miss_youの観てきた!クチコミ一覧

1001-1020件 / 2395件中
汽水域

汽水域

てがみ座

シアタートラム(東京都)

2014/11/28 (金) ~ 2014/12/06 (土)公演終了

満足度★★★★★

無題1317(14-366)
19:00の回(曇)。18:20会場着、18:30開場。

水面に星の光が映っているような舞台、桟橋のような足場、浮き球、赤く細かい目の網、トタンのバラックのような佇まい。

開演前、18:44、席に戻ると役者さんが舞台に2人、車や列車の音、帽子を深く被り、背中を丸めた人たちが集まってきました。

いつ始まったのか、19:00開演(たぶん)~21:17終演、初日乾杯。

佐藤さんは風琴工房「proof(プルーフ)-証明-」で観ていて、そのときの美術は「杉山至+鴉屋」、当パンをみると横山さんも出ていらしたのですね(来月の「みそじん」予約しました)。

とても重い内容でしたので、少しずつ継いでゆこうと思います。千秋楽にもう一回観に来ます。

ネタバレBOX

Wikiをみると「満潮時には海水は河口をさかのぼり、干潮時には淡水がより下流まで流れ込む。この両者の影響を受ける範囲」とあります。どちらでもあり、どちらでもないような、ということが本作の背景を示しているようでした。

地平が傾き始め、すべてのことがゆっくりと転がってゆく先は、分裂か崩壊か、であって、生きるために為すべきこと、こだわり続けなければならないこと、強い(=money)者と弱いものという二重構造は混じりあうことはなさそうです。
ハーフテールモニュメント

ハーフテールモニュメント

B.LET’S

小劇場 楽園(東京都)

2014/11/26 (水) ~ 2014/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1316(14-365)
19:30の回(晴)。18:43会場着、受付(仲村さん)、19:00開場。入って右に、舞台にはテーブルと椅子、床に白砂(にみたてた)。

「春の遭難者(2014/2@小)」からで4作目で、うち3作が山荘、地下室、離島と閉じられた世界での物語。前作(短編集」とは違った作風。モニュメント...慰霊碑、記念碑。

波の音が聞こえる中、19:35ラジオの気象通報、19:38開演~21:04終演。

千葉さんは「水と油でバシャバシャ(2014/2@かもめ)」以来。お名前で調べてみると、山崎さん「縁の鵺(2011/7@TACCS)」、岡田さん「Baggage Claim(2012/10@RAFT)。

触れれば切り裂けられそうな「線」の上を歩いている感覚。どちらに転んでも...起こってしまったことを断罪するとどうなる...罪が罪を産み、罰が罰を呼ぶ..どこまでもどこまでも、そんな感覚。

像を創らなければならなかった理由、また、礼賛する理由がよく分からなかったのですが、世の中「当事者」だけが理解し、見えていること、見ようとしていることがたくさんあるのだろうと思うのでした。

勅使川原三郎 連続公演『天才的な時代』『パフューム』

勅使川原三郎 連続公演『天才的な時代』『パフューム』

KARAS

シアターX(東京都)

2014/11/26 (水) ~ 2014/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1315(14-364)「天才的な時代」
20:00の回(雨)。19:35会場着、ロビー開場中、19:46開場(チケット記載の整理番号順、5番ずつ)、20:09開演〜21:12終演。初めてみる仕掛け、爆音やクラシック、照明(と影)、勅使川原さん、佐東さん、鰐川さん、加藤さん。

鰐川さん...宙に...消えたかと思いました。

大地は揺れ、裂け、炎の柱が刺さる。震え強張るモノ、原生の衝動に突き動かされるケモノ、浮かぶクビ、壮大な展開。

ネタバレBOX

この会場は何回か来ましたが、上演中、床が(分割され)上下に稼動するとは思いませんでした。

照明の関係か、客席が動いているような錯覚。

ノイズ、ヘヴィなリフからオペラまで、予想できない選曲。

オレンジとブルーの照明、舞台3面の影、青空と白い雲は「詩人なき詩Ⅱ」のものに似ている。余談ですが、先日読み終わった「SOLARIS(国書刊行会版、新訳)」には、赤い太陽、青い太陽が出てくるのでした。

床が動き、ダンサーは這い上がり、転げ落ち、各シーンが迫りくるようでした。

おもてなし

おもてなし

玉造小劇店

ザ・スズナリ(東京都)

2014/11/18 (火) ~ 2014/11/26 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題1314(14-363)
19:00の回(雨)。18:40会場着、受付。最前列ミニ椅子、A列~椅子席。
舞台は日本間、2階への階段、畳部屋、奥に障子戸、廊下がぐるっと囲み、
上手は玄関。

19:00前説、19:06開演~21:07終演、~物販案内21:14終了。

ずっと昔、大阪で勤務していたことがあり懐かしいことばの響きを感じました。着物姿の所作など観ていてゆったりとした気持ちになります。

傘に名前を付けてくれたり、ビニール傘を用意していたり、物販コーナーでの掛け声も明るく「おもてなし」されている気分..でとてもよかったです。

狂犬百景

狂犬百景

MU

Vacant(東京都)

2014/11/23 (日) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

無題1313(14-362)
13:00の回(曇)。12:30受付(2F)、開場。自由席ベンチシート。

外光がはいってくる窓はなく、全面板張り、階段上がって受付台、左の壁沿い(3-4列)と両端に少し、客席。奥にはビールケース席も。

舞台上にはテーブルと椅子(ずっとこの組み合わせ)。階段の反対側はダンボールが積み上げられています。

13:00前説、(1話と2話)13:07開演~14:16,休憩、(3話と4話)14:27~15:51終演。

ネタバレBOX

終わり頃はお尻が痛くなりましたが、退屈ではなく...かといってグイグイ引き込まれることはなく、何気なく観ていたような気がします。

犬にかまれて感染、戒厳令、犬狩り、殺処分..。キーワードはあるけど緊張感はない、「エボラ出血熱」「デング熱」、寒くなれば「インフルエンザ」..。飛沫感染、唾液、おう吐物...たぶんなにかを媒介とした感染...いろいろあるけどこの狂犬病は「血」に触れても大丈夫なのか...とずっと思ってしまいました。「狂牛病」で'あれほど'のことがあったのに。「狂犬」が欠かせない理由/背景を掴み損なったようです。
Love&Peace

Love&Peace

250km圏内

サブテレニアン(東京都)

2014/11/21 (金) ~ 2014/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1312(14-361)
19:30の回(晴)。18:45会場着、受付、18:55(ちょっと早いけど)開場、右側2列が客席、(客席からみて)正面に人の高さくらいの「木枠」...たぶんドアのようなものだろうと想像、下手には3段の台があり、座蒲団がないので此処も使うのだろうと...。

ようやくの「250㎞圏内」です。2012/12、「Aftershock(@LIFT)」を観に行きました。今確認すると、脚演樋口さん、宮尾さんもでていらっしゃいました。その公演で黒田さんが「250㎞圏内」の役者さんだと知り、その後、滅多に上演されないサラ・ケインの「4時48分サイコシス(2014/5@テルプシコール)」を観に行き、ようやく本作。

説明に、「語りべ」の減少、当事者性を問わないはずの語りべ、、「未来に、何を語り継ぐのか」、誰でも今すぐできる行為とあります。「語る」ことと「語り継ぐ」ということの間にどのくらいの違いがあるのかを考えながら観劇。

サブテレニアンらしい尖がった内容でした。

ネタバレBOX

第一幕「私が語る」...①「ガマの話(黒田さん)」②「ジャガイモの話(宮尾さん)」③「セックスフレンドじゃないの話(桐澤さん)」。
第二幕「愛を語る」...「アイデアル」。
第三幕「あなたが語る」...「あなたの話(観客参加型)」

最初の作品から観客への語りかけ(観客がこれに呼応)や台詞の受け渡しがありました。台詞を言ったのは(読んだ)のは2回目。

第一幕
①沖縄戦、ガマ(鍾乳洞、避難場所)、集団自決
②3.11後の夏、起こした/制御されない行動、汚染されたジャガイモ
③好きだけど、フラれて、つきあってはいなくて、でも肉体関係はある彼女。

第二幕
パシュトゥン語の会話..らしい、なにやら必死な男女、息つく瞬間も勿体なさそうで、大きく身振り手振り、相手の台詞に自分の台詞を積み上げ、トーンは急上昇、感情が台詞に直結しているみたい、やや間があって「日本語」の会話...に移行。妻への離婚宣言、母、田舎、お通夜、「未経験」のゲイ(息子)...

第三幕
3組に分かれて「語り」について語る時間

途中まで...
男子校にはいじめが少ない?

男子校にはいじめが少ない?

趣向

神奈川県立青少年センター(神奈川県)

2014/11/22 (土) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題1311(14-360)
13:00の回(快晴)。何十年ぶりかの青少年センター。2013/3@st「三月十一日の夜のはなし / わたしのお父さん」以来の「趣向」です。

飯塚さん「迷迷Q(2014/4@アゴラ)」、伊藤さん「チェインソング(2012/12@駅前)」、平さん「さん吠えめ 「明日は天気」..2014/2@森のテラス」、辻村さん「旧体育館(2011/5@KAAT)」、中谷さん「寄り添い支える(2014/5@絵空箱)」、本間さん「恋の文化祭(2014/9@ミラクル)」、三澤さん「ツヤマジケン(2014/7@}王子)」、清水さんは「VOICE(2014/11@原宿)」、大川さんはもちろん競泳水着で。原田さんのみ未見でした。

センター2階の多目的プラザ、12:31受付、開場。正面に舞台、椅子、上手にキーボード、マイクスタンド3本、手前(入口側)が客席、前後で椅子を互い違いに設置(段差がないので)、やや円形。

12:58前説(75分)、13:03オノマさんによる開演の挨拶~14:17終演。当パンによると全23シーン、リーディング+歌。

みな座り方が違う、上履きはつま先が青(ひとりだけ赤)、役名「自転車」あだな「ちゃりんこ」など...。

男子校生徒たちの考えることと言ったら..女子!!けっこうカラっと時々湿りつつ、先日、高校2年生の芝居「わるくないもん(2014/11@STUDIO543中野店 )」を観たばかりということもあり、身に覚えのありそうなことなどほんのひととき10代の頃を思い出すのでした。

次回作「奇跡の年」の案内チラシ...オノマさんは藤沢市出身とありました...わたしが育ったところは一駅手前。演出の扇田さんは「てがみ座」で。

『紅梅振袖』

『紅梅振袖』

語りと和楽の芸人衆 かたりと

登録有形文化財 島薗邸(東京都)

2014/11/23 (日) ~ 2014/11/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1310(14-359)
11:00の回(実に爽やかでどこまでも碧い空)。JR日暮里駅からのんびり歩いて10:30会場着、靴を脱ぎスリッパに履き替え、受付、書斎(医学書らしい)を通り会場へ。会場はサンルームと食堂を使ったもので木目調のピアノがありました。写真→http://kshun10.blog.fc2.com/blog-entry-478.html

書棚や柱の深い茶色の光沢がなんともいえません。

ガラス戸にはカーテンが引かれていますが、この時間、好天に恵まれ部屋の中は明るく、下手に「箏(琴)」。

こちらは始めて、千駄木での公演は久しぶり。public doc/@根津教会「シルシルシ(2010/12)」、ポかリン記憶舎/@SANSAKIZAKA CAFEさんさき坂カフェ「humming5(2011/4)」

先日、スズナリで関東大震災(1923/大正12年)後の大阪、船場を舞台にしたお芝居を観ました。商売人らしい人物たちの思いやりにあふれた良作。一方、本作は東京下町、江戸っ子気質が舞台。

着物姿がよくお似合いのおふたり。「語り」の北原さんは赤と黒。初めややシルエットになった立ち姿は平成から大正へ遡る先導役のようにみえました。一人で何役もこなし、その語り口はときには激しく、ときには哀しく。

「箏」の演奏も興味深く、「爪」、右手と左手の位置や「柱(じ)」を移動させて音程を変えたり。普段、イヤホンから聴こえるものばかりなので、とても新鮮に聴こえます。

終演後、本作が載っている「名短編、さらにあり」北村薫/宮部みゆき編を購入する。このおふたり、1988年に刊行開始の「 鮎川哲也と十三の 謎」で読み始めていました。

踊るうた Dancing Songs

踊るうた Dancing Songs

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2014/11/14 (金) ~ 2014/11/19 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題1309(14-358)
20:00の回(曇)。19:56開場、20:10開演〜21:10終演〜21:25トーク終了。昨夜に続いての2回目。

「匂い(マドレーヌを入れた紅茶のように)」では経験ありませんが、「音楽」を聴いてその時の記憶が(鮮明ではないにしろ)思い出される、ということがあります(「ノルウェイの森」みたい)。それもイントロを聴いてすぐ気がつくことが多い。

自分の中で「あの頃」は美化されているに違いないでしょう。今との比較は少し寂しさも感じるのでした。

1時間踊りっぱなし。

トークの時、Jimi Hendrix「Star Spangled Banner」のお話がでてきました。「Woodstock」での映像は簡単に視聴可、これでもかというくらいにアームを使うので演奏中にチューニング。生きていれば70を超えています。

残り2回。どちらかを勅使川原さんが踊るそうです。

余談で「ソラリス」について。
1978/7月、ずっと「岩波ホール」で観たものと思っていたのですが、ノートを見直すと1978/7/14「戦艦ポチョムキン」を一緒に観ていたようで、ネットで調べたら「日劇文化」らしい...では、かつて岩波ホールで観たのは何だったのか...ノートが間違っているのかもしれない。

この年は「未知との遭遇(4月)」「スター・ウォーズ(6月)」、そして「2001年宇宙の旅(11月)」のリバイバル上映と凄い年でした。ちなみに「ソラリス」の前売券は900円。

その「ソラリス」から「ハリー」。この機会に原作を読み直してみようと思いましたが、どこにしまったのか分らなくなっているので図書館でポーランド語からの沼野訳版を借りることにしました。

おつまみダンスvol.2

おつまみダンスvol.2

À La Claire

pit北/区域(東京都)

2014/11/14 (金) ~ 2014/11/15 (土)公演終了

満足度★★★★

無題1308(14-357)
19:30の回(晴)。18:50会場着、受付、ドリンクをいただき受付横から地階へ、左(いつもの奥階段からみると「右」)に座ります。

「おつまみ」2回目、「À La Claire」3回目、岩崎さんは他の公演が6作(たぶん)。客入れ時にも音楽が流れていますが、みな知らないものばかり…。19:33前説、19:36床のビニールシート撤去、19:39開演〜20:09、休憩、20:21〜20:54終演。

ダンサー6人、MENU11曲。

3曲目にあるThe Style Councilだけはライブに行ったことがありますが(Rock in Japan 1985@横浜…You Tubeに粗い画像あり)、お目当ては他のバンドだったので覚えていない。

全員、ソロ、ペア、衣装、ピンクの花びらなど趣向を凝らした演出。

in blackな岩崎さんは今まで観たことがない妖しさ。日曜日に観たダンスも、全員/数人/2人、のパターンがありました。以前観たものも含め、2人のダンスって難しいのかなと思いました(スピードがあるのが好きだからかな…)。

ジブン ノ イル セカイ。

ジブン ノ イル セカイ。

G-Screw Dance Labo

G-Screw Dance Labo(東京都)

2014/11/16 (日) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1307(14-356)
17:00の回(曇)、16:40会場着、受付。

入口で靴を脱ぎ、入ろうと中をみるともう100人位入っているように見えたのは、奥に鏡があったからでした。L字の客席、入って、手前と右側に桟敷(ザブトン)とパイプ椅子。奥と右側は鏡。

先日、獣の仕業「ヴェニスの商人(2014/11@pit)」の公演にお客さんとして水川美波さん(EgHOST、海賊ハイジャックでも観ていました)がいらしていて、こちらの公演のことを教えてもらいました。

17:03開演~17:52終演。鮮やかな赤い衣装の水川さんはクリスマスを連想させ、ファンタジーや寓話の世界がダンスによって表現されているように感じました。

1.漆黒の光
2.此の二人、の...。
3.映し出す、か我み
4.虹をみた日
5.kou -紡ぎ-
6.番う声
7.・・・ノ イル セカイ

先に芝居を観た俳優さんが本格的なダンスをするのを観ていると不思議な感覚になります。

踊るうた Dancing Songs

踊るうた Dancing Songs

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2014/11/14 (金) ~ 2014/11/19 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題1306(14-355)
15:00の回(曇)。14:58開場、15:05前説~16:05終演~16:25トーク終了、本作は佐東さんのソロ。

「歌謡曲 童謡 オペラ ロック どんなうたでも踊る」に偽りナシ。勅使川原さんの解説によると20曲くらいありましたが、クラシック、童謡、歌謡曲、フォーク、ハードロック、都々逸、アレンジもいろいろ。

白いシャツを着た佐東さん。白は影、黒は光を生み出し、冒頭のシルエット、透き通った上半身はこの世のものとは思えないほど。

始まりの2曲が最後にも繰り返されますが、ゆったりとした動きは温かい湯舟につかり、全身の力を抜き、自然に揺れる身体、眠っているようで起きているような微睡、音楽にすっかり身を委ねているような気がしました。

始まりから再び始まる「うた」はきっとさまざまな「踊り」を創りあげるのでしょう。

チラシに「ハリー」公演の案内がありました。海外公演「ソラリス」からの「ハリー」..映画では「ナタリア・ボンダルチュク」が演じていた「お客さん」ですね。これがUPDATE DANCE、今年最後の作品のようです。

へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました!

へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました!

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2014/11/09 (日) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1305(14-354)
12:00の回(曇)。11:25会場着、受付(整理番号あり)、11:34開場。最前列はミニ椅子+パイプ椅子6列、ゲネプロを観ていて2回目です。11:46/12:04前説(アナウンス、120分)、11:55には仲村さんの前説、~14:03終演。

仲村さん、開場前、外で待っているお客さんへの心配りが素晴らしい。その「一言」ができる制作さんは滅多にいないし、あとから来たお客さんへの声掛けも欠かさない。客席の誘導も気さくな人柄が出ていてとても気持ちがいいし、小劇場でここまでお客さんに寄り添い、対応できる方、他では新居さんくらいしか思いつかない。もちろん、慣れた方、手際の良い方はたくさんいらっしゃる。

ディズニーランドやリッツカールトンでのもてなしはビジネス書でも採りあげられますが、ここにもいるんだ...という気持ちになります。


ちょうど1週間たちました。違ったのは客席だけ、さすがにいっぱい入っています。どのシーンを、ほんの一瞬を、切り取ったとしても14人の役者さんたちがこの作品に込めたものがぎゅっと詰まっているはずです。目頭が熱くなることは滅多にないのですが、この劇団は...素直な気持ちになればなるほど...。

次回作はワーサルに戻るのですね、大西さん、役者の、スタッフのみなさん、またお会いしましょう。

SONG OF SOULS-慶長幻魔戦記-

SONG OF SOULS-慶長幻魔戦記-

メディアミックス・ジャパン

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2014/11/07 (金) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1304(14-353)
18:00の回(晴)。17:25会場着、受付(全席指定)、ロビー開場、17:30開場。

この値段で、ミュージカルで、駅to駅で約90分(徒歩を含めると軽く2時間超)..まず観に行きませんが、地下空港のお二人、脚本伊藤さん、出演田代さん、しばらく地下空港の公演はないだろうなと思いやってきましたが...手元のチラシに12月公演がありました(野田さん、田代さんに竹岡さんだ...)。

実質1Fの最後列(何列か後ろにもありましたがお客さんいません)。隣りの方はオペラグラスで観劇、まぁ、全然見えないほど遠くはありませんでした。歌がメインではなく、セリフ劇+要所に歌。わかりやすいメロディー、舞、背景、照明。1年に1回みるかどうかというものだと思いながら、結構楽しめました。

18:00~19:04、休憩、19:19~20:38、みなさん立ってのカーテンコール。

VOICE

VOICE

OTOZAK

原宿ストロボカフェ(東京都)

2014/11/14 (金) ~ 2014/11/15 (土)公演終了

満足度★★★★

無題1303(14-352)
14:00の回(気持ちよく快晴)。13:35受付、開場。水色のピックがドリンク券(ホットコーヒーにする)。

小さなステージにドラム、キーボード2台、アンプにモニター。客席にはテーブル、イス。

「Chair」を観たかったとずっと思っていたのと、芝村さん(9作目で、うち今年は7作)が出ているので観に来ました。

ライブ14:03~14:39、本編15:06~16:07終演、芝居、ライブ、パフォーマンス...初めて観るフォーマットでした。

ライブはキーボード2とドラムで、ギター/ペースは不在(このキーボードメインの編成は苦手...すみません)。スピーカーの前だったので少々音量高め、ヴォーカルは聴き取りにくい...

本作、芝村さんは今までと変わってスポーティー、そのままこのお天気のよい原宿の通りに出て行ってスキップしたらピッタリ。

声と音階がとても仲良くしていて、地下の会場なのに空間の広がりを感じました。

1986年「Laurie Anderson 」が来日した時、vocoderを使ったパフォーマンスをみせてくれました。映像を伴ったライブは「アート」ってこういうものか...と思ったものです。

最初から姉妹だとわかっていたのか、途中から気がついたように思ったものの、「天才エンジニア」の父...という設定だと知らなかったというのはなさそうだし。

2014/11/28記:DVD届きました。ありがとうございました。

読書劇「岸上大作全集全一巻」

読書劇「岸上大作全集全一巻」

オフィス再生

秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)

2014/10/24 (金) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1302(14-351)
すみません、遅くなりました。

13:00の回(晴)。12:31受付、開場。壁、天井、床、座席、座椅子、全て白い紙(一部、布)…ビッシリと朱文字、かすれ声とアコースティックギターのBGM。

13:00開演〜14:38終演。

「岸上大作」について何も知らないまま観に来ました。「二十歳の原点」から5回目(再演含む)。

本公演も選曲が好みとあっていました。「テロならできるぜ(2013/9)」でスタジオバージョン「Child in Time」が使われ、それまで「Live in Japan」版しか聴いていなかったのが、突然、こっちも聴くようになりました。

今回は「Moon Child」…ジャケットの「顔」が意識を支配しそうになります。と思えば「傘がない」…目の前の舞台は傘だらけなのに。舞台と客席との間、毛細血管のような赤い糸、ここを通り抜けることができるのは空想の登場人物のみ。※偶然のChildつながり

時には大音量にかき消される絶叫…それでも「叫び」は届く。

終演後、重く霧がまといついたカラダ、一歩ずつ階段を上がるとだんだん軽くなる気がしてくるのでした。それだけ濃密な時空だったということなのでしょう。

犬の下には、川が流れて。

犬の下には、川が流れて。

富山のはるか

ギャラリーコンシール(東京都)

2014/11/13 (木) ~ 2014/11/13 (木)公演終了

無題1301(14-350)
20:00の回(晴)。19:45会場着(ちょっと迷う...地図、ビンの位置違ってないか?)、受付、座布団(←もっと弾力性を...)席2列、後方に椅子席。

なんとなく「SNAC」に似た印象、白い壁、冷たい床、暗幕ではなく、横いっぱいの「紙」で仕切られた舞台。

月初の連休、芸祭で原田さんの(3人のゴリラ)「落下」を観ていて、この公演も観に来ました...「ゲンゴロウ(2014/2@pit)」「Cui?」を2作(@眼科画廊と@春風舎)で5作目。

河合さん「フロリダ~(2014/7@BASE)」、篠原さん「小宇宙(2013/12@SENTIO」からで同じく5作目。岡林さんは初めて。

20:07前説(45分、喫煙シーンあり)、20:09上演~20:57終演。

タイトルの意味は最後にわかりますが、そこに至るまで特に物語らしいものがなく、ゲームをやらないので、ちょっととっつきにくかったです。

イラストと影絵のシンクロはよくできていました。

ネタバレBOX

4人。姉妹、天狗とヘラクレス=コーカサスオオカブト(って言ってた?)、に加え「煙草のおじさん」。

(舞台中央)引きこもりの姉が壁に天の川を描き、その天の川には「こいぬ座」「おおいぬ座」が配置されタイトルとなっているらしい。

ファミコン、虫たち、なわとび、二人羽織風着替え。

シーンは覚えていても、どのようなものだったか言葉にするのは難しい、理解力が足りないのか意図(文脈)がわかりませんでした。どんなお客さんを想定したのでしょう、少なくとも一般客向けではないように感じました。

会場の案内、もっと親切に、わかりやすくできたはず。
ヴォイツェク

ヴォイツェク

演劇ユニットハイブリッド

ART THEATER かもめ座(東京都)

2014/11/11 (火) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

無題1300(14-349)
19:30の回(曇)。19:05会場着、受付(予定がはっきりしなかったので当日券で)。1列目ベンチシート、2列目以降は椅子席。白一色の舞台、5枚のパーティションが奥/手前を仕切っています。照明が暗いのと、客席中央の天井から照らしているので、手元の字が読めない。スタッフのお話では105分。

19:31開演~21:18終演。4劇団目の「ヴォイツェク」です。直近、「板橋ビューネ2014」で観た劇団MIRレパートリーは韓国語上演だったのでセリフは「ヴォイツェク!」くらいしかわかりませんでした。それでも本作は、まったく別の作品と思えるほどの違い。


事前に、Osaka University. Title. ゲオルク・ビューヒナーの『ヴォイツェク』. Author(s). 山元, 孝郎、斜め読みしました。

FIESTA!! ~わたしのメキシコ~

FIESTA!! ~わたしのメキシコ~

TABATHA

UPLINK FACTORY(東京都)

2014/11/10 (月) ~ 2014/11/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題1299(14-348)
19:45の回(曇)。19:20会場着、すでに整理番号順に開場中、受付してそのまま中へ。ここは数年前、ドキュメンタリー映画を観ようと思ったのに都合がつかないことがあって、場所は知っていました。

案内メールには「椅子の席も若干用意」とありましたが、入ってみるとオールスタンディング。

DJ TARO(岡田太郎/悪い芝居)のコーナーは始まっていて、実はメキシコではない音楽がガンガン鳴っていました。お客さんも増えてきます(知り合い同士がとても多い)。ドリンクを片手に待つお客さん、と、いよいよTABATHA「わたしのメキシコ」が始まります。長方形のフロアを斜めに切って、1-3列は床座り、後列は立ち見。黒メガネの4人はぶっ飛んだパフォーマンスを繰り広げます。

傍若無人、客席に突入、無礼講の振る舞い、吠える、闘う、弔う(?)、最後まで切れの良いダンス(というかコントみたいというか)。とにかくエンタメ度が高い。セッションハウスのときの数百倍はあろうかという迫力、20:00頃?~20:41終演、20:52~21:10「岡田太郎×TABATHA セッション」...太鼓と子供さんもお客さんも踊りまくるフィナーレ。

かなり狭いと思うのですが、スピードは落ちることなく、最前列のお客さんを煽りながら。振り付け/アイデア、技量の高さに感心しました。

へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました!

へたくそな字たち※無事公演終了致しました!ありがとうございました!

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2014/11/09 (日) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1298(14-347)
14:00の回(曇)。公開ゲネです。

初演(2013/3@ワーサル)も観ていてその時とは相当違った印象です。なぜなのか、役者さんが違うから?男性/女性が替わったから?それもあるでしょうし、自分自身のどこかが当時とは変わっているからなのかもしれません。

黒板、周りには手紙でしょうか、シンプルな舞台。14:00前説(アナウンス、120分)、開演~16:00終演。平成元年3月17日に始まり戻ってくるお話。

これを書いている、この時間「初日」の公演中ですね、「書く」ことば、「話す」ことば、を描いた本作ですが、観ていた自分の気持ちを全部伝えようと思っても、その「ことば」がなかなか見つからない。

「それを知るために学校で学びたい」...その気持ちに打たれました。

心象を支える音楽、役者の皆さん..場転のとき(当たり前なのでしょうが)、薄暗い中、「君子」役の松井さんがハケるまでずっと「君子」のままでいました。こういった丁寧な作品作りがこの劇団の持ち味ではないかと思うのです。

気持ちを伝えたい、その一途な想い、反発と理解との間の揺らぎ、教えること/教わること。

前作でも味わい深い役どころだった照屋さん...とてもよかった。

ネタバレBOX

子供達の声、車の音、踏切列車、豆腐屋、チャイム、動物たち、雨、セミ、日々の生活、季節の音…ここには携帯やスマホはない。

昭和63年は何をしていただろう…ライブは、PINK FLOYD、Mick Jagger(3月)、STING(10月)、BON JOVI(12月)。芝居は「青い鳥」「SET」を一つずつ。

ペレストロイカ、カルガリー、ソウル、東京ドーム、リクルート事件、となりのトトロ…。ハインラインはこの年に亡くなっていた。

このページのQRコードです。

拡大