので目白駅から歩き、ブックオフ、スーパーや古本屋などに立ち寄る。18:30受付、開場。green flowersは「そう、みじかよ(2011/6)」から続けて3作目、さとうさんはタッタタの客演を含めると4作目。舞台はどこかの一部屋..劇中、アパートの2階であることが明らかになりますが乱雑で何年もこのままだったような住人の性格がでている部屋。薄汚れたガラス戸の外には鮮やかな緑、8畳ほどの床には古新聞、洗濯後(?)の衣服、ビン(どうもアルコール系にみえるけど、飲むシーンはない)が敷き詰めたかのように、どうもこの部屋の主としては整理してあるようです。押入れを改造したのかクローゼットや本棚になっている。上手はベッドでここにも古新聞やなにやらでいっぱい。手前には梱(?)、上に本。18:53「後ろからで」と断りがあり前説、19:05高井さん...が舞台に登場、前説で開演~20:48終演。

終演後、「そう、みじかよ」の台本を買い、本公演DVDの予約をし、目白通りを駅へ。

思えば、2作とも兄弟姉妹であったり親子であったり、その離れがたい関係を柔らかく包み込んだような印象を持っていて、今回、初めて「悪役」が配されていた。確かに、見た感じでは親子です...は厳しいと思うのですが、悪い人たちという設定をもう少し活かせたらなとも思いました。

今回、「村田さん」役の傍若無人ぶり、厚かましさ100%にはまってしまいました。いくらお隣さんとはいえここまで来ると天晴れ。



纏繞の夕月

纏繞の夕月

集団as if~

笹塚ファクトリー(東京都)

2012/09/26 (水) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

無題477(12-220)
14:00の回(薄曇)。13:02受付(整理券あり)、13:35開場。こちらの劇団は初めて。本日は、こんのさんに代わり藤丸さんが代役。中央に真っ赤なカーペットが敷かれた階段、下手にはガラスが嵌め込まれた大きなドア。戸外にみえるのは...緑のネット。なぜか手前に一段高くなった畳敷きのスペース、上手にはソファやテーブル階段上、踊り場には大きな絵、ドア、どうやらここは由緒ありそうな洋館。
アンケート用紙に「タイトルカード」と記された紙片が留められ「好きな言葉」「架空の物語のタイトル」「好きなセリフ」を書くようになっていて、お聞きしているとこれを基に劇中「インプロ(即興芝居)」をやるということ。DVD収録日なのでぜひと客席に声をかけています。以前、インプロ物をみたとき全然ダメだったので今日はどうかなと開演を待つ。セットの壁、至る所に千代紙のようなものが貼られチラシにある能面みたいなものもある。14:03前説(上演時間1:50)、14:08開演~16:04終演。

ネタバレBOX

層が似通っているためか、役の区別がつきにくく、誰が誰でどうなっているのかがよくわかりませんでした(これは、たぶん私のせいだと思います)。当パンをみても、登場人物の紹介はなく..ぼんやりとしたお話の筋くらいしか理解できず消化不良のまま終了しました。

「纏繞」(目にしない言い回し)→まといつくこと。からまりつくこと...でも、夕月は出てきたかな...。

あまり狂気なかんじではなかった。

「インプロ」は本編とは違うものとしてみれば、なかなか巧くできるものだと思いました(でも、スミマセン劇中にやる意味はよくわかりませんでした)。
ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】

ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】

Aga-risk Entertainment

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2012/09/22 (土) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題476(12-219)
19:30の回(曇)。案内スタッフがいらしゃるので1階エレベーター前で待つ、18:45受付(整理券あり)、19:00開場。2回目です…昨日から風邪が酷く体調はよくない。席は入って奥、前回と同じ1年生側。大きく変わったところはなく、ホワイトボードの絵が象やダチョウ(にみえた)になっていたこと、カメラ撮影していたことくらいか。お話はわかっているけど、役者さんの「らしさ」に改めて感心。3年の大人っぷり、2年の個性、1年の一途さ。

そんななか、エコと一般公開とを天秤にかけるという学校側の姿勢について考えていた。なぜ生徒たちは受け入れるのだろう…、いつか人生の岐路に立たされたとき、自分より大きく見える者と出会ったとき、彼/彼女たちはどのような選択をするのだろう。創意工夫と妥協とはどう違うのだろう、今のことに懸命ではなくなり、将来のことや守り続けることや長い目で見るようになったのはいつのことだろう、がむしゃらでなくなり、賢くなり…なんて。

ビルから出ると街はすでに秋。外はもう夏の匂いではない。

19:26役者が出てきて机を並び替え、ホワイトボードにスケジュールを書き...開演~21:27終演。ひとつの机に「社会科資料室」という表示があった。

『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】

『つまんなかったら言ってね、死ぬから』【ローション・ペペと提携!】

あんかけフラミンゴ

Geki地下Liberty(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

無題475(12-218)
14:00の回(晴)。13:30受付、開場。舞台はほぼ「階段」、正面上部に小窓(時々、演奏)、上手、居室、階下は撮影現場?客席は1段目からかなり高いところに設置されています。13:53前説、1列目の前というか下に追加席、お客さんに合羽が渡され、その足下には初めからビニールシートが敷かれているのでした。14:06開演、中年男性がカレーを食べている〜15:58終演。リアルなモノではないエロさ。売れないAV監督…撮影シーンなどで「男の臀部」が全開…これでいいのか

ネタバレBOX

引きこもりの男、甲斐性のない男、出会い系の男、自信喪失の男…父としかSEXできない女(なんでそうなったのだろう)、AV会社の倒産…

最後はローションが河のように流れる階段を鮭のように上ろうとする役者(ヘルメット着用、壁にクッション)、階段下まで一気に滑る。

んー、でやっぱりなんだったんだ
遠くで聞こえる

遠くで聞こえる

イマカラメガネ

OFF OFFシアター(東京都)

2012/09/19 (水) ~ 2012/09/23 (日)公演終了

無題474(12-217)
18:00の回(雨)。17:10会場着、受付、17:30開場。音楽関係のモノがたくさんある舞台、下手、ラックには、ラジカセ、スピーカ、ターンテーブル(XL-300 Gemini)、CD、ジャズ系の本(「女性ジャズヴォーカル入門」「ジャズ100年史」「ピアノ・ソロバラード全集」「のだめ…」)、マイクスタンド、中央には、サイコロクッション、小さなテーブル、上手、ピアノ、A.ギター(モーリス?)、E.ギター(Aria ProⅡ?)、壁掛けCDラック、床は赤系のカーペット。CDもジャズ系なのか、まず聴かないのでわからない。Billie Holiday,Judy Garland…。整った空間、観葉植物が配置されています。17:55前説、18:02開演、女性が一人、ケーキには3本のローソク、30才の誕生日〜19:39終演。どうも作風が合いませんでした。いくつものエピソードがあって、それがうまく重なっていないように思いました。

ネタバレBOX

母の結婚、婚約者とのドタバタ。事実婚を望む男と30才になり結婚を意識し始めた女。アイドルの手前で留まっている妹と男、妹に心を寄せる別の男。それぞれに少しずつ違和感(お話の世界でのリアリティ不足?)があり、最後までみても…どうも盛り上がりませんでした。

長い間姉に婚約を隠す理由が…いずれわかるんだし。
男が会社勤めをしたと思ったらすぐ辞めるのはどうだろう、それで音楽をやりますと言っても説得力が…

途中、ベースの演奏シーンがあり、本当に音を出していました。できれば、左手の親指はネックの中央をおさえていて欲しかった。それとも(演出上は)これでよかったのかな。

宴会後の朝、散らかっている空き缶、瓶は多すぎないかな…

ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】

ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】

Aga-risk Entertainment

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2012/09/22 (土) ~ 2012/09/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題473(12-216)
14;30の回(雨)。14:10会場着、受付。対面式の座席、舞台には小さめの学校机(ひとつだけ高い)と椅子。(入り口からみて)奥にホワイトボード、公演タイトルが書かれています。壁には時計、これが劇中の時間進行を示します。パイプ椅子+クッション、3列。14:25、14:30前説(場内アナウンス)、14:26「生徒」が出てきて、机を会議用に並べかえる。ホワイトボードの字も書き換えられ「最終日♪内容限定会議」、14:31全員着席、時計は「16:40」。開演~16:26終演。1年~3年生、文化祭の演目についてのお話。チケットは国府台高校 内容限定会議の「傍聴券」、お客さんは一般傍聴席に座り会議の成り行きを見守ります。座席には「内容限定会議資料」がおかれていて、文化祭規約、各学年3組ずつの企画が個性丸出し、手作り感満載で書かれています。熱く、激しく、でも青い、幼さや大人になる過程、先輩後輩、クラス代表の意地。いろんなものが凝縮された、ひと時も目を離せない内容。よくこんなメンバー(キャラクター)が集まったものだと思いました。会議中は退席できない(例外あり..これがまた面白い)ので集中力維持がたいへんだろうと思うのですが、隙のある役者さんはいません。あーー面白かった、もう一回みたい。

林檎ト大地ノ黙示録【ご来場ありがとうございました!!】

林檎ト大地ノ黙示録【ご来場ありがとうございました!!】

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

ザ・ポケット(東京都)

2012/09/18 (火) ~ 2012/09/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題472(12-215)
12:00の回(雨)。11:00頃会場着、すでに10人ほどに並んでいらっしゃいました。11:15受付、11:25開場。先日Bチームをみているので2回目となります。やはり役者さんが変ったのと、座席も微妙に位置が変わったので印象が異なりました。今回あらためて思ったのは..少年役の女優さん...、80年代半ば、ある小劇場の看板女優に少年役の上手な方がいらっしゃいました。その方をみたくて何回も通いました...真嶋さん..をみてそのことを想いました。で、ちょっと調べてみると---「あゆみTOUR」ままごと(12月)に行ってましたし、「はなのいろ」Maiami Produce(11月)に行く予定です、よーくみるとフライヤーのモデルさんですね。

ネタバレBOX

パフォーマンス部分はとても好きです。でも、今日はちょっとラインが揃っていなかったように思います...終盤の4人のところ。

9/11@武道館というのは今回気がつきました。

リンゴはBeatles→アップル?

煙草と私たちの害について

煙草と私たちの害について

踊れ場

ひつじ座(東京都)

2012/09/20 (木) ~ 2012/09/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題471(12-214)
19:30の回(晴)。ちょうど19:00会場着、受付..開場まで少し待つようにとのこと...19:10開場。「Love me do」がかかっていて、開演まではThe Beatlesの初期ナンバー。パイプ椅子にクッション、舞台には横に並べられたテーブルと椅子。ゴミ箱、ティツシュペーパー、ペットボトル...19:29前説..あと5分で開演、19:33開演~20:46終演。「説明」を読まずに来ているので話の途中で「イメクラ店の控室」ということに気がつく。リラックスしていたイメクラ嬢たちが禁煙をきっかけに、「自分」を曝け出され、傷口を広げあう。お客さんがつけば舞台から消えるが、そうではない嬢は出ずっぱり。表側の保っている個性と内側の隠していた個性が入りまじり舞台は修羅場の一歩手前。禁煙は続くのか...

役者さんたち...もともとこんなキャラクターじゃないの?...と思ってしまうほどはまっている。登場しないお客さんとの関係や本当の生活が顔を出してくるすタイミング、どれもよかった。

ネタバレBOX

イメクラ:海女さん、ナース、女子高生...なぜか海女さんがNo1.浮き輪を抱え忙しそうに出入り、自慢しまくり。

「かにプレイ(生きているカニに挟ませる)」「銛プレイ(突っつく)」。

残った嬢は無駄話に花を咲かせ、突然、未成年役者志望がチェーホフ「櫻の園」をやろうと相手方を指名...素人そのものの朗読を相手に大袈裟なフリでシーンをみせる。お客(実は他の嬢の別れた夫)とのトラブル、店の金を持ち逃げした店長、その愛人だった嬢、娘を殺された(殺した?)お客がかよってくる嬢。

どこかの港町、国道沿いのイメクラ店、東京は遥に遠い。

開演後は、ボブ・ディラン

禁煙をやめた控室は元に戻るのだろうか。

無差別

無差別

柿喰う客

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2012/09/14 (金) ~ 2012/09/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題470(12-213)
19:30の回(曇り)。18:55会場着(受付は18:30)、受付(全席指定)、19:00開場。「シアターイースト」としては初めて、「柿喰う客」は3作目、シェイクスピアが
ダメなので少し遠のいていたところ、深谷さんの女性3人のお芝居をみたことがきっかけで今回の観劇に。目の前が舞台で目線=床面だったのでよくわからなかったけど、正五角形だったのだろうか、客席側には何本も小さな照明がセットされ(東京芸術劇場のシールがみえる)、奥になると照明そのものが足の踏み場がないくらい置いてある。舞台上には黒い鉄棒の枠組み、なんだか原子構造をみているよう。無機質な音が聞こえ、鐘、鈴、笛...カンカン、リンリン、または鳥の鳴き声のような...どうも森の奥深くに来たような錯覚。19:20前説(場内アナウンス、19:30「間もなく開演です」の案内、19:34上手から男登場、20:50終演、21:31アフタートーク終了、ゲストは和泉流狂言師 野村万蔵さん、これがものすごく面白かった。お話そのものは「日本昔話」「民話」調、時は終戦前後、照明、キャラクター、セリフのハーモニーがとてもよかった。座ってみていると、思いっきり見上げることになるので迫力あり。

ネタバレBOX

(メモ)
◆中屋敷
人間だけの世界ではなく、人以外がででくるお芝居が好き、神、幽霊、みえないものを表現することができる
実際目の当たりにしてしまうと引くが、芝居では泣いたり笑ったりできる
このところ隣の家を覗いているような芝居が多いと感じている
人間でないものの視点から
キーワードは奉納
神様にささげられるようなお芝居をやってみたかった
全身全霊をささげるようなもの
がむしゃらにカラダを動かすダンス
キノコに対する侮り→キノコの雲への展開(しっぺ返し)
高校時代からのピンクパンサー(お守り)

◆野村
型にはめられる、型をうちやぶる面白さ
擬人化、親近感、人間でないものを題材として自由に表現してきた
神話の世界にすでに芸事が現れている
能舞台の「柱」について
邪気
人間が怖れているもの、自然や神
舞台の上で芸能として伝えてゆく

光と闇の間で繰り広げられる物語、隈どりされた「眼」、突き刺さる「コトバ」、天高く上りつめる神(強欲)、頂上で吼える、そこから見下ろす下界のものたち。忌み嫌われるもの、異なもの、劣るもの、欠落するものがみせる激しい「いのち」への渇望、その「いのち」をあっけなく押しつぶす「キノコ」...何処までも続く闇の一歩手前でみえてきた物語。

お話そのものがもう少しストレートに伝わってきたら、と思いました。
林檎ト大地ノ黙示録【ご来場ありがとうございました!!】

林檎ト大地ノ黙示録【ご来場ありがとうございました!!】

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

ザ・ポケット(東京都)

2012/09/18 (火) ~ 2012/09/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題469(12-212)
19:30の回(晴)。18:45受付、19:01開場。舞台は大きな木製のブロックを組み合わせたような印象。そこには黒い口を開けた出入口、窓などが配置され、左右に梯子。木漏れ日だろうか影が映し出されている。舞台中央、床に置いてあるのはスコップ...さて、何を象徴しているのだろう。佐藤(美佐子)さん(6作目)がでていらっしゃるB組、リジッター企画2作目。19:30前説、19:35開演~ザクッザクッという音に続き激しいベルの音~21:09終演。佐藤(美佐子)さん、馬渕さん、中島さん、森脇さんに声をかけていただく。「いっぽんの木」、本作の「台本」を購入し会場を後にする。まだ半分夢の中みたいな気分。AチームとBチームではエンディングが違うということで...Aチームをみるとすると9/23(日)12:00の回しかないけど当日券のようだ...どうしよう。

ネタバレBOX

時間が交差し、光と音が、役者が舞い、感覚を刺激する。記憶は電気的な事象なのかしれないけど、そこには自由な時間があり、欠落と補完が繰り返され、思い出しているものが真実であるかではなく、それが=真実になってゆく。流形、線形のフォーメーション、重なり、ずれるセリフ、時間の経過は緩やかになり、記憶はつながる。

照明(視覚)と効果音(聴覚)を受け、役者のカラダが動く、なんて美しいのだろう。

「林檎」→「アップル」...ジョンとヨーコなんでしょうか...事務所が「ビートル」だし、でも、なんで尾崎紀世彦なんだろう。また逢う日を信じて...か。

相対論の本を読むと万有引力(ニュートン)の話がでてくる。リンゴは落ちるのではなく、地球とリンゴは惹きつけあっているということ。姿かたちを変えても引き付けあうもの。

ノミとトンカチ...木材を削るのかと思ったら...彫るのか、掘るのではなく彫る。ただの塊から記憶を削り出す、それは人の成長であり、記憶の再生のようでもありました。ノミを打つ音と型が効果的。

舞台が柔らかく動く様は、ゆく河の流れを見ているようでした。

中指を立て、冷やかす乙女、起こった事件の目撃者たらんとする刑事たち、さまざまなものを引き合わせる「万有引力」、月と地球、地球と太陽、大銀河系までもが引き付けあい、加速度増し膨張してゆく。

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