てがみ座長田育恵脚本『くれない坂の猫』 公演情報 まじんプロジェクト「てがみ座長田育恵脚本『くれない坂の猫』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    無題481(12-224)
    18:00の回(薄曇り)。17:00指定席券に引換えなければならないので入り口前で待つ。声をかけられ顔を上げると福田さんがいらっしゃったのでご挨拶。先に待っていた男性からも声をかけていただき、お聞きするとなんと(開業医役の)佐藤祐一さんでした。

    17:30開場時間に戻り中へ、ここに来たのは約1年半前「女の子ものがたり(2011/5)」。座席はB列が最前列、全席指定。長田さんの脚本、てがみ座のおふたり(福田さん、尾崎さん)、和田さん。みたいなと思いながらチケットの手配は前日(でもとても良い席でした)。

    1969年のお話。「アポロ11号」「ウッドストック・フェスティバル」「アビィ・ロード」、翌1970/3/14から9/13まで日本万国博覧会。私は行きませんでしたが「1970年大阪万博の軌跡」2009/1@国立科学博物館に行ったり、「公式記録映画」や「大阪万博―Instant FUTURE 」をみたりしました。昭和44年。

    「木原整骨院」のロビーが舞台、下手、マッサージ機(1回30円)、ラジオ、手前は庭になっていて、物干しざお、布団たたき、箒、隣家との境にはブロック塀、隣家の壁と窓。薪にするのか枝の束、雑草や落ち葉。中央にテーブルにソファ、正面には出入り口(「木原整骨院」という文字が客席側からみると反対になっています)、受付、「各種保険取扱/交通事故取扱/労災取扱」「お願い。保険証は月初めに提示してください」などの注意書き。「診療室」と書かれたドア(開けるとちゃんと室内ができています)。その右には人体の筋肉のイラスト、上手は2Fへの階段、掃除用具置き場と靴箱、玉のれんの奥は台所、「とむらい師たち」のポスター、押し花(?)。壁の汚れ具合、紙のよれ方がより「らしさ」を現しています。正面の壁に本公演のタイトル、床には「ネコ」が映っています。17:54ラジオの放送による前説~18:03開演~19:56終演。

    ネタバレBOX

    雨、朝日、隣家の明かり、戸外に見える緑、2Fへ行く階段の壁には大きな日本地図(私の座席からは見えませんでした)。診療室内のカーテン、黒電話でダイヤルを回す回数、「別冊ゴング(160円)」は古本?、「本日の診療は終了しました」という案内版、ペコちゃん、「Far East Network(懐かしいな、よく聴いていた)」、セミの声、夏の終わり、茜色に染まる坂。

    高度成長の裏側、白黒からセピア色に変わりゆく昭和(1926/12/25〜1989/1/7)、二つの国、若いふたり、どうほうじん/いほうじん、その未来をどう描くのだろうと思いながら...そうですね...長田さん..そうですよね、とひとり頷く。もし、私だったら違っただろうとも思う。以前「クロッシング」という映画をみたからかもしれません…越えなければならないものはあまりに多い。

    みにきてよかった。てがみ座、11-12月公演が待ち遠しい。

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    2012/10/08 00:44

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